【完結】転生先で婚約者の自爆を待つ

ユユ

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ジャンヌ王太子妃

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【 ジャンヌ視点 】




3年半前に私はレオナルド第一王子と婚姻した。

その後王太子妃となった。まだ子に恵まれていない。

私とレオナルド様は政略結婚だった。

は分かっていたけれど、すぐに妊娠は嫌だった。

2年間避妊薬を飲み続け、そろそろ限界かなと思い飲むのを止めて1年半。避妊などしなければ良かった。

原因がレオナルド様にあるのか、私にあるのか。
避妊薬が原因か、神の悪戯か。
後1年半の内に懐妊しなければ、レオナルド様は他の令嬢を迎えなければならない。
男児が生まれない場合も同じだ。

焦り出した頃レオナルド様が重篤になったが、ある令嬢の進言により他国の薬で助かった。
陛下がその令嬢に興味を示し、レオナルド殿下も回復するとクロエ様に令嬢の事を聞き出していた。

その後、令嬢とその周辺について調べるように命じていることを知った。

クロエ様をお茶に誘い令嬢のことを聞いた。

『私の婚約者の妹なの。とても可愛いのよ!
今、1年生で1か月以上前に事故にあってね。
それが婚約者のレイノルズの長男が絡んでいるらしいの!許せないでしょう!

ニーナちゃんが惚れて婚約が整ったのだけど浮気しているみたいだし。縁が無くなるのも遠くないわね。もう冷めたらしいわ』

つまり、令嬢が卒業する頃迄に私が懐妊しないと彼女を娶る可能性があるわ。

『次はお義父様の選んだ家のためになる人と婚約するって言うのだけど、そんなことさせたくないわ!伯爵家は富豪だし、お嫁になんか行かなくてもいいの!』

クロエ様がそんなことを言い出す程の令嬢なの!?


益々不安になった私の耳に入ったのは、調査結果を聞いた陛下とレオナルド様が激怒なさったことだった。

陛下の後ろ盾も得たのね。





そして登城の日。何人かメイドや侍従を見聞きさせて報告に来させていた。

『王太子殿下はご令嬢と、王太子殿下の応接間に入られて人払いをなさいました』

………。

『王太子殿下はエリオット殿下を呼び、学校で令嬢を助けるよう頼まれました』

………。

『“お兄ちゃん”と呼ばせておりました』

………。

『再度国王陛下と伯爵様の元へ戻り、好きな物を買ってやると仰いました。

週に1度遊びに来いと。

来週は泊まりだと王太子殿下が押し切りました』

………。

『まるで仲の良い幼馴染や従兄妹のようでした。身分の差など感じさせず、王太子殿下も嬉しそうに抱きしめて頭を撫でておられました』

………。

今日会ったばかりなのにそこまで!?

侍従が報告に来た。

『戦争を回避なさったのは伯爵令嬢です。
褒美に何を望むか聞かれた時に………』

これは、ただの令嬢ではない。
年頃が近かったら私は娶られなかった。

帰ると情報を得て、急いで近くから覗ける場所へ行き、窓越しに確認をした。

彼女は寵妃になる!


部屋へ戻りお茶にブランデーを混ぜ飲んだ。

侍女が語りかける。

『ジャンヌ様。敵対はお止めください。相手が悪すぎます。

来週、遊びにいらしたら歓迎して、ジャンヌ様かクロエ様のお部屋にお泊めなさってください。

女性は時間のかかることが多くございます。
ドレスの着せ替えをしてもよろしいですし、丁寧なマッサージなどを施してもよろしいのです。

王太子殿下より可愛がって、手元に寄せるのです』

『私にできるかしら』

『ジャンヌ様が王太子殿下を愛していて嫉妬なさるというわけではないのならば大丈夫です』

『引き摺り降ろされないかしら』

『例えご令嬢を娶られたとしても、味方につければ前に出ることを躊躇います。
未来の王妃様はジャンヌ様。未来の国王夫妻に可愛がられる第二妃。そうもって行きましょう』

『子は…』

『ジャンヌ様がご懐妊なさらないとなりませんから、を得ることが大事です』

『そうね。回復なさったし、そろそろ閨の再会を……』

その時、ノックと共に殿下の侍従が現れた。

『王太子殿下が大事な話があるのですぐ来るようにとのことです』

もう決められたのね。





その後、レオナルド様から聞いた話は信じ難い内容だった。

レオナルド様の魂はもう居らず、別の魂が入っている!?

ニーナ嬢に入っている魂が実の妹!?

相談しようにも他言出来ない。
信じていいのかも分からない。

だけど明確なことはある。

レオナルド様がニーナ嬢をとても大事に思っていて、誰よりも何よりも優先させるということ。

例え妹の魂であっても、今は血縁も無く外見も違う少女に惹かれているということ。



彼女を亡き者にするなら完璧でないと私を含む一族が処刑される。

意地悪をすれば私が冷遇され、子を生まなければそのまま離宮へ追いやられる。

令嬢に嫌われれば、子を授かるまで取り上げられて……。

崖の上で綱渡りを始めたような絶望感が私を襲った。
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