【完結】強面巨体の僕は家族に邪険にされたけど、いつの間にか美少女と婚約していた

ユユ

文字の大きさ
6 / 52

僕の性欲

しおりを挟む
早速、最初の休みに誘われた。

「クリス、女買いに行かないか。
先輩達の話だと単価も安くて若い子からベテランまで豊富にいるらしい。
早く行かないと選べないぞ」

「僕はいいよ」

「まさか男がいいのか?」

「違うよ。女の子がいいけど、副団長から身綺麗にしろと念を推されてるし、僕はまだそんなに興味ないかな」

「お前、そんな図体していて中身は子供だな。
いかにも性欲強そうなのに。
 
しかも副団長が? 何かの罰なのか? 苦行だなぁ。
今から目を付けられてるんじゃ入団後も大変だな」

「ははっ。帰ったら感想聞かせてよ。
さあ、早く行かないと」

「分かった、しっかり見てきてやるからな」


性欲は人とは比べたことはないけど、しっかりある。

寝る前に一度出して、朝も出す。そうしないと漏れてしまうから。結構な量が出るので洗濯が面倒だし。

普通は洗濯する使用人に頼むけど、さすがに精液塗れの下着を出すわけにはいかないから水で洗って干してから洗濯に出していた。

今は抜いておけば大丈夫なのでそうしている。

特別クラスの生徒は個室だから助かっている。




四半期のテストが終わり数日後、校長に呼ばれた。

「クリス・サモールが参りました」

「そこにかけてくれ」

全く覚えがないが、何かやらかしているのかと不安の中、座って校長の言葉を待った。


「クリスくん。副団長から君を10位以内に入れないで欲しいとお願いされてね。
それが君の希望だというから驚いた。

確認をしたい。10位以内に入ると奨学金が貰えるのは知っているのかな?」

「はい」

「理由を聞きたい。
下げる方向では応じなくもないが、後に問題になった時のために君から嘆願書をもらいたいからな」

僕は家で兄達にされた仕打ちと、先に暴力を振るった兄達に軽く反撃しただけなのに、厄介払いに騎士学校に入れさせられたことを話した。

「これは父の決断ですので、ちゃんとお金を父に払わせたいのです」

「なるほど。クリスくんは騎士は嫌か」

「嫌とかではなく、その道に進むという考えがありませんでした。今来てみると兄達から離れられて幸せです」

「そうか。

もう一つ。何故、筆記で手を抜かないんだ?」

「特別クラスに居たいからです。
剣術等の実技で及びませんので、筆記は全力で解答しました」

「……クリスくん。
最初の四半期の結果は4位。
入学試験は7位なんだ。

このままなら1位を狙えるだろう。
1位卒業は特権が付いてくる。
それでも順位を落とすかい?」

「はい。絶対に父に払わせます」

「そうか。毎回本当の順位を君と副団長には教えるから、手を抜かずに全力で頑張りなさい」

「実技は加減しないと仲間が怪我しますので…」

「手を抜いているのか」

「この体格ですから。僕が本気で剣を振り下ろせば相手は剣を落としたり、場合によっては死んでしまいます。

例えば頭の上に振り下ろしたら仲間は防ぎきれず、頭をカチ割ってしまいます」

「それは困るな。手を抜いて一生懸命頑張りなさい……あれ?おかしなことを言っているな」

「怪我をさせないよう頑張ります」

「期待しているぞ」

「はい」

お小言じゃなくて良かった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!

花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」 婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。 追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。 しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。 夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。 けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。 「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」 フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。 しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!? 「離縁する気か?  許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」 凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。 孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス! ※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。 【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います

こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。 ※「小説家になろう」にも投稿しています

処理中です...