BLINDFOLD

雲乃みい

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第四夜 性少年の決断

56.俺のすきなひと。

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 それから何度もキスして、時間が経つのも忘れるくらいだったけど、さすがに外だし寒いしで優斗さんのマンションに帰ることになった。
 車の中ではほとんど手繋いで、赤信号では人目も気にせずにキスしたりして40分くらいしてマンションについた。
 車から降りて部屋に行くまでの間もずっと手繋いで。
 早く触れたくてうずうずする。
 気持ちが通じた途端に、なんかすっげえ好きっていう感情が加速してるっていうか、なんていうか。
 まともな恋愛したことなかったからテンパりすぎてんのか浮ついてんのか――正直ヤバイ。
 つーか、絶対部屋入ったとたんに優斗さん押し倒しそうな予感がする。
 でも手繋いでるだけでめちゃくちゃドキドキしまくってんだけど。
 そんなんで押し倒せるのか――……って、押し倒したところで俺が……。
「捺くん?」
 トリップしてたらしい俺の顔を優斗さんが覗き込んでくる。
「うわっ」
 びっくりして思わず一歩後退したら吹き出されて、でもそんな笑顔にも見惚れて――って、俺やっぱヤバイ……!
「どうかした? さっきから百面相だけど」
「う、ううん、なんでもない」
 もう部屋の前で優斗さんは鍵を取り出しながら「そう?」って笑いながらドアを開ける。
 うあ、やっべぇ、まじでドキドキしてきた。
 とりあえず寝室に……直行するのだろうか。
 いやでも優斗さんだし、とりあえずコーヒーとか?
 いやでもやっぱラブラブ――で、って考えながら玄関入ってドアが閉まって。
 ――いつかのデジャブ。
 でも、一週間前と違うのは楽しそうに優斗さんが微笑んでて。
 そして唇が塞がれた。
 ドアに背中を押しつけられた状態で、一気に深く優斗さんの舌が入り込んでくる。
 舌すくわれて、甘噛みされるだけであっという間に理性とか思考とかはじけ飛ぶ。
 優斗さんの腕にしがみつきながら夢中で優斗さんの舌を追って、絡めた。
「……っ……ん」
 なんでこんな気持ちいーんだろ。
 キスしながら優斗さんの手が俺の髪を撫でて頬を滑って首筋降りて、下へとおりていく。
 身体は隙間ないくらい密着しててバカみたいに激しい心臓の音が伝わってんじゃねーかってちょっと気になる。
 だけどそんなもんどうでもいいくらい頭ん中沸騰して全身熱くなって。
「……ここでスる?」
 悪戯っぽく笑った優斗さんがほんの少し唇離して囁いてくる。
 もうどうしようもなく熱くて、もうどうしようもなく張りつめてる息子に俺は素直に頷いた。
 そしたら優斗さんが目を細めて、
「捺くんは可愛いね」
 なんて言って俺の手を握った。
「ここでもいいけど、やっぱりベッドに行こう」
「……ん」
 正直玄関でもよかったんだけど……って思ったりしたけど、さすがにそんなこと言えねーし、寝室まで1分もかからないんだから我慢して優斗さんについてった。
 そんで寝室ついてベッドに押し倒されて、優斗さんが俺に跨ってくる。
 ベッドのスプリングの軋む音とか、ふとんの柔らかさとか、薄暗い室内とかにもともと切れてた理性が全部消えてく。
 我慢できなくて優斗さんに手を伸ばしてその首に手を回して俺からキスした。
 優斗さんの咥内に舌入れて這わせてたらシャツの中に手が入ってきて肌を撫でられる。
 暖かい手が胸の突起に触れて弄ってきて身体が跳ねる。
「……ん……っは」
 突起ひっかくように抓られて痺れるような快感が広がるけど、キスはやめたくなくって離れるたびにまた俺から舌を絡めていった。
 快感のデカさはそりゃ違うけど、身体繋げるのと同じくらいキスって気持ちいいと思う。
「……キス、好き?」
 お互い息が熱っぽく荒くなるくらいキスばっかして、優斗さんの手に愛撫されてたら優斗さんが掠れた声で聞いてきた。
「……俺……かなり……キス魔」
 ぼそって呟くと、優斗さんが可笑しそうに笑いながら触れるだけのキスしてくる。
「俺も好きだよ、捺くんとするキス」
 そう言って優斗さんは俺の咥内を犯す。
 胸を弄ってた手は肌に沿ったまま下半身へと降りていく。
 パンツに指がかかるのを感じてドキドキバクバクってヤバイ!
 もう何回だってヤってんのにいまさら緊張しまくってた。
 なんか疼くのとは違う恥ずかしさで身体がむずむずして身じろぐとキスしながら優斗さんがちょっと笑うのがわかった。
 手がパンツのチャックを緩めて下着の中に入ってく。
 直に息子に触れてくる指。
 軽く掌ににぎりしめられただけで身体がびくついてしまう。
「……んん……っ、ぁ」
 緩く手が上下して、先端をぐりぐりと弄ってくる。
 全身に走る刺激に思わず唇を話したら優斗さんに目を覗きこまれた。
「ほかのところもキスしていい?」
 息子を扱きながら囁かれてぼうっとする頭で小さく頷いたら、言葉通り全身にキスが落ちてきた。
 たまに吸いつきながら肌に落ちてくるキスがどんどん下に向かってく。
 もう耐えきれないくらいに涎をだらだら垂らしてる俺の息子に唇が触れてきてぺろりと舐められて、情けなく身体が大きく跳ねた。
「……っく……っは」
 そのまま優斗さんは俺のを咥え込んで舌を絡めてくる。
「……ゆうとさ……ん……っ」
 気持ちよすぎてヤバイ。
 手伸ばして優斗さんの髪を軽く掴む。
 視線だけを上げた優斗さんと目が合う。
 優斗さんは少し笑って、また俺のをしゃぶりだす。
「……俺……っ、今日…むり……」
 だっさいけど、ありえねーくらい早くイってしまいそうな気がする。
 優斗さんの熱い口の中とか、舌絡めながら扱いてくる長い指とか。
 めっちゃ気持ちいいし、優斗さんにされてるっていうのも、なんか変にクる。
 俺の言いたいことをわかってんのかわかってねーのか優斗さんはフェラをやめるどころか一層激しくしてきた。
「……ッ、ん……ッ……も、ほんと…っ」
 なんでこんなにいっぱいいっぱいなんだろ。
 あっという間に射精感がせり上がってて、びくびく身体が小刻みに震えまくってる。
 俺のから溢れてる先走りと優斗さんの唾液とがまじりあって後のほうまで垂れてきてるのを感じた。
 舌先で尿道をくすぐられて、きつく手で扱かれて、そんだけで――呆気なく達してしまった。
優斗さんの咥内に欲を吐き出す。
 ありえねーくらい早いし、なんかやたら出てるし、恥ずかしさで顔が熱くなる。
 最後の一滴まで吸い取るようにして優斗さんは俺のから口を離してそのまま俺の腰を抱え上げると、俺が吐き出した白濁を後孔に舌で塗りつけてきた。
 そして中に塗り込むように指がゆっくり入ってきた。
 ナカを確かめるように根元まで這っていく指の感触がはっきりわかる。
「……あっ」
 あっけなく指は俺の弱いところに辿りついてぐりぐり擦ってきた。
「ちょ……っ、待って……っん」
 射精したばっかなのにまた息子は硬くなってるし、前立腺弄られて身体がのけぞる。
「気持ちいい?」
 執拗に刺激を送りこんできながら優斗さんが俺に覆いかぶさって空いてるほうの手で俺の頬を撫でた。
「……ん……、きもち……いい」
 それはよかった、って笑って優斗さんの舌が咥内に入り込んでくる。
 上も下も犯されて頭ん中溶けそうなぐらい熱い。
 口の中で絡む舌も熱いし、結局は身体中全部熱くて、疼いてしかたない。
「ゆ……うとさん」
「なに?」
「……あの」
「ん?」
 不思議そうに聞き返してくるけど――たぶん俺がなに言いたいか気づいてると思う。
 その目が笑ってるし、焦らすように今度は前立腺を避けて指を動かしてるから。
「どうしたの、捺くん」
「……」
 ああ、もうめっちゃくちゃ恥ずかしい!
 でも身体はどんどん疼いてって、心も疼いてって、俺は優斗さんの首に腕を回すとしがみついて耳元で呟いた。
「……早く……挿れて……ほしい………ンっ」
 言い終わったら途端に息つく暇もないほど激しくキスされる。
 指が二本に増やされて圧迫感を感じたけどそれよりも疼くような快感のほうが増す。
「……っは……ぁあ…っ」
 舌が離れて、いきなり指も引き抜かれる。
 喪失感にもっと強く優斗さんにしがみついたら額にキスされて、
「ちょっと待ってね」
って、サイドボードに身を乗り出して引き出しからボトルを取り出した。
 一旦起き上がった優斗さんがそのボトルから透明な液体を俺の腰を持ち上げて垂らしてくる。
「……冷たい」
 俺の言葉に小さく笑って優斗さんは後孔を指で押し広げながらローションで濡らしていった。
 冷たいローションも熱く火照った身体のせいであっという間に体温になじんで気にならなくなる。
よく濡らされたからすんなり指が増やされてナカをほぐしていく。
 三本挿れられた指がばらばらに動いて、奥を刺激しながら肉壁を擦ってしてきて声我慢しきれねーで、あまったるい声が出てんのがわかった。
 それから少しして指が抜けて脚を抱え上げられた。
 さらされた後孔に熱くて硬いものが宛がわれる。
 緊張に似たような違うようなざわめく感じが身体を走ってびくつく。
 目が合って「挿れるよ」って囁かれたとたん、グッと先端がめりこんできた。
 指とは全然違う圧迫感に苦しさはあるけど、でもやっぱそれよりゆっくり挿ってくる熱さに気持ちよさのほうがデカイ。
 もう何回だって優斗さんとシて、この先にある快感を知ってるからめちゃくちゃ身体が疼いて優斗さんに手を伸ばして抱きついた。
 優斗さんも抱きしめ返してくれながら一気に腰を進めてくる。
「……ッ……く……っあ」
 痛いのが気持ちいのか苦しいのか気持ちいのか――って、だからすっげ……気持ちいい。
 今日何回も思う。
 なんだろう、なんでこんな違うんだろう。
 抱きあうのはいつだって同じなはずなのに、いまこうして優斗さんを感じるのが新鮮っていうか――。
 前まであったモヤモヤが消えた分、ちゃんと気持ちがわかってる分、すっげぇ嬉しくて、めちゃくちゃ悪い意味じゃなくって胸が苦しい。
「……ぁ……っ…ん……ゆ、うと……さん」
 密着しあったまま優斗さんがゆっくり動き始めて、摩擦にさらに熱が増して頭ん中がくらくらする。
 あー……もう、なんか、ほんとマジで……。
「……は……っ……ぁ…っ……優斗……さん」
 顔を上げた優斗さんが俺の顔を覗き込んで微笑む。
「気持ちいい?」
 頷いて、そんで、
「めちゃくちゃ………好き……だから」
って、言った。
 すっげぇ恥ずかしいけど、言いたかったんだからしょうがねぇし!
 優斗さんはちょっと驚いたように俺を見つめてたけど、すぐに顔をほころばせた。
「俺も大好きだよ」
 ぎゅって抱き締めあって、キスして――。
「……でも、捺くん」
「……なに?」
「あんまり煽られると、押さえ効かないから――覚悟してね?」
 にっこり笑う優斗さんは優しそう……だけど目がすっごく艶っぽく欲に濡れてて、俺は顔が熱くなるのを感じながら頷いて。
「……ッ……わ……ッ、あっ!」
 いきなり腰の動きが速くなって前立腺を狙って打ちつけられて、一気に快感も加速して。
 密着し合った身体の間で擦られる息子と、唾液を渡らせるように深く舌絡めて。
「……ふ……ん……ンン……ッ」
 二回目も早すぎだろ!ってくらいにあっけなく俺は絶頂に達してしまった。
 でも、
「……ッ……ごめん……、俺も……イキそう……かも」
苦笑する優斗さんが激しく腰を打ちつけて、そのすぐあと熱い欲が吐き出されるのを感じた。
 早すぎたかな、って荒い息のままお互い顔見合わせて笑いあって、繋がったまま抱きあっていた。
 すっげぇ――幸せだなって、想う。
 人を好きになるのってこういうことなんだって、なんか実感した。
 密着してもしたりないくらい、もっと近づきたくてひたすらきつく抱きしめて。
 好きって言葉を何度も囁き合って――。
 二回戦に突入するのも早かった、けど。
 時間なんて気にせずにずっとベッドの中で抱きあい続けてた。





「大丈夫? 捺くん」
 ちゃんと豆から挽いたコーヒーのすっげぇいい匂いが部屋に充満する。
 ベッドのスプリングが軋んで優斗さんが腰を下ろして俺の顔を覗き込む。
「……だ、大丈夫」
 へらって笑ったけど――ぶっちゃけめちゃくちゃダルイ!
 そりゃ、ヤってヤってヤりまくりゃー、さすがに疲れるわけだ。
「コーヒー飲める?」
「……ん」
 のそのそと起き上がろうとしたら、サイドボードにコーヒーを置いた優斗さんが抱き起こしてくれて、そのまま背後から抱き締められるようにして腕の中。
「はい、どーぞ」
 って、コーヒーふうふうして飲ませてくれて。
「……ありがと」
 照れるけど笑ってお礼を言えば、優斗さんも笑って、そんだけで気分がふわふわする。
 それからベッドに寝転んで、お昼ごはんを食べに行こうかーとか、どこか行こうかーとか話して、 キスして、とりあえずまた朝っぱらから愛の確認儀式はじめて――。
 脳みそ絶対溶けるってくらい幸せな日々が始まる予感がした。


 
 最初、俺は快感に目隠しされてなんにも見えなくなってた。
 でも目隠し外して、ちゃんと前を見たら――優斗さんがいて。
 繋いだ手を、そばにいる優斗さんを、もう見えなくならないように今度はちゃんと見続けていこうって思ったんだ。

「優斗さん」
「ん?」
「俺のこと好き?」
「好きだよ」
「じゃあ、キスして?」

 ちゅ、ってキスが落ちて、

「もっと」

 って、ねだって。

 そんなバカみたいなやりとりを何度でも繰り返した。


BLINDFOLD + END。
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