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距離
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時は過ぎ、3年生になって私はCクラスに落ちた。
殿下とノエルくんはAクラス。
寂しい。
ずっと一緒だったからノエルくんへの依存度が高いのが今更分かった。
Aクラスをそっと覗くも、ノエルくんはクラスメイトと話をしていた。
寂しいからといって邪魔をしてはいけないと、昼食を別に取ることにした。
もうヘレナもいないし、ノマックさんもいない。
それにファーズ邸に寄るとノエルくんは遠回りだった。
だからクラスが別れたことを機に 自力で通うと言ったけど、却下された。
残党がいるかもしれないと言われた。
でも、なんだか車内が気まずいんだよね。
「ファーズさん、お昼一人ですか?クラスが変わった人がファーズさんを合わせて5人なので、5人で食べませんか」
「ありがとうございます!」
食堂で自己紹介を始めた。
デ「ソニア・ディノーと申します。Dクラスから上がりました。子爵家の次女です」
マ「トーマス・マルドリッヂです。Dクラスから上がりました。男爵家の長男です」
コ「アナリア・コーソンと申します。Cクラスから落ちました。伯爵家の長女です」
レ「アルフレッド・レイと申します。Dクラスから上がりました。子爵家の次男です」
私「クリスティーナ・ファーズと申します。Cクラスから落ちました。侯爵家の長女です」
挨拶を済ますと、食事仲間として敬語はやめることにした。
コ「ファーズさんは有名だからすぐに分かったわ」
どれで?
デ「公子様がいつも側にいたものね」
私「幼友達なの。あ、Aランチも美味しそう」
レ「取り替えようか?」
私「そんなつもりじゃ」
レ「まだ口付けてないから」
私「ありがとう」
せっかくだから交換してもらった。
レ「美味しい?」
私「美味しい」
レ「良かった」
マ「あのファーズ家のご令嬢がCクラスに来るなんて意外だよ」
私「子供の頃、事故で一度記憶がなくなって、お勉強をやり直さなくちゃいけなくて。
歴史と数学以外に興味がなくて落ちちゃった」
コ「まあ、そうだったのね」
私「貴族として生まれ育った記憶がなくなっちゃったので、感覚としては平民の方がしっくりくるの」
マ「今度遊びに来てよ。男爵家と言っても平民っぽいから」
私「本当? お邪魔しちゃおうかな」
デ「ねえ、嫌じゃなければみんなで一周しない?」
「一周?」
デ「みんなで一緒にそれぞれの家に遊びに行くの。そうすれば誤解も生まれないわ。
婚約者がいる人もいるだろうから」
私「いる人手を挙げて」
ディノーさんとコーソンさんとレイくんはいるのね。
帰りの馬車で、
「友達できたんだな」
「うん。声をかけてくれたから。
落ちたり上がったりしてCクラスに来た人で仲間になったの」
「ふ~ん」
「ちょっと不安だったけど うまくやれそう」
「良かったな」
「ノエルくんも大丈夫そうだったね。覗きに行ったらクラスメイトと普通に話していたから安心した」
「……何を盛り上がっていたんだ?」
「みんなで其々の屋敷を訪問しあおうってことになったの。楽しそう」
「男も?」
「そう。だからみんなでよ」
「……」
そこからはノエルくんは黙ってしまった。
怪我や求婚騒動の前はいい関係だったと思ったんだけど、この一年間ちょっと居心地が悪かった。
元に戻れないなら離れる選択も有りかもしれない。
最近はそう思うようになってきた。
どうせお互い婚姻したら疎遠になるだろうし、これ以上拗れないうちに……。
ファーズ邸に到着し、馬車から降りる前にノエルくんを見た。
「ノエルくん。送ってくれてありがとう。
やっぱり明日からの登下校は別々にしよう。
クラスも別れたし、一つの機会だと思う。
面倒見てくれて感謝してる。
ごめんね、付き合わせちゃって」
降りようとする私の腰に腕を回し、引き寄せると御者に“一周してくれ”と言って馬車を走らせた。
殿下とノエルくんはAクラス。
寂しい。
ずっと一緒だったからノエルくんへの依存度が高いのが今更分かった。
Aクラスをそっと覗くも、ノエルくんはクラスメイトと話をしていた。
寂しいからといって邪魔をしてはいけないと、昼食を別に取ることにした。
もうヘレナもいないし、ノマックさんもいない。
それにファーズ邸に寄るとノエルくんは遠回りだった。
だからクラスが別れたことを機に 自力で通うと言ったけど、却下された。
残党がいるかもしれないと言われた。
でも、なんだか車内が気まずいんだよね。
「ファーズさん、お昼一人ですか?クラスが変わった人がファーズさんを合わせて5人なので、5人で食べませんか」
「ありがとうございます!」
食堂で自己紹介を始めた。
デ「ソニア・ディノーと申します。Dクラスから上がりました。子爵家の次女です」
マ「トーマス・マルドリッヂです。Dクラスから上がりました。男爵家の長男です」
コ「アナリア・コーソンと申します。Cクラスから落ちました。伯爵家の長女です」
レ「アルフレッド・レイと申します。Dクラスから上がりました。子爵家の次男です」
私「クリスティーナ・ファーズと申します。Cクラスから落ちました。侯爵家の長女です」
挨拶を済ますと、食事仲間として敬語はやめることにした。
コ「ファーズさんは有名だからすぐに分かったわ」
どれで?
デ「公子様がいつも側にいたものね」
私「幼友達なの。あ、Aランチも美味しそう」
レ「取り替えようか?」
私「そんなつもりじゃ」
レ「まだ口付けてないから」
私「ありがとう」
せっかくだから交換してもらった。
レ「美味しい?」
私「美味しい」
レ「良かった」
マ「あのファーズ家のご令嬢がCクラスに来るなんて意外だよ」
私「子供の頃、事故で一度記憶がなくなって、お勉強をやり直さなくちゃいけなくて。
歴史と数学以外に興味がなくて落ちちゃった」
コ「まあ、そうだったのね」
私「貴族として生まれ育った記憶がなくなっちゃったので、感覚としては平民の方がしっくりくるの」
マ「今度遊びに来てよ。男爵家と言っても平民っぽいから」
私「本当? お邪魔しちゃおうかな」
デ「ねえ、嫌じゃなければみんなで一周しない?」
「一周?」
デ「みんなで一緒にそれぞれの家に遊びに行くの。そうすれば誤解も生まれないわ。
婚約者がいる人もいるだろうから」
私「いる人手を挙げて」
ディノーさんとコーソンさんとレイくんはいるのね。
帰りの馬車で、
「友達できたんだな」
「うん。声をかけてくれたから。
落ちたり上がったりしてCクラスに来た人で仲間になったの」
「ふ~ん」
「ちょっと不安だったけど うまくやれそう」
「良かったな」
「ノエルくんも大丈夫そうだったね。覗きに行ったらクラスメイトと普通に話していたから安心した」
「……何を盛り上がっていたんだ?」
「みんなで其々の屋敷を訪問しあおうってことになったの。楽しそう」
「男も?」
「そう。だからみんなでよ」
「……」
そこからはノエルくんは黙ってしまった。
怪我や求婚騒動の前はいい関係だったと思ったんだけど、この一年間ちょっと居心地が悪かった。
元に戻れないなら離れる選択も有りかもしれない。
最近はそう思うようになってきた。
どうせお互い婚姻したら疎遠になるだろうし、これ以上拗れないうちに……。
ファーズ邸に到着し、馬車から降りる前にノエルくんを見た。
「ノエルくん。送ってくれてありがとう。
やっぱり明日からの登下校は別々にしよう。
クラスも別れたし、一つの機会だと思う。
面倒見てくれて感謝してる。
ごめんね、付き合わせちゃって」
降りようとする私の腰に腕を回し、引き寄せると御者に“一周してくれ”と言って馬車を走らせた。
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