【完結】冷遇された翡翠の令嬢は二度と貴方と婚約致しません!

ユユ

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レミ・レイノルズ

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【 レミの視点 】


鬱陶しい

見るな

寄るな

話しかけるな

触れるな


いつもそう思っていた。

“天使だ”  “絵本の中の王子様だ”  と女達は穢らわしい目を向けてくる。

屋敷のメイドは皆40歳以上。
そうでないと いかがわしいことをされるからだ。

着替えや湯浴みの時にやられる。

わざと乳首や尻や性器に触れる。必要以上に肌に触れ、時には唇を付けられる。

体を洗うと言って素手に石鹸を付けて入念に洗われる。

精通を迎えると あからさまになった。

朝起こしに来たメイドが勃ったモノを見て

『ぼっちゃま。お手伝いしますね』

そう言って下着を脱がそうとした。

突き飛ばしてクビにした。

夜、寝ていると性器がむずむずした。次第に温かくなり包まれているような気持ち良さを感じていた。
這うような締め付けるような。とにかく初めての感覚だった。暗闇の夢を見ているが気持ちいい夢だと思った。

そして何か込み上げてきた。オシッコだと思った。
トイレに行かなくては。

目を開けたと同時に強い快楽が襲った。

『うわっ』

断続的に何かが出た。これはオシッコじゃなくて精液か!?

『くっ!』

何も出なくなると頭を起こして下半身を見た。信じられないものを捉えた。
メイドが性器を口に挿れていた。

女が性器から口を離し、下に置いたランプを手に取った。自分の顔の側に持ち上げて口を開けた。

口の中は白濁でいっぱいだった。

『ゴクン』

女は口を閉じて飲み込んだ。そしてまた口を開けて見せた。

『ぼっちゃま、気持ち良かったですか?』

緊急時の呼び鈴を鳴らした。

こうして若いメイドは雇わなくなった。


茶会に行けばメイド達のような女の予備軍が恐ろしい目で見てくる。陶酔するような目が気持ち悪い。

そして王宮茶会でも追いかけられていた。
そこである令嬢と出会った。
匿ってくれたし、言い寄らない。友人になれるかもと名を聞いた。

そして家に帰ってから両親に報告した。

その後 婚約が決まった。

“セリーナ・カークファルド”

「は?」

茶会で匿ってくれた令嬢の名だった。

「ご令嬢が、是非ともレミのお嫁さんになりたいって。大事にするのよ」

「絶対に結婚しないと駄目だぞ」

友人になれると思ったのに…。

初めての女の子の友人ができることに期待をしていた私は裏切られたという気持ちでいっぱいだった。



学園が始まると地獄のようだった。
毎日毎日女達が纏わりつく。

二年生になると生徒会に誘われ引き受けた。
父上に報告したら喜んでいた。。
だが数日後、よく聞いたら補助員だった。
父上は少しがっかりしたように見えた。

そんな時に出会いがあった。
一つ歳下のキャシリー・ゴーダーだ。
彼女は他の令嬢達とは違い、素直に感情を表す。
だからなのか、彼女からの好意に拒否感はなかった。

彼女は庶子で男爵令嬢になって半年程。貴族に馴染めていなかった。粗だらけだ。それ故に令嬢達から嫌がられた。
だけど彼女は堂々としていた。

『当たり前じゃない。貴族になりたてなんだから。貴方達は半年で平民を完璧にやれるの?』

確かに。私達に平民のような生活は無理だ。

『私は産まれてきただけ。選択肢なんかないじゃない。そんなことも分からないの? 頭大丈夫?』

確かに。悪いのは男爵だ。貴族モドキとか彼女に言うべきではない。


いつの間にか彼女に惹かれていた。
その反面、キャシリーと同時に入学してきたセリーナが目障りだった。

だが、両親から婚約者は大切にしろと言われていた。だから必要最低限の義務は果たした。

デビュータントでセリーナと踊った後、キャシリーと踊った。やはり私にはキャシリーしかいないと改めて感じた。


二年生になって半年近くが過ぎ、生徒会室に書類を持ってきた。

『お、レイノルズくん。君からも説得してくれないか』

生徒会達とセリーナがいた。

『生徒会員への勧誘をしているところだ』

『補助員ですか』

『正規メンバーだよ。
来月から留学グリーンデサントの要人の担当に彼女が指名されたんだ』

は!? 私が補助員なのにセリーナが正規!?

『未来のレイノルズ伯爵夫人が生徒会出身なら社交界でも鼻が高いだろう。グリーンデサントとの伝手もできるかもしれない』

ちょっとグリーンデサントの血が混じっているだけで?

『セリーナ、いいんじゃないか。やってみるといい』

セリーナは辞退した。当然だと思った。


そしてグリーンデサントから留学生がやってきた。
だがキャシリーがセリーナに侮辱されたようだ。
しかも留学生の王子が私まで蔑んだ。あの瞳の色が許せなくなった。


私は卒業して伯爵家の仕事について教わっていた。
そこで分かったのは収益が傾いていることだった。


セリーナの卒業パーティのエスコートをした。
その後、私と揃いの衣装を着たキャシリーを見つけて手を取った。

セリーナのドレスを作ると言って、キャシリーにドレスを作っていた。

そのままキャシリーと踊った。


屋敷に戻ると父上に殴られた。

『婚約者がいながら、何をやっている!』

『セリーナさんとお揃いの衣装と言ったから許したのであって、あんな平民のために許したのではないわ』

『キャシリーは男爵令嬢です!
私はセリーナとの婚約を破棄してキャシリーを妻にします!』

『レミ!!』

『ならば廃嫡する』

『父上!?』

『除籍してやるから市井で仕事と住まいを探せ。それから下賤な娘を妻にするといい』

『レイノルズ家はどうなるのです』

『心配するな。養子を迎える』

『レミ、謝罪に行くわよ。未来のお嫁さんに』

『…わかりました』








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