狂宴〜接待させられる美少年〜

はる

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【続編②】来客

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午後の2時頃だった。

クヌギの留守中に来客があった。

来客は門番が対応するから何もしなくていいとクヌギから言われていた。

なのに、ひっきりなしにインターホンが鳴っており、永遠に続きそうだったので、空は仕方なくモニタ越しに相手を確認した。

「どちら様で…」

「私だ。」

食い気味に言葉を放ち顔を見せたのは、ガ・ロウだった。

「え、なんで…」

空は驚いて聞いた。

「その声はあの時の少年か?クヌギくんはいないのか?」

「あ、今日は外出していて…」

「そうか、困ったな。」

「どうしたんですか?」

「あの撮影の日に大切な忘れ物をしてしまって。今日気がついて慌てて取りに来たんだ。すまんが、ドアを開けてくれないか?」

「え、でも…クヌギさんから留守中は人を入れないようにって言われてて…」
 
「大切なものなのだよ。それがないと今日の仕事が出来ない。急いでいるんだ。」

「でも…」

「クヌギくんが部屋に入れるなと言ったのは見知らぬ輩だった場合じゃないのか?私とは既に君も面識がある。事情を話したら門番も門を開けてくれたよ。」

門番が通したと聞いて、空は口ごもる。

「頼む。後生のお願いだ。見つけたらすぐに出ていく。困っているのだよ、本当に。」

空は悩んでいたが、ガ・ロウの困り果てた様子を見て放っておけなくなってしまい、「分かりました」と返事をし、階下におりた。

以前、クヌギから逃げることを考えていた頃に、認証システムの停止方法を把握していた空は、警報が鳴らないようにそれを停止した上でドアを開けた。

「すまないな。」

ドアを開けるとガ・ロウが頭を下げる。

「いえ…」と空が言いかけた瞬間、ロウの背後から長身の男が現れたかと思うと、素早く空に近付くとハンカチで口を抑えた。

「んんー!」

何かをかがされたようで体の力が抜けてしまい、長身の男に担がれてしまう。

「は…なし…て」

薄れていく意識の中、切れ切れに言葉を放つが聞き耳など持たれずに外に連れ出される。

ふと、ロウがニヤリと笑っているのが見えた。

その後、門番が倒れているのが目に入った。

ハメられた、と気付いた次の瞬間には意識を手放してしまった。
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