執事は男装令嬢!?

葉月

文字の大きさ
12 / 12

●幕間●

しおりを挟む
 有力貴族との繋がりを強くする為に、アインスバッハ公爵家との対面式が一週間後に控えている。

「なあ。オズワルド。僕の退屈を紛らわせるほど楽しいことがないものだろうか。皆、僕の顔色を伺ってばかりだ。」

 紅茶を飲みつつも、出るものは溜息ばかり。

「ロランド様。そのような事ばかり仰ってますと、じいは悲しゅうて仕方がありませんぞ。皆が、顔色を伺っているのは、ロランド様が黒い言葉で追い払うからではないでしょうか。」

 執事オズワルド。灰色の髪。黒縁の眼鏡をかけており瞳の色は、新緑の色をもつ。齢70歳を、超えてもなお色香溢れる。ロランド王子が生まれた頃から見ており、ロランド王子の気のおけない数一人だ。口調は穏やかなのだが、毒を吐く程黒い部分が垣間見える時がある。

「そういうなオズワルド。ちょっと難題出しただけだ。それができない方がどうかしているだろう。」

「その難題が、問題なのですぞ。そんな事はさておき、一週間後にアインスバッハ公爵家との対面式があるのは覚えておられますかな。」

 アインスバッハ公爵家との対面式。気乗りはしないな。だが、これも王子である事の務めなら仕方がない。

「その顔を見ますと、気乗りではないようですな。今度お会いになられる方は、アインスバッハ公爵家でも『変わり者』と呼ばれているようですぞ。」

「ふーん。『変わり者』ね。この僕の退屈さを紛らわせるほど『変わり者』であれば、嬉しいね。出来るのならオズワルドの後釜として執事にも欲しい所だ。オズワルドも、後釜探しているだろう?」

 オズワルドは、執事をやめ隠居したいと考えているが、ロランド王子を、任せられる程の執事がいない事に頭を悩ませている。ロランド王子が無理難題をふっかけている為、皆が竦んでしまっている所為もある。
 
 無理難題をこなさずにロランド様の執事が出来ませんな。確かにロランド様の言葉も一理ありますが、辞めるものがこう増えているのも遺憾には変わりありませんな。

 その『変わり者』と呼ばれるお方がどのよう『変わり者』かは存じ上げませんが、ロランド王子様の友人になれるお方でしたら喜ばしいものですな。

 


しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

まんまるたまご

更新楽しみにしています(*`・ω・)ゞ

2019.12.25 葉月

まんまるたまご様
コメントありがとうございます(*^_^*)

拙い文章でございますが、感想はとても励みなります。

遅筆ですが、今後ともよろしくお願いします。

解除

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!

花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」 婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。 追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。 しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。 夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。 けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。 「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」 フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。 しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!? 「離縁する気か?  許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」 凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。 孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス! ※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。 【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。