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お泊まりの日・腰が抜ける
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湯浴みをして、マッサージが終わると少し遅い時間だった。
王太子殿下の部屋に呼ばれると食事が用意してあった。
「皆は先に食べてもらったよ。食べようか」
「待っててくれたの?ありがとう」
「こっちの食事で好みそうなものを選んだ」
「同じでいいのに」
「マナーなど気にしなくていいから、楽にして食べろ」
「お兄ちゃん、さすが!」
「冷めるぞ」
「いただきまーす」
その後はお茶を飲みながら話をした。
「明日は早朝基礎トレだ」
「お兄ちゃん、何で私は格闘技を習うの禁止にされていたの?真っ直ぐ帰らせて」
「格闘技は男だらけだ。可愛い新奈を通わせるには不安だった。家にいい手本が4人もいれば充分だろう」
「才能が無かったから反対したんじゃないんだ」
「どちらかというと才能はあったぞ。
だが、怪我をしたり、痛い思いさせるなど許せなかった」
「茉由奈姉は良くて私はダメなの?」
「どうしてだろうな。新奈は特別だったとしか言いようがない」
「……」
「新奈が可愛すぎて仕方がなかった。プロにまでなったのは新奈がカッコイイと喜んでくれたから」
「妹バカだったんだね」
「そうだな。
そろそろ休め。部屋まで送ろう」
近い客間まで送ってもらい抱きしめられた。
「俺のせいでごめん」
「もう謝らないで。お兄ちゃん大好き」
「俺も新奈が大好きだ…おやすみ」
「おやすみ」
「ニナを頼む」
「かしこまりました」
額におやすみのキスをしてメイドさんに託して退室していった。
妹というより娘かもしれないな。
夜中目が覚めてしまった。
寝付けなくて廊下に出ようとして驚いた。
「ひぃっ!」
「伯爵令嬢、どうかなさいましたか」
「びっくりした…お二人こそ?」
「我々は警護です」
「ありがとうございます……戻った方がいいですか?」
「……眠れないのですか」
「はい。目覚めてしまって」
「……」
ひとり部屋の見張りに残し、もうひとりは散歩に付き合ってくれた。
アルバート様といって話上手な人だった。
王都の街の話をしてくれた。
途中、突然現れた夜勤のメイドに驚き、腰が抜けて抱っこされて厨房まできた。
ミルクを温めて飲ませてくれた。
また抱っこされて部屋に戻って来た。
「アルバート様、ありがとうございました。ただでさえお仕事中なのに重かったですよね」
「気分転換になりました。重くなどないですよ」
「あの、怖いので、開けたままでいいですか。可能ならちょっと姿が見える位置にいてくださると有難いのですが」
「……眠るまでお側にいましょう」
「ありがとうございます。座ってください」
2人の話し声を聞いて段々眠くなった。
優しい騎士様達だなぁ。
そして
「新奈!
新奈!」
「ん……」
「起きろ。朝だ。トレーニングするぞ」
「眠い」
カーテンを開けられ眩しくなった。
「お兄ちゃん…眩しい」
「着替えさせるぞ」
「ん~」
「仕方ない。脱がせるか」
「起きるから!」
「早くしろ」
鬼!!
朝のトレーニングをやって朝食の席についた。ガゼボで優雅だなぁ。
「夜中に散歩したんだって?」
「途中で目が覚めて寝れなくて」
「俺の部屋に来ればいいじゃないか」
「こっちの世界では無理だよ。それにどこがお兄ちゃんの部屋かわからないし」
「次からはわかるようにしてやる」
「だからダメだってば。ここでは他人なんだから」
「騎士も男だ」
「警護させておいて?いい人達なのに失礼じゃない」
「……それでも男は豹変することがある」
「お兄ちゃんも?」
「……かもな」
「もう止めて!お兄ちゃんなのに!」
「…レイノルズの息子は大丈夫か」
「まぁ、また来そうだけど、エリオット様がガードしてくれているし、大丈夫よ」
「エリオットはどうだ」
「どうって?」
「エリオットに困ったりしていないか」
「不器用なところはあるけど優しくて頼りになる人かな」
「ならいい」
「今日はどうするのかな」
「この後、ジャンヌとクロエが独占したいんだと」
「? そうなんだ」
「お茶の時間の前に1時間練習して、茶をのみ、湯浴みとマッサージをして晩餐後に帰す」
「ランチ後から練習までは?」
「新奈と花を愛ながら散歩だ」
「何それ」
王太子殿下の部屋に呼ばれると食事が用意してあった。
「皆は先に食べてもらったよ。食べようか」
「待っててくれたの?ありがとう」
「こっちの食事で好みそうなものを選んだ」
「同じでいいのに」
「マナーなど気にしなくていいから、楽にして食べろ」
「お兄ちゃん、さすが!」
「冷めるぞ」
「いただきまーす」
その後はお茶を飲みながら話をした。
「明日は早朝基礎トレだ」
「お兄ちゃん、何で私は格闘技を習うの禁止にされていたの?真っ直ぐ帰らせて」
「格闘技は男だらけだ。可愛い新奈を通わせるには不安だった。家にいい手本が4人もいれば充分だろう」
「才能が無かったから反対したんじゃないんだ」
「どちらかというと才能はあったぞ。
だが、怪我をしたり、痛い思いさせるなど許せなかった」
「茉由奈姉は良くて私はダメなの?」
「どうしてだろうな。新奈は特別だったとしか言いようがない」
「……」
「新奈が可愛すぎて仕方がなかった。プロにまでなったのは新奈がカッコイイと喜んでくれたから」
「妹バカだったんだね」
「そうだな。
そろそろ休め。部屋まで送ろう」
近い客間まで送ってもらい抱きしめられた。
「俺のせいでごめん」
「もう謝らないで。お兄ちゃん大好き」
「俺も新奈が大好きだ…おやすみ」
「おやすみ」
「ニナを頼む」
「かしこまりました」
額におやすみのキスをしてメイドさんに託して退室していった。
妹というより娘かもしれないな。
夜中目が覚めてしまった。
寝付けなくて廊下に出ようとして驚いた。
「ひぃっ!」
「伯爵令嬢、どうかなさいましたか」
「びっくりした…お二人こそ?」
「我々は警護です」
「ありがとうございます……戻った方がいいですか?」
「……眠れないのですか」
「はい。目覚めてしまって」
「……」
ひとり部屋の見張りに残し、もうひとりは散歩に付き合ってくれた。
アルバート様といって話上手な人だった。
王都の街の話をしてくれた。
途中、突然現れた夜勤のメイドに驚き、腰が抜けて抱っこされて厨房まできた。
ミルクを温めて飲ませてくれた。
また抱っこされて部屋に戻って来た。
「アルバート様、ありがとうございました。ただでさえお仕事中なのに重かったですよね」
「気分転換になりました。重くなどないですよ」
「あの、怖いので、開けたままでいいですか。可能ならちょっと姿が見える位置にいてくださると有難いのですが」
「……眠るまでお側にいましょう」
「ありがとうございます。座ってください」
2人の話し声を聞いて段々眠くなった。
優しい騎士様達だなぁ。
そして
「新奈!
新奈!」
「ん……」
「起きろ。朝だ。トレーニングするぞ」
「眠い」
カーテンを開けられ眩しくなった。
「お兄ちゃん…眩しい」
「着替えさせるぞ」
「ん~」
「仕方ない。脱がせるか」
「起きるから!」
「早くしろ」
鬼!!
朝のトレーニングをやって朝食の席についた。ガゼボで優雅だなぁ。
「夜中に散歩したんだって?」
「途中で目が覚めて寝れなくて」
「俺の部屋に来ればいいじゃないか」
「こっちの世界では無理だよ。それにどこがお兄ちゃんの部屋かわからないし」
「次からはわかるようにしてやる」
「だからダメだってば。ここでは他人なんだから」
「騎士も男だ」
「警護させておいて?いい人達なのに失礼じゃない」
「……それでも男は豹変することがある」
「お兄ちゃんも?」
「……かもな」
「もう止めて!お兄ちゃんなのに!」
「…レイノルズの息子は大丈夫か」
「まぁ、また来そうだけど、エリオット様がガードしてくれているし、大丈夫よ」
「エリオットはどうだ」
「どうって?」
「エリオットに困ったりしていないか」
「不器用なところはあるけど優しくて頼りになる人かな」
「ならいい」
「今日はどうするのかな」
「この後、ジャンヌとクロエが独占したいんだと」
「? そうなんだ」
「お茶の時間の前に1時間練習して、茶をのみ、湯浴みとマッサージをして晩餐後に帰す」
「ランチ後から練習までは?」
「新奈と花を愛ながら散歩だ」
「何それ」
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