越えられない壁で僕らの幸せは・・・(黒凪の話)

綾瑪東暢

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恋焦がれる

不穏

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 「なぎ。」

 お父様から呼び出しがあった。
 「なんでしょうか?」
 「最近、学校での様子がおかしいと使いから聞いている。何があった?」 
 僕の心配なんって珍しい。きっと周りを気にしてるだけだ。
 「お父様が心配するようなことはありません。」
 「・・お前は、俺の判断を無視して、自分の判断で決めるのか?俺は、『何があったんだ』と聞いたんだ。何もないでは、終わらないだろ。」

 本当、こいつは苛つく。興味が無いにもかかわらず、話すまでしつこい。
 「はぁ・・、ただ少し疲れていただけです。」
 切り上げたくて、適当なことを言う。睨まれてしまった。
 「また躾を受けたいのか?俺がそんな答えで満足するとでも思うのか?今まで覚えなかったのか?」

 こんなやつ、当主からおろしたほうがいいだろ。

 そんなことを考えていると、使いを呼ばれ、お父様の目の前に膝をつけさせられた。 
 「ぐっ・・」
 乱暴なため、痛みが走る。
 「いつから、親に反抗するようになった。」

 もつ一人、使いを呼ぶ。僕を監視している使いだ。
 「何があったんだ?」
 「学校の委員会という制度で凪様は放送委員に入られました。放送委員の担当は月曜日と木曜日。メンバー、凪様と同じクラスの 葱更亜木 きさらあき、二年生の速水はやみず稚隼ちはやここりん。4人です。ですが、葱更と心は委員の仕事に来なくなり、二人で働いていました。その後、凪様も2回ほど行くのを辞めましたが、速水に声をかけられ行くようになりました。」
 お父様の眉がぴくっとなる。
 「今の内容のどこに、様子がおかしいと思う要素があった?俺には極当たり前だと思ったが?」
 鋭い目つきで使いを見る。使いは冷静な態度で
 「速水に声をかけられたときの凪様のお顔が・・なんだか不安でいっぱいに見えたので」
 
 お父様の目が僕に来る。
 「凪。こいつが嘘をついているのか、お前が嘘をついているのかどっちだ?」

 上から見下される。舌打ちをしたくなったが火に油を注ぐだけ。 
 「不安?不安なんか誰にだってあるだろ。不安を全部お前に言わねえといけねぇのかよ。いつからお前は過保護になったんだ。興味がないくせに」
 つい、反抗的な態度を取ってしまった。


 「あがっ!」
 
 案の定だ。お父様は、僕の顔を蹴り上げる。使いらが抑えているため逃げることもできない。
 「反抗していいと誰が言った?生意気な態度を取っていいと誰が言った?」
 2回、3回と顔を蹴られる。
 「グハッ・・・!」
 お父様が僕の髪を掴んで目を見てくる。
 「お前の言う通り俺はお前に興味がない。だが、名前を汚すことは絶対許さない。」

 
 こいつは、いつまで爺さんの呪に縛られているんだろうか・・。あぁ、僕が当主になったらこうなってしまうのか?絶対になりたくない。僕はこいつなんかに縛られない。
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