30 / 32
求婚
しおりを挟む
今日は父となったブルイヤール伯爵が尋ねて来る。
応接間に行くとカイン様とローランド王子殿下もいらした。
父「これからの話の前に、アリサに分かってもらいたい。
アリサは元々ブルイヤール伯爵家の血を引く娘で、今は伯爵令嬢だ。
間違いなく、国内一の大富豪だ。共に暮らしていないから分からないかもしれないがかなりの権力を持っている。
王子妃も望める立場だ。分かるな?」
私「はい」
父「アリサ・ブルイヤールは王子妃に望まれたら、王子妃になれる」
王子妃に?
私「はい」
カ「アリサ」
カイン様は立ち上がると私の側で跪き手を取った。
カ「私はずっとアリサが好きだ。
愛している。君を閨係に選び手元に置いたのは誰にも取られたくなかったからだ」
私「婚約者がいらしたではありませんか」
カ「解消することもできる婚約だった。
相手にもそう告げていたし明記してある。
政略結婚だった」
私「王子宮に婚約者と結婚したときの植樹のスペースを空けていたのでは?」
カ「アリサを唯一の妻として迎えたときに記念に植えるためのものだ」
私「婚約者との初夜やその後の閨事のために愛していると囁き、私を抱いていたのでは?」
ロ「ただの閨係に愛など囁くか。勘違いさせたくないし愛してもいないからな。
私のときは貴賓室などではなく、閨係用の部屋に住まわせ、気の向いたときに伽をさせる。
初夜だけは生娘だから丁寧に解すが慣れるまで潤滑油などを使い、慣れれば突然でない限り自分で解しておくように命じた。抱きしめたりキスをしたり、一緒に花を見に外に出ることなどしない。
ドレスや宝飾品を買い与えたりしない。給金は支払っているし無駄だからだ。
アリサ嬢は食事から何から全てが特別だ。
カインがなかなか君を抱こうとしなかったのは、閨係として抱くのではなく、慕う女だからだ。
君に好きになってもらいたくて、嫌われたくなくて、君の気持ちを待とうとした。
だけど、閨係は公務として雇っている。手を付けなければ契約不履行で雇用を解消しなくてはならない。
だからその分、弟は君に尽くしたはずだよ」
え? じゃあ本当に?
カ「アリサ。大好きだ。君しかいない。愛してるんだ。結婚して欲しい」
私「お妃様の器では、」
カ「そんなことはどうでもいい」
私「私、辞めようとしていました。辛くて…」
カ「っ!」
私「お妃様のために王子宮に植樹をなさるのだと。
お妃様に見立てて私に愛を囁き優しく抱くのだと。
私は練習台に過ぎないのだと思うと辛くなってきて。
子爵家で、存在を疎まれた閨係が、王子殿下の未来のお妃様に嫉妬するなど、あってはならないと思っておりました」
カ「アリサ、このまま此処に居て結婚して欲しい」
私「陛下は反対なさるのでは」
ロ「もう話は通してある」
私「本当に私を?」
カ「アリサしかいない」
私「妾でもなく?」
カ「私の正妃で唯一の妻だ」
私「お慕いしております」
ロ「イエスだな?」
私「はい」
カ「アリサ!」
カイン様は私を抱きしめ、とても喜んでくださった。
父「おめでとう、アリサ」
私「ありがとうございます」
ロ「では署名を」
父「用意してあったのですね」
ロ「ええ。カインの望みですから」
父は書類を読み問題無しと言い署名した。
私も署名した。
陛下の署名は先にしてあり、最後にカイン様が署名した。
応接間に行くとカイン様とローランド王子殿下もいらした。
父「これからの話の前に、アリサに分かってもらいたい。
アリサは元々ブルイヤール伯爵家の血を引く娘で、今は伯爵令嬢だ。
間違いなく、国内一の大富豪だ。共に暮らしていないから分からないかもしれないがかなりの権力を持っている。
王子妃も望める立場だ。分かるな?」
私「はい」
父「アリサ・ブルイヤールは王子妃に望まれたら、王子妃になれる」
王子妃に?
私「はい」
カ「アリサ」
カイン様は立ち上がると私の側で跪き手を取った。
カ「私はずっとアリサが好きだ。
愛している。君を閨係に選び手元に置いたのは誰にも取られたくなかったからだ」
私「婚約者がいらしたではありませんか」
カ「解消することもできる婚約だった。
相手にもそう告げていたし明記してある。
政略結婚だった」
私「王子宮に婚約者と結婚したときの植樹のスペースを空けていたのでは?」
カ「アリサを唯一の妻として迎えたときに記念に植えるためのものだ」
私「婚約者との初夜やその後の閨事のために愛していると囁き、私を抱いていたのでは?」
ロ「ただの閨係に愛など囁くか。勘違いさせたくないし愛してもいないからな。
私のときは貴賓室などではなく、閨係用の部屋に住まわせ、気の向いたときに伽をさせる。
初夜だけは生娘だから丁寧に解すが慣れるまで潤滑油などを使い、慣れれば突然でない限り自分で解しておくように命じた。抱きしめたりキスをしたり、一緒に花を見に外に出ることなどしない。
ドレスや宝飾品を買い与えたりしない。給金は支払っているし無駄だからだ。
アリサ嬢は食事から何から全てが特別だ。
カインがなかなか君を抱こうとしなかったのは、閨係として抱くのではなく、慕う女だからだ。
君に好きになってもらいたくて、嫌われたくなくて、君の気持ちを待とうとした。
だけど、閨係は公務として雇っている。手を付けなければ契約不履行で雇用を解消しなくてはならない。
だからその分、弟は君に尽くしたはずだよ」
え? じゃあ本当に?
カ「アリサ。大好きだ。君しかいない。愛してるんだ。結婚して欲しい」
私「お妃様の器では、」
カ「そんなことはどうでもいい」
私「私、辞めようとしていました。辛くて…」
カ「っ!」
私「お妃様のために王子宮に植樹をなさるのだと。
お妃様に見立てて私に愛を囁き優しく抱くのだと。
私は練習台に過ぎないのだと思うと辛くなってきて。
子爵家で、存在を疎まれた閨係が、王子殿下の未来のお妃様に嫉妬するなど、あってはならないと思っておりました」
カ「アリサ、このまま此処に居て結婚して欲しい」
私「陛下は反対なさるのでは」
ロ「もう話は通してある」
私「本当に私を?」
カ「アリサしかいない」
私「妾でもなく?」
カ「私の正妃で唯一の妻だ」
私「お慕いしております」
ロ「イエスだな?」
私「はい」
カ「アリサ!」
カイン様は私を抱きしめ、とても喜んでくださった。
父「おめでとう、アリサ」
私「ありがとうございます」
ロ「では署名を」
父「用意してあったのですね」
ロ「ええ。カインの望みですから」
父は書類を読み問題無しと言い署名した。
私も署名した。
陛下の署名は先にしてあり、最後にカイン様が署名した。
431
あなたにおすすめの小説
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
私を婚約破棄した国王が処刑されたら、新しい国王の妃になれですって? 喜んで…と言うとでも?
あんど もあ
ファンタジー
幼い頃から王子の婚約者だったアイリスは、他の女性を好きになった王子によって冤罪をかけられて、田舎で平民として生きる事に。
面倒な貴族社会から解放されて、田舎暮らしを満喫しているアイリス。
一方、貴族たちの信頼を失った王子は、国王に即位すると隣国に戦争を仕掛けて敗北。処刑される。
隣国は、アイリスを新しい国王の妃にと言い出すが、それには思惑があって…。
【完結】好きでもない私とは婚約解消してください
里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。
そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。
婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
閨から始まる拗らせ公爵の初恋
ボンボンP
恋愛
私、セシル・ルース・アロウイ伯爵令嬢は19歳で嫁ぐことになった。
何と相手は12歳年上の公爵様で再々婚の相手として⋯
明日は結婚式なんだけど…夢の中で前世の私を見てしまった。
目が覚めても夢の中の前世は私の記憶としてしっかり残っていた。
流行りの転生というものなのか?
でも私は乙女ゲームもライトノベルもほぼ接してこなかったのに!
*マークは性表現があります
■マークは20年程前の過去話です
side storyは本編 ■話の続きです。公爵家の話になります。
誤字が多くて、少し気になる箇所もあり現在少しずつ直しています。2025/7
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる