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俺たちはすくすくと育ち色々な授業を乗り越え、たまにふざけ合う。8年たった今1番フィンスと仲がいい。
俺はフィンスのことを〝フィン〟フィンは俺の事を〝アキ〟と呼ぶようになった。
フィンは俺よりもはるかに背が伸び美しさの中にふんわりおっとりとした顔と性格を兼ね備えたまさに美に成長していた。
金髪の髪の毛を靡かせ白い制服を着たフィンは本当に王子様のようで見るものを全て魅了していた。
大して俺は、3年間フィンと同じ敷居で勉学を励んでいたが3年目からは実技魔術や剣術が入るためフィンとは違い一般科に落とされた。
頭はいいので1番上である特別科の頭はしていたが如何せん実技がダメである。
特別科
実技魔術科
一般科
結局は実技が出来ないとこの世界では生きられないらしい。それくらい一般科は底辺に見られがちだ。
しかし一般科でも人がいない訳では無い。
多少魔術を使える町の平民だったり魔術や剣術を使わなくとも護ってくれる側近がいる貴族だったりと、なんとも言えない色濃い人々がいる。
13歳から一般科に行き18歳まで友達ができず今に至る。っていう感じだ。
仕舞いには『黒い髪に黒い瞳。魔法が使えない呪われた子』なんて称号が付き、虐められている始末。
辛くないと言えば嘘になるがたまに校舎の窓から見える楽しそうなフィンを見て辛さなんか吹き飛ぶ。
15歳の時、いつも隣にいてくれた母が亡くなった。
この学園は全寮制で家に帰れるのはリフレッシュ休暇のある夏と冬だけ。
しかし危篤状態の母が心配で闇町と繋がる列車を手配し一時的に闇町に帰ったのだ。
母は実際危篤状態…とは思えないほど椅子に座りにこにこしながらつやつやの肌に手を乗せてあらあらと言っていた。
「あのねアキ。貴方には言わなきゃ行けないことがあるの。貴方が助けようとした黒猫…実はあれ私なのよ。」
その途端俺は記憶を一気にめぐらせた。
「え?」
「転移時空魔術で自分の子を探しに行っていた最中に…あの走ってる鉄にあなたが私を庇って死んでしまったの。だからその時に私決めたの。絶対この子を私の子にして次の人生は幸せにするんだって。」
黙って母の話を聞く俺の頬にしなやかな指がスルッと這う。
「転移時空魔術を使うと別世界に一定時間行ける代わりに体の細胞一つ一つが死滅していく。それに加えて転生魔法まで使ったせいでもうお母さんの体はボロボロなの。」
「母様。」
頬にある母の手に自分の手を乗せる。
思えば母はことある事に俺に対して「大きくなってね!可愛いアキ」と言って優しく頬を触ってくれたっけ。
「お母さんね。あなたを息子に迎えれて良かった。もっと立派になって。私の可愛いアキ…。」
そういい目を瞑るとボソリと母さんが最期につぶやく。
「貴方の手。とても暖かいわ。」
この日は年甲斐にも無く初めて泣いた。
母さんがただの魔法使いじゃないことは薄々気づいていた。
さっきまで目の前にいた母は緑色の砂になり消えていた。
そこに白い純白の布をかけ腫らした目からぽろぽろと涙を零し学校に戻った。
学校に着き門をくぐると友達と偶然楽しそうに喋っているフィンと目が合う。
フィンは水色の細い目を丸くしてこっちに近づく。
ガシッと俺の腕を掴み「ちょっと来て」と腕を引っ張ってきた。
学園裏のベンチに俺を座らせフィンはそばにある魔金自販機で飲み物を買う。
「アキ。どうしたの…目真っ赤だし。何かあった?」
隣に座るフィンが俺の顔をのぞき込む。
「実は…」
俺は母さんが亡くなったことをフィンに話した。
フィンは眉を下げ俺の話を聞いてくれていた。
「そっか…辛かったね。」
グッと俺の頭を自分の肩口に乗せフィンはよしよしと頭を撫でてくれた。
自然に出た涙はしばらく流しっぱなしだった。
「ありがとう。フィン。」
しばらくして泣き止んだ俺は寮に帰ろうと立つ。
フィンも同時に立ち上がり「どういたしまして。」
とわらった。
「これ。入学式の時と逆だな。」
「確かに。」
くすくすと笑いながら「じゃあまた。」と後ろをむく。
「待ってアキ。」
「ん?」
「いつでも僕を頼ってね。」
そういい優しく微笑むフィン。
そのフィンに俺は恋をした。
そして18歳。
俺はフィンとどうにかなろうなんて考えていない。
むしろフィンが幸せなら俺は別になんでもいいと思ってしまうくらいに強火オタクだ。
本当に意味がわからないくらい吹っ切れてる自分にため息がでる。
気づいている。俺とフィンでは天と地の差があることくらい。
しかもこっちは魔界で育てられた一般人。
教室の机で大きな溜息をつき俯く。
俺はフィンスのことを〝フィン〟フィンは俺の事を〝アキ〟と呼ぶようになった。
フィンは俺よりもはるかに背が伸び美しさの中にふんわりおっとりとした顔と性格を兼ね備えたまさに美に成長していた。
金髪の髪の毛を靡かせ白い制服を着たフィンは本当に王子様のようで見るものを全て魅了していた。
大して俺は、3年間フィンと同じ敷居で勉学を励んでいたが3年目からは実技魔術や剣術が入るためフィンとは違い一般科に落とされた。
頭はいいので1番上である特別科の頭はしていたが如何せん実技がダメである。
特別科
実技魔術科
一般科
結局は実技が出来ないとこの世界では生きられないらしい。それくらい一般科は底辺に見られがちだ。
しかし一般科でも人がいない訳では無い。
多少魔術を使える町の平民だったり魔術や剣術を使わなくとも護ってくれる側近がいる貴族だったりと、なんとも言えない色濃い人々がいる。
13歳から一般科に行き18歳まで友達ができず今に至る。っていう感じだ。
仕舞いには『黒い髪に黒い瞳。魔法が使えない呪われた子』なんて称号が付き、虐められている始末。
辛くないと言えば嘘になるがたまに校舎の窓から見える楽しそうなフィンを見て辛さなんか吹き飛ぶ。
15歳の時、いつも隣にいてくれた母が亡くなった。
この学園は全寮制で家に帰れるのはリフレッシュ休暇のある夏と冬だけ。
しかし危篤状態の母が心配で闇町と繋がる列車を手配し一時的に闇町に帰ったのだ。
母は実際危篤状態…とは思えないほど椅子に座りにこにこしながらつやつやの肌に手を乗せてあらあらと言っていた。
「あのねアキ。貴方には言わなきゃ行けないことがあるの。貴方が助けようとした黒猫…実はあれ私なのよ。」
その途端俺は記憶を一気にめぐらせた。
「え?」
「転移時空魔術で自分の子を探しに行っていた最中に…あの走ってる鉄にあなたが私を庇って死んでしまったの。だからその時に私決めたの。絶対この子を私の子にして次の人生は幸せにするんだって。」
黙って母の話を聞く俺の頬にしなやかな指がスルッと這う。
「転移時空魔術を使うと別世界に一定時間行ける代わりに体の細胞一つ一つが死滅していく。それに加えて転生魔法まで使ったせいでもうお母さんの体はボロボロなの。」
「母様。」
頬にある母の手に自分の手を乗せる。
思えば母はことある事に俺に対して「大きくなってね!可愛いアキ」と言って優しく頬を触ってくれたっけ。
「お母さんね。あなたを息子に迎えれて良かった。もっと立派になって。私の可愛いアキ…。」
そういい目を瞑るとボソリと母さんが最期につぶやく。
「貴方の手。とても暖かいわ。」
この日は年甲斐にも無く初めて泣いた。
母さんがただの魔法使いじゃないことは薄々気づいていた。
さっきまで目の前にいた母は緑色の砂になり消えていた。
そこに白い純白の布をかけ腫らした目からぽろぽろと涙を零し学校に戻った。
学校に着き門をくぐると友達と偶然楽しそうに喋っているフィンと目が合う。
フィンは水色の細い目を丸くしてこっちに近づく。
ガシッと俺の腕を掴み「ちょっと来て」と腕を引っ張ってきた。
学園裏のベンチに俺を座らせフィンはそばにある魔金自販機で飲み物を買う。
「アキ。どうしたの…目真っ赤だし。何かあった?」
隣に座るフィンが俺の顔をのぞき込む。
「実は…」
俺は母さんが亡くなったことをフィンに話した。
フィンは眉を下げ俺の話を聞いてくれていた。
「そっか…辛かったね。」
グッと俺の頭を自分の肩口に乗せフィンはよしよしと頭を撫でてくれた。
自然に出た涙はしばらく流しっぱなしだった。
「ありがとう。フィン。」
しばらくして泣き止んだ俺は寮に帰ろうと立つ。
フィンも同時に立ち上がり「どういたしまして。」
とわらった。
「これ。入学式の時と逆だな。」
「確かに。」
くすくすと笑いながら「じゃあまた。」と後ろをむく。
「待ってアキ。」
「ん?」
「いつでも僕を頼ってね。」
そういい優しく微笑むフィン。
そのフィンに俺は恋をした。
そして18歳。
俺はフィンとどうにかなろうなんて考えていない。
むしろフィンが幸せなら俺は別になんでもいいと思ってしまうくらいに強火オタクだ。
本当に意味がわからないくらい吹っ切れてる自分にため息がでる。
気づいている。俺とフィンでは天と地の差があることくらい。
しかもこっちは魔界で育てられた一般人。
教室の机で大きな溜息をつき俯く。
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