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拒否を告げる

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ついにあの日がやってきた。

「ヘレナをクリスティーナの継母として迎えようと思う。彼女達はヘレナの娘でマリッサとカーラ。
マリッサは2つ上、カーラは同じ歳だ、いい遊び相手になるだろう」

「まあ、何て可愛らしいのかしら」

「本当に可愛いわ」

「仲良く遊びましょう」

3人はニコニコしていた。

「嫌なら言ってくれ」

「ではは客室へお通しください。
お父様、お話がございます」

引き攣った顔になった3人をメイドに任せて人払いをした。



「ヘレナ様とはどの様なご縁でしょうか」

「遠縁の子爵家の未亡人だ。子煩悩だからと紹介されたんだ。クリスティーナは嫌かな?」

「賛成したフリをします。

ヘレナ様は私と連れ子を領地に追いやります。
私とお父様を離す作戦です。

お父様はその話に乗ってください」

「どういうことだ?」

「あの3人から嫌なら気配を感じ取ってしまいました。領地で連れ子2人の仮面が剥がれるはずです。
おそらく使用人達を味方に付けるでしょう。

領地に行ってから1ヶ月で証明します。ですので、3人を侯爵籍に入れるのは待ってください。

そして、見張りを忍ばせて欲しいのです。
私と連れ子達それぞれに3人付けてください。
証人になってもらいたいのです。
優秀な人をどこからか借りるなり雇うなりできませんか」

「かなり具体的だな」

「そして私は1ヶ月を過ぎたら暴れます。許可をください」

跪いて祈る様に手を合わせて頭を下げた。

「分かった。用意しよう」

「ありがとうございます。
あと、ヘレナ様に手を出さないでください」

「……分かった」

「3人の元に 受け入れたフリをしに向かってもらえますか。

それと、あまり長くない木刀が大至急欲しいです。短くてもダメです。私の鳩尾あたりの長さまで欲しいです。あと、皮の手袋も」

「…………行ってくる」



領地に行くまでの間、よく食べ、よく眠り、筋トレをした。素振りは入念に。


3週間後、父に呼び出された。

「本当に、ヘレナが子供達だけで領地で過ごさせると言い出した」

「見張は頼んでくださいましたか」

「伝手を使って4名借りた。ヘレナにも付ける」

「ありがとうございます。

それと領地のお屋敷ですが、窓や壁やタイルなどは破損しても修繕で大丈夫ですね?」

「え? あ、ああ」

「お父様の部屋とか執務室などは除いて、鍵のかかっていない部屋はメチャメチャになっても大丈夫ですか」

「良くはないな」

「壺とかお皿とか、これだけは壊して欲しくないというものはありますか」

「……応接間は止めてくれ。後は一番良い客室も止めてくれ」

「厨房ももしかしたら大改装することになるかもしれません」

「……分かった」

「感謝いたします」

「怪我はするなよ」

「多少は仕方ありません」

「……はぁ」

「終われば大人しくします。できるだけ…きっと」

「出発は4日後。既に見張りの3人は領地に向かわせた。
メイドに扮している。
バネッサ、デボラ、キラ。黒髪のキラがクリスティーナ専属になる」

「ありがとうございます」



そしてマリッサやカーラ達と領地へ向かった。





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