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18歳。それはこの国では成人を迎えることも意味する。
成人の義は校内で社交パーティーとして開かれる。
でかでかとしたホールに成人になった人々がお話している。
中には家族連れの子もいたりする中一際目立つ勇者がいた。
「今年は魔王様が生まれていないので勇者様はご存命なのね」
マダム同士での会話が聞こえてきた。
ご存命という事は勇者が亡くなることもあるのか。
「確かフラン様の前…先代勇者は魔王様と会い打ちだとか…」
「魔王様の奥様が子を抱えて逃げたって言う噂もありましてよ。」
その会話をちびちび飲み物を飲みながら聞いていた。
「なら、魔王様は復活されているのかしら怖いわ。」
カツン。
マダムの会話を聞き流していると白い靴が目の前に止まる。
上を向き顔を見るとフィンが立っていた。
いつもは下ろしている前髪を掻き分けて白とグレーのスーツ、肩にかけたファーが着いた上着を着ていた。
いつもと違うフィンに圧倒され顔がぽかんとする。
「どうしたの?アキ。そんな顔して…可愛い」
つんつんと頬をつつかれハッと正気に戻る。
「フィン。いいの?さっき、囲まれてたよな…」
「うん。あしらって来た。アキはなんか食べた?食べ物、取ってこようか。」
にこにこと笑いながら新しい皿を取り俺の方に向く。
「え、悪いよ。自分で取るから。」
「ちょっとは僕に甘えてよー。寮もクラスも結局別々。全然会えなくて僕結構寂しかったんだよ?」
そういい目の前にあるお肉や野菜を皿に載せる。
「サラマンダーの胸肉…マンドラゴラサラダ…はい。いっぱい食べて体力つけないと。ただでさえアキは薄いんだから。」
「薄いって…」
と苦笑いしながら有難く皿を受け取る。
正直この世界のゲテモノ料理には慣れたものだ。
1番びっくりしたのはゴブリンの目玉が出てきた時だ。
あれが1番グロテスクで二度と食べないと誓った。
1番マシな肉をつつきながらチラリとフィンを見ると、グラスに入った飲み物を優雅に飲んでいた。
それだけでも絵になる彼がとても近くて、遠い感覚だ。
「フィンス様。」
ぼっと立っていたらカツンとヒールを鳴らした美しい女性がフィンの横に立ち腕を絡ませる。
「これは、レディマリア。今日もお美しいお召し物で。」
フィンは隣にいる女性にニコリと笑いかけ談笑をし始めた。
俺は邪魔になりそうだなと思い少し離れた場に行く。
時期王となれば公爵夫人との付き合いも大切にしなくてはいけない。
フィンは女性に対しても周りの男性たちに対しても美しい、似合ってると隔てなく褒める。
俺もその中の一人。
そんなことを考えながら皿に残ったあまりの食べ物をもぐもぐと平らげた。
何分たったかは分からないがホールの隅でピアノの音色を聞いていると数人の男性に声をかけられた。
「さっきホール出口前に学生証とか落としてなかった?」
「みんなに聞いて回ってるんだけどみんな違うみたいで。」
「個人情報が乗ってるし…むやみに拾うのも失礼かなってスタッフの人に見張らせて持ち主を探してるんだ。」
3人の男に言われ、スーツのポケットやズボンのポッケを確かめたら確かに学生証が無かった。
「俺のかも。案内お願いしていい?」
「着いてきて。」
そう言われ俺は男たちに着いていく。
成人の義は校内で社交パーティーとして開かれる。
でかでかとしたホールに成人になった人々がお話している。
中には家族連れの子もいたりする中一際目立つ勇者がいた。
「今年は魔王様が生まれていないので勇者様はご存命なのね」
マダム同士での会話が聞こえてきた。
ご存命という事は勇者が亡くなることもあるのか。
「確かフラン様の前…先代勇者は魔王様と会い打ちだとか…」
「魔王様の奥様が子を抱えて逃げたって言う噂もありましてよ。」
その会話をちびちび飲み物を飲みながら聞いていた。
「なら、魔王様は復活されているのかしら怖いわ。」
カツン。
マダムの会話を聞き流していると白い靴が目の前に止まる。
上を向き顔を見るとフィンが立っていた。
いつもは下ろしている前髪を掻き分けて白とグレーのスーツ、肩にかけたファーが着いた上着を着ていた。
いつもと違うフィンに圧倒され顔がぽかんとする。
「どうしたの?アキ。そんな顔して…可愛い」
つんつんと頬をつつかれハッと正気に戻る。
「フィン。いいの?さっき、囲まれてたよな…」
「うん。あしらって来た。アキはなんか食べた?食べ物、取ってこようか。」
にこにこと笑いながら新しい皿を取り俺の方に向く。
「え、悪いよ。自分で取るから。」
「ちょっとは僕に甘えてよー。寮もクラスも結局別々。全然会えなくて僕結構寂しかったんだよ?」
そういい目の前にあるお肉や野菜を皿に載せる。
「サラマンダーの胸肉…マンドラゴラサラダ…はい。いっぱい食べて体力つけないと。ただでさえアキは薄いんだから。」
「薄いって…」
と苦笑いしながら有難く皿を受け取る。
正直この世界のゲテモノ料理には慣れたものだ。
1番びっくりしたのはゴブリンの目玉が出てきた時だ。
あれが1番グロテスクで二度と食べないと誓った。
1番マシな肉をつつきながらチラリとフィンを見ると、グラスに入った飲み物を優雅に飲んでいた。
それだけでも絵になる彼がとても近くて、遠い感覚だ。
「フィンス様。」
ぼっと立っていたらカツンとヒールを鳴らした美しい女性がフィンの横に立ち腕を絡ませる。
「これは、レディマリア。今日もお美しいお召し物で。」
フィンは隣にいる女性にニコリと笑いかけ談笑をし始めた。
俺は邪魔になりそうだなと思い少し離れた場に行く。
時期王となれば公爵夫人との付き合いも大切にしなくてはいけない。
フィンは女性に対しても周りの男性たちに対しても美しい、似合ってると隔てなく褒める。
俺もその中の一人。
そんなことを考えながら皿に残ったあまりの食べ物をもぐもぐと平らげた。
何分たったかは分からないがホールの隅でピアノの音色を聞いていると数人の男性に声をかけられた。
「さっきホール出口前に学生証とか落としてなかった?」
「みんなに聞いて回ってるんだけどみんな違うみたいで。」
「個人情報が乗ってるし…むやみに拾うのも失礼かなってスタッフの人に見張らせて持ち主を探してるんだ。」
3人の男に言われ、スーツのポケットやズボンのポッケを確かめたら確かに学生証が無かった。
「俺のかも。案内お願いしていい?」
「着いてきて。」
そう言われ俺は男たちに着いていく。
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