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スーパー銭湯に行こう①

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「すごい!広いね、ひよしさん」

「あぁ。俺も初めて来たけど結構広いんだな。」

僕とひよしさんは近所のスーパー銭湯にやって来た。

1回行ってみたかったんだけど、ひよしさんを誘ってもなかなか首を縦に振ってくれなくて、、

今日はひよしさんの仕事が早く終わって、僕もバイトがお休みだった。それに梅雨入りして少し肌寒くなった。

チャンスと思ってひよしさんにせがんでみたら漸く頷いてくれた。

「仕方ねぇなぁ。まぁ今日は平日だし人も少なそうだからよしとするか、、、」ってかなり渋々だったけどね。

人が少ないとなんで良しなの?って少し考えたけど、きっと混雑が嫌いなんだろうなって思った。


受付を済ませて、脱衣所に向かう。

「僕、スーパー銭湯自体来たの初めてだよ」

「え、そうなのか?だからあんなに行きたがってたのか」

「そうだよ、ひよしさんなかなかいいって言ってくれないんだもん」

僕が膨れながら言うと、ひよしさんがそっと頭を撫でてくる。

「まぁ結果来れたんだからいいじゃねーか」

「もう。あまりに行きたがらないからイレズミでもあるのかと思ったよ」

僕が冗談っぽく言うとひよしさんがピタッと立ち止まった。

え、なに?

もしかしてホントにイレズミが…?

「俺、銭湯じゃなくて戦闘にしか行けないんだよ」なんて言い出さないよね…!?

なんてくだらない事を考えていると、いきなり僕に顔を寄せて、耳元で言った。

「イレズミなんてないのわかってるだろ?俺の体隅々まで見てるんだから」

妙に色気のある声色で囁かれて、僕はカーッと顔を赤らめた。
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