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番外編
つばめの家族
しおりを挟むシンクに溜まった皿やコップを手早く、それでいて丁寧に洗う。
汚れや洗剤の洗い残しが、ゆくゆくは店の評判自体を落とす。敬太はそう思っている。
他の繁華街に比べれば地味な方、しかし敬太の地元から見たら大都会の一部である街の隅に、この洋食屋はある。
入り口から店内をすべて見渡せる小規模な店は、大きく取られた窓と、いくつかのアマチュア画家の絵、脈絡はないがよく手入れされた観葉植物が明るい雰囲気を醸し出している。
店長夫妻が三十年近く切り盛りしている、地域密着型。常連はほとんどが地元住民、一部近所の高校の生徒が来ることもある。
小洒落たイタリアンなんて出てこない、スパゲッティとオムレツとカレー。ジャンルが雑多な品揃えなのは、店長およびその妻が気まぐれに追加したり終了したりしているからだ。
今月はデミグラスソースオムライスが人気を博している。
「橘、注文頼む」
声のした方ではなく、客席の方へ素早く視線を向け、同時に皿を置いて手を拭った。
エプロンのポケットに入れた伝票ホルダーを抜き出しながら、意識して口元に笑みを作る。片手を上げ、敬太が近づいていくと同時に手を下げた若いカップルの席前に立った。
「ご注文お伺いします」
この店唯一のアルバイト店員である敬太の仕事は、主にホールの御用聞き、片付け、掃除と皿洗い、一部ジュース類の提供やスイーツメニューの盛り付けなどだ。
料理は全般的に店長と、その妻の副店長が行っている。
この仕事を初めてそろそろ十年近く経とうという敬太だが、料理の腕は全く上達していなかった。
気まぐれのように店長たちが料理を教えようとしてくれるが、いつも耳の中を右から左へ通り抜けていってしまう。根本的に興味がないのだろう。
その代わり接客スキルと雑用、手早く掃除をする技術はしっかり磨かれている。
オムライスとコーヒー、ケーキまでしっかり食べていったカップルが店を出ていき、客がいなくなった。俗に言う開店休業というやつで、従業員の少ないこの店ではこの時間に休憩する。
「橘ちゃん、まかない作ったから食べなさい」
「ありがと副店長」
夕方に向けて仕込みがある店長たちと違い、敬太は接客がなくなると真っ先に暇になる。だから先に休憩に入り、まかないを食べて英気を養ってから再びホールへ出るのだ。
野菜の端っこを切って煮たスープと、余り物を詰め込んだ雑炊状態のリゾットをつつく。
ロッカーに入れているボストンバッグから携帯を取り出したが、特に着信やメッセージは来ていなかったのですぐに仕舞った。
たまに帰り道の買い物の依頼や、帰宅が遅くなることへの謝罪が入ることがあるが、今日はそれもないらしい。
長く一人暮らしだった敬太が、二人暮らしになって半年経つ。
同居人であるマツリは、恋人となってからも特に態度を変えることはなく、無口で猫背なまま敬太と暮らしている。
いや、一つ変わったことがあった。
マツリからの強い要望で、二人の住まいがもう少しマシな集合住宅に変わったことだ。
「敬太さん、引っ越そう。今回ばかりは我慢できない」
真剣な表情でマツリに詰められ、ついに根負けした敬太が引っ越しをしたのが数ヶ月前のことだった。
これまでもマツリは事あるごとにボロアパートの部屋を出て、広くて丈夫な家に引っ越そうと言っていたのだが、金がないからと敬太は拒否していた。
もっと良い家に住むのなら家賃が多く掛かるし、引っ越し代だってばかにならない。それらの代金をマツリが負担すると言い出し、敬太のプライドが傷ついてケンカになることまでがセットのような状態がしばらく続いていた。
最終的にマツリが折れて、仲直りにいちゃつき、現状が変わらない……という日々が壊れたのは、近所で発生した強盗殺人事件のせいだった。
「近所っつっても隣の区だろうが」
「隣の区と言っても4区画しか違わないんだよ! このアパートの設備じゃピッキングすらしなくても鍵あいちゃうかもしれない、強盗犯と出くわしたら敬太さんが殺されちゃうかもしれない……!」
いつもよりはるかに口数の多いマツリに気圧されつつ、なんとか反論する。
「こんなボロ屋に泥棒なんて入らないし、さすがに揺すっただけじゃ開かないだろ鍵は。ってか俺が殺される前提なのかよ」
「そんなの絶対嫌だ! お願いだからもう少しセキュリティのしっかりしたお家に引っ越そう?」
縋り付いて懇願するマツリの様子が、今までの熱意とは比べ物にならないほどだということは薄々感じていた。
しかし次の日にはいくつかの物件にあたりを付け、不動産屋に話を通しに行き、引っ越しの見積もりまでしてくるとは、さすがに予想外だった。
勝手にてきぱきと進んでいく作業に敬太は唖然として、もはや流されるしかなかった。
かろうじて物件の立地に関していくつか注文をつけた以外には、マツリの思い通りに事が運び、引っ越し完了まで敬太がタッチできる事柄はほとんどなく。
あれよあれよと言う間に、新居へ住み始めたのが一ヶ月ほど前のことだ。
このところやっと新しい通勤ルートに慣れたところだった。
(ん?)
ぼんやりと過去を思い起こしながらスープを啜っていると、微かに話し声がするのに気がついた。
夫妻がおしゃべりでもしているのか、もしくは客が来ているのか。後者なら敬太がホールへ出るべきかもしれない。
念のためエプロンを手早く纏い、ホールに首だけ覗かせる。
案の定そこには客がいた。
一人客で、カウンターに座っている。正面には副店長が立っていて、今まさに応対中のようだ。
───いや、応対中というより、雑談中だろうか。
「それで、いつから橘ちゃんと住んでるの?」
「えと、ちゃんと一緒に住み始めたのは半年前くらいからで……」
「マツリ!?」
自分の名前が出てきておかしいと思った。
副店長が対応していた客は、紛れもなく敬太の同居人、マツリだったのだ。
慌てて出てきた敬太に二人の視線が集まり、二人とも笑み崩れる。
「あら~橘ちゃん、まだ休憩中でしょ? このイケメンは私がお話しとくからいいのよ」
「こんにちは、敬太さん。お邪魔してます」
覗き込んだマツリの手元には、大人気メニューのデミグラスソースオムライスが置かれている。
仕上げの生クリームがデミソースの上でハートマークになっているのは気のせいだろうか。
「いやお邪魔じゃねぇけど……どうしたんだ? 仕事は?」
「うん、今日は……ちょっと」
なにやら煮えきらない表情のマツリに首を傾げると、表の騒ぎが聞こえたのか厨房から店長も出てきた。
「なんだ、知り合いか?」
「あ、店長。そう、これ俺の同居人」
「はじめまして、千崎茉莉といいます。敬太さんにはいつもお世話になってます」
几帳面に立ち上がって頭を下げるマツリに「そんな名前だったっけ」などと思っていると、感心したような声と強めの張り手が肩に降ってきた。
「おぉそうかそうか! ルームシェア始めたってのは聞いてたけど、こんなイケメンの友達がいたんだな橘」
「店長、痛いんだけど」
「橘とは上手くやれてるか? こいつ洋食屋勤務なのに料理からきしで面倒くさいだろ?」
「いえ、その」
いかにも体育会系で押しの強い店長に、マツリは少し困り気味に眉を下げて微笑んでいる。
男と同棲、なんて言えるはずもなく、住所の変更を伝えたときに店長たちにはルームシェアと言ってある。同居人が男であることだけは伝えたが、本人が職場に来るのは予想外だった。
ここは彼の職場から遠いし、なにか出先の用事で寄ったのだろうか。
未だに見慣れないスーツ姿を眺めていると、マツリが席を離れて敬太の正面に立った。
カウンターに置いていた手をそっと取られる。
「実は、僕と敬太さんは、お付き合いをしています」
「……ん?」
ゆるく手を握られたことに気を取られ、マツリがなにを言い放ったのか一瞬理解できなかった。
見上げたマツリの表情は真剣で、真っ直ぐ店長たちを見ている。
カウンターの内側の店長夫妻は二人揃ってぽかんとした表情をしていた。
「お二人は敬太さんにとって、第二のご両親のようなものと伺いました。これからも敬太さんのこと、よろしくお願いします」
マツリが深く頭を下げ、敬太もぽかんと口を開けるしかなかった。
確かにこの職場のことを話したとき、疎遠になって久しい母親より、消えた父親より、洋食屋夫妻のほうが親しみを感じると話したことがあった。
ピロートークのような場だったから、適当な調子で「第二の親みたいなもんだ」とか言ったかもしれない。
つまりマツリ的には、敬太が寄り付かない実親の代わりに彼らに交際の挨拶をしにきた……ということなのだろう。
敬太は口端を引き結び、取られたままだった手を取り返して拳を握った。振り上げて、振り下ろす。
頭を下げた姿勢のマツリの後頭部に見事に命中し、変な呻き声が上がった。
「痛……なにするの敬太さん!」
「うるせぇ馬鹿! なに勝手にバラしてんだよ! せめて俺に許可とれよ!」
「だって話したら敬太さん、絶対嫌がるでしょ。このお店にも来るなっていうでしょ」
「当たり前だろ!」
「だから黙って来たんだ。敬太さんには悪いけど、僕は『同居人』だなんて説明される気ないから」
「……っ」
強い視線で反論されて、敬太はたじろぐしかない。
さっきだってマツリのことを「同居人」と紹介した。男同士だし、馬鹿正直に恋人だなんて言えないと無意識に決め込んでいた。
それがマツリには嫌だったのだろう。
もしくは、敬太が嘘をつく、つかなければならないこと自体が───。
見つめられなくなって目を逸らすと、黙ったままの店長たちが視界に映った。
いつも喧しいくらいの彼らが絶句するほど驚いたらしい。
彼らに気持ち悪い、おかしいと言われたら敬太はどうすればいいのか。
「えっ」
カウンターの中で立ち竦む二人は、手で顔を覆って震えていた。
「うぅっ、なんて真っ直ぐな好青年なんだ、茉莉くん! 君になら安心して敬太を預けられる!」
「はぁ?」
「そうよ敬太ちゃんっ! 茉莉ちゃんと末長く幸せになるのよ!」
「ちょっ、なんだよ気持ち悪い! あんたら俺のこと下の名前で呼んだりしないだろが!」
「気持ち悪いとは失敬な……」
手近な店長の手をべりっと引き剥がすと、現れた顔には涙の気配すらなかった。副店長も含め、嘘泣きだ。
呆れる敬太を他所に、二人は不満そうに唇を尖らせる。
「私たちずっと心配してたのよ、敬太ちゃんってばいっつも無理して働いて、つらそうにしてることも多くて。誰か支えてくれる人がいればいいのにって。まぁ想像より背の高い美形が来ちゃったけど」
「そうだぞ敬太、おまえはこれからも俺たちを第二のパパとママだと思っていくらでも頼っていいからな」
「明日からまかないの量増やしてあげるからね」
「パパといえども給料の前借りは二ヶ月分までだけどな」
「あーっもう鬱陶しいこの馬鹿夫婦! マツリ、出るぞ!」
敬太は乱暴にカウンタードアを蹴り開け、マツリの腕を引っ張って店外へ出て行った。
にやにやと人の悪そうな笑みを浮かべていた二人は顔を見合わせて、柔らかく微笑む。
「ここんとこ橘の情緒が落ち着いたのは、彼のおかげだな」
「えぇそうね。本当に良かったわ」
店の外は微かに汗ばむほどの陽気で、傾いた陽の気配が日向に降り注いでいる。
腕を掴まれたままのマツリは、自由な方の手でセットされた髪を崩しながら敬太の顔色を伺った。
「あの、敬太さん……ごめん」
「いーよ、謝んな。冷静に考えれば、あんたと暮らしてたらそのうちバレてただろうし」
マツリの手を離して頭の後ろで腕を組む。
敬太だって嘘をつきたいわけじゃない。いわば世を上手く渡っていくための処世術だ。方便に分類される嘘。
でも嘘をついて紹介されたマツリには悪いと思ったし、肺の横あたりの胸が刺すように痛んだのも事実だ。
息を吸って、深く吐き出した。
彼らが差別や偏見の強い人間ではないことは、長い付き合いで知っている。
それでも自分のこととなると、受け入れられたことがこんなにも安堵を連れてくる。
人気のまばらな通りを意味もなく見渡してから、振り返る。
ドアの前に立つ長身は見慣れた猫背に折れ曲がって、叱られるのを待つ犬のようにしゅんと項垂れていた。
「……次は、そっちの親への挨拶だな」
「え」
「同居人じゃ、嫌なんだろ」
今のマンションの部屋はマツリの名義で借りていて、保証人欄には彼の親がサインをしたと聞いている。
同居人のことをどのように説明したのか聞いていないが、敬太に強要したくらいだ、自分の方も覚悟はできているに違いない。
敬太の方が歩み寄ったのだから、マツリはきっと嬉しそうにするはずだ。
そう思って、厚い前髪を捲ったら、出てきたのは照れたような気まずいような顔だった。
「あの、実はもう、男性の恋人と住むって言ってあって……」
「……は!?」
「実は『居候』だった頃から……」
「……」
なんだそれ。先に言えよ。かっこつけて、一世一代の覚悟決めて言った俺が馬鹿みたいだろう。それに居候時代は恋人じゃなかっただろ。
込み上げてくる罵倒と文句をなんとか飲み込んで、敬太は大股でマツリの横を通り過ぎた。後ろ手に店のドアを閉めて鍵まで掛ける。
締め出され、敬太が怒ったことを察したマツリが控えめに、しかし必死でドアを叩くのと、ぶすくれた表情でまかないを食べにバックヤードへ消えた敬太を、洋食屋夫婦がおかしそうに見守っていた。
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