オケ！うまずたゆまずちんたらと

3章

ドワーフ国

とにかく、クレアは、なるようになるから～と笑って部屋に戻ってしまった。
えっ、と、俺どうしたら‥
「ハロルド様、とにかく謁見の間で念話は使わないでください。全部筒抜けということです。クレア様に任せっきりはどうかと思うのですが余り突っ込み過ぎてもドワーフ国王の機嫌を損ねかねますので‥‥」
「了解した」
どうしたものか、どうにかなるのか！？

次の日、マチルダを宿に残し3人で王城からの迎えの馬車に乗り王城へ
すぐに待合室のような部屋へ通され、宰相らしき人物が部屋にやってくる。
「初めてお目にかかります。
神竜候補様、神竜国皇子ハロルド様
ドワーフ国、宰相のシュンと申します。
そちらの方は！？」
「お初にお目にかかります。
神竜国皇子、ハロルド様の騎士カンドールと申します」
「そうですか、カンドール様。お初にお目にかかります」
と、何やらお堅い挨拶をしている2人。
「ねぇ、シュン君、お堅いのやなんだなぁ～。ドワーフ国王に早く会いたいのだけど。街見に行きたいから～」
クレアさん、自由かすぎます。ドン引きです。と、カンと2人引いていると、
「クレア様、すぐにご案内します。
形式的な、謁見の後、神亀様の元へ移動願うのでしばしお待ちを」
と、扉を開き、手を出して先を促す。
クレア、俺、カンと続きその後を宰相シュンさん。
謁見の間までクレアはスイスイ廊下を歩く。
なぜ道がわかる！？
神竜国以外の王城など知らないだろうに‥
神竜国の王城すら知らないだろうに‥
謁見の間の大きな扉の前で止まると、
「神竜国、神竜候補、クレア様、
神竜国、皇子、ハロルド様、
神竜国、皇子騎士、カンドール様」
と大きな声が響く。
大きな扉が、ゴゴゴゴゴーと開き謁見の間へと、踏み入れると目の前に2人、ソファーの様な大きなベットのようなものに腰掛けている。
周りには、10人程の小太りおっさんが立ってこちらを興味深げに見ていた。
クレアが、優雅に歩いていく。
その後を俺と、カンが歩いていく。
クレアは止まることなくソファーの様なベットの様な物の前まで行き、ちょこんと座った！いいの！？それ、いいの！？
許されるの！？
ここからでは、よくは見えないが王と、王妃なのだろう。
クレアは、王妃の横に座って王妃に撫でられている。
周りの小太りおっさんも目を細めて笑んでいた。
意味わからん。カンに目線を見やるが、カンもよくわからんよなぁ～この状況‥
はぁ～、クレアだし‥と結論づけ、俺は膝をつき礼をする。
カンも俺にならい、少し後ろで礼をする。
「謁見終わり！」
と野太い声がして、小太りおじさんが解散していく。
どういうことですかね！？
頭の上、ハテナがたくさん浮いてますよ！
宰相、シュンさん
「ハロルド様こちらへ」
との声に顔を向けるとすでに王と王妃クレアは、ソファーの後ろへと歩き出していた。
俺は、カンを見やる。
「申し訳ございません。カン様は、先程の待合室にてお待ちください」
との声にカンは
「承知いたしました」
と、素直に応じる。
昨日の打ち合わせ通りだ。