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6章「傲慢の報いを」
依頼遂行、任務開始
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―当日。
街はざわついていた。
「ざわついてますね」
「ま、無理もねぇよ」
『だな』
すると、3人を見つけたレイヴンとヴィントの双子がこちらに近づいてきた。
「何をしてたんだ?」
「ん、ちょっと爆弾準備」
「そうか」
人の少ない通りを見渡すと、丁度ログインしてきたらしいユリィとアリス、別方向にルキを発見した。
「ごめんなさい。間に合ったかしら?」
「まだ時間はある。とにかく、配置確認するぞ」
「おっけーです」
メモウィンドウを大きく広げ、全員に見えるようにする。この街の全体図が描かれたそれには、いくつかの道に赤い線が引かれていた。
「この赤い線がやつらの通る道だ。まずカイとレイヴン、ヴィントは昨日の彼らと一緒に行動してくれ。カイ、終わったら来いよ」
「了解です」
「アリスとユリィは門から最寄りの街門広場の両隅」
「わかったわ」
「了解」
「ルキは評議会長の家から議会所までの道のどこかにいろよ」
ちなみに評議会長の家の前にも大きな広場がある。
「了承した」
「俺はスコールと一緒に残りの道を全部見張っとくわ」
「……残りの道って、結構長いわよ?大丈夫なの?」
「ああ、問題ない」
「ならいいけど」
自信ありげにヒビキが言うので、ユリィは納得して引き下がった。
「まあ何もなく終わるのが一番なんだが、そうもいかねぇだろうな。気ぃ引き締めろよ?」
「勿論」
「だな」
「うん」
他のメンバーも頷いたので、後は解散して各自の持ち場へ散る。
―時間まではあと数十分。辺りにはそこそこ人がいる。
家に隠れてりゃいいのにと思わなくもないが、誰もいないと逆に怒り出すのだろう。噂通りの性格ならそうするはずだ。
「なぁスコール」
『何だ?』
「お前さ、神殺ししたんだろ?何でそんなことをしたんだ?別に俺は知りたいだけだ」
『………………大昔、創造神ミューズを始めとしてこの世界の地上には色々な神がいた。しかしある時、3体の蝕魔神との大戦争が起き、ほとんどの神は力を失い天界に去って行った。
だが、残った神々も僅かにいた。彼らは世界を復活させたが、時が経つにつれ堕落していった…。このままだといけないということになり、地上世界に残った神のうち唯一まともだった暗月神と協力して堕落した神々を殺した』
「暗月神?」
その名はこの世界の書の、少なくともヒビキたちが見てきた範囲のものにはどこにも存在していなかった。
『ありとあらゆる負の権能を司る神だ。「死」「闇」「復讐」「深淵」…この世界の負の要素は全て彼の管轄下だ』
「そりゃまた強烈な…何故そんなのがどこにも書かれてないんだろうな」
『負の権能を司るゆえにだ。正の権能を司る神に比べ人々の信仰心を集めにくい』
「あ、なるほど…」
『しかし、この世の負の要素を全て管轄下に置いているだけあり、その力は絶大だった。からこそ残れたのだろうし、堕落もしなかったのだろう』
「ほぉ…ってお前、すげぇな」
『?』
「そんな昔からいるってことだろ?」
『……血晶精霊族は大きな争いの痕跡から生じる。それに従うなら俺の生まれは神と蝕魔神との戦争の痕跡から生まれたことになる。恐らくあいつも同じだ』
「おー」
あいつ、というのは聖花精霊の「血塗れた咎人」のこと。
「……………あ、もうそろそろ時間だな」
…さて、本日最大の任務が始まる。
―最も門に近い、街門広場で待機していたユリィとアリスは門をくぐってくる集団に気づいた。
「さて、来たわよアリス」
「だね。気合いいれるよー」
波が伝播するように住民たちが低頭していく。そんな中、ユリィとアリスはローブですっぽりと全身を隠した姿でそれぞれ端の方にいた。ユリィは屋台にいる竜燐族の男性にこっそり声をかける。
「すみません。この状態は何なのでしょう?」
「ああ姉ちゃん、この時に来るのは初めてか?これはな、ハイエルフの中でも過激な思考を持つ奴らが道を通る時、住民はこうしなきゃなんねえんだ」
「何故なのでしょう?」
「そうしなきゃ、暴力を振るわれる…最悪、殺されるからさ」
「成程…」
「俺ら竜燐族は別に関係ねえ。奴らがいちゃもんつけてきたって、あの細っこい腕を握り砕いてやるまでのことさ」
「すさまじいですね。…ありがとうございました」
確かに竜燐族は元々種族特徴としてSTR(力)とVIT(頑丈さ)が高い。鍛えた竜燐族なら、プレイヤーはさておきNPCの大抵のハイエルフは殺れるだろう。力技だけで。彼らの鱗は魔法にも高い耐性を備えているのだ。
「悪いこた言わねえ。どっかの建物に入ってた方がいいぜ」
「ご忠告、感謝します」
そういってユリィは彼の視界から外れ、広場の端の方に寄ってざわめく人ごみの最前列に紛れた。
アリスも向かい側の端にいる。
「(……来たわ)」
やってくるのは、鎧を纏った馬が引く幾つかの馬車とそれらを囲むように付きそう護衛兵とその他おまけらしき集団だ。馬車は貴族の様に派手に飾られており、集団をよく見れば馬車ではなく馬に乗っているハイエルフもいる。
馬上から低頭する住民たちと周りを見渡していたハイエルフのうちの一人が白いローブで頭から姿を隠したユリィに目をつけたのか、馬を寄せてくる。
「………どうかしましたか」
ユリィが平常通りの声音で問いかけると、そのハイエルフの男性、というより背格好から見て少年と青年の間くらいの外見年齢をした灰色の髪の彼は、馬から降りてきりっとした動作で一礼してからユリィと正対する。
片方が髪で隠れている灰色の瞳の奥に、ユリィは妙なものを感じ取った。
「(よく見ればこの人は、他のハイエルフとは違うようね…)」
先ほどの一礼の動作といい、服装も貴族というより騎士に近い。他のハイエルフが魔杖以外は最低限の武装しかしていないのに比べ、剣帯に差している華美ではない実用性重視の性能の高そうな剣と後ろ腰の弓。あと…
「(何かしらね。この人からヒビキと同じ匂いがする…)」
その感覚は、数秒後に正しかったと証明された。
「ローブで隠しているようだが見たところ貴方は、私よりお強いようだ。いつでもいいから、私と手合わせしてもらえないだろうか?」
彼は格上と見た存在と嬉々として刃を合わせたがる、所謂ヒビキと同じ戦闘狂(またはそれに近いもの)と確信したユリィは答える。
「ええ。その程度なら構いませんわ。しかし、私は魔法職ですよ?」
「職業は関係ありません。私より強い相手と手合わせしたい、それが私の願望ですので」
「なら大丈夫ですわ」
「ありがたい。では、これをお渡ししておきます。いつでもよいので都合のいい時になったら連絡してください」
翡翠色の小さなカードをユリィに手渡すと、彼はまた馬に乗って列に戻っていった。
「(ああいう人もいるのねぇ…)」
少々感心しながら、ユリィは彼らの列を見送るのだった。
―さらに少々後。列の先頭は通りの中ほどに差し掛かっていた。
突如、彼らの目の前を横切るようにボールが転がっていき、エルフの少女がそれを追いかける。周りの人々はその様子を見て表情を強張らせた。
案の定…
「この私の前を横切るだなんて…無礼極まりないですわ」
馬に乗った、着飾ったハイエルフの女性の目についたらしい。随行していた護衛兵長が瞬く間に少女に剣を突き付ける。
「メアリー様、どういたしましょう?」
「下賤でしかも礼のなっていない、私たちに敬意も表さないのなら…お仕置きしてもよくてよ」
「承知いたしました」
誰も助けようとしない。助けたい気持ちはあるが、巻き添えになって殺されるのは目に見えているからだ。周りを取り囲む他種族の人々も同じである。
突きつけられた剣がまさに怯える少女の肌を切り裂こうと振り上げられ、それが振り下ろされる瞬間。
通りの間を、一陣の強烈な突風がふいた。
それとほぼ同時に、漆黒の軍服を纏った青年が間に割り込む。剣は青年の額を掠めただけに終わった。常人なら脳天をたち割られてもおかしくはない重い斬撃だったが、青年が身を僅かにそらしたためにほぼ空振りで済んだ。
フードで顔を隠している軍服を纏った青年―ヒビキは後ろにかばった少女に優しい声音で囁く。
「今のうちだ。早く逃げろ」
涙を浮かべながら少女はこくこくと頷き、群衆の中へ走り去っていった。
「教えてくれてありがとな。お前ら」
周りについてきている風の精霊たちは嬉しそうにヒビキの周りをひらひら、ふわふわと飛び回っている。
「さて……」
ヒビキは先ほど罪のない少女の命を奪おうとした極悪人のハイエルフらの方を、鮮血を凍らせて拵えた様な紅い双眸で睨みつけた。フードの下からおあつらえ向きに覗く目の目つきも鋭いので、醸し出す迫力は尋常ではない。
「何よ、あんたもお仕置きされたいの?」
ハイエルフの女性を始めとした先頭集団の面々の目に、サディスティックな光が閃いた。
「あんたは人族のようだけど…この大陸中で最も劣る種族が、何をしようって言うの?」
「へぇ、お前は俺のことが人族に見えるのか。他のやつらも…そうみたいだな」
ヒビキの纏うトレンチコートは、フードを被ると相手のスキルレベルが自分のDEX値‐100に達していない場合に解析系スキルを妨害するという効果がある。また【魔導機人族】の種族特徴も隠すので、この状態で常人が彼らを見てもただの人族としか見えないだろう。
周りの人々がかたずをのんで見守る中、ヒビキはその人々に向けて叫ぶ。
「お前ら、巻き込まれたくねぇんなら逃げておけ!」
並々ならぬ空気を感じて建物から出てきたプレイヤーたちがヒビキの姿と状況を見てその意味を察し、周囲にいた人々を誘導していく。ヒビキは音声チャットですぐ傍の路地の影に隠れているスコールに話しかけた。
『スコール、あいつらが襲い掛かってきたら、後ろからやってくれ』
『殺してしまってもいいのか?』
『まあ一応確認しておくか…市街地で戦ってもいいのかという件について』
依頼主から渡されていた連絡用の翡翠色のカードを使う。
『…………どうしたのだ?』
『いや、転がっていったボールを追いかけて横切っちゃった女の子は庇ったんですけど、その結果やつらが怒り出しちゃって…この街で戦闘しちゃってもいいのかっていう話です。場所変えた方がいいですか?』
『…なるべく最小限の被害で済むなら、ここでもよい。非道な行いをやろうとしたのだから、傲慢の罪と合わせてこの際、償わせてしまえ』
『了解です』
連絡を切った。
「(相当嫌われ者らしいな…まああそこまで傲慢なら、もう直しようもねぇわな)」
相手に向き直った。
「私たちハイエルフより魔力も力も、何もかもが劣っている屑の人族如きが私に歯向かおうと?愚かですわね」
そういって高笑いを響かせる彼女を、ヒビキは侮蔑の眼差しで見ていた。
「早く跪いた方が身のためだぞ、人族如きは傷をつけることもできないだろう」
「メアリー様はな、ハイエルフの氏族中でも特に優秀とされたお方だ」
周りの護衛兵も主人と同じく、上位存在に歯向かう愚か者の下賤な人族ー少なくとも彼らにはそう見えているのだろうーを嘲笑する。確かに人族は5大種族の中で一番能力的には劣る。だがヒビキはとっくの昔に所謂”にんげんをやめました”状態だ。ヒビキは音声チャットをユリィとルキにつないだ。
『済まん、ちょっと傲慢なバカ女をシメっから、街の建物や人々になるべく被害が及ばないようにしてくれ』
『わかったわ』
『了解』
チャットを切った。
…また突然ふきつけた一陣の突風が、ヒビキの被っていたフードを脱がせる。そのことで、顔の右半分から露出した右半身の肌に窺える赤い回路模様や、額の紋章が露わになった。三日月と一振りの剣が重なった赤い文様ーヒビキたちプレイヤーは知りようもないが、【暗月】と呼ばれるとある神の紋章である。
瞳孔の開いた鋭い眼も相まって、並大抵の者は竦むだろう。
「俺は人族じゃねぇし、俺らからしたら貴様らハイエルフ如き、そこいらのモンスターと何も変わりねぇよ」
その言葉がスイッチになったかのように、彼の身体から陽炎と見紛うほど強烈な殺気と覇気が放たれる。明らかに戦い慣れたその出で立ちは、傲慢なハイエルフすら一瞬怯えさせるほどだった。
「スコール!」
『了解』
短く返事が返ってきた直後、猛烈な紅い血晶の散弾が空を飛び、複数のハイエルフの体をいとも簡単に撃ち抜いた。
「くっ……風の精霊よ!私に従いなさい!」
メアリーと言う名らしい彼女が叫ぶが、一向に何かが起きる様子はない。
「お前、バカか?」
それを見たヒビキが言う。何しろこのあたり一帯の風と闇の精霊は全て彼に味方してくれている。現にヒビキの周りを飛び回る、色々な鳥の姿をした風の精霊たちは彼から離れる気配は無い。魔力を彼らに渡す代わりに力を貸してもらう。精霊の力を借りる時の基本なのだが、通常の精霊たちにとって魔力は自分たちの活動エネルギーだ。まずより上質な魔力を持つ存在を好み、そして自分たちに優しく節度持って接してくれる存在を選ぶ。
「なら、これはどうかしら!?」
そう言った彼女が張ったのは青い半透明のシールド。しかし表面に浮かぶ魔法陣からして、ただのシールドではないらしい。風の精霊たちの攻撃も、完全にシャットアウトしている。
「対ドラゴン専用の障壁よ。ただの人間が突破できるはずはないわ!」
「あ、そう」
ヒビキはただそっけなく答えただけだった。ただし、そのシールドにスキルをかけた踵落としに似た蹴りを見舞う。
―蹴術系戦技スキル【落花白跡】。
たったそれだけで、シールドは粉々に砕け散った。
「な…一体、何者なの…」
「いい事教えてやる」
容赦も躊躇もなく続けざまに振るわれた二振りの白刃が、彼女の命を刈り取った。
「プレイヤーの【魔導機人族】から見りゃあ実戦経験のない奴はどんなに粋がってもすぐ忘れられる程度の脇役でしかねぇんだよ」
血が噴き出すが、それらはスコールの能力により振り撒かれる前に血晶と化す。彼女だったものはすぐに黒いガラスと変じて砕け散った。
「さてと…お前らはどうする?」
問いかけの相手は護衛兵の生き残り。
「このバカ女みてぇに俺をただの人と見てんなら、是非かかってきな。別に無闇に殺す趣味はねぇし」
敢えて傲慢に威圧する。ただならぬ威圧感に震えている彼らをよく見ると、ほとんどが首に黒い輪をつけられているのが目に入った。それを見て軽く目を見開く。
「お前ら、ハイエルフじゃねぇな?」
その問いかけに、彼らはこくこくと頷く。しかしその尖った耳を見るに、エルフだろう。
「(…………奴隷、か)」
黒い輪の正式名称は【隷属の首輪】という。効果は名前の通り。
…なら、事は単純ではなくなった。カーソルで見たところ、レベルも高い傾向にある。
「手短に訊くぞ。お前ら、他の街に行く気はねぇか?それかこの街の主衛兵団に入るか」
「…行きたいさ…おれたちはこきつかわれてきたからね……でも、この首輪が無くならないと…」
「それは今なんとかしてやる。少々強引だがな」
首輪を解除する方法は、首輪の持ち主が解除するか、圧倒的な魔力で首輪に込められた魔力を圧し潰すという力技解除するかだ。突如ヒビキから膨大な魔力が溢れ出し、その魔力に耐えきれなくなった首輪が一斉に砕けた。
「ほれ」
あっという間のことに呆然としている彼らのうちの一人に、何枚かの小さなカードとずしりと重い袋を幾つか投げ渡す。慌ててキャッチした彼に、ヒビキが言った。
「俺ら「あっちの世界から来た者」も訪れる5つの街じゃ主衛兵団の人員が足りねぇみたいだったからな。そのカードを見せれば事情は理解してくれるだろう。袋の中身はルーと転移結晶石だ」
「………………ッ!?」
いいのか?と目で訊いてくる彼に、ヒビキは行動で答えた。
「この森の外に飛ばしてやる。後はお前らで何とかできるだろう」
足元に巨大な魔法陣が展開された。その中にいた女性兵が、ヒビキに向かって目に涙を湛えて言った。
「ありがとう!私たち一同、心から感謝します!」
ヒビキは手を振りかえして応える。その言葉を最後に、転移魔法が発動し彼らの姿は消えた。
そういえば後続集団はというと、律儀に待っていた。というより馬車なんかもあるので、大通り以外の道では非常に通りづらいだけなのだろう。奇妙なことだ。
またヒビキは風の中に姿を眩ませた。スコールもその後についていく。
―しかし先ほどすさまじい力を持つ存在を感じ取ったのか、後続集団のハイエルフたちはすっかりおとなしくなっていた。その後は特にいざこざも起きず、無事に何事も無く彼らの訪問は終わった。
しかしこの日エルフの街にいたプレイヤーによってまた蒼穹の掲示板がたてられたのは、彼らは与り知らぬことだ。
街はざわついていた。
「ざわついてますね」
「ま、無理もねぇよ」
『だな』
すると、3人を見つけたレイヴンとヴィントの双子がこちらに近づいてきた。
「何をしてたんだ?」
「ん、ちょっと爆弾準備」
「そうか」
人の少ない通りを見渡すと、丁度ログインしてきたらしいユリィとアリス、別方向にルキを発見した。
「ごめんなさい。間に合ったかしら?」
「まだ時間はある。とにかく、配置確認するぞ」
「おっけーです」
メモウィンドウを大きく広げ、全員に見えるようにする。この街の全体図が描かれたそれには、いくつかの道に赤い線が引かれていた。
「この赤い線がやつらの通る道だ。まずカイとレイヴン、ヴィントは昨日の彼らと一緒に行動してくれ。カイ、終わったら来いよ」
「了解です」
「アリスとユリィは門から最寄りの街門広場の両隅」
「わかったわ」
「了解」
「ルキは評議会長の家から議会所までの道のどこかにいろよ」
ちなみに評議会長の家の前にも大きな広場がある。
「了承した」
「俺はスコールと一緒に残りの道を全部見張っとくわ」
「……残りの道って、結構長いわよ?大丈夫なの?」
「ああ、問題ない」
「ならいいけど」
自信ありげにヒビキが言うので、ユリィは納得して引き下がった。
「まあ何もなく終わるのが一番なんだが、そうもいかねぇだろうな。気ぃ引き締めろよ?」
「勿論」
「だな」
「うん」
他のメンバーも頷いたので、後は解散して各自の持ち場へ散る。
―時間まではあと数十分。辺りにはそこそこ人がいる。
家に隠れてりゃいいのにと思わなくもないが、誰もいないと逆に怒り出すのだろう。噂通りの性格ならそうするはずだ。
「なぁスコール」
『何だ?』
「お前さ、神殺ししたんだろ?何でそんなことをしたんだ?別に俺は知りたいだけだ」
『………………大昔、創造神ミューズを始めとしてこの世界の地上には色々な神がいた。しかしある時、3体の蝕魔神との大戦争が起き、ほとんどの神は力を失い天界に去って行った。
だが、残った神々も僅かにいた。彼らは世界を復活させたが、時が経つにつれ堕落していった…。このままだといけないということになり、地上世界に残った神のうち唯一まともだった暗月神と協力して堕落した神々を殺した』
「暗月神?」
その名はこの世界の書の、少なくともヒビキたちが見てきた範囲のものにはどこにも存在していなかった。
『ありとあらゆる負の権能を司る神だ。「死」「闇」「復讐」「深淵」…この世界の負の要素は全て彼の管轄下だ』
「そりゃまた強烈な…何故そんなのがどこにも書かれてないんだろうな」
『負の権能を司るゆえにだ。正の権能を司る神に比べ人々の信仰心を集めにくい』
「あ、なるほど…」
『しかし、この世の負の要素を全て管轄下に置いているだけあり、その力は絶大だった。からこそ残れたのだろうし、堕落もしなかったのだろう』
「ほぉ…ってお前、すげぇな」
『?』
「そんな昔からいるってことだろ?」
『……血晶精霊族は大きな争いの痕跡から生じる。それに従うなら俺の生まれは神と蝕魔神との戦争の痕跡から生まれたことになる。恐らくあいつも同じだ』
「おー」
あいつ、というのは聖花精霊の「血塗れた咎人」のこと。
「……………あ、もうそろそろ時間だな」
…さて、本日最大の任務が始まる。
―最も門に近い、街門広場で待機していたユリィとアリスは門をくぐってくる集団に気づいた。
「さて、来たわよアリス」
「だね。気合いいれるよー」
波が伝播するように住民たちが低頭していく。そんな中、ユリィとアリスはローブですっぽりと全身を隠した姿でそれぞれ端の方にいた。ユリィは屋台にいる竜燐族の男性にこっそり声をかける。
「すみません。この状態は何なのでしょう?」
「ああ姉ちゃん、この時に来るのは初めてか?これはな、ハイエルフの中でも過激な思考を持つ奴らが道を通る時、住民はこうしなきゃなんねえんだ」
「何故なのでしょう?」
「そうしなきゃ、暴力を振るわれる…最悪、殺されるからさ」
「成程…」
「俺ら竜燐族は別に関係ねえ。奴らがいちゃもんつけてきたって、あの細っこい腕を握り砕いてやるまでのことさ」
「すさまじいですね。…ありがとうございました」
確かに竜燐族は元々種族特徴としてSTR(力)とVIT(頑丈さ)が高い。鍛えた竜燐族なら、プレイヤーはさておきNPCの大抵のハイエルフは殺れるだろう。力技だけで。彼らの鱗は魔法にも高い耐性を備えているのだ。
「悪いこた言わねえ。どっかの建物に入ってた方がいいぜ」
「ご忠告、感謝します」
そういってユリィは彼の視界から外れ、広場の端の方に寄ってざわめく人ごみの最前列に紛れた。
アリスも向かい側の端にいる。
「(……来たわ)」
やってくるのは、鎧を纏った馬が引く幾つかの馬車とそれらを囲むように付きそう護衛兵とその他おまけらしき集団だ。馬車は貴族の様に派手に飾られており、集団をよく見れば馬車ではなく馬に乗っているハイエルフもいる。
馬上から低頭する住民たちと周りを見渡していたハイエルフのうちの一人が白いローブで頭から姿を隠したユリィに目をつけたのか、馬を寄せてくる。
「………どうかしましたか」
ユリィが平常通りの声音で問いかけると、そのハイエルフの男性、というより背格好から見て少年と青年の間くらいの外見年齢をした灰色の髪の彼は、馬から降りてきりっとした動作で一礼してからユリィと正対する。
片方が髪で隠れている灰色の瞳の奥に、ユリィは妙なものを感じ取った。
「(よく見ればこの人は、他のハイエルフとは違うようね…)」
先ほどの一礼の動作といい、服装も貴族というより騎士に近い。他のハイエルフが魔杖以外は最低限の武装しかしていないのに比べ、剣帯に差している華美ではない実用性重視の性能の高そうな剣と後ろ腰の弓。あと…
「(何かしらね。この人からヒビキと同じ匂いがする…)」
その感覚は、数秒後に正しかったと証明された。
「ローブで隠しているようだが見たところ貴方は、私よりお強いようだ。いつでもいいから、私と手合わせしてもらえないだろうか?」
彼は格上と見た存在と嬉々として刃を合わせたがる、所謂ヒビキと同じ戦闘狂(またはそれに近いもの)と確信したユリィは答える。
「ええ。その程度なら構いませんわ。しかし、私は魔法職ですよ?」
「職業は関係ありません。私より強い相手と手合わせしたい、それが私の願望ですので」
「なら大丈夫ですわ」
「ありがたい。では、これをお渡ししておきます。いつでもよいので都合のいい時になったら連絡してください」
翡翠色の小さなカードをユリィに手渡すと、彼はまた馬に乗って列に戻っていった。
「(ああいう人もいるのねぇ…)」
少々感心しながら、ユリィは彼らの列を見送るのだった。
―さらに少々後。列の先頭は通りの中ほどに差し掛かっていた。
突如、彼らの目の前を横切るようにボールが転がっていき、エルフの少女がそれを追いかける。周りの人々はその様子を見て表情を強張らせた。
案の定…
「この私の前を横切るだなんて…無礼極まりないですわ」
馬に乗った、着飾ったハイエルフの女性の目についたらしい。随行していた護衛兵長が瞬く間に少女に剣を突き付ける。
「メアリー様、どういたしましょう?」
「下賤でしかも礼のなっていない、私たちに敬意も表さないのなら…お仕置きしてもよくてよ」
「承知いたしました」
誰も助けようとしない。助けたい気持ちはあるが、巻き添えになって殺されるのは目に見えているからだ。周りを取り囲む他種族の人々も同じである。
突きつけられた剣がまさに怯える少女の肌を切り裂こうと振り上げられ、それが振り下ろされる瞬間。
通りの間を、一陣の強烈な突風がふいた。
それとほぼ同時に、漆黒の軍服を纏った青年が間に割り込む。剣は青年の額を掠めただけに終わった。常人なら脳天をたち割られてもおかしくはない重い斬撃だったが、青年が身を僅かにそらしたためにほぼ空振りで済んだ。
フードで顔を隠している軍服を纏った青年―ヒビキは後ろにかばった少女に優しい声音で囁く。
「今のうちだ。早く逃げろ」
涙を浮かべながら少女はこくこくと頷き、群衆の中へ走り去っていった。
「教えてくれてありがとな。お前ら」
周りについてきている風の精霊たちは嬉しそうにヒビキの周りをひらひら、ふわふわと飛び回っている。
「さて……」
ヒビキは先ほど罪のない少女の命を奪おうとした極悪人のハイエルフらの方を、鮮血を凍らせて拵えた様な紅い双眸で睨みつけた。フードの下からおあつらえ向きに覗く目の目つきも鋭いので、醸し出す迫力は尋常ではない。
「何よ、あんたもお仕置きされたいの?」
ハイエルフの女性を始めとした先頭集団の面々の目に、サディスティックな光が閃いた。
「あんたは人族のようだけど…この大陸中で最も劣る種族が、何をしようって言うの?」
「へぇ、お前は俺のことが人族に見えるのか。他のやつらも…そうみたいだな」
ヒビキの纏うトレンチコートは、フードを被ると相手のスキルレベルが自分のDEX値‐100に達していない場合に解析系スキルを妨害するという効果がある。また【魔導機人族】の種族特徴も隠すので、この状態で常人が彼らを見てもただの人族としか見えないだろう。
周りの人々がかたずをのんで見守る中、ヒビキはその人々に向けて叫ぶ。
「お前ら、巻き込まれたくねぇんなら逃げておけ!」
並々ならぬ空気を感じて建物から出てきたプレイヤーたちがヒビキの姿と状況を見てその意味を察し、周囲にいた人々を誘導していく。ヒビキは音声チャットですぐ傍の路地の影に隠れているスコールに話しかけた。
『スコール、あいつらが襲い掛かってきたら、後ろからやってくれ』
『殺してしまってもいいのか?』
『まあ一応確認しておくか…市街地で戦ってもいいのかという件について』
依頼主から渡されていた連絡用の翡翠色のカードを使う。
『…………どうしたのだ?』
『いや、転がっていったボールを追いかけて横切っちゃった女の子は庇ったんですけど、その結果やつらが怒り出しちゃって…この街で戦闘しちゃってもいいのかっていう話です。場所変えた方がいいですか?』
『…なるべく最小限の被害で済むなら、ここでもよい。非道な行いをやろうとしたのだから、傲慢の罪と合わせてこの際、償わせてしまえ』
『了解です』
連絡を切った。
「(相当嫌われ者らしいな…まああそこまで傲慢なら、もう直しようもねぇわな)」
相手に向き直った。
「私たちハイエルフより魔力も力も、何もかもが劣っている屑の人族如きが私に歯向かおうと?愚かですわね」
そういって高笑いを響かせる彼女を、ヒビキは侮蔑の眼差しで見ていた。
「早く跪いた方が身のためだぞ、人族如きは傷をつけることもできないだろう」
「メアリー様はな、ハイエルフの氏族中でも特に優秀とされたお方だ」
周りの護衛兵も主人と同じく、上位存在に歯向かう愚か者の下賤な人族ー少なくとも彼らにはそう見えているのだろうーを嘲笑する。確かに人族は5大種族の中で一番能力的には劣る。だがヒビキはとっくの昔に所謂”にんげんをやめました”状態だ。ヒビキは音声チャットをユリィとルキにつないだ。
『済まん、ちょっと傲慢なバカ女をシメっから、街の建物や人々になるべく被害が及ばないようにしてくれ』
『わかったわ』
『了解』
チャットを切った。
…また突然ふきつけた一陣の突風が、ヒビキの被っていたフードを脱がせる。そのことで、顔の右半分から露出した右半身の肌に窺える赤い回路模様や、額の紋章が露わになった。三日月と一振りの剣が重なった赤い文様ーヒビキたちプレイヤーは知りようもないが、【暗月】と呼ばれるとある神の紋章である。
瞳孔の開いた鋭い眼も相まって、並大抵の者は竦むだろう。
「俺は人族じゃねぇし、俺らからしたら貴様らハイエルフ如き、そこいらのモンスターと何も変わりねぇよ」
その言葉がスイッチになったかのように、彼の身体から陽炎と見紛うほど強烈な殺気と覇気が放たれる。明らかに戦い慣れたその出で立ちは、傲慢なハイエルフすら一瞬怯えさせるほどだった。
「スコール!」
『了解』
短く返事が返ってきた直後、猛烈な紅い血晶の散弾が空を飛び、複数のハイエルフの体をいとも簡単に撃ち抜いた。
「くっ……風の精霊よ!私に従いなさい!」
メアリーと言う名らしい彼女が叫ぶが、一向に何かが起きる様子はない。
「お前、バカか?」
それを見たヒビキが言う。何しろこのあたり一帯の風と闇の精霊は全て彼に味方してくれている。現にヒビキの周りを飛び回る、色々な鳥の姿をした風の精霊たちは彼から離れる気配は無い。魔力を彼らに渡す代わりに力を貸してもらう。精霊の力を借りる時の基本なのだが、通常の精霊たちにとって魔力は自分たちの活動エネルギーだ。まずより上質な魔力を持つ存在を好み、そして自分たちに優しく節度持って接してくれる存在を選ぶ。
「なら、これはどうかしら!?」
そう言った彼女が張ったのは青い半透明のシールド。しかし表面に浮かぶ魔法陣からして、ただのシールドではないらしい。風の精霊たちの攻撃も、完全にシャットアウトしている。
「対ドラゴン専用の障壁よ。ただの人間が突破できるはずはないわ!」
「あ、そう」
ヒビキはただそっけなく答えただけだった。ただし、そのシールドにスキルをかけた踵落としに似た蹴りを見舞う。
―蹴術系戦技スキル【落花白跡】。
たったそれだけで、シールドは粉々に砕け散った。
「な…一体、何者なの…」
「いい事教えてやる」
容赦も躊躇もなく続けざまに振るわれた二振りの白刃が、彼女の命を刈り取った。
「プレイヤーの【魔導機人族】から見りゃあ実戦経験のない奴はどんなに粋がってもすぐ忘れられる程度の脇役でしかねぇんだよ」
血が噴き出すが、それらはスコールの能力により振り撒かれる前に血晶と化す。彼女だったものはすぐに黒いガラスと変じて砕け散った。
「さてと…お前らはどうする?」
問いかけの相手は護衛兵の生き残り。
「このバカ女みてぇに俺をただの人と見てんなら、是非かかってきな。別に無闇に殺す趣味はねぇし」
敢えて傲慢に威圧する。ただならぬ威圧感に震えている彼らをよく見ると、ほとんどが首に黒い輪をつけられているのが目に入った。それを見て軽く目を見開く。
「お前ら、ハイエルフじゃねぇな?」
その問いかけに、彼らはこくこくと頷く。しかしその尖った耳を見るに、エルフだろう。
「(…………奴隷、か)」
黒い輪の正式名称は【隷属の首輪】という。効果は名前の通り。
…なら、事は単純ではなくなった。カーソルで見たところ、レベルも高い傾向にある。
「手短に訊くぞ。お前ら、他の街に行く気はねぇか?それかこの街の主衛兵団に入るか」
「…行きたいさ…おれたちはこきつかわれてきたからね……でも、この首輪が無くならないと…」
「それは今なんとかしてやる。少々強引だがな」
首輪を解除する方法は、首輪の持ち主が解除するか、圧倒的な魔力で首輪に込められた魔力を圧し潰すという力技解除するかだ。突如ヒビキから膨大な魔力が溢れ出し、その魔力に耐えきれなくなった首輪が一斉に砕けた。
「ほれ」
あっという間のことに呆然としている彼らのうちの一人に、何枚かの小さなカードとずしりと重い袋を幾つか投げ渡す。慌ててキャッチした彼に、ヒビキが言った。
「俺ら「あっちの世界から来た者」も訪れる5つの街じゃ主衛兵団の人員が足りねぇみたいだったからな。そのカードを見せれば事情は理解してくれるだろう。袋の中身はルーと転移結晶石だ」
「………………ッ!?」
いいのか?と目で訊いてくる彼に、ヒビキは行動で答えた。
「この森の外に飛ばしてやる。後はお前らで何とかできるだろう」
足元に巨大な魔法陣が展開された。その中にいた女性兵が、ヒビキに向かって目に涙を湛えて言った。
「ありがとう!私たち一同、心から感謝します!」
ヒビキは手を振りかえして応える。その言葉を最後に、転移魔法が発動し彼らの姿は消えた。
そういえば後続集団はというと、律儀に待っていた。というより馬車なんかもあるので、大通り以外の道では非常に通りづらいだけなのだろう。奇妙なことだ。
またヒビキは風の中に姿を眩ませた。スコールもその後についていく。
―しかし先ほどすさまじい力を持つ存在を感じ取ったのか、後続集団のハイエルフたちはすっかりおとなしくなっていた。その後は特にいざこざも起きず、無事に何事も無く彼らの訪問は終わった。
しかしこの日エルフの街にいたプレイヤーによってまた蒼穹の掲示板がたてられたのは、彼らは与り知らぬことだ。
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