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決心
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ジェイクとビクトリアとデボラの前だったが、今避けても後々尋問を受けるだろう。
だからこの場でエレノアに聞いた。
「俺と知りながら純潔を捧げたのか?」
「はい」
「俺はクズの側近候補だっただろう」
「気遣ってくれていたのを知っているもの。いつも敬意を払ってくれていた。見下したりしなかった。
だからフレデリックなら良いと思ったの。
仮面を被った貴方の瞳を見て、ああ 今から貴方に抱かれるのねと思ったら、会場の男性達を見て とても彼らのうちの誰かと交わるなんて無理だった。
最初はフレデリックに断られてショックだったけど、初めての夜、信じられないほど優しくしてくれた。嬉しかったの。
その後も私を心配しながら突き放そうとするし、だけど貴方は優しい人だから私を払い除けきれなかった。
私はフレデリックしか考えられない。シュノー家と縁を切ってもいい、貴方が夜遊びしなくて済むよう夜も尽くすわ。だからもう諦めて私を娶って」
「……」
「すごい… 劇でも見てるみたい」
「熱烈ね」
「フレデリック、おまえ…腹を括れ。
昼にエレノアが謝ったのは、おまえがエレノアに孕めとか俺の子を産めとかなんとか言ったから、エレノアは間に受けて避妊薬を飲まなかったんだろう?
たまたま出来なかっただけじゃないか。もうプロポーズと一緒だろう。さっさとシュノー公爵に挨拶をしに行け」
「エレノア。父に話をしないと」
「はい」
「おめでとう。2人の熱い視線の飛ばし合いはこういう訳だったのね」
「本でも出版したら?」
「羨ましいよ。週末に見合いをしたけど嫌な感じだった」
ジェイクは本当に嫌そうな顔をしていた。
さて、俺は父上にどう説明をしたらいいのか…。
思い切って執事のロバートに相談した。洗いざらい話した。俺にとって彼は二人目の父親のような存在だからだ。当然夜会も知ってるし。
「ちょっと今は込み入っております。旦那様は今頃領地内の離れた町に向かっていることでしょう。
旦那様は待ってくれと仰ったのですから少し待つしかありません。
それより、もうすぐ卒業です。凍結解除となった今、パートナーは幅広く選べるはずです。
先ずは卒業パーティのパートナーの申し入れをなさってはいかがでしょう。今からドレスを贈ることは無理ですが祝いの品をご用意することはできます」
「ありがとう、ロバート。明日申し込んでみるよ」
翌日、学園でエレノアに卒業パーティのパートナーの申し込みをした。
すると翌日にはシュノー公爵からディナーの招待状が届いた。金曜日に、学園が終わったらそのまま来てくれと書いてあった。
「ジェイク。俺、失踪扱いになるかもしれない」
「何で」
「シュノー公爵から金曜に夕食に誘われた」
「領地にじゃないよな?」
「領地じゃなくたって俺を埋める場所はいくらでもある広さがあるよ」
「じゃあ シュノー家のタウンハウスの庭を掘り返せばいいか?」
「月曜に登校しなかったらよろしく」
「ポケットにタネを入れていけ。珍しい果実の木が生えるようにすれば何年後かの再捜索で使えるからな」
「諦めるの早いだろう。月曜に掘り起こしてくれたら新鮮な葬儀ができるだろう?」
「鎧貸そうか?首も切れないやつ」
「うちにもあるよ。
食事中に喉掻き切られたらエレノアがトラウマを抱えるだろう。エレノアもいて食事するなら毒殺にするはずだ」
「屋敷内を案内すると言われたら必ずエレノアから離れるなよ」
「……ジェイクと俺って似てるよな?金曜の放課後は空いてるよな」
「似てないし、色も違うし、暇じゃないし。
私を生贄にしようとするなよ。
それより手土産忘れるなよ」
「あ…」
ついに金曜の放課後を迎え、エレノアは嬉しそうだ。俺は頑なに自分の馬車で行くと言ったが、学園の馬車停に到着したシュノー家の馬車から出てきたのは…
「お兄様!?」
「迎えに来たよ、エレノア。君がスタンサー家の?」
「はい。挨拶は後ほど。エレノア、乗って」
「では、後から伺います」
「君も乗りたまえ」
「うちの馬車で伺います」
「スタンサー家の馬車は帰した。早く乗れ」
「…失礼します」
歓迎していないな。
だからこの場でエレノアに聞いた。
「俺と知りながら純潔を捧げたのか?」
「はい」
「俺はクズの側近候補だっただろう」
「気遣ってくれていたのを知っているもの。いつも敬意を払ってくれていた。見下したりしなかった。
だからフレデリックなら良いと思ったの。
仮面を被った貴方の瞳を見て、ああ 今から貴方に抱かれるのねと思ったら、会場の男性達を見て とても彼らのうちの誰かと交わるなんて無理だった。
最初はフレデリックに断られてショックだったけど、初めての夜、信じられないほど優しくしてくれた。嬉しかったの。
その後も私を心配しながら突き放そうとするし、だけど貴方は優しい人だから私を払い除けきれなかった。
私はフレデリックしか考えられない。シュノー家と縁を切ってもいい、貴方が夜遊びしなくて済むよう夜も尽くすわ。だからもう諦めて私を娶って」
「……」
「すごい… 劇でも見てるみたい」
「熱烈ね」
「フレデリック、おまえ…腹を括れ。
昼にエレノアが謝ったのは、おまえがエレノアに孕めとか俺の子を産めとかなんとか言ったから、エレノアは間に受けて避妊薬を飲まなかったんだろう?
たまたま出来なかっただけじゃないか。もうプロポーズと一緒だろう。さっさとシュノー公爵に挨拶をしに行け」
「エレノア。父に話をしないと」
「はい」
「おめでとう。2人の熱い視線の飛ばし合いはこういう訳だったのね」
「本でも出版したら?」
「羨ましいよ。週末に見合いをしたけど嫌な感じだった」
ジェイクは本当に嫌そうな顔をしていた。
さて、俺は父上にどう説明をしたらいいのか…。
思い切って執事のロバートに相談した。洗いざらい話した。俺にとって彼は二人目の父親のような存在だからだ。当然夜会も知ってるし。
「ちょっと今は込み入っております。旦那様は今頃領地内の離れた町に向かっていることでしょう。
旦那様は待ってくれと仰ったのですから少し待つしかありません。
それより、もうすぐ卒業です。凍結解除となった今、パートナーは幅広く選べるはずです。
先ずは卒業パーティのパートナーの申し入れをなさってはいかがでしょう。今からドレスを贈ることは無理ですが祝いの品をご用意することはできます」
「ありがとう、ロバート。明日申し込んでみるよ」
翌日、学園でエレノアに卒業パーティのパートナーの申し込みをした。
すると翌日にはシュノー公爵からディナーの招待状が届いた。金曜日に、学園が終わったらそのまま来てくれと書いてあった。
「ジェイク。俺、失踪扱いになるかもしれない」
「何で」
「シュノー公爵から金曜に夕食に誘われた」
「領地にじゃないよな?」
「領地じゃなくたって俺を埋める場所はいくらでもある広さがあるよ」
「じゃあ シュノー家のタウンハウスの庭を掘り返せばいいか?」
「月曜に登校しなかったらよろしく」
「ポケットにタネを入れていけ。珍しい果実の木が生えるようにすれば何年後かの再捜索で使えるからな」
「諦めるの早いだろう。月曜に掘り起こしてくれたら新鮮な葬儀ができるだろう?」
「鎧貸そうか?首も切れないやつ」
「うちにもあるよ。
食事中に喉掻き切られたらエレノアがトラウマを抱えるだろう。エレノアもいて食事するなら毒殺にするはずだ」
「屋敷内を案内すると言われたら必ずエレノアから離れるなよ」
「……ジェイクと俺って似てるよな?金曜の放課後は空いてるよな」
「似てないし、色も違うし、暇じゃないし。
私を生贄にしようとするなよ。
それより手土産忘れるなよ」
「あ…」
ついに金曜の放課後を迎え、エレノアは嬉しそうだ。俺は頑なに自分の馬車で行くと言ったが、学園の馬車停に到着したシュノー家の馬車から出てきたのは…
「お兄様!?」
「迎えに来たよ、エレノア。君がスタンサー家の?」
「はい。挨拶は後ほど。エレノア、乗って」
「では、後から伺います」
「君も乗りたまえ」
「うちの馬車で伺います」
「スタンサー家の馬車は帰した。早く乗れ」
「…失礼します」
歓迎していないな。
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