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「…」
「っ!すまない!授業中に突然入室するなど…失礼した。リリアーヌ先生、何時頃終わりますか」
「今日は30分程度です。後は自習ですので」
「その後、時間を取って貰えるか」
「はい」
ついに!憧れのデクスター公爵と言葉を交わしてしまった。
「先生?」
「粉の話ね。身近なところでは小麦粉かしら。
他にも砂糖や木屑も危険があるそうよ。
必ずしもそうなるわけではないの。条件が整って起こる反応なのよ。
可燃性の粉が部屋に充満していると危険度が増すわ。よく見えなくても壁や棚に付着していたり空気中にも舞っているかもしれないの。
静電気についてもこの間習ったからわかりますね。
もう少し詳しく話していきますよ」
「デクスター公爵様、お待たせいたしました」
「リリアーヌ嬢、
私は半年前にここの立て直しを任された
レオナード・デクスターだ。
座ってくれ」
「リリアーヌ・ベロアと申します。
失礼します」
「…ベロア伯爵令嬢か」
「リリアーヌとお呼びください」
「ここは前任者に問題があって酷い環境だった。
建物などの補修を済ませ、衣服や日用品、食料も補充し、運営費を適切に管理する所まではやったが、孤児の教育までは手が回っていなかった。というよりは生活できればいいと思っていたので、教育を受けさせようという考えは浮かばなかった。
しかし、時間が取れるたびに顔を出すと子供達の様子が変わっていた。
進んで学び、教会の手伝いをし、隣国の言葉で道案内までしていた。
子供達に何を習ってきたか聞いた。
4ヶ月以上前から学問、礼儀、生活に関することを習っていたとは、とても驚いた。
ここを出てからの事も考えて何を教えるかリリアーヌ嬢が決めて自ら教えていたと聞いた。
専門の講師を連れてきたり、教材も沢山寄付してくれた。
先程も、私の姿を確認すると、皆が立ち上がり、貴族に対する礼をとった。
心より感謝申し上げる。
ありがとう、リリアーヌ嬢」
「私も噂を聞きました。前任者のせいで子供達が犠牲になっていると。
軌道に乗るまででも、何かお役に立てればと勝手をいたしました」
「私は君に助けて貰ったんだ。
道案内をした相手は隣国の高位貴族で、国王陛下への謁見の際に、教会と孤児院を褒め称えてくださった。
後から陛下よりお褒めの言葉を賜った。
ありがとう」
「これからはどうなさいますか」
「リリアーヌ嬢はニコラ殿下の婚約者だね。
ということは2年生か。勉強と王子妃教育が忙しいだろう」
「いえ、勉強は卒業試験に的を絞って勉強していますし、王子妃教育はのんびり進める約束ですから、余裕があります」
「私にクリストフという息子がいるんだ。
話をしたことはあるかな?」
「いえ、私は殿下に近寄りませんので、必然的に側近候補のご令息達にも近寄りません。
彼らも私に近寄りません」
「…仲が悪いのか?」
「殿下は、私などより、学園に入った時から他の女生徒達と親しくなさっておいでです。私になど見向きもなさいませんわ」
「殿下が?」
「先日も昼休みに乱した制服を整えながら空き教室から出てくる殿下と女生徒の姿を複数人が目撃しております」
「…辛いな」
「いえ、全く。辛いと言うならば、私が婚姻する時から死ぬまででしょう」
「…それは望んでいないということか」
「はい。殿下が10歳の時のお茶会で婚約の打診がありました。私も泣いて拒絶しましたし、父や母も辞退を申し入れましたが、“王命”になる前に承諾した方がいいと言われました」
「…」
「私が20歳になるまで婚姻を待つという条件も加えてもらい、今の生活です。
ご令息には私がこの孤児院で活動していることは内緒にしていただけませんか。
殿下に知られたら何を言われるかわかりませんから」
「分かった。時々慈善活動の後、時間を貰えるか。打合せがしたい」
「はい。是非お願いいたします」
はぁ~緊張した!
きゃ~
あのアイスブルーの瞳に見つめられちゃったわ!
髪の毛もサラサラしてそうだし、指も爪も綺麗だった。
とても真面目そうな方だったわ。
あ~
まだドキドキしてる!
興奮して今夜は寝つけなさそうだわ。
でも頑張って眠れば夢で会えそう!
はぁ~!
リリアーヌ嬢!とか呼ばれちゃった!
リリって呼んでもらえたら早世しそうだわ。
「っ!すまない!授業中に突然入室するなど…失礼した。リリアーヌ先生、何時頃終わりますか」
「今日は30分程度です。後は自習ですので」
「その後、時間を取って貰えるか」
「はい」
ついに!憧れのデクスター公爵と言葉を交わしてしまった。
「先生?」
「粉の話ね。身近なところでは小麦粉かしら。
他にも砂糖や木屑も危険があるそうよ。
必ずしもそうなるわけではないの。条件が整って起こる反応なのよ。
可燃性の粉が部屋に充満していると危険度が増すわ。よく見えなくても壁や棚に付着していたり空気中にも舞っているかもしれないの。
静電気についてもこの間習ったからわかりますね。
もう少し詳しく話していきますよ」
「デクスター公爵様、お待たせいたしました」
「リリアーヌ嬢、
私は半年前にここの立て直しを任された
レオナード・デクスターだ。
座ってくれ」
「リリアーヌ・ベロアと申します。
失礼します」
「…ベロア伯爵令嬢か」
「リリアーヌとお呼びください」
「ここは前任者に問題があって酷い環境だった。
建物などの補修を済ませ、衣服や日用品、食料も補充し、運営費を適切に管理する所まではやったが、孤児の教育までは手が回っていなかった。というよりは生活できればいいと思っていたので、教育を受けさせようという考えは浮かばなかった。
しかし、時間が取れるたびに顔を出すと子供達の様子が変わっていた。
進んで学び、教会の手伝いをし、隣国の言葉で道案内までしていた。
子供達に何を習ってきたか聞いた。
4ヶ月以上前から学問、礼儀、生活に関することを習っていたとは、とても驚いた。
ここを出てからの事も考えて何を教えるかリリアーヌ嬢が決めて自ら教えていたと聞いた。
専門の講師を連れてきたり、教材も沢山寄付してくれた。
先程も、私の姿を確認すると、皆が立ち上がり、貴族に対する礼をとった。
心より感謝申し上げる。
ありがとう、リリアーヌ嬢」
「私も噂を聞きました。前任者のせいで子供達が犠牲になっていると。
軌道に乗るまででも、何かお役に立てればと勝手をいたしました」
「私は君に助けて貰ったんだ。
道案内をした相手は隣国の高位貴族で、国王陛下への謁見の際に、教会と孤児院を褒め称えてくださった。
後から陛下よりお褒めの言葉を賜った。
ありがとう」
「これからはどうなさいますか」
「リリアーヌ嬢はニコラ殿下の婚約者だね。
ということは2年生か。勉強と王子妃教育が忙しいだろう」
「いえ、勉強は卒業試験に的を絞って勉強していますし、王子妃教育はのんびり進める約束ですから、余裕があります」
「私にクリストフという息子がいるんだ。
話をしたことはあるかな?」
「いえ、私は殿下に近寄りませんので、必然的に側近候補のご令息達にも近寄りません。
彼らも私に近寄りません」
「…仲が悪いのか?」
「殿下は、私などより、学園に入った時から他の女生徒達と親しくなさっておいでです。私になど見向きもなさいませんわ」
「殿下が?」
「先日も昼休みに乱した制服を整えながら空き教室から出てくる殿下と女生徒の姿を複数人が目撃しております」
「…辛いな」
「いえ、全く。辛いと言うならば、私が婚姻する時から死ぬまででしょう」
「…それは望んでいないということか」
「はい。殿下が10歳の時のお茶会で婚約の打診がありました。私も泣いて拒絶しましたし、父や母も辞退を申し入れましたが、“王命”になる前に承諾した方がいいと言われました」
「…」
「私が20歳になるまで婚姻を待つという条件も加えてもらい、今の生活です。
ご令息には私がこの孤児院で活動していることは内緒にしていただけませんか。
殿下に知られたら何を言われるかわかりませんから」
「分かった。時々慈善活動の後、時間を貰えるか。打合せがしたい」
「はい。是非お願いいたします」
はぁ~緊張した!
きゃ~
あのアイスブルーの瞳に見つめられちゃったわ!
髪の毛もサラサラしてそうだし、指も爪も綺麗だった。
とても真面目そうな方だったわ。
あ~
まだドキドキしてる!
興奮して今夜は寝つけなさそうだわ。
でも頑張って眠れば夢で会えそう!
はぁ~!
リリアーヌ嬢!とか呼ばれちゃった!
リリって呼んでもらえたら早世しそうだわ。
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