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11.世界一のきみ
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なるほど、これは夢だ。
涙が乾きはじめた頃に体が離れ、視界に響己さんが戻ってきた。
それがなんとも言えない笑みで、たとえるなら嬉しいと困ったと悲しいを混ぜて少し苦くしたような、いつだってニコニコしている響己さん的には見たことのない種類の表情で。
あれ、夢じゃないのかも、と混乱させられる。
「えと、あの」
「ごめんね御影。こんなに泣かせてしまうつもりはなかった……言い訳させてほしい」
「は、はい」
手を引かれ、しゃがみこんだ店先から数歩先にあった椅子へ二人して座る。
バーの向かいのレストランが用意した客待ち用の椅子だ。使っていいのかなぁと考えたけれど、閉店していたし、これはいわゆる現実逃避というやつだったと思う。
「御影の好意には気づいていた。わたしの番になりたいと思ってることも」
ぼくの気持ち、バレバレだった。すごく恥ずかしい。
「でも、こうも思った。御影はずっと狭い世界に閉じ込められていた。そこから解放したわたしのことを慕っているだけではないか、とね。親愛の情を取り違えているとか。子どもが保護者を求めるように、安全そうなアルファの庇護に入りたいとか。ただ、そういうものを御影自身がどこまで自覚しているかわからない、とも考えて、慎重に行動することにした」
反射的に首を振る。
たしかに、響己さんの番になれたらどんなにいいだろうと思った。
もうあの苦い薬を飲まされることもなく、外を歩くこともできて、おだやかに暮らせるのだろうと。
でもそれは、響己さんを好きだと思うことのオマケでついてくる作用でしかない。
「まずは御影がもっと広い世界を知って、わたし以外にもアルファがいることを知るべきだと考えた。そうすればわたしより好きな相手ができるかもしれない。番にと望む相手が現れるかもしれないと」
「ほかのアルファなんていらない。響己さんがいい……」
「うん、ごめん。わたしはきみの想いを侮っていた。幼い子どもの将来の夢のような、一過性のものだと思いこんでいた。御影は何もわからない子どもなんかじゃないのにね……」
はっきりと後悔のにじむ声。
響己さんの行動が、ぼくのためであることがわかった。それが空回りでも的外れでも、響己さんなりにぼくのためを思ってしてくれたんだ。
「無駄な努力だったよ。きみに近づくアルファなら子ども相手にさえ嫉妬した。花を贈られたり、手に触れられたり。その程度のことで腹が煮えたぎりそうなほど苛ついて、こんな状態で御影を他のアルファに託すなんてできるはずがない。馬鹿だったよ、わたしは大馬鹿だ」
「ひびきさん……嫉妬したの?」
「嫉妬したよ、するに決まってるだろう? 御影はかわいい、健気で素直で、きみが望めばどれだけのアルファが番に立候補することか。そんなかわいい子が、わたしを一心に慕ってくれるんだ。自分のもののように錯覚して嫉妬して、自分がこんなに愚かだなんて知らなかったよ」
自分の気持ちを吐き出すように話す響己さんは、いつもきちんとしている髪を乱して、言いにくい言葉も隠さず話してくれた。
響己さんは、過ちを明かしてぼくに何かしてほしいのかもしれない。
でもぼくにとってそんなのは全然間違いでも罪でもない。気になったのはひとつだけ。
「ぼく、かわいい? 響己さん、そう思ってくれてたの?」
髪をくしゃくしゃにした響己さんが、ちらりと横目でぼくを見た。
「かわいい。世界一かわいい。わたしだけのものにしたいと思うくらいには」
「して。響己さんだけのぼくにして」
「御影……」
そっと肩を引き寄せられて、また腕の中におさまる。
響己さんのにおいは安心する。本人を直接かぐことはできなかったから、ずっと服とかにわずかに香るものだけでがまんしてきた。
でも今は、胸いっぱいににおいを吸い込んでいいんだ。
ぼくの中を響己さんと幸せが満たして、はち切れてしまいそうなくらい。
響己さんの肩に鼻を埋めて、ふと視線を感じた。
「あ、バレた」
「逃げろ逃げろ」
さっき出てきたバーのドアが細く開いていて、何人もの気配があった。実際に何人か顔をのぞかせていた。
それが一瞬で引っ込んで、ひとつだけ残る。
暗がりの隙間に見えるあごひげの男の人が、ぽかんとするぼくと響己さんに言った。
「まぁ、なんだ。階段の辺りまでは、結構声が聞こえるんだよ。お幸せにな」
それから音もなくドアが閉じて、今までのやりとりが全部店内に筒抜けだったかもしれなくて、ぼくたちは盛大に照れた。
「帰ろうか」
「はい」
家路をたどる響己さんの手はしっかりぼくの手とつながっていて、あたたかい。
帰りのバスは混んでいて、ぼくらは手すりにしがみつくように乗り込んだ。
自然と体を寄せ合うかたちになって、手をつながなくても体温がわかる距離になる。
「普段あのバーとカフェには、車で行くんだ」
がたがたとうるさいはずの車内でささやく響己さんの声は、ふしぎとよく耳に届く。
「そうなんですか?」
「うん。御影は長いことお店から遠くへは行けなかったんでしょう。だからバスとか電車を使って、いろんな人やモノを見られるほうが楽しいかと思ったんだ」
「そうなんですね。ぼく、バス好きです。今みたいにぎゅうぎゅうなのはちょっとつらいけど」
「そっか、よかった。でも今度からはわたしが車を出すからね」
「それじゃ響己さんの手間になっちゃいませんか?」
「大したことないよ。それより周りの乗客たちが御影を見たり触ったりするかもしれないと思うと、我慢できなくなる」
「そ、うですか……」
響己さんは本当はぼくをずっとおうちに閉じ込めていたかったんだ。ぼくが思うより強くそう思っていたけれど、ぼくのためにがまんしてくれていた。
「ぼく、これからもずっとおうちでいいですよ……?」
「ダメだよ、そんなこと言ったら。怖いアルファが本当にきみを閉じ込めてしまう」
「響己さんは怖くない。はじめて会ったときからずっと」
ぎゅうぎゅうのおしくらまんじゅうバスの中なら、抱きついててもきっと気づかれない。
響己さんもぼくをぎゅっと抱いてくれて「早く着かないかな……」とこぼした。
バス停のあるアスファルトへ跳ねるように降りて、手をつないでおうちへ帰る。
玄関ドアが閉まって、小さな音を立ててロックがかかり、その瞬間にぼくは強く抱きしめられた。バーの前でもバスの中でもがまんしてたのかなって思うくらい強いハグ。
「御影。キスしていい?」
「ぼくもしたいです、響己さん」
はじめて触れる響己さんの唇は、薄い皮膚の接触というだけじゃないふしぎな感覚があった。
触れあったところからぬくもりが伝わって、どきどきして、ほんわかする。もっともっとくっついていたいと体を寄せると、隙間がないくらいぎゅっとしてくれる。
形のないものが次々に唇から流れこむ。
きもちよくて、しあわせで、だけどまだまだ足りないという欲までも。
「ぅん……ふ、んぅ……っ」
唇の動きでそっと口を開けさせられて、舌が絡め取られる。
なんてことのない行為のはずだった。
お客さんの顔がすぐ近くにあってちょっと嫌だな、と思うだけのはずだった。
ぼくはやっと今、これまでしてきた唇を合わせる行為が、ほんとうのキスではなかったことを知った。
「ひびきさん、もっと……」
「うん」
響己さんはぼくが望む以上に惜しみなく口付けを与えてくれた。
いつしかぼくは立てなくなって、足をふるわせながらくずれ落ちてしまったけれど、抱きあげられてソファに運ばれて、それからもずっとキスをした。
「御影。あいしてる」
「……あい?」
「誰よりも御影のことが一番好きってことだよ」
「ほんとに? それならぼくも響己さんが一番あいしてる!」
「ありがとう……」
男二人で寝そべるとちょっと狭いソファに抱き合って転がって、ぼくたちはいつまでもくっついていた。
抱きしめあって、キスをして、だいすきと言い合う。
今までぼくたち二人とも、なにもかもがまんしていたんだと実感する。
いつもやさしくて強い響己さんの目元が少しだけ湿っていたことは、気がつかなかったことにした。
涙が乾きはじめた頃に体が離れ、視界に響己さんが戻ってきた。
それがなんとも言えない笑みで、たとえるなら嬉しいと困ったと悲しいを混ぜて少し苦くしたような、いつだってニコニコしている響己さん的には見たことのない種類の表情で。
あれ、夢じゃないのかも、と混乱させられる。
「えと、あの」
「ごめんね御影。こんなに泣かせてしまうつもりはなかった……言い訳させてほしい」
「は、はい」
手を引かれ、しゃがみこんだ店先から数歩先にあった椅子へ二人して座る。
バーの向かいのレストランが用意した客待ち用の椅子だ。使っていいのかなぁと考えたけれど、閉店していたし、これはいわゆる現実逃避というやつだったと思う。
「御影の好意には気づいていた。わたしの番になりたいと思ってることも」
ぼくの気持ち、バレバレだった。すごく恥ずかしい。
「でも、こうも思った。御影はずっと狭い世界に閉じ込められていた。そこから解放したわたしのことを慕っているだけではないか、とね。親愛の情を取り違えているとか。子どもが保護者を求めるように、安全そうなアルファの庇護に入りたいとか。ただ、そういうものを御影自身がどこまで自覚しているかわからない、とも考えて、慎重に行動することにした」
反射的に首を振る。
たしかに、響己さんの番になれたらどんなにいいだろうと思った。
もうあの苦い薬を飲まされることもなく、外を歩くこともできて、おだやかに暮らせるのだろうと。
でもそれは、響己さんを好きだと思うことのオマケでついてくる作用でしかない。
「まずは御影がもっと広い世界を知って、わたし以外にもアルファがいることを知るべきだと考えた。そうすればわたしより好きな相手ができるかもしれない。番にと望む相手が現れるかもしれないと」
「ほかのアルファなんていらない。響己さんがいい……」
「うん、ごめん。わたしはきみの想いを侮っていた。幼い子どもの将来の夢のような、一過性のものだと思いこんでいた。御影は何もわからない子どもなんかじゃないのにね……」
はっきりと後悔のにじむ声。
響己さんの行動が、ぼくのためであることがわかった。それが空回りでも的外れでも、響己さんなりにぼくのためを思ってしてくれたんだ。
「無駄な努力だったよ。きみに近づくアルファなら子ども相手にさえ嫉妬した。花を贈られたり、手に触れられたり。その程度のことで腹が煮えたぎりそうなほど苛ついて、こんな状態で御影を他のアルファに託すなんてできるはずがない。馬鹿だったよ、わたしは大馬鹿だ」
「ひびきさん……嫉妬したの?」
「嫉妬したよ、するに決まってるだろう? 御影はかわいい、健気で素直で、きみが望めばどれだけのアルファが番に立候補することか。そんなかわいい子が、わたしを一心に慕ってくれるんだ。自分のもののように錯覚して嫉妬して、自分がこんなに愚かだなんて知らなかったよ」
自分の気持ちを吐き出すように話す響己さんは、いつもきちんとしている髪を乱して、言いにくい言葉も隠さず話してくれた。
響己さんは、過ちを明かしてぼくに何かしてほしいのかもしれない。
でもぼくにとってそんなのは全然間違いでも罪でもない。気になったのはひとつだけ。
「ぼく、かわいい? 響己さん、そう思ってくれてたの?」
髪をくしゃくしゃにした響己さんが、ちらりと横目でぼくを見た。
「かわいい。世界一かわいい。わたしだけのものにしたいと思うくらいには」
「して。響己さんだけのぼくにして」
「御影……」
そっと肩を引き寄せられて、また腕の中におさまる。
響己さんのにおいは安心する。本人を直接かぐことはできなかったから、ずっと服とかにわずかに香るものだけでがまんしてきた。
でも今は、胸いっぱいににおいを吸い込んでいいんだ。
ぼくの中を響己さんと幸せが満たして、はち切れてしまいそうなくらい。
響己さんの肩に鼻を埋めて、ふと視線を感じた。
「あ、バレた」
「逃げろ逃げろ」
さっき出てきたバーのドアが細く開いていて、何人もの気配があった。実際に何人か顔をのぞかせていた。
それが一瞬で引っ込んで、ひとつだけ残る。
暗がりの隙間に見えるあごひげの男の人が、ぽかんとするぼくと響己さんに言った。
「まぁ、なんだ。階段の辺りまでは、結構声が聞こえるんだよ。お幸せにな」
それから音もなくドアが閉じて、今までのやりとりが全部店内に筒抜けだったかもしれなくて、ぼくたちは盛大に照れた。
「帰ろうか」
「はい」
家路をたどる響己さんの手はしっかりぼくの手とつながっていて、あたたかい。
帰りのバスは混んでいて、ぼくらは手すりにしがみつくように乗り込んだ。
自然と体を寄せ合うかたちになって、手をつながなくても体温がわかる距離になる。
「普段あのバーとカフェには、車で行くんだ」
がたがたとうるさいはずの車内でささやく響己さんの声は、ふしぎとよく耳に届く。
「そうなんですか?」
「うん。御影は長いことお店から遠くへは行けなかったんでしょう。だからバスとか電車を使って、いろんな人やモノを見られるほうが楽しいかと思ったんだ」
「そうなんですね。ぼく、バス好きです。今みたいにぎゅうぎゅうなのはちょっとつらいけど」
「そっか、よかった。でも今度からはわたしが車を出すからね」
「それじゃ響己さんの手間になっちゃいませんか?」
「大したことないよ。それより周りの乗客たちが御影を見たり触ったりするかもしれないと思うと、我慢できなくなる」
「そ、うですか……」
響己さんは本当はぼくをずっとおうちに閉じ込めていたかったんだ。ぼくが思うより強くそう思っていたけれど、ぼくのためにがまんしてくれていた。
「ぼく、これからもずっとおうちでいいですよ……?」
「ダメだよ、そんなこと言ったら。怖いアルファが本当にきみを閉じ込めてしまう」
「響己さんは怖くない。はじめて会ったときからずっと」
ぎゅうぎゅうのおしくらまんじゅうバスの中なら、抱きついててもきっと気づかれない。
響己さんもぼくをぎゅっと抱いてくれて「早く着かないかな……」とこぼした。
バス停のあるアスファルトへ跳ねるように降りて、手をつないでおうちへ帰る。
玄関ドアが閉まって、小さな音を立ててロックがかかり、その瞬間にぼくは強く抱きしめられた。バーの前でもバスの中でもがまんしてたのかなって思うくらい強いハグ。
「御影。キスしていい?」
「ぼくもしたいです、響己さん」
はじめて触れる響己さんの唇は、薄い皮膚の接触というだけじゃないふしぎな感覚があった。
触れあったところからぬくもりが伝わって、どきどきして、ほんわかする。もっともっとくっついていたいと体を寄せると、隙間がないくらいぎゅっとしてくれる。
形のないものが次々に唇から流れこむ。
きもちよくて、しあわせで、だけどまだまだ足りないという欲までも。
「ぅん……ふ、んぅ……っ」
唇の動きでそっと口を開けさせられて、舌が絡め取られる。
なんてことのない行為のはずだった。
お客さんの顔がすぐ近くにあってちょっと嫌だな、と思うだけのはずだった。
ぼくはやっと今、これまでしてきた唇を合わせる行為が、ほんとうのキスではなかったことを知った。
「ひびきさん、もっと……」
「うん」
響己さんはぼくが望む以上に惜しみなく口付けを与えてくれた。
いつしかぼくは立てなくなって、足をふるわせながらくずれ落ちてしまったけれど、抱きあげられてソファに運ばれて、それからもずっとキスをした。
「御影。あいしてる」
「……あい?」
「誰よりも御影のことが一番好きってことだよ」
「ほんとに? それならぼくも響己さんが一番あいしてる!」
「ありがとう……」
男二人で寝そべるとちょっと狭いソファに抱き合って転がって、ぼくたちはいつまでもくっついていた。
抱きしめあって、キスをして、だいすきと言い合う。
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