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僕とご主人様の別れ
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それからというもの、
出勤と同時にリリアナ様を抱っこ。
花を見に行く時は自分で歩く。
食事は一口大に切ってやらないと駄目。フルーツやケーキなどは口を開けて待つ。
騎士達の訓練を見る時は膝の上に座り、時折僕を見る。
そのうち僕の顔や髪や腕に触れるようになり、腹に耳を当てたりする。
ハンカチを見ると目を輝かせた。
リリアナ様のは大人っぽい花の刺繍だった。
だから休みの日に買いに行ってプレゼントした。
すごく喜んくれた。
時々、副団長が稽古をつけてくれる。
その時はリリアナは不機嫌だ。
いつのまにか様を付けるのを止め、そのうち“リリ”と呼ぶと花が咲いたような笑顔になった。
だけどついにやってきた。
もう半年近く経ち、辺境の騎士学校へ行かなくてはならない。
副団長がそのことをリリに告げると大きな涙を溢した。
「リリ。ごめんね。
学校が始まるまでという約束なんだ」
「いやだ」
「リリ……」
泣いて僕にしがみつく子猫のようなリリを副団長が引き剥がした。
「クリス、頑張ってきなさい。
一つだけ。身綺麗にな」
「え? あ、はい」
5年…僕が卒業する頃には涙は止まって元気に走りまわっているといいな。
苦い野菜も飲み込めるようになるといいのだけど。
辺境は馬車で10日。
自然豊か…というか、本当にそれだけのところに広大な敷地の学校があった。
馬に乗って一時間のところに小さな町がある。
大した店はない。
何でも屋と言ったらいいか、取り敢えず購入者がいそうな物は置いてある。
ノート、下着、傷薬、酒、剣やグローブなど様々だ。
食事をするところ、飲み屋、服屋等、全て小規模だが娼館は大きい。
この辺りにいる平民は女児が生まれると嫁ぎ先の当てがなさそうなら早く娼館に売ってしまうらしい。
金がある家や年頃が合う貧しくない家の息子に引き合わせ、要るかどうか品定めをしてもらうらしい。
そこで需要がなければ13、14歳で娼館へ売ってしまい、成人するまでは下女として雇うのだ。
学校という客がいる。五学年の生徒は合わせれば千人近い。そこに学校を維持する使用人達、教員達などを入れるとすごい数だ。
だが、食事はほぼ学校内で賄うし、学生は疲れ果てて休日でもない限り町へは来ない。
そこで一番需要があるのは娼館だ。千人以上の年頃以上の男が集まっているから。
問題があっては困るので学校内に女人は1人もいない。
疲れ果てていても性欲だけは増す者も多く、外出届を出してスッキリさせに行くので平日でも賑わうらしい。
学校側も平日でも行ってこいと勧めるくらいだ。
性欲だけでなくストレス解消にも繋がるからだ。
今迄の暮らしから、囲われた場所で規律と訓練とでストレスが溜まり些細なことで喧嘩も勃発する。
それを女で解消させようとする。
それは辺境の地での平民の職と収入源になるのだから、とにかく行ってこいと教師達からも勧められる。
しかも成績順で補助金が出る。
例えば各学年で上位10名は一番安い娼婦なら、週に一度 一番安い抜きだけなら無料になる。
手や口だけで奉仕してもらい、制限時間は30分。一度出せばそこで終了というものだ。
11~20位まで一部補助金を貰える。
無料を目指して頑張る生徒も多い。
出勤と同時にリリアナ様を抱っこ。
花を見に行く時は自分で歩く。
食事は一口大に切ってやらないと駄目。フルーツやケーキなどは口を開けて待つ。
騎士達の訓練を見る時は膝の上に座り、時折僕を見る。
そのうち僕の顔や髪や腕に触れるようになり、腹に耳を当てたりする。
ハンカチを見ると目を輝かせた。
リリアナ様のは大人っぽい花の刺繍だった。
だから休みの日に買いに行ってプレゼントした。
すごく喜んくれた。
時々、副団長が稽古をつけてくれる。
その時はリリアナは不機嫌だ。
いつのまにか様を付けるのを止め、そのうち“リリ”と呼ぶと花が咲いたような笑顔になった。
だけどついにやってきた。
もう半年近く経ち、辺境の騎士学校へ行かなくてはならない。
副団長がそのことをリリに告げると大きな涙を溢した。
「リリ。ごめんね。
学校が始まるまでという約束なんだ」
「いやだ」
「リリ……」
泣いて僕にしがみつく子猫のようなリリを副団長が引き剥がした。
「クリス、頑張ってきなさい。
一つだけ。身綺麗にな」
「え? あ、はい」
5年…僕が卒業する頃には涙は止まって元気に走りまわっているといいな。
苦い野菜も飲み込めるようになるといいのだけど。
辺境は馬車で10日。
自然豊か…というか、本当にそれだけのところに広大な敷地の学校があった。
馬に乗って一時間のところに小さな町がある。
大した店はない。
何でも屋と言ったらいいか、取り敢えず購入者がいそうな物は置いてある。
ノート、下着、傷薬、酒、剣やグローブなど様々だ。
食事をするところ、飲み屋、服屋等、全て小規模だが娼館は大きい。
この辺りにいる平民は女児が生まれると嫁ぎ先の当てがなさそうなら早く娼館に売ってしまうらしい。
金がある家や年頃が合う貧しくない家の息子に引き合わせ、要るかどうか品定めをしてもらうらしい。
そこで需要がなければ13、14歳で娼館へ売ってしまい、成人するまでは下女として雇うのだ。
学校という客がいる。五学年の生徒は合わせれば千人近い。そこに学校を維持する使用人達、教員達などを入れるとすごい数だ。
だが、食事はほぼ学校内で賄うし、学生は疲れ果てて休日でもない限り町へは来ない。
そこで一番需要があるのは娼館だ。千人以上の年頃以上の男が集まっているから。
問題があっては困るので学校内に女人は1人もいない。
疲れ果てていても性欲だけは増す者も多く、外出届を出してスッキリさせに行くので平日でも賑わうらしい。
学校側も平日でも行ってこいと勧めるくらいだ。
性欲だけでなくストレス解消にも繋がるからだ。
今迄の暮らしから、囲われた場所で規律と訓練とでストレスが溜まり些細なことで喧嘩も勃発する。
それを女で解消させようとする。
それは辺境の地での平民の職と収入源になるのだから、とにかく行ってこいと教師達からも勧められる。
しかも成績順で補助金が出る。
例えば各学年で上位10名は一番安い娼婦なら、週に一度 一番安い抜きだけなら無料になる。
手や口だけで奉仕してもらい、制限時間は30分。一度出せばそこで終了というものだ。
11~20位まで一部補助金を貰える。
無料を目指して頑張る生徒も多い。
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