【完結】強面巨体の僕は家族に邪険にされたけど、いつの間にか美少女と婚約していた

ユユ

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リリの不安

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【 リリアナの視点 】


クリスは見事な成績で卒業したと聞いた。
だけど私はクリスを守りたい。
だから遅れていた様々な勉強を頑張った。
会いに行きたくてもパパに止められたし。

子守り時代以来の再会に心臓が破れそうなほどドキドキした。

さらに男らしくなって帰ってきたから。
腕も腿も太くて、筋肉もすごい。それが強面を引き立てている。



彼は奥手だ。だから積極的に私から行かないと進展はない。

朝、寝ていたクリスの上に乗った時に驚いた。

ゴリっ

すごく硬くて大きかった。

いわゆる朝勃ちというものだとは分かっているが、コレで性欲をコントロールできているのが信じがたい。

さりげなくパパに聞いても“身綺麗だ”としか言わない。


キスを強請ったけど駄目だって。私達、婚約したのに?

だけどクリスには同期のベルリック卿という友達ができて嬉しそうだし、

チュッ

『!!』

『クリス?ちょっと来い』

クリスはパパの前でキスをした。


どんどん結婚に向けて時が進む。
彼との夫婦の部屋も家具も揃った。
防音も考慮した大掛かりな改装だった。

やっぱりパパに聞かれるのはちょっと。


閨教育も済んだ。
知っていたことだけど、この世界の認識や避妊法や出産について知りたかった。

ゴムがない。ピルもない。避妊薬という液体の薬を使うらしい。パイプカットはできるみたい。滅多にする人はいないみたい。

お産は自然分娩のみ。
帝王切開は死亡率がかなり高い。
無痛分娩もない。

クリスは体が大きい。だからクリス似なら大きな赤ちゃんになる可能性がある。つまり、お産で死ぬかも。

私は子が欲しいとか拘りは無いけど、この世界は跡継ぎを作ることは重視される。産まなければ妾を迎えるなり妻を入れ替える。

コンラッド家の場合はその選択肢はない。私に流れる血が大事だから。

後は、縁戚からの養子。

多分クリスなら実子を望むだろう。


初夜が第一関門、出産が第二関門。
生き残れるのかな?



潤滑剤、初夜に花嫁を宥め感度を高める液薬、避妊薬、傷薬など準備をした。

ナイトドレスはどんなのが好きなのか。
多分透けるものは好まないだろう。
脱がしやすいものがいい。着物のように重ねて腰紐みたいなデザインがいいだろう。
クリスは指も太いから、ちまちましたリボンを解くのは面倒だと思う。


とにかく、どんなモノが飛び出てきても怯んではいけない。怖いけど。

怖がったらクリスは絶対に止める。
そしてそのまま機会を失ってしまう。

いつまでも我慢はしないだろう。
外で済ますようになる。
婚外子だってあり得る。
コンラッド家には関係ないことだけど、クリスが子と暮らしたと思えば私を捨てるかもしれない。

だってクリスは私を好きなわけではなかった。
私がパパを通して婚約するように仕向けただけ。


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