ピーナッツバター

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(日常小話)突然の雨にふられて②

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「かなてぃ…」

「ぅあ、は、はいっ」

結城に名前を呼ばれ、思わず敬語になってしまった。

やべー、怒られんのか?

「…次から…、さ、触る前に口で教えてね…」

結城は、俺の方を見て、顔を赤くしてそう言った。

可愛すぎか!

触る前に教えてってなんだよ。

触られると感じちゃうからってことか?

さっきもちょっとつついただけなのに可愛い声出してたよな?

ひよし先生に乳首散々弄られて、そんなに感じやすくなっちまったのか?

なんかもー色々聞きたいんだけど聞けねー!

で、結局俺はこう答えた。 
 
「わり、結城の乳首が可愛すぎて、突いちゃった。」

ってバカか!

俺はバカか!今度こそ嫌われるぞマジで!

案の定、結城はみるみる顔を赤らめていき、恥ずかしそうに目をそらした。

「い、今のナシ!ごめん結城っ!つい心の声が…じゃなくて!もう触らねーから!マジごめん!」

俺は慌てて超早口で弁解と謝罪をする。

そんな俺を結城はじーっと見てから言った。

「…かなてぃ、なんかひよしさんっぽくなってるよ」

「結城、これだけは言わせてくれ。俺はあの変態教師とだけは一緒にされたくない」

そこは断固拒否したい。

強い意志をもってそう言うと、何が面白かったのか空はクスクスと笑い始めた。

結城の笑顔、やっぱ可愛い。

俺、やっぱり諦められないよ、お前のこと。

「あ、雨やんできたよ」

「まじか。はえーな」

さっきの豪雨は一瞬で小雨に変わった。

「かなてぃ見て!虹!」

「え、やば!すげー!」

結城が興奮気味に指差した先には薄く小さな虹のアーチが見えた。

「雨に降られちゃったけど、虹見れたからまぁ良しとしようって感じだね」

結城はニコニコしながら俺の方を見て言った。

そんな眩しい笑顔、俺に向けんなよ。好きって気持ち抑えらんなくなるだろ。

「なぁ結城、明日も一緒に帰ろうぜ」

「うん、いいよ」

俺は、心の中で打倒ひよし先生!と叫んだ。





END
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