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第一章(約11万字)
第52話:アリアの正体
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「え? ああ……」
「アリアさん、どうしたのでしょうか……」
俺とシーナは言われるがまま、階段を上って二階スペースへ。
ギルドの二階部分では、冒険者が会議をできるよう机と椅子が設置されている。
ブース分けされているので、一番奥のブースを選んで座った。
「それで、話っていうのは……?」
思い返せば、エンシェント・ドラゴンを倒した辺りからアリアの様子がおかしかった気がする。
臨時でパーティを組んでいるとはいえ、あまり踏み込むべきものではないと思ってこちらから聞こうとはしなかったが、その辺りの話かもしれない。
「えっと……アリアね、ずっと二人に嘘をついてた」
「嘘……?」
「これ」
言いながら、アリアは机の上にギルドカードを置いた。
さっき受け取ったばかりの紫色のカードである。
「ギルドカードがどうかしたのか?」
「アリア、ギルドに嘘の職業を申告して冒険者になってる。だから、これは偽物」
「ええ……⁉︎ そ、そうだったのか……!」
アリアのギルドカードの職業欄には、金騎士(★5)と書かれている。
この部分が嘘だという事らしい。
「で、でも……ギルドでは、ステータス検査の時に、念の為申告された職業が正しいかどうかチェックしているはずです。いったいどうやって……?」
え、あれって職業の確認も兼ねていたのか。
確かに、そうだとするとどうやってギルドを騙したのだろう。
というか、どうせ職業にかかわらず試験を突破しなければ冒険者にはなれないのだから、わざわざ職業を偽った理由もよくわからない。
「それは簡単。上位職が下位職のフリをするのは全然難しくない。逆はできないけど」
「上位職……? どういうことだ」
「ああ……そっか。人間は知らないか」
アリアは俺たちにもわかるよう、説明を始めた。
「生まれた時点で何らかの職業を持つことは二人も知っているはず」
「ああ。そこまではわかる」
「基本的に、職業は★で誰にでもわかるようにランク付けされてる。★1、★2、★3、★4、★5と★なしがあって、基本的には★が多い方が強い個体」
この辺りは感覚通りといったところか。
ん……でもちょっと待てよ?
「いや、でもそれっておかしくないか? ★5が最上位職なら、アリアの話だと下位職のフリをするなら★6じゃないとできないんじゃないのか?」
「カズヤたちはそこを勘違いしてる。★6はない。★5の上位職は★なし」
「え、そうだったの⁉︎」
「わ、私も初耳です……」
俺は自分の経験則から明らかに★なしの『ガチャテイマー』が★5の職業より強い気がしていたので、そういった仮説を立てたこともあった。
でもまさか、本当にそうだったとは……。
いや、まあアリアが言っているだけで本当かどうかはわからないが、納得感はある話だ。
「なるほど……。アリアが身分を偽ってギルドカードを発行したことはわかったよ。でも、そんなことしなくても冒険者にはなれたんじゃないのか?」
実際、俺だって★なしだということで舐められていたが、冒険者になることはできた。シーナも同様に冒険者になることはできている。
「それは……色々と事情がある。例えば、カズヤと接触するためだった……とか。そこも含めて話す。ここからが本題」
「アリアさん、どうしたのでしょうか……」
俺とシーナは言われるがまま、階段を上って二階スペースへ。
ギルドの二階部分では、冒険者が会議をできるよう机と椅子が設置されている。
ブース分けされているので、一番奥のブースを選んで座った。
「それで、話っていうのは……?」
思い返せば、エンシェント・ドラゴンを倒した辺りからアリアの様子がおかしかった気がする。
臨時でパーティを組んでいるとはいえ、あまり踏み込むべきものではないと思ってこちらから聞こうとはしなかったが、その辺りの話かもしれない。
「えっと……アリアね、ずっと二人に嘘をついてた」
「嘘……?」
「これ」
言いながら、アリアは机の上にギルドカードを置いた。
さっき受け取ったばかりの紫色のカードである。
「ギルドカードがどうかしたのか?」
「アリア、ギルドに嘘の職業を申告して冒険者になってる。だから、これは偽物」
「ええ……⁉︎ そ、そうだったのか……!」
アリアのギルドカードの職業欄には、金騎士(★5)と書かれている。
この部分が嘘だという事らしい。
「で、でも……ギルドでは、ステータス検査の時に、念の為申告された職業が正しいかどうかチェックしているはずです。いったいどうやって……?」
え、あれって職業の確認も兼ねていたのか。
確かに、そうだとするとどうやってギルドを騙したのだろう。
というか、どうせ職業にかかわらず試験を突破しなければ冒険者にはなれないのだから、わざわざ職業を偽った理由もよくわからない。
「それは簡単。上位職が下位職のフリをするのは全然難しくない。逆はできないけど」
「上位職……? どういうことだ」
「ああ……そっか。人間は知らないか」
アリアは俺たちにもわかるよう、説明を始めた。
「生まれた時点で何らかの職業を持つことは二人も知っているはず」
「ああ。そこまではわかる」
「基本的に、職業は★で誰にでもわかるようにランク付けされてる。★1、★2、★3、★4、★5と★なしがあって、基本的には★が多い方が強い個体」
この辺りは感覚通りといったところか。
ん……でもちょっと待てよ?
「いや、でもそれっておかしくないか? ★5が最上位職なら、アリアの話だと下位職のフリをするなら★6じゃないとできないんじゃないのか?」
「カズヤたちはそこを勘違いしてる。★6はない。★5の上位職は★なし」
「え、そうだったの⁉︎」
「わ、私も初耳です……」
俺は自分の経験則から明らかに★なしの『ガチャテイマー』が★5の職業より強い気がしていたので、そういった仮説を立てたこともあった。
でもまさか、本当にそうだったとは……。
いや、まあアリアが言っているだけで本当かどうかはわからないが、納得感はある話だ。
「なるほど……。アリアが身分を偽ってギルドカードを発行したことはわかったよ。でも、そんなことしなくても冒険者にはなれたんじゃないのか?」
実際、俺だって★なしだということで舐められていたが、冒険者になることはできた。シーナも同様に冒険者になることはできている。
「それは……色々と事情がある。例えば、カズヤと接触するためだった……とか。そこも含めて話す。ここからが本題」
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