【完結】冷遇された翡翠の令嬢は二度と貴方と婚約致しません!

ユユ

文字の大きさ
83 / 90
2度目

友達以上には

しおりを挟む
翌日、ピビッチ邸でレニーと会った。

「セリーナ。車椅子を乗せられる馬車をジクトリクス家に納品したと聞いたよ」

「ジクトリクス夫人のおかげか車椅子馬車の注文が2件来ました。
体の不自由な方のための馬車はお待たせしたくないなと思ってはいるのですが、高級馬車のお客様が何年も待つのに気を悪くされないかと」

「会社を分けてしまえばいいのでは?」

「会社だけ新たに作っても職人も何もかも同じですから騙したかたちになって知られた時に困ります」

「職人を分けたら?」

「事務所も工房も職人も新たに確保しなくてはなりません」

「うちに任せてくれないか」

「体の不自由な方向けの馬車は結局は高級の部類にはなりますが利益は控えめにしたいと考えています。レニーは利益追求タイプの人ですから不向きです」

「貴族相手だよ?」

「貴族だけではありませんし、貴族だから裕福とは限りません。せっかく体の不自由な方に少しでも喜んでもらいたいのに注文することに戸惑う価格にはしたくありません。
体の不自由な方々は家族への遠慮が出てしまったり、贅沢や活動的なことを避けがちです。
躊躇いを持たれたら結局利益にも繋がりませんし、喜ぶ顔も見れません。

それに作る過程で、アイディアを模して馬車を作らせないようにしなくてはなりません」

「だけど、」

「私は富を築きたいとかそういうことが目的で仕事を始めたのではありません。お金を稼ぐための手段ではありますが目的は領地を救うことです。

カークファルドは豊かな家門ではありません。
貧しいわけでもありませんが天災に見舞われたら負債を抱えてしまいます。それを何とかして領民が生活できるように、負債を作らないようにしたいから始めたことなのです。

つまり管理できないほどの大きな事業にするつもりはありません。
馬車は長く使われるのが普通です。一台あればいいという家門もありますし、買えない家門も不要という家門もあります。

今は始めたばかりで受注が集中していますがいずれ落ち着くでしょう。
それに高級馬車は流行の一環で風向きが変わるかもしれません。

大きくしてしまえば需要が減った時に職人を解雇することになります。
工房も設備も不要になります。

ですのでレニーが考えているようなやり方はしません」

「分かったよ」

「お話って今のですか?」

「本題は違う。

セリーナ。ピビッチ家の一員になって欲しい」

「え?」

「妻になって次期ピビッチ侯爵夫人になって欲しい」

「ごめんなさい」

「どうして」

「友人以上にはなれないと感じるから」

「政略結婚だとは思えない?」

「政略結婚はできればしたくないの」

「……そうか」

「レニーが素敵な女性と巡り会えることを祈っているわ」



しっかりと断って帰ってきたけど…

「ピビッチ侯爵令息と会って欲しくないってお願いしたのに」

不機嫌なジュスト様に捕まってしまった。

「助けてもらいましたし、はっきりさせた方がいいと思いましたので」

「何を?」

「私とレニーは友人以上に発展することはないと伝えてきました」

「セリーナ」

抱きしめようとするジュスト様を制した。

「従兄妹としての抱擁ですか?」

「違う」

「なら止めてください」

「どうして」

「カークファルドのことだけに集中したいのです」

「一緒に守ればいいじゃないか」

「格差がある以上 歓迎されません」

「俺が王子を辞めれば、」

「次は王子を誑かしてグリーンデサントから次期国王を奪った悪女と言われます。
悪意がカークファルドに向かないとも言い切れません」

「天災を乗り越えたらいいのか?」

「……」

「俺は絶対に引かない。セリーナを奪うかたちになっても必ず娶る」

「殿下!」

「その呼び方は止めろ」

「ん!」

ジュストは手を振って人払いをするとキスをしたままセリーナを抱き上げた。

奥の寝室へ運びベッドに降ろすと性急なキスを始めた。

寝巻きの裾をたくし上げ、脚を下から滑るように触れた。 

「んー!」

腿から腰に、臀部を渡り腿裏に手を差し込み セリーナ左脚を上げた。
右脚はジュストが跨っていて身動きが取れない。

ジュストの瞳は熱を帯び 押さえ付けるような強い眼差しをセリーナに送っていた。

口付けを続けたまま指が秘部に触れた。

「んー!!」

セリーナは下着をつけずに眠る主義だったため、隔たる物もない。

濡れていないのが分かるとジュストは指に唾液を纏わせて愛芽をコリコリと刺激した。

「んー! んー!!」

もがいても逃れられず、初めての強い刺激にジュストの服を掴んだ。
巻き戻り前のレミとの閨事に前戯は無かったため どうなってしまうのか分からず、涙を浮かべた。

「セリーナ。よく聞け。セリーナが俺以外の男の元に嫁げば その国に攻め込み敗戦国に変えて男を殺す。

格差だなんだと言い続けるのなら セントフィールドをグリーンデサントに吸収させる。たとえフレデリクの首を城門に晒すことになってもだ。

セリーナが俺以外の男に身体を許したら 許した回数分 相手の男をゆっくり切り落としてやる。
指、腕、脚、耳、鼻。死なぬようにな。

セリーナが知らぬ場所に逃げて隠れたらシモン従兄上を攫って セリーナが俺の元に戻るまで監禁し続ける。

俺の覚悟は決まった。
ウェスを引き合わせたのは間違いだったが、お陰でセリーナを手に入れるためなら いくらでも非道になる気になった。

セリーナ次第だ」

「んあっ!!」

絶頂に身体を硬直させると、今度はジュストは脚の間に入り秘部を舐め始めた。

「ダメっ! そんなところ… んんっ!!」

「セリーナの味がする」

「それダメっ!」

ジュストは舐めながら指を膣内に挿入した。

「こんな風になってるのか…よく解さないと入らないな。 

確かこの辺りだと書いてあった気がする…」

「あっ!それっ!ムリっ!」

「ここか」

セリーナの反応があった場所をジュストが指で押し擦りながら、愛芽などを舐め続けた。


ウェスが止めに入るまでは。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話

甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。 王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。 その時、王子の元に一通の手紙が届いた。 そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。 王子は絶望感に苛まれ後悔をする。

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。

ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。 ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。 対面した婚約者は、 「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」 ……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。 「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」 今の私はあなたを愛していません。 気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。 ☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。 ☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

【完結】私が誰だか、分かってますか?

美麗
恋愛
アスターテ皇国 時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった 出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。 皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。 そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。 以降の子は妾妃との娘のみであった。 表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。 ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。 残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。 また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。 そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか… 17話完結予定です。 完結まで書き終わっております。 よろしくお願いいたします。

【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます

楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。 伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。 そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。 「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」 神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。 「お話はもうよろしいかしら?」 王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。 ※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

虐げられた令嬢は、耐える必要がなくなりました

天宮有
恋愛
伯爵令嬢の私アニカは、妹と違い婚約者がいなかった。 妹レモノは侯爵令息との婚約が決まり、私を見下すようになる。 その後……私はレモノの嘘によって、家族から虐げられていた。 家族の命令で外に出ることとなり、私は公爵令息のジェイドと偶然出会う。 ジェイドは私を心配して、守るから耐える必要はないと言ってくれる。 耐える必要がなくなった私は、家族に反撃します。

結婚十年目の夫から「結婚契約更新書」なるものが届いた。彼は「送り間違えた」というけれど、それはそれで問題なのでは?

ぽんた
恋愛
レミ・マカリスター侯爵夫人は、夫と政略結婚をして十年目。侯爵夫人として、義父母の介護や領地経営その他もろもろを完ぺきにこなしている。そんなある日、王都に住む夫から「結婚契約更新書」なるものが届いた。義弟を通じ、夫を追求するも夫は「送り間違えた。ほんとうは金を送れというメモを送りたかった」という。レミは、心から思った。「それはそれで問題なのでは?」、と。そして、彼女の夫にたいするざまぁがはじまる。 ※ハッピーエンド確約。ざまぁあり。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。

処理中です...