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第一章(約11万字)
第53話:告白
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……⁉︎
俺と接触するため……?
アリアと俺たちが一緒に依頼を受けるようになったのは、俺が冒険者になった翌日だった。
俺の合格を知ってから用意していたのでは間に合わないはず。
ただ、今振り返るとアリアとの出会いには確かに不自然に感じたことは多かった。
なぜ★5職のアリアが俺たちと同じFランクだったのか?
なぜ今までFランクだったアリアが急にギルドポイントを欲しがるようになったのか?
なぜ引く手数多の★5職なのにわざわざ俺たちに声をかけてきたのか?
一つ一つは些細なことだが、こうして列挙すると都合が良すぎる事に気が付く。
一瞬驚いたが、ここまで不自然が積み重なると、そう言われた方がむしろ納得できる。
とはいえ、そもそもなぜ何の実績もない俺に注目したのか謎は残るが……。
「えっとね……」
アリアは、周りをチラチラと確認してから、俺たちにだけ聞こえるよう小声で囁いた。
「アリアは、魔族なの」
「……え?」
予想だにしていない告白をされ、俺は思考がフリーズしてしまう。
えっと……これは冗談ってことでいいのだろうか?
だとしてもこの雰囲気で冗談……? アリアってこんな子だったっけ?
シーナも反応に困るといった感じの微妙な表情を浮かべている。
俺たちが困惑している中、アリアは説明を続けた。
「魔族の上層部では、神が人間のために勇者を送り込んだことをもう知ってる。それで、アリアとラッシュは、その勇者を捜して殺すように命じられた」
……!
アリアの説明は、俺たちがこの世界に放り込まれる前に神と名乗る男から聞いた話と酷似していた。
最初はただの冗談かと思っていたが、ここまで言い当てられていると、まったくの当てずっぽうだとはとても思えない。
ということは——
「つまり、アリアはもともと持ってたギルドカード……人間の身分を使って、カズヤを殺すために接触したということ」
そういうことになるよな。
筋は通っている。
だが、同時に大きな疑問も浮かんできた。
「でも、俺にはアリアが魔族になんてとても見えないが……」
アーネスに入る際に、シーナからは魔族は見た目で区別できると聞いていた。
「カズヤさん、魔族は人間に擬態した個体もいます。見た目だけでは完全には判別できません」
「そういえば、そうだったな……」
シーナが魔族について説明してくれた時に、この件も聞いていた。
「そう。普通の魔族は、白目が黒くて、肌が緑で、頭には黒い角が生えてる。アリアには魔族の特徴が何もないから、人間大陸のミッションに使われやすい」
「なるほど……」
でも、だとしたらどうして俺たちにこの件を話してくれたのだろうか。
話を聞いた以上、俺たちとしてもアリアとこのままの関係でいられるはずがないし、そのミッションとやらも遂行不可能になる可能性が高い。
聞きたいことが山積みだ。
俺が頭の中を整理している中、シーナがアリアに尋ねた。
「人間そっくりの魔族って、他にもいるのですか?」
「アリアとラッシュはそう。他にも何人かいるみたいだけど、詳しくは知らない。でも、少ないはず。アリアたちは、ちょっと特別だから」
「特別……というと?」
「アリアたちは、魔族と人間のハーフなの」
「ハ、ハーフ……⁉︎ で、でも種が違う人間と魔族の間に子供はできないはずじゃ……」
「わかんないけど、人工的にそういう個体を作る方法があって、それで産まれたってアリアは聞かされた。ここにアリアがいるのが何よりの証拠」
確かに、ここに実際にいるのだから否定することはできない。
でも、これでは逆にアリアは魔族とも言いきれないんじゃないか?
ハーフだということは、半分は魔族でも半分は人間だということになる。
まあ、考えてもキリがないな。この辺りの疑問の解決は哲学者に任せるとして。俺が気になっていたことを尋ねるとしよう。
「アリアはどうして秘密を俺たちに打ち明けてくれたんだ?」
「それはね……」
俺と接触するため……?
アリアと俺たちが一緒に依頼を受けるようになったのは、俺が冒険者になった翌日だった。
俺の合格を知ってから用意していたのでは間に合わないはず。
ただ、今振り返るとアリアとの出会いには確かに不自然に感じたことは多かった。
なぜ★5職のアリアが俺たちと同じFランクだったのか?
なぜ今までFランクだったアリアが急にギルドポイントを欲しがるようになったのか?
なぜ引く手数多の★5職なのにわざわざ俺たちに声をかけてきたのか?
一つ一つは些細なことだが、こうして列挙すると都合が良すぎる事に気が付く。
一瞬驚いたが、ここまで不自然が積み重なると、そう言われた方がむしろ納得できる。
とはいえ、そもそもなぜ何の実績もない俺に注目したのか謎は残るが……。
「えっとね……」
アリアは、周りをチラチラと確認してから、俺たちにだけ聞こえるよう小声で囁いた。
「アリアは、魔族なの」
「……え?」
予想だにしていない告白をされ、俺は思考がフリーズしてしまう。
えっと……これは冗談ってことでいいのだろうか?
だとしてもこの雰囲気で冗談……? アリアってこんな子だったっけ?
シーナも反応に困るといった感じの微妙な表情を浮かべている。
俺たちが困惑している中、アリアは説明を続けた。
「魔族の上層部では、神が人間のために勇者を送り込んだことをもう知ってる。それで、アリアとラッシュは、その勇者を捜して殺すように命じられた」
……!
アリアの説明は、俺たちがこの世界に放り込まれる前に神と名乗る男から聞いた話と酷似していた。
最初はただの冗談かと思っていたが、ここまで言い当てられていると、まったくの当てずっぽうだとはとても思えない。
ということは——
「つまり、アリアはもともと持ってたギルドカード……人間の身分を使って、カズヤを殺すために接触したということ」
そういうことになるよな。
筋は通っている。
だが、同時に大きな疑問も浮かんできた。
「でも、俺にはアリアが魔族になんてとても見えないが……」
アーネスに入る際に、シーナからは魔族は見た目で区別できると聞いていた。
「カズヤさん、魔族は人間に擬態した個体もいます。見た目だけでは完全には判別できません」
「そういえば、そうだったな……」
シーナが魔族について説明してくれた時に、この件も聞いていた。
「そう。普通の魔族は、白目が黒くて、肌が緑で、頭には黒い角が生えてる。アリアには魔族の特徴が何もないから、人間大陸のミッションに使われやすい」
「なるほど……」
でも、だとしたらどうして俺たちにこの件を話してくれたのだろうか。
話を聞いた以上、俺たちとしてもアリアとこのままの関係でいられるはずがないし、そのミッションとやらも遂行不可能になる可能性が高い。
聞きたいことが山積みだ。
俺が頭の中を整理している中、シーナがアリアに尋ねた。
「人間そっくりの魔族って、他にもいるのですか?」
「アリアとラッシュはそう。他にも何人かいるみたいだけど、詳しくは知らない。でも、少ないはず。アリアたちは、ちょっと特別だから」
「特別……というと?」
「アリアたちは、魔族と人間のハーフなの」
「ハ、ハーフ……⁉︎ で、でも種が違う人間と魔族の間に子供はできないはずじゃ……」
「わかんないけど、人工的にそういう個体を作る方法があって、それで産まれたってアリアは聞かされた。ここにアリアがいるのが何よりの証拠」
確かに、ここに実際にいるのだから否定することはできない。
でも、これでは逆にアリアは魔族とも言いきれないんじゃないか?
ハーフだということは、半分は魔族でも半分は人間だということになる。
まあ、考えてもキリがないな。この辺りの疑問の解決は哲学者に任せるとして。俺が気になっていたことを尋ねるとしよう。
「アリアはどうして秘密を俺たちに打ち明けてくれたんだ?」
「それはね……」
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