【完結】強面巨体の僕は家族に邪険にされたけど、いつの間にか美少女と婚約していた

ユユ

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長兄バンスと次兄ヘンドリック

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【 次兄ヘンドリックの視点 】


「ヘンドリック?」

兄が目を見開いた。

「仕方ないだろう。彼女が最初に泊まった夜に夜這いを仕掛けられたんだから」

「は?」

「モゾモゾすると思っていたらアソコが生温かくなって、月明かりで義姉の妹だとは分かったけど、もう理性が飛んで彼女の純潔を散らした。

彼女も終わってから間違いに気付いたみたいで、泣いてたけど、兄上の部屋は二つ先の部屋だから今から行けば血が付いたままだし、今日も酔ってるからバレないよって言って兄上の部屋に行かせた。

実際、分からなかったからいいじゃないか。
その後も彼女は私の部屋に来たから相手をしたよ」

「ヘンドリック!」

「女を満足させられない兄上が悪いんだ」

そう。だって彼女はバンス兄上が下手だと嘆いていた。兄上しか知らなかったら我慢できたかもしれないが、俺に先に抱かれたからどうしても比べてしまうと。

雑で痛くて乱暴で。取り柄は早く終わること。
さっさと子種を掻き出して俺の部屋に来て、勃たせて上に乗り腰を振る。

そうなると俺も彼女を組み敷き、掻き回し、反応のいいところを擦り上げて悦ばせる。
女の身体は悦ばせた方が男にとっても気持ちいいと感じたから。

それが益々、彼女の足を俺の元へ運ばせる要因となった。

兄上の後ではない夜は、たっぷり前戯もしてやるから、シーツはドロドロだ。

「俺は兄上のせいで抑圧された暮らしを強いられているのに自分だけもう一人女を囲おうだなんて。
夜会に行く様な服をなかなか新調してくれないから出会いもない。婚約者は婚姻するまで抱かせてくれない。娼館に行く金も貰えない。

家にいる娼婦を使って何が悪いんだよ!
全部兄上のせいじゃないか!
顔だけで選んでクリスに勝った気でいて馬鹿みたいだ!」

「ヘンドリック!!」

「アリス、ごめんね。破婚していいからね。
俺は帰るから、馬車は子爵家の馬車だから大丈夫だよね。

あと、クリス。今までごめんな。
兄上を真似てたけど、大人になってそれが間違いだったって気が付いた。気が付くのが遅くてごめん」

本当に俺は馬鹿だった。

王太子殿下夫妻挨拶をして城を後にした。



父の弟の屋敷に行き、頭を下げて領地へ馬車を出してもらった。

道中は何も考えなかった。


領地へ着くと父上に、今までのことから城でのことまで全て話した。

父上は項垂れていた。

父上は義姉の妹を呼び事情を聞くと溜息を吐いた。

「私はクリスに謝らなければならないな。

お前は領地の南にある別荘に避難しろ。メイドを何人かついて行かせる。バンスと話し合いが済んだら呼ぶから大人しくしていてくれ」

「申し訳ございません、父上」








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