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甘い
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お、重い…息苦しい…。
「ん…」
目を開けると抱きしめられていた。顔を見るとヴラシスが眠っている。そして逆側にはアイリス王女様が寝ていて私の脚の上に脚を乗せていた。
どうやら昨夜、3人で寝落ちしてしまったみたい。
抜け出そうにも抜け出せない。重い。腕一本が何でこんなに重いの!?脚も重い。この世界に来る前の腕も重かったけどここまでじゃ…あ、筋肉量が違うんだ。ヴラシスの腕はムキムキだった。
抜け出そうとモゾモゾしているとヴラシスはさらに引き寄せ抱き枕のように抱きしめながら私の頭に唇を付けている。びくともしないのに痛くはない。優しく包み込むような力加減…
ヴラシスの腰あたりから手を差し入れ脇腹から胸に向かって手を滑らせると瞼を開け金色の瞳を向けた。
「やっぱり起きてた」
「……」
手を退かそうとすると下腹部の方に当たっていた何かはムクムクと成長して硬く押し付けてきた。
「ヴラシスっ!?」
「はぁ…我慢したくない」
ギシッ
私の脚から重みが消えた。アイリス王女様が起き上がりベッドから降りた。
「私がいるのにイチャつかないで。まったく…」
王女は客室を出て行った。
パタン
「邪魔者は消えたな」
「ヴラシス!?」
チュッ チュッ
「ヴラシスっ!」
チュッ チュッ
1時間後。
「殿下、薬湯をお持ちしました。お拭きしますか」
「俺がやるからいい」
「桶にはお湯が入っております。ポットは熱湯です。桶に足すことでお湯の温度が上がります。布も数枚お待ちしました。ガウンをどうぞ。すぐに朝食をご用意します」
「頼む。午前中はこのまま部屋にいるから誰も通さないでくれ」
「かしこまりました」
メイドが去ると、毛布に包まった私にヴラシスはキスをした。
「チュッ 出ておいで」
「……」
「体を拭くから」
「……」
「チュッ エリシア」
「……」
「ほら、薬湯を飲めば楽になるから」
「……」
「チュッ」
「……」
顔を半分出して睨み付けた。
「ククッ 可愛いとしか言いようがないな」
「……」
「ほら、口も出して飲んでごらん」
「ゴクッ ゴクッ マズっ」
ヴラシスは空の器を受け取るとガウンを着て、桶の中に少しお湯を入れて布を浸し絞った。
戻ってきて毛布をゆっくり剥がすと、顔から優しく拭き始めた。身体中を拭いた後、更なる辱めを受けた。
「チュッ 力抜いて。これをしないと困るのはエリシアだぞ」
「っ!!」
いわゆる事後処理というものだ。前の世界なら使い捨てビデを使うところだけどそんなものはないらしい。
「まずいな…」
ヴラシスのガウンの一部が盛り上がった。
「ムリ!もうムリだからっ」
「朝食を食べてから考えようか。チュッ」
「もうムリ!しないっ」
「“嫌”ではないみたいだから、食後に交渉しよう。チュッ」
全て終わるとガウンを羽織らされた。その後すぐ朝食が運ばれた。ベッドの上に長方形の木製テーブルが置かれ、朝食が並べられた。
「ごゆっくりどうぞ」
メイドが下がると一番気になることを聞いた。
「避妊ってどうなってるの?」
「俺が飲んでるから大丈夫」
「ヴラシスが?」
「未婚の王子は子が成せるようになると薬を飲まなくてはいけないんだ。相手に任せると、その場では飲んでもこっそり吐き戻して王子の子を孕もうとする女もいるらしい」
「ふ~ん」
「俺はエリシアだけだからな」
「ふ~ん」
「本当に今朝が初めてだからな」
「どうかな」
「信じてもらえるなら何でもする」
ヴラシスには迂闊なことは言えない。本当にやるから。
「チュッ 何にでも誓う」
あのヴラシスが甘い。ものすごく甘い。
「ほんと行く末が怖いわ」
元々ヴラシスは私のお願い事は聞くタイプだった。
今は私に対してこれまでとは違う雰囲気を出している。私より1つ上なだけだし交際経験もないし、本人いわく今朝まで童貞だったらしいのに、こんなに甘くなるのか。頻繁にどこかしらにキスするし髪や頬や手に触れるし、眼差しがすごく優しい。今からこれじゃ、あっという間に愛の遍歴者とかになってそう。
食事中も、番を世話する雄といった感じでせっせと世話をするし。
薬湯のおかげで下腹部の鈍痛はなくなったけど、横で金色の瞳を輝かせて尻尾振ってるのよね。
はぁ…
「すごく優しくしてね」
「エリシアっ!」
結局昼食も部屋食にしてもらい、王妃様からのティータイムに応じると深い溜息をつかれた。
「はぁ~ 先を越されたわ」
「??」
ヴラシスは満面の笑みだし。ティータイムの後に王太子殿下の呼び出しに向かっている途中でヴラシスに聞いてみた。
「ヴラシスはあの意味が分かるんでしょ?先を越されたって何のこと?」
「何だろうな チュッ」
ダメだ。甘い。
「ん…」
目を開けると抱きしめられていた。顔を見るとヴラシスが眠っている。そして逆側にはアイリス王女様が寝ていて私の脚の上に脚を乗せていた。
どうやら昨夜、3人で寝落ちしてしまったみたい。
抜け出そうにも抜け出せない。重い。腕一本が何でこんなに重いの!?脚も重い。この世界に来る前の腕も重かったけどここまでじゃ…あ、筋肉量が違うんだ。ヴラシスの腕はムキムキだった。
抜け出そうとモゾモゾしているとヴラシスはさらに引き寄せ抱き枕のように抱きしめながら私の頭に唇を付けている。びくともしないのに痛くはない。優しく包み込むような力加減…
ヴラシスの腰あたりから手を差し入れ脇腹から胸に向かって手を滑らせると瞼を開け金色の瞳を向けた。
「やっぱり起きてた」
「……」
手を退かそうとすると下腹部の方に当たっていた何かはムクムクと成長して硬く押し付けてきた。
「ヴラシスっ!?」
「はぁ…我慢したくない」
ギシッ
私の脚から重みが消えた。アイリス王女様が起き上がりベッドから降りた。
「私がいるのにイチャつかないで。まったく…」
王女は客室を出て行った。
パタン
「邪魔者は消えたな」
「ヴラシス!?」
チュッ チュッ
「ヴラシスっ!」
チュッ チュッ
1時間後。
「殿下、薬湯をお持ちしました。お拭きしますか」
「俺がやるからいい」
「桶にはお湯が入っております。ポットは熱湯です。桶に足すことでお湯の温度が上がります。布も数枚お待ちしました。ガウンをどうぞ。すぐに朝食をご用意します」
「頼む。午前中はこのまま部屋にいるから誰も通さないでくれ」
「かしこまりました」
メイドが去ると、毛布に包まった私にヴラシスはキスをした。
「チュッ 出ておいで」
「……」
「体を拭くから」
「……」
「チュッ エリシア」
「……」
「ほら、薬湯を飲めば楽になるから」
「……」
「チュッ」
「……」
顔を半分出して睨み付けた。
「ククッ 可愛いとしか言いようがないな」
「……」
「ほら、口も出して飲んでごらん」
「ゴクッ ゴクッ マズっ」
ヴラシスは空の器を受け取るとガウンを着て、桶の中に少しお湯を入れて布を浸し絞った。
戻ってきて毛布をゆっくり剥がすと、顔から優しく拭き始めた。身体中を拭いた後、更なる辱めを受けた。
「チュッ 力抜いて。これをしないと困るのはエリシアだぞ」
「っ!!」
いわゆる事後処理というものだ。前の世界なら使い捨てビデを使うところだけどそんなものはないらしい。
「まずいな…」
ヴラシスのガウンの一部が盛り上がった。
「ムリ!もうムリだからっ」
「朝食を食べてから考えようか。チュッ」
「もうムリ!しないっ」
「“嫌”ではないみたいだから、食後に交渉しよう。チュッ」
全て終わるとガウンを羽織らされた。その後すぐ朝食が運ばれた。ベッドの上に長方形の木製テーブルが置かれ、朝食が並べられた。
「ごゆっくりどうぞ」
メイドが下がると一番気になることを聞いた。
「避妊ってどうなってるの?」
「俺が飲んでるから大丈夫」
「ヴラシスが?」
「未婚の王子は子が成せるようになると薬を飲まなくてはいけないんだ。相手に任せると、その場では飲んでもこっそり吐き戻して王子の子を孕もうとする女もいるらしい」
「ふ~ん」
「俺はエリシアだけだからな」
「ふ~ん」
「本当に今朝が初めてだからな」
「どうかな」
「信じてもらえるなら何でもする」
ヴラシスには迂闊なことは言えない。本当にやるから。
「チュッ 何にでも誓う」
あのヴラシスが甘い。ものすごく甘い。
「ほんと行く末が怖いわ」
元々ヴラシスは私のお願い事は聞くタイプだった。
今は私に対してこれまでとは違う雰囲気を出している。私より1つ上なだけだし交際経験もないし、本人いわく今朝まで童貞だったらしいのに、こんなに甘くなるのか。頻繁にどこかしらにキスするし髪や頬や手に触れるし、眼差しがすごく優しい。今からこれじゃ、あっという間に愛の遍歴者とかになってそう。
食事中も、番を世話する雄といった感じでせっせと世話をするし。
薬湯のおかげで下腹部の鈍痛はなくなったけど、横で金色の瞳を輝かせて尻尾振ってるのよね。
はぁ…
「すごく優しくしてね」
「エリシアっ!」
結局昼食も部屋食にしてもらい、王妃様からのティータイムに応じると深い溜息をつかれた。
「はぁ~ 先を越されたわ」
「??」
ヴラシスは満面の笑みだし。ティータイムの後に王太子殿下の呼び出しに向かっている途中でヴラシスに聞いてみた。
「ヴラシスはあの意味が分かるんでしょ?先を越されたって何のこと?」
「何だろうな チュッ」
ダメだ。甘い。
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