【完結】そろそろ浮気夫に見切りをつけさせていただきます

ユユ

文字の大きさ
15 / 19

公爵の息子達

しおりを挟む
週末、ディミトリとジュリアンに紹介された。

「ディミトリ、ジュリアン。彼女が私の恋人のエレナ・セブレスターだ。エレナ様と呼ぶように」

「ディミトリ・グラソンと申します」

「ジュリアン・グラソンと申します」

「エレナ・セブレスターと申します」

「父上。エレナ様は女性補佐として雇ったという話題の方ですよね。部下に手を出したのですか」

ま、ませているわね。

「そういうことにはなるな」

「父が大変失礼をいたしました。すぐに解放されると思います。はするはずですのでご心配なく」

「ディミトリ!!」

「ディミトリ様。貴方は成人もしていないし当主でもありません。まだその言葉を口にする権利も無いし無知なのですね」

「私がですか」

「他に誰かいますか?
私の存在がお気に召さなくても、初対面で何も知らないからと様子を伺っているジュリアン様の方が優秀ですわね」

「は!?」

「エレナ、申し訳ない」

「自分の息子ならどう躾けたかしら。アルフは賢くて人の気持ちを汲み取れる子だったから考えたことも無かったけど…。
公爵、もうご子息と引き合わせなくて結構ですわ。彼が公爵位を継ぐ頃には私は此処を去りますので」

「エレナ!」

「エレナ様、僕はエレナ様とお話したいです。僕のお部屋を見に来ませんか」

「ご招待をお受けいたしますわ、ジュリアン様。
公爵、ディミトリ様、失礼いたします」

「エレナ…」



廊下を歩き、階段を登り、また廊下を歩いて辿り着いたお部屋は子供部屋らしくない部屋だった。
本棚や机の上を見ると11歳には難しい本が並んでいる。

お茶を用意してもらうとジュリアンが頭を下げた。

「兄が大変失礼なことを申しました」

「ジュリアン様のせいではありません。頭を上げてください」

「僕、貴女の噂を聞いてからセブレスター領のことを調べました。だから分かったんです。エレナ様は前世はもっと技術の進んだ世界にいたのではありませんか?」

「……」

「安心してください。僕もそうなんです。この世界に生まれた時から前世の記憶があり、赤ん坊のときはかなり不自由しました。中身は24歳ですから。日本という国にいて大学を出て就職して、普通の人生を送っていたのですけど、天災で生まれ変わりました」

「私は多分過労じゃないかと。
今も以前もジュリアン様より歳上です。エレナは結婚が嫌で 式を挙げた日の夜に自殺を図りました。何故かその身体に入ってしまって。物語のようなことが起こるものなのですね。エレナの記憶は引き継げたので困りませんでした」

「あの、父が貴女に酷いことをしているのでしょうか。公爵という立場を使って貴女を…」

「大丈夫です。同意しましたから」

「では父と婚姻をなさるのですね?」

「今は考えていません。私達は男女の関係についてこの世界よりも緩い世界から来たではありませんか」

「そうですね」

「それにご縁があったとしても、お二人のお母様は私ではありません」

「僕、産みの母を母と認識したことがないんです。
だって我々の日本の母とはまるで違いますし、子育ては乳母とメイド任せ。せめて毎日一目でも見にくるくらいしたらいいのですが、あの人は公爵夫人の地位を楽しみ、契約金をもらっただけ。僕を抱き上げたのはたった一度。お祖父様達の前でだけです。美しく着飾ること、男からどう映るかにしか興味がありませんから。

だからエレナ様のような方に母になってもらえると嬉しいです。あの父がメロメロじゃないですか」

「う~ん、でも公爵夫人の座に興味は無いのです。それに早速 次期公爵に拒絶されたばかりじゃないですか」

「ではまたセブレスターへ戻るのですか?」

「蓄えがありますし、私はある意味元平民。ある程度のお金があれば生きていけます」

「羨ましい。僕は何処に婿に行かされるのか」


その後もの話で盛り上がり夕食の時間になっていた。

私「ジュリー、明日もお休みだから一緒に遊ばない?」

ジ「うん。遊ぶ!」

デ「ジュリアン、お前どうしたんだ」

ジ「僕はエレナ様とお友達になりました。
ね、エレナ」

私「ええ。私とジュリーはお友達よ。
クロード様、私が友人のジュリー、様付けしないでとお願いしたのですから睨まないでください」

ク「……」

ジ「エレナ、雪が溶けたらお出かけしませんか」

私「たのしみだわ。ずっと仕事ばかりで、遊びまわるのも夢だったの。ユーグ様達におすすめの場所を聞いてみるわね」

ジ「エレナとお話しているととても楽しいです」

私「私も可愛くて賢いジュリーと遊べて嬉しいわ」

ジ「雪が溶けたらエレナの子が会いにくるって本当ですか」

私「そうらしいわ。挨拶したいんですって。私の方が親なのだから来なくていいのに」

ジ「心配なんですよ。僕でもエレナがお母様だったら心配になります」

私「ジュリー。今夜は一緒に寝ま、」

ク「駄目だ!!」

私「え~」

ジ「じゃあ、明日の夜ならいいですよね」

次の日は仕事だから?何で知ってるの!?

ク「駄目だ。恋人同士は毎日一緒に寝ないといけなきんだ」

ジ「お父様、僕に妬いてるんですか?」

私「そんな訳ないわ。ね、クロード様」

ク「……」



その日の夜は執拗に公爵に抱かれ続けた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】側妃は愛されるのをやめました

なか
恋愛
「君ではなく、彼女を正妃とする」  私は、貴方のためにこの国へと貢献してきた自負がある。  なのに……彼は。 「だが僕は、ラテシアを見捨てはしない。これから君には側妃になってもらうよ」  私のため。  そんな建前で……側妃へと下げる宣言をするのだ。    このような侮辱、恥を受けてなお……正妃を求めて抗議するか?  否。  そのような恥を晒す気は無い。 「承知いたしました。セリム陛下……私は側妃を受け入れます」  側妃を受けいれた私は、呼吸を挟まずに言葉を続ける。  今しがた決めた、たった一つの決意を込めて。 「ですが陛下。私はもう貴方を支える気はありません」  これから私は、『捨てられた妃』という汚名でなく、彼を『捨てた妃』となるために。  華々しく、私の人生を謳歌しよう。  全ては、廃妃となるために。    ◇◇◇  設定はゆるめです。  読んでくださると嬉しいです!

旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。

アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。 今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。 私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。 これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

【完結】好きでもない私とは婚約解消してください

里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。 そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。 婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。

私のことを愛していなかった貴方へ

矢野りと
恋愛
婚約者の心には愛する女性がいた。 でも貴族の婚姻とは家と家を繋ぐのが目的だからそれも仕方がないことだと承知して婚姻を結んだ。私だって彼を愛して婚姻を結んだ訳ではないのだから。 でも穏やかな結婚生活が私と彼の間に愛を芽生えさせ、いつしか永遠の愛を誓うようになる。 だがそんな幸せな生活は突然終わりを告げてしまう。 夫のかつての想い人が現れてから私は彼の本心を知ってしまい…。 *設定はゆるいです。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

さよなら私の愛しい人

ペン子
恋愛
由緒正しき大店の一人娘ミラは、結婚して3年となる夫エドモンに毛嫌いされている。二人は親によって決められた政略結婚だったが、ミラは彼を愛してしまったのだ。邪険に扱われる事に慣れてしまったある日、エドモンの口にした一言によって、崩壊寸前の心はいとも簡単に砕け散った。「お前のような役立たずは、死んでしまえ」そしてミラは、自らの最期に向けて動き出していく。 ※5月30日無事完結しました。応援ありがとうございます! ※小説家になろう様にも別名義で掲載してます。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

処理中です...