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一章 歪んだ生活
第十六話 命を刈り取る
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エトアルとリーベリアが屋敷を訪ねる数日前、森の入り口付近ではエトアルとハロスが模擬戦をしていた
「動きが遅い!」
「はい!」
「すぐに新しい矢を装填する!」
「っ…はい!」
装填してすぐに狙う…!っどこに!?
「また駄目…これで終わり?ハロス君」
「なっ…」
「あちゃ~後ろに回り込まれちゃったね」
「リーベリアさん…」
「身体能力も高いし筋力も申し分ない…筋はいいんだけど弓矢は向いてないのかもね」
こんなんじゃまだまだ…
「すいません…」
「何か他の武器を試したほうがいいかもね」
「でも…この町には武器なんてないし…」
「ん~…今度商人のおじさんが王都に行くって言ってたしついてってみれば?」
「王都…ですか…」
王都…なら王族も居るんだよな…流石に城下には降りてこないか?
「俺等はちょっと行けないけどねぇw」
「図書館を長い間留守にする訳にも行かないからねw」
「そう…ですね」
「使ってみたいのってないの?それか使った事あるやつ」
使ったことのある武器…使い方を知ってる武器…なら…
「…鎌…」
「えっ…それはまた珍しい物ね」
「父が使っていたんです。母はエトアルさんのとは違う一般的な狩猟用の弓矢を」
「そういえば二人の家族の話は聞いたことないね…」
「今ハロス君とラルカちゃんって何歳なんだっけ?」
「俺は十六歳です。ラルカは十四歳」
「若いな…」
「この町に来たときから二人だったよね」
「…両親は死んでしまって…」
「あ…そう…だったんだ」
だから…父様たちと…
「俺がラルカを守るって約束したから…絶対に助け出してみせます」
「うん…そうだね。ごめんね辛いこと聞いちゃって」
「いえ…」
父親が使っていたという鎌、自分の武器を望み王都へ向かうことにしたハロスは商人の居る広場へと向かった
商人さん…あそこか
「すいません」
「お、坊っちゃんじゃねぇか!」
「その呼び名辞めてくださいよ…w」
「いや~兄妹揃って貴族様みたいだからよw今日は嬢ちゃんは一緒じゃねぇんだな、何か用か?」
「また…王都に行くんですよね?」
「おう!何か欲しいもんでもあるのか?」
頼めば…いや、俺の問題だ。俺が行かないと
「いえ…俺を王都に連れて行ってほしいんです」
「王都に?そりゃあまたなんで」
「武器屋に行きたいんです…この町にはそこまで本格的な武器屋はないでしょう?」
「武器ったぁ珍しいもんを望むんだなw何かあったのか?」
「っ…」
「…よし…わかった!連れてってやるよ。それに俺の伝手が役に立つかもしれねぇ…」
聞かないで…くれた…優しさに甘えてばっかだな
「伝手…ですか?」
「前に客に聞いたことなんだけどよ…お前さん異種族ってのは見たことあるかい?」
「…いえ」
「ここは辺境だから案外見れるかもしれねぇぞ?この世界には…いや王国の領土の外側には異種族が居るんだ。各々が国を持っている」
「そうなんですか…」
異種族…本当は…見たことある。でも言うのは得策じゃないよな
「だがまぁ王国内部にも異種族が居るって噂があるんだ…俺が聞いたのはドワーフがやっているっていう武器工房さ」
「ドワーフ…!」
「プライドは高いが腕は確か…どうだい?」
気分屋の職人ドワーフ…彼等は完璧な仕事をこなす代わりに自らが認めた者にしかドワーフ品は作ってくれないと言う
あの人達なら…確かに良い武器になる
「是非」
「いい心意気だ!乗りな!王都までは結構かかるからな…そうと決まればすぐに向かわねぇと」
「ありがとうございます」
商人の馬車に揺られ王都へと続く岩道を走り出した
二日ほど経ち王都に辿り着いたハロスは地図が書かれた紙を渡されて商人とは別行動を始めた
「王都はこんなにごちゃごちゃしてるのか…どの道が正しいのかもわかんないな…それに…あの建物だよな…王族の住む…王城」
「そこの兄ちゃん。王城を睨んで何してんだ」
「っ!」
気付かなかった…いつから後ろに…
「反逆罪で殺されてぇのか?現王は悪魔だぜ」
この見た目…もしかして
「あなたは…?」
「ドワーフのヴェルカー。お前人間にしては珍しいほどの魔力を纏っているな。何者だ?」
ハロスに興味を引いたのか突如後ろから声をかけてきたのはハロスが探していた相手だった
「…ハロス…辺境の町から来ました。俺は…貴方に武器を作ってもらいに来ました!」
「…頼まれただけでそう簡単に作ると?」
「妹を助ける為に必要なんです…俺に渡せるものなら何でも渡します!だから…!」
「…落ち着け、試すようなことをして悪かった。お前良い目をしてるな…何でも渡すってんなら交換条件は一つだ」
「…何を…渡せば作ってくれますか」
今の俺に渡せるものなんて…でも
「よく知ってんだろ?混血の生き残りよ」
は?
「なん…で…」
「魔力の流れでわかる。付いてこい工房に案内する」
「…はい」
ヴェルカーの後を進み職人通りの一角に佇む店へと二人は入っていった。ヴェルカーの言葉の意味とは何なのだろうか…数日後…王都を出て辺境の町へ戻ったハロスの手には大鎌の姿があった。日が落ちた頃エトアル達の待つ星の図書館へと一人歩いていた
「動きが遅い!」
「はい!」
「すぐに新しい矢を装填する!」
「っ…はい!」
装填してすぐに狙う…!っどこに!?
「また駄目…これで終わり?ハロス君」
「なっ…」
「あちゃ~後ろに回り込まれちゃったね」
「リーベリアさん…」
「身体能力も高いし筋力も申し分ない…筋はいいんだけど弓矢は向いてないのかもね」
こんなんじゃまだまだ…
「すいません…」
「何か他の武器を試したほうがいいかもね」
「でも…この町には武器なんてないし…」
「ん~…今度商人のおじさんが王都に行くって言ってたしついてってみれば?」
「王都…ですか…」
王都…なら王族も居るんだよな…流石に城下には降りてこないか?
「俺等はちょっと行けないけどねぇw」
「図書館を長い間留守にする訳にも行かないからねw」
「そう…ですね」
「使ってみたいのってないの?それか使った事あるやつ」
使ったことのある武器…使い方を知ってる武器…なら…
「…鎌…」
「えっ…それはまた珍しい物ね」
「父が使っていたんです。母はエトアルさんのとは違う一般的な狩猟用の弓矢を」
「そういえば二人の家族の話は聞いたことないね…」
「今ハロス君とラルカちゃんって何歳なんだっけ?」
「俺は十六歳です。ラルカは十四歳」
「若いな…」
「この町に来たときから二人だったよね」
「…両親は死んでしまって…」
「あ…そう…だったんだ」
だから…父様たちと…
「俺がラルカを守るって約束したから…絶対に助け出してみせます」
「うん…そうだね。ごめんね辛いこと聞いちゃって」
「いえ…」
父親が使っていたという鎌、自分の武器を望み王都へ向かうことにしたハロスは商人の居る広場へと向かった
商人さん…あそこか
「すいません」
「お、坊っちゃんじゃねぇか!」
「その呼び名辞めてくださいよ…w」
「いや~兄妹揃って貴族様みたいだからよw今日は嬢ちゃんは一緒じゃねぇんだな、何か用か?」
「また…王都に行くんですよね?」
「おう!何か欲しいもんでもあるのか?」
頼めば…いや、俺の問題だ。俺が行かないと
「いえ…俺を王都に連れて行ってほしいんです」
「王都に?そりゃあまたなんで」
「武器屋に行きたいんです…この町にはそこまで本格的な武器屋はないでしょう?」
「武器ったぁ珍しいもんを望むんだなw何かあったのか?」
「っ…」
「…よし…わかった!連れてってやるよ。それに俺の伝手が役に立つかもしれねぇ…」
聞かないで…くれた…優しさに甘えてばっかだな
「伝手…ですか?」
「前に客に聞いたことなんだけどよ…お前さん異種族ってのは見たことあるかい?」
「…いえ」
「ここは辺境だから案外見れるかもしれねぇぞ?この世界には…いや王国の領土の外側には異種族が居るんだ。各々が国を持っている」
「そうなんですか…」
異種族…本当は…見たことある。でも言うのは得策じゃないよな
「だがまぁ王国内部にも異種族が居るって噂があるんだ…俺が聞いたのはドワーフがやっているっていう武器工房さ」
「ドワーフ…!」
「プライドは高いが腕は確か…どうだい?」
気分屋の職人ドワーフ…彼等は完璧な仕事をこなす代わりに自らが認めた者にしかドワーフ品は作ってくれないと言う
あの人達なら…確かに良い武器になる
「是非」
「いい心意気だ!乗りな!王都までは結構かかるからな…そうと決まればすぐに向かわねぇと」
「ありがとうございます」
商人の馬車に揺られ王都へと続く岩道を走り出した
二日ほど経ち王都に辿り着いたハロスは地図が書かれた紙を渡されて商人とは別行動を始めた
「王都はこんなにごちゃごちゃしてるのか…どの道が正しいのかもわかんないな…それに…あの建物だよな…王族の住む…王城」
「そこの兄ちゃん。王城を睨んで何してんだ」
「っ!」
気付かなかった…いつから後ろに…
「反逆罪で殺されてぇのか?現王は悪魔だぜ」
この見た目…もしかして
「あなたは…?」
「ドワーフのヴェルカー。お前人間にしては珍しいほどの魔力を纏っているな。何者だ?」
ハロスに興味を引いたのか突如後ろから声をかけてきたのはハロスが探していた相手だった
「…ハロス…辺境の町から来ました。俺は…貴方に武器を作ってもらいに来ました!」
「…頼まれただけでそう簡単に作ると?」
「妹を助ける為に必要なんです…俺に渡せるものなら何でも渡します!だから…!」
「…落ち着け、試すようなことをして悪かった。お前良い目をしてるな…何でも渡すってんなら交換条件は一つだ」
「…何を…渡せば作ってくれますか」
今の俺に渡せるものなんて…でも
「よく知ってんだろ?混血の生き残りよ」
は?
「なん…で…」
「魔力の流れでわかる。付いてこい工房に案内する」
「…はい」
ヴェルカーの後を進み職人通りの一角に佇む店へと二人は入っていった。ヴェルカーの言葉の意味とは何なのだろうか…数日後…王都を出て辺境の町へ戻ったハロスの手には大鎌の姿があった。日が落ちた頃エトアル達の待つ星の図書館へと一人歩いていた
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