狂宴〜接待させられる美少年〜

はる

文字の大きさ
406 / 436

【続編②】マフィアの洗礼①

しおりを挟む
空が目を覚ますと、白い天井が目の前に広がった。

ヒンヤリとした冷たさにハッとして目をやると、白い台の上で大の字にされ、両手足に金属製の手枷が付けられていた。

しかも空は全裸だった。

また拐われてしまった事にすぐに気付き、空は青ざめた。

自分が迂闊だった。

ちゃんとクヌギの言う事を聞いていれば良かった。

ドアを開ける前にクヌギに連絡するなど、冷静に対応すべきだった。

後悔と、これから何をされるのか分からない恐怖でいっぱいになる。

「クヌギさん…助けて…」

空は小さく呟いた。

すると、ドアノブがガチャリと音を立てて開いた。

入ってきたのは、空に薬を嗅がせた長身の色眼鏡をかけた柄シャツの男だ。

アジア系の顔立ちだが、日本人ではないように見えた。

「なんだ、調度お目覚めか。」

ドスの効いた声だった。

「だ、誰ですか…?」

空は震えた声で男に問いかける。

見るからにガラの悪い男に感じる恐怖と、全裸で拘束されている恥ずかしさで、声だけでなく体も震えてしまう。

「ハッ、可愛い声してやがる。俺の名前はユンバーグだ。まぁ俗に言うマフィアさ。」
 
そのワードは空を震え上がらせるには充分だった。

男は話を続ける。

「色々聞かれるの面倒くせぇから先に全部話すぜ、美少年君。お前を高値で売るために拉致した。人身売買ってやつだ。俺達は活きのいいガキを連れ去っては売り飛ばすことをやってる。お前が変態オークションでとんでもねぇ高値で売られていたことは知っている。お前はお前が思っているより有名人なんだぜ。だが理由はそんだけじゃねぇ。うちの幹部がお前を偉く気に入ってな。そのオークションにも行ったらしいんだが、お前が恥ずかしがりながら喘ぐ姿にめちゃくちゃ興奮したんだってよ。」

空は恥ずかしさに目を背ける。ユンバーグはそんな様子を楽しげに眺めると、更に話を続けた。

「うちの幹部がお前を拉致しろって命じたんだ。高値で売るって言っていたが、もしかしたら監禁して欲望の限りを尽くす気かもしれねぇな。まぁ俺にとってはどちらでもいい話だ。お前を連れてくりゃ破格のお給料を頂けるって事なんでな。金のためなら俺はなんでもやる。」

ユンバーグは、親指と人差し指を丸めて金を強調した。

「…ロウ…さん…は?」

空が恐る恐る聞いた。ロウもマフィアの一員だったのだろうか。

「ロウ?あぁ、あの画家か。お前を拉致するのに利用しただけだ。あいつも俺と同じ穴のムジナだ。金さえありゃあ何でもやる男さ。クヌギの家のセキュリティはなかなか厳しい様だったからな、直近クヌギと接触のあったあいつに案内役を頼んだ迄さ。クヌギの留守を狙ってな。今頃、報酬を受け取ってウハウハしながらどっかの国へ飛ぼうとしてんだろうよ。」

空は、悔しさに拳を握りしめた。

騙された事よりも、簡単に相手を信用した自分のお人好し加減に1番腹が立った。

ユンバーグは、空の唇に指先を乗せ、「それにしてもマジで小さくて綺麗な顔してやがんな」と輪郭をなぞった。

「…なに…するの…?」

空は、怯えながらも問い掛ける。

「これから幹部にお前を渡すんだけどな、その前にお前の身体をしっかりチェックしておく必要がある。あとで不備が見つかっちまったら俺の報酬もパァだからな。」

そう言うと、輪郭をなぞっていた指先を脇の下の窪みに伸ばし、脇腹に向けてのカーブをツーッとなぞる。

「んぁぁ…っ」

空は思わず声を漏らす。

「ハッ、感じたか?いい声で鳴くじゃねえか。」
しおりを挟む
感想 58

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

処理中です...