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9章「開かれた外交、狂気の戦場」
天翼族領、魔人族領開放
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―――――――
神器奪還戦後、一旦ログアウトして数日後。
再びアステリスクに集まった5人は、それぞれ掲示板をチェックしていた。スコールは興味深げにヒビキの開いている掲示板を覗き込んでいる。
何故全員そろって掲示板を見ているかというと、約5時間もかけたメンテナンスが行われた後であり記念すべき種族領が2つ開放されたからだ。ちなみに外では無数のプレイヤーたちがそれぞれの種族領へ大挙して向かっているところである。
《イベントハイライト》
平素よりザ・ファイナルリコード・オンラインをプレイして頂き、誠にありがとうございます。今回のメンテナンスの補填のため、全プレイヤーの皆様に以下のアイテムをお贈りいたします。
・万能薬・万癒薬×5ずつ
・30分間レアドロップ率上昇の巻物×3
いよいよ第2章となりますイベント、【繁栄の大陸】を開始してまいります。今回は【魔人族領】と【天翼族領】が開放されました。それに従い、【メニュー】の「ワールドマップ」に【魔人族領】と【天翼族領】が追加記載されます。
次回のメンテナンスでは、【海民族領】と【獣人族領】が開放される予定です。
それぞれ新種のアイテムやモンスター、街には独特の違った文化が根付いており、5主街区とはまた違った雰囲気をお楽しみください。
全プレイヤーの皆様に、魔人族領の通行証と天翼族領への移動アイテムを配布いたします。
皆様の御武運をお祈りいたしております。
Re:ザ・ファイナルリコード・オンライン運営チーム
「…天翼族って、まさかあいつらの事か?」
「のようですね」
「まあ、納得は出来るわね」
掲示板には既にスクリーンショットが載せられており、それに映るのはヒビキとカイ、スコールにとっては見覚えのありすぎる種族だった。……つまり彼らが鳥人族と呼んでいたあの種族である。
「あそこに関しては、強力すぎる通行証貰っちまったからなあ…」
そういって、前にアンテルから貰った何かの紋章が刻まれた水精石のペンダントを取り出す。あの後ある程度試してみたのだが、本当にほとんどフリーパスだった。その分悪用すれば逮捕間違いなしだろうが、その気は毛頭ないので問題はない。ペンダントをしまい、ウィンドウを閉じて座り直す。
「だったらさ、魔人族領に行ってみねーか?」
『いいぞ』
「僕は構いませんよ」
「オレも行ってみてーな」
「あたしも行きたーい!」
「私も行くわ」
ほぼタイムラグなしで全員賛成。
「位置は……って数日前に行ったあの吹雪エリアの近くかよ」
「僕とユリィが作ったペンダントがありますから、ある程度は何とかなると思いますけど」
「まあ…行ってみるか?」
『まずは行ってみるべきだろう』
「だね」
耐寒ペンダントをカイ以外が身に着け、地図に描かれた魔人族領の入り口へ向かう。
――――――――
魔人族領入り口の街、カルメル。
ここへ来るまでにも街へ向かうたくさんのプレイヤーやNPCと街道ですれ違った。薄紫色基調の建物が多く大通りには見慣れた5種族と、青白い肌に捻じれた角を持つ人々ーどうやら彼らが魔人族らしいーが行き交っている。
街の奥にある大門の前に、多くのプレイヤーが集まっていた。
門の横に立つ完全武装した魔人族の門番が、声を張り上げる。
「この先は魔人族領となります。この門の通行を希望される方々に魔人族領での注意事を申し上げますので、少々長くなりますがお聞きください!
魔人族領は大部分が極寒の地となっており、まず通行証だけでなく一定以上の氷属性に対する耐性か、一定以上の性能の耐寒装備がおありの方以外には通行を認めることはできません。この街の周囲に生息するモンスターから取れる素材を使えば基準をクリアできる耐寒装備が作れますので、お持ちでない方はこの街で用意してから通行してください。
また、時々猛吹雪が吹き荒れることがございます。猛吹雪に遭ってしまった場合、まず近くに街があるのなら即座に街へ、そうでない場合は領内のあちこちにある簡易避難所へ避難してください。猛吹雪になりますと例え【千里眼】のスキルを持っている方でもまともに視界が利かなくなり、非常に【凍傷】及び【酷い凍傷】にかかりやすくなりますので吹雪の中戦闘及び長距離移動をするのは非常に危険です。
簡易避難所の目印として、このような街灯が設置されております」
ここで門番が隣の街灯を指し示す。濃い紫色で、ランタンの部分には青い光精石が鮮烈に光を発していた。
「吹雪いてきましたら、すぐに避難してください。繰り返し申し上げますが、今まで高位冒険者の方でも吹雪で凍死された方が多数おられます。絶対に領内で起きる吹雪を甘く見ないでください。
次ですが、今皆様がお持ちの【星屑の通行証】はこの関所街カルメルと次の街アヴァベルの通行を許可するものです。カルメル含め領内には街が9つあり、通行証のランクを上げていけば最終的に魔王様との謁見も可能となります。
それでは門を開門いたします。皆様の御武運をお祈りいたしております」
ギギィィイイ…と重たい音を立てて、大門が開かれた。
堰を切ったように、待ちかねたプレイヤーたちが走り出す。
―――――――
街と街の間には、きちんと街道が整備されていた。ただし雪対策の仕組みなのかタイルの半分くらいが弱めの炎精石で作られており、足元がほんのり温かい。
「確かにあの吹雪がたまに来るとなったら俺らでもうかうかしてらんねーな」
「僕は大丈夫ですけどね」
「お前の装備が別格だからだろうが」
『氷冷無効だけでなく、灼熱無効も併せ持った装備はなかなか見ないぞ』
「そう?で、次の街に着いたらどうするの?」
「取りあえず観光しようぜ。あと通行証のランク上げについての話をギルドで聞いてくる」
「魔人族領の素材…興味あるわ」
その他他愛もないことを雑談しながら街道に沿って進んでいく。周りを見回してみれば説明された濃い紫色の街灯があちこち…結構多く設置されていた。
「吹雪いてきたらあの街灯の近くにある避難所に行けばいいんだねー?」
「これなら心配は少なそうだな」
「だね」
歩く事数十分。街道を行くプレイヤーの数が多いのでたまにモンスターが襲ってくるものの瞬殺されている。その中、遠くに街の影がぼんやりと見えた。十数分ほどで大門の前に辿り着く。
門番に通行証を見せて通してもらい、アヴァベルの街へ踏み込んだ。
カルメルに負けず劣らず賑やかな大通りを歩き、まずは解散して自由行動とする。ヒビキはスコールを連れ、アヴァベルの冒険者ギルドの建物へ入った。
中は比較的すいており、依頼受付、依頼掲示板、アイテム販売所など内部の仕組みも大きくは違っていない。通行証関係の受付があったので、そこの受付の女性ー勿論魔人族ーに通行証のランクアップについて訊いてみる。
「いらっしゃいませ。何か御用でしょうか?」
「いや、通行証のランクについて訊いてみたいと思っただけなんですけど」
「了承しました。まず次の街への通行が許可される【星の許可証】へのランクアップの方法は大きく分けて二つございます。一つ目は一定以上依頼をクリアしてこの街に貢献すること。害獣となるモンスター討伐や素材納品など、依頼は多種に渡ります。二つ目は一定額以上のお金を支払うこと。財政への貢献もカウントされますからね。
また、街ごとにランクアップの方法は異なりますので詳細はその街のギルドでお聞きください。最後に、通行証のランクは以下の様になっております」
そういって受付の女性は一枚の紙を差し出してきた。
「一番下が【星屑の通行証】、そこから【星の通行証】【孤星の通行証】【惑星の通行証】【月の通行証】となります。【月の通行証】となれば魔王様との謁見も可能となるレベルであり、また【惑星の通行証】であれば城下街への入場が許可されます」
「あ、ありがとうございました」
予想以上に丁寧に教えてくれたのでお礼を言い離れ、依頼掲示板を見てみる。
【星夜シトロンの採取】
【氷花虎討伐】
【魔導具配達】
【氷花ゴブリン討伐】
「何だ星夜シトロンて」
『確か満月の夜の間しか実が生らない木のことだ。その果実はとても甘いらしい』
「ふーん」
寒い環境に適応したのか氷属性のモンスター討伐が多いなと思いながら暫く見ていると、周囲からの視線が突き刺さってくるのを感じた。
「…?」
周囲をちらりと見てみれば、見てきているのは主に魔人族。そのうち女性のほとんどの視線がスコールに向いており、男性の視線がヒビキに向いていた。前者はイケメンに出会った時の女性がするような熱い視線で、後者は興味深げな、「一度でいいから戦ってみてぇ」とでも言いたげな興味深そうな視線だった。
ちなみにスコールは全く意に介していないようだが。ヒビキは長外套のフードを被っていないし、スコールに至っては偽装系のスキルを持っていないので今二人は素の姿のままだ。
あまり周囲に人がおらず、その中で明らかに人族ではないヒビキと有名な血晶精霊族の中でも特に神秘的な雰囲気を纏うスコールは確かに目立つったらありゃしない。
何だかいたたまれなくなったのでギルドの建物から出る。
暫く通りに並ぶ店を2人で見て回る。鍛冶屋や錬金素材屋で素材を買い漁っているカイやユリィの姿を見つけたり、奥の練兵場らしき広めの建物の中をちらりと覗いてみると依頼を受けたのか魔人族の兵士の方々と訓練中のルキとアリスの姿があった。
「さて、何をするか……」
あまりやることが思いつかず、当てもなく歩いていると不意に声が聞こえた。
「ちょっとそこのにいさんたち、手伝ってほしいことがあるんだがいいかい?」
声のした方を見ると、大き目の建物の扉から白衣を纏い、眼鏡をかけたいかにも研究者といった出で立ちの魔人族の女性と目が合った。
「なんだ?」
取りあえず近くまで行って話を聞いてみることにする。勿論相手の家の中には入らない。
「見るからに強そうなにいさんたちに【依頼】があってね」
「……内容は?」
「ちょっとまってね。別に何もしないから入ってきてくれるかな」
すると女性は、ヒビキたちが入ってきた後棚から大きな巻物を取り出すと机の上に広げた。巻物は魔人族領と思われる土地の全図だった。数か所に赤い丸印がつけてある。
「この印の場所にね、こんなものがあるんだけどそれを集めてきてほしいんだ」
棚から黒に近い暗い色の玉を取り出す。
「なんだそれ?」
「それは今は訊かないでくれるとありがたいかな。今言えるのは、この玉は闇属性に強い親和性を持っているのと一定以上の魔力強度を持つ存在でないと触れられない代物でね。しかもこれがこの国に重要なのだから正直手に負えないったらありゃしない」
「ふーん。まあとにかく集めてもってくりゃいいんだな?」
「うん」
「なら簡単だ。地図を貸してくれればすぐ行ってくる」
「わー、頼もしいね。じゃ、お願いね」
「そういやあんたの名前聞いてなかったな」
「あ、そうだったね。私はオリミア。職業は見ての通り魔法研究者だよ」
「わかった。スコール、行こうぜ」
地図を借り、壁際で彫像のように何も言わず待機していたスコールに声をかけて外に出る。久しぶりにクエストログを見るとしっかり今受けた【依頼】が追加されていた。
まず一番近いところへ向かう。
…
一方、練兵場で訓練の相手をしているルキとアリス。相手は魔人族の精鋭部隊の兵士たちで、種族特性+今までの鍛錬の結果かかなりの強さを誇る。
「相変わらず堅い防御ですね…」
防御に長ける守護者のルキは主に男性の多い近接武器持ち部隊の相手を、回復と雷魔法に長ける神殿巫女のアリスは主に女性の多い後方支援部隊の相手をしていた。
「そんなしょげることはない、今の状態でも大概の相手には通じるだろうし、あとは高レベルのモンスターにどうするかという問題かな」
「…ぜひとも(教えてください)、お願いします」
いつの間にか両方ともすっかり肩の力が抜けている。
「レベル帯800から900、901から1000の個体あたりは出くわしたらまず逃げるのが第一。流石にレベル1000の個体はオレたち【蒼穹】も5人揃わないと勝てないな。けどレベル901から1000の個体はそれぞれ固有の縄張りを持っていて、奥深くまで突っ込まない限りは大丈夫だ」
「【神獣】と呼ばれる類のモンスター、ですね」
ルキは頷く。
「戦うときはまずオレのような防御役と、回復役のレベルは530以上は欲しいな。あとまず、大盾持ちは相手の攻撃の瞬間にスキルをかけながら盾を前に突き出せ。中盾・小盾持ちは相手の攻撃の軌道を読んで、自分に当たらないように盾を使って軌道を滑らせるんだ」
これはルキの経験に基づく。全員がレベルカンストする前、レベル帯800~900のモンスターに安全に勝てるようになったレベルが530前後だった。大盾と違い中盾・小盾は衝撃までは完全に打ち消せないので、大盾のように真っ向勝負すると大きく弾き飛ばされる危険性がある。なので相手の攻撃を滑らせるように受け流すのがセオリーだ。
「この中で防御職のやつは後で来てくれ。渡すもんがある」
暫く相手をしていて気づいたことがある。防御職の兵士は、攻撃に対する防御方法としてほぼ真っ向勝負のスキル無しの盾受けしかしないのだ。大体大盾持ちなのでパリィ(弾き防御)ができないのは仕方ないが、身体能力が高いのでそれで何とかなっていたらしく防御職には必須の盾術スキルの習得数が少なかった。
「攻撃はオレの専門外だからありきたりなことしか言えない。その代わり防御についてはある程度教えれるぞ。盾持ちだけじゃなく火力役もな」
氷の長槍を肩に担いだ体勢で、真面目な表情になって言う。
騎士系職の兵士たちを集めた後、ルキは1巻の巻物を渡す。赤い紐で括られており、薄い黄金色の光を纏っていた。
「これは?」
見たことのないものをいきなりぽんと渡されたからか、率直に訊いてくる。
「【秘伝書】だな。取りあえず読んでみ」
首を傾げながら、言われた通りに兵士たちのうちの1人ー最もレベルの高い【騎士】―が巻物を広げる。暫く読んでいると、一瞬巻物が強く光った。
「………もういいぞ」
「?一体何だったんですか?」
「まあ、自分のスキル画面見てみな」
また困惑した様子で首を傾げながらウィンドウを開き、自身の習得スキル画面を見た彼の目が驚愕に見開かれた。
「スキルが増えている…!?」
「……というわけで、その巻物はそういうもんだ」
先ほど渡した【秘伝書】とは平たく言えばそれに書かれたスキルを得ることのできる、非常にお手軽で強力なアイテムだ。勿論作った本人には何の影響もない。
今回渡したものには、盾術系戦技スキル【マインド・アテンション】【ディフェンシング・フォース】【攪乱の戦歌】の3つが書かれている。どれも盾役には必須と言っていいぐらい重要なスキルだ。
【マインド・アテンション】は名前の通りモンスターのヘイトを一身に集めるスキル。レベルが上がる程一度にヘイトを集められるモンスターの数が増える。ヘイトだけでなく攻撃のターゲットや視線すら自身に集めてしまうので、使う時は自らのHPに注意。
【ディフェンシング・フォース】はボス級敵と戦う時必須のスキルで、数秒だけ無敵の防御壁を生成しその間に喰らったダメージ量によって次の効果時間とクールタイムが決定される。
【攪乱の戦歌】は対多数戦で役立つスキルで、一定範囲内の敵に【混乱】を強制的に発症させる。レベルが高いほど【混乱】発生時間と範囲が広がる。
「オレはあっちで近接職の相手してるから、順番に読んでおきな」
そう言ってルキはまた訓練に戻っていった。
…
一方、カイとユリィはそれぞれ街にある鍛冶屋や素材屋などをハシゴし、目についた珍しい素材や魔人族領にしかない素材でできた武器防具などを買い漁っていた。
その最中でカイが鍛冶師だと見抜いてきたいかにもな厳つい風体の鍛冶師に腕の程を見せてくれと言われ応じたところ過剰なまでに感嘆され作品を売ってくれと頼まれたり、通じるところのある素材屋の店主の女錬金術師と合同で錬金作業をしたり。
皆思い思いに過ごしていた。
神器奪還戦後、一旦ログアウトして数日後。
再びアステリスクに集まった5人は、それぞれ掲示板をチェックしていた。スコールは興味深げにヒビキの開いている掲示板を覗き込んでいる。
何故全員そろって掲示板を見ているかというと、約5時間もかけたメンテナンスが行われた後であり記念すべき種族領が2つ開放されたからだ。ちなみに外では無数のプレイヤーたちがそれぞれの種族領へ大挙して向かっているところである。
《イベントハイライト》
平素よりザ・ファイナルリコード・オンラインをプレイして頂き、誠にありがとうございます。今回のメンテナンスの補填のため、全プレイヤーの皆様に以下のアイテムをお贈りいたします。
・万能薬・万癒薬×5ずつ
・30分間レアドロップ率上昇の巻物×3
いよいよ第2章となりますイベント、【繁栄の大陸】を開始してまいります。今回は【魔人族領】と【天翼族領】が開放されました。それに従い、【メニュー】の「ワールドマップ」に【魔人族領】と【天翼族領】が追加記載されます。
次回のメンテナンスでは、【海民族領】と【獣人族領】が開放される予定です。
それぞれ新種のアイテムやモンスター、街には独特の違った文化が根付いており、5主街区とはまた違った雰囲気をお楽しみください。
全プレイヤーの皆様に、魔人族領の通行証と天翼族領への移動アイテムを配布いたします。
皆様の御武運をお祈りいたしております。
Re:ザ・ファイナルリコード・オンライン運営チーム
「…天翼族って、まさかあいつらの事か?」
「のようですね」
「まあ、納得は出来るわね」
掲示板には既にスクリーンショットが載せられており、それに映るのはヒビキとカイ、スコールにとっては見覚えのありすぎる種族だった。……つまり彼らが鳥人族と呼んでいたあの種族である。
「あそこに関しては、強力すぎる通行証貰っちまったからなあ…」
そういって、前にアンテルから貰った何かの紋章が刻まれた水精石のペンダントを取り出す。あの後ある程度試してみたのだが、本当にほとんどフリーパスだった。その分悪用すれば逮捕間違いなしだろうが、その気は毛頭ないので問題はない。ペンダントをしまい、ウィンドウを閉じて座り直す。
「だったらさ、魔人族領に行ってみねーか?」
『いいぞ』
「僕は構いませんよ」
「オレも行ってみてーな」
「あたしも行きたーい!」
「私も行くわ」
ほぼタイムラグなしで全員賛成。
「位置は……って数日前に行ったあの吹雪エリアの近くかよ」
「僕とユリィが作ったペンダントがありますから、ある程度は何とかなると思いますけど」
「まあ…行ってみるか?」
『まずは行ってみるべきだろう』
「だね」
耐寒ペンダントをカイ以外が身に着け、地図に描かれた魔人族領の入り口へ向かう。
――――――――
魔人族領入り口の街、カルメル。
ここへ来るまでにも街へ向かうたくさんのプレイヤーやNPCと街道ですれ違った。薄紫色基調の建物が多く大通りには見慣れた5種族と、青白い肌に捻じれた角を持つ人々ーどうやら彼らが魔人族らしいーが行き交っている。
街の奥にある大門の前に、多くのプレイヤーが集まっていた。
門の横に立つ完全武装した魔人族の門番が、声を張り上げる。
「この先は魔人族領となります。この門の通行を希望される方々に魔人族領での注意事を申し上げますので、少々長くなりますがお聞きください!
魔人族領は大部分が極寒の地となっており、まず通行証だけでなく一定以上の氷属性に対する耐性か、一定以上の性能の耐寒装備がおありの方以外には通行を認めることはできません。この街の周囲に生息するモンスターから取れる素材を使えば基準をクリアできる耐寒装備が作れますので、お持ちでない方はこの街で用意してから通行してください。
また、時々猛吹雪が吹き荒れることがございます。猛吹雪に遭ってしまった場合、まず近くに街があるのなら即座に街へ、そうでない場合は領内のあちこちにある簡易避難所へ避難してください。猛吹雪になりますと例え【千里眼】のスキルを持っている方でもまともに視界が利かなくなり、非常に【凍傷】及び【酷い凍傷】にかかりやすくなりますので吹雪の中戦闘及び長距離移動をするのは非常に危険です。
簡易避難所の目印として、このような街灯が設置されております」
ここで門番が隣の街灯を指し示す。濃い紫色で、ランタンの部分には青い光精石が鮮烈に光を発していた。
「吹雪いてきましたら、すぐに避難してください。繰り返し申し上げますが、今まで高位冒険者の方でも吹雪で凍死された方が多数おられます。絶対に領内で起きる吹雪を甘く見ないでください。
次ですが、今皆様がお持ちの【星屑の通行証】はこの関所街カルメルと次の街アヴァベルの通行を許可するものです。カルメル含め領内には街が9つあり、通行証のランクを上げていけば最終的に魔王様との謁見も可能となります。
それでは門を開門いたします。皆様の御武運をお祈りいたしております」
ギギィィイイ…と重たい音を立てて、大門が開かれた。
堰を切ったように、待ちかねたプレイヤーたちが走り出す。
―――――――
街と街の間には、きちんと街道が整備されていた。ただし雪対策の仕組みなのかタイルの半分くらいが弱めの炎精石で作られており、足元がほんのり温かい。
「確かにあの吹雪がたまに来るとなったら俺らでもうかうかしてらんねーな」
「僕は大丈夫ですけどね」
「お前の装備が別格だからだろうが」
『氷冷無効だけでなく、灼熱無効も併せ持った装備はなかなか見ないぞ』
「そう?で、次の街に着いたらどうするの?」
「取りあえず観光しようぜ。あと通行証のランク上げについての話をギルドで聞いてくる」
「魔人族領の素材…興味あるわ」
その他他愛もないことを雑談しながら街道に沿って進んでいく。周りを見回してみれば説明された濃い紫色の街灯があちこち…結構多く設置されていた。
「吹雪いてきたらあの街灯の近くにある避難所に行けばいいんだねー?」
「これなら心配は少なそうだな」
「だね」
歩く事数十分。街道を行くプレイヤーの数が多いのでたまにモンスターが襲ってくるものの瞬殺されている。その中、遠くに街の影がぼんやりと見えた。十数分ほどで大門の前に辿り着く。
門番に通行証を見せて通してもらい、アヴァベルの街へ踏み込んだ。
カルメルに負けず劣らず賑やかな大通りを歩き、まずは解散して自由行動とする。ヒビキはスコールを連れ、アヴァベルの冒険者ギルドの建物へ入った。
中は比較的すいており、依頼受付、依頼掲示板、アイテム販売所など内部の仕組みも大きくは違っていない。通行証関係の受付があったので、そこの受付の女性ー勿論魔人族ーに通行証のランクアップについて訊いてみる。
「いらっしゃいませ。何か御用でしょうか?」
「いや、通行証のランクについて訊いてみたいと思っただけなんですけど」
「了承しました。まず次の街への通行が許可される【星の許可証】へのランクアップの方法は大きく分けて二つございます。一つ目は一定以上依頼をクリアしてこの街に貢献すること。害獣となるモンスター討伐や素材納品など、依頼は多種に渡ります。二つ目は一定額以上のお金を支払うこと。財政への貢献もカウントされますからね。
また、街ごとにランクアップの方法は異なりますので詳細はその街のギルドでお聞きください。最後に、通行証のランクは以下の様になっております」
そういって受付の女性は一枚の紙を差し出してきた。
「一番下が【星屑の通行証】、そこから【星の通行証】【孤星の通行証】【惑星の通行証】【月の通行証】となります。【月の通行証】となれば魔王様との謁見も可能となるレベルであり、また【惑星の通行証】であれば城下街への入場が許可されます」
「あ、ありがとうございました」
予想以上に丁寧に教えてくれたのでお礼を言い離れ、依頼掲示板を見てみる。
【星夜シトロンの採取】
【氷花虎討伐】
【魔導具配達】
【氷花ゴブリン討伐】
「何だ星夜シトロンて」
『確か満月の夜の間しか実が生らない木のことだ。その果実はとても甘いらしい』
「ふーん」
寒い環境に適応したのか氷属性のモンスター討伐が多いなと思いながら暫く見ていると、周囲からの視線が突き刺さってくるのを感じた。
「…?」
周囲をちらりと見てみれば、見てきているのは主に魔人族。そのうち女性のほとんどの視線がスコールに向いており、男性の視線がヒビキに向いていた。前者はイケメンに出会った時の女性がするような熱い視線で、後者は興味深げな、「一度でいいから戦ってみてぇ」とでも言いたげな興味深そうな視線だった。
ちなみにスコールは全く意に介していないようだが。ヒビキは長外套のフードを被っていないし、スコールに至っては偽装系のスキルを持っていないので今二人は素の姿のままだ。
あまり周囲に人がおらず、その中で明らかに人族ではないヒビキと有名な血晶精霊族の中でも特に神秘的な雰囲気を纏うスコールは確かに目立つったらありゃしない。
何だかいたたまれなくなったのでギルドの建物から出る。
暫く通りに並ぶ店を2人で見て回る。鍛冶屋や錬金素材屋で素材を買い漁っているカイやユリィの姿を見つけたり、奥の練兵場らしき広めの建物の中をちらりと覗いてみると依頼を受けたのか魔人族の兵士の方々と訓練中のルキとアリスの姿があった。
「さて、何をするか……」
あまりやることが思いつかず、当てもなく歩いていると不意に声が聞こえた。
「ちょっとそこのにいさんたち、手伝ってほしいことがあるんだがいいかい?」
声のした方を見ると、大き目の建物の扉から白衣を纏い、眼鏡をかけたいかにも研究者といった出で立ちの魔人族の女性と目が合った。
「なんだ?」
取りあえず近くまで行って話を聞いてみることにする。勿論相手の家の中には入らない。
「見るからに強そうなにいさんたちに【依頼】があってね」
「……内容は?」
「ちょっとまってね。別に何もしないから入ってきてくれるかな」
すると女性は、ヒビキたちが入ってきた後棚から大きな巻物を取り出すと机の上に広げた。巻物は魔人族領と思われる土地の全図だった。数か所に赤い丸印がつけてある。
「この印の場所にね、こんなものがあるんだけどそれを集めてきてほしいんだ」
棚から黒に近い暗い色の玉を取り出す。
「なんだそれ?」
「それは今は訊かないでくれるとありがたいかな。今言えるのは、この玉は闇属性に強い親和性を持っているのと一定以上の魔力強度を持つ存在でないと触れられない代物でね。しかもこれがこの国に重要なのだから正直手に負えないったらありゃしない」
「ふーん。まあとにかく集めてもってくりゃいいんだな?」
「うん」
「なら簡単だ。地図を貸してくれればすぐ行ってくる」
「わー、頼もしいね。じゃ、お願いね」
「そういやあんたの名前聞いてなかったな」
「あ、そうだったね。私はオリミア。職業は見ての通り魔法研究者だよ」
「わかった。スコール、行こうぜ」
地図を借り、壁際で彫像のように何も言わず待機していたスコールに声をかけて外に出る。久しぶりにクエストログを見るとしっかり今受けた【依頼】が追加されていた。
まず一番近いところへ向かう。
…
一方、練兵場で訓練の相手をしているルキとアリス。相手は魔人族の精鋭部隊の兵士たちで、種族特性+今までの鍛錬の結果かかなりの強さを誇る。
「相変わらず堅い防御ですね…」
防御に長ける守護者のルキは主に男性の多い近接武器持ち部隊の相手を、回復と雷魔法に長ける神殿巫女のアリスは主に女性の多い後方支援部隊の相手をしていた。
「そんなしょげることはない、今の状態でも大概の相手には通じるだろうし、あとは高レベルのモンスターにどうするかという問題かな」
「…ぜひとも(教えてください)、お願いします」
いつの間にか両方ともすっかり肩の力が抜けている。
「レベル帯800から900、901から1000の個体あたりは出くわしたらまず逃げるのが第一。流石にレベル1000の個体はオレたち【蒼穹】も5人揃わないと勝てないな。けどレベル901から1000の個体はそれぞれ固有の縄張りを持っていて、奥深くまで突っ込まない限りは大丈夫だ」
「【神獣】と呼ばれる類のモンスター、ですね」
ルキは頷く。
「戦うときはまずオレのような防御役と、回復役のレベルは530以上は欲しいな。あとまず、大盾持ちは相手の攻撃の瞬間にスキルをかけながら盾を前に突き出せ。中盾・小盾持ちは相手の攻撃の軌道を読んで、自分に当たらないように盾を使って軌道を滑らせるんだ」
これはルキの経験に基づく。全員がレベルカンストする前、レベル帯800~900のモンスターに安全に勝てるようになったレベルが530前後だった。大盾と違い中盾・小盾は衝撃までは完全に打ち消せないので、大盾のように真っ向勝負すると大きく弾き飛ばされる危険性がある。なので相手の攻撃を滑らせるように受け流すのがセオリーだ。
「この中で防御職のやつは後で来てくれ。渡すもんがある」
暫く相手をしていて気づいたことがある。防御職の兵士は、攻撃に対する防御方法としてほぼ真っ向勝負のスキル無しの盾受けしかしないのだ。大体大盾持ちなのでパリィ(弾き防御)ができないのは仕方ないが、身体能力が高いのでそれで何とかなっていたらしく防御職には必須の盾術スキルの習得数が少なかった。
「攻撃はオレの専門外だからありきたりなことしか言えない。その代わり防御についてはある程度教えれるぞ。盾持ちだけじゃなく火力役もな」
氷の長槍を肩に担いだ体勢で、真面目な表情になって言う。
騎士系職の兵士たちを集めた後、ルキは1巻の巻物を渡す。赤い紐で括られており、薄い黄金色の光を纏っていた。
「これは?」
見たことのないものをいきなりぽんと渡されたからか、率直に訊いてくる。
「【秘伝書】だな。取りあえず読んでみ」
首を傾げながら、言われた通りに兵士たちのうちの1人ー最もレベルの高い【騎士】―が巻物を広げる。暫く読んでいると、一瞬巻物が強く光った。
「………もういいぞ」
「?一体何だったんですか?」
「まあ、自分のスキル画面見てみな」
また困惑した様子で首を傾げながらウィンドウを開き、自身の習得スキル画面を見た彼の目が驚愕に見開かれた。
「スキルが増えている…!?」
「……というわけで、その巻物はそういうもんだ」
先ほど渡した【秘伝書】とは平たく言えばそれに書かれたスキルを得ることのできる、非常にお手軽で強力なアイテムだ。勿論作った本人には何の影響もない。
今回渡したものには、盾術系戦技スキル【マインド・アテンション】【ディフェンシング・フォース】【攪乱の戦歌】の3つが書かれている。どれも盾役には必須と言っていいぐらい重要なスキルだ。
【マインド・アテンション】は名前の通りモンスターのヘイトを一身に集めるスキル。レベルが上がる程一度にヘイトを集められるモンスターの数が増える。ヘイトだけでなく攻撃のターゲットや視線すら自身に集めてしまうので、使う時は自らのHPに注意。
【ディフェンシング・フォース】はボス級敵と戦う時必須のスキルで、数秒だけ無敵の防御壁を生成しその間に喰らったダメージ量によって次の効果時間とクールタイムが決定される。
【攪乱の戦歌】は対多数戦で役立つスキルで、一定範囲内の敵に【混乱】を強制的に発症させる。レベルが高いほど【混乱】発生時間と範囲が広がる。
「オレはあっちで近接職の相手してるから、順番に読んでおきな」
そう言ってルキはまた訓練に戻っていった。
…
一方、カイとユリィはそれぞれ街にある鍛冶屋や素材屋などをハシゴし、目についた珍しい素材や魔人族領にしかない素材でできた武器防具などを買い漁っていた。
その最中でカイが鍛冶師だと見抜いてきたいかにもな厳つい風体の鍛冶師に腕の程を見せてくれと言われ応じたところ過剰なまでに感嘆され作品を売ってくれと頼まれたり、通じるところのある素材屋の店主の女錬金術師と合同で錬金作業をしたり。
皆思い思いに過ごしていた。
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