43 / 137
2章 アポカリプスサウンド
41話【ダンジョン特務捜査】
しおりを挟む
《ガチャスキルがレベルアップしました。個人ストレージ容量が+50になり、排出率が変わりました。星4~星8排出率アップ》
説明を聞きながらガチャを無心で引いていたら、レベルが上がった。
これで高レアリティカードが手に入りやすくなった。
特に防具。防具による強化があれば、人が死ににくく、怪我人も減る。
そしてスキルだ。
スキル封印のような、無力化が出来るスキルが増えれば敵対者にも味方側にも、死傷者が減る。
あらかたのコインを全てガチャでカード化し終わり、分類整理をしていく。
確かに高レアカードの率が増えている。スキルも強力なものや、一見何にどう使うのかわからないものまでたくさん引けた。
そして、ストレージが増えたので探索中に出るモンスターコインによるガチャも引きやすくなった。
「と、まぁこんなもんかね」
トン、と整理したカードを武藤さんが揃えて最後の一山を置いた。机の上には整頓されたカードが並んでいる。壮観というか、なんというかものすごい量になった。
これだけの量のカードで、当然殺傷能力の高いものもある。わかっていたことだけど扱いが難しそうだ。
「振り分けは全て原国さんの方でして貰えるんですよね」
「ああ、非常にに助かったよ。これで死傷者を減らせる。それとショップだね。星3までのスキルの中で有用な気配察知は全員が取得した方がいいでしょう」
覚醒者はスマホでショップも使えるようになっている。
星3のスキルの一部が魔石で購入可能になっているので、この場の全員分のが気配察知を手に入れられる。
葉山さんのパーティーも覚醒者組なので問題はない。
宗次郎くんたちは夢現ダンジョンでクリア直前に、蘇生した大人パーティーメンバーとは既にパーティーを解消していて、現在は宗次郎くんと雛実ちゃん2人パーティー。
彼らもまた、覚醒者としてショップ使用が出来る。
宗次郎くんは職業が盗賊なので、職業ツリーにも気配察知が存在している。
ざっとスキルのカードやショップのスキルスクロールを見て思う。
職業ツリーにあるスキルを単一で職業関係なくとれるのが、ガチャのスキルカードや宝箱やショップで購入できるスキルスクロールなのかもしれない。
原国さんがカードを確認している間、僕らはショップを見て必要そうな装備やスキルを得ていく。
星3までのスキルスクロールは一般職初級でとれるスキルなのかもしれない。そうあたりをつける。それでも威力はステータスと装備依存なので、初級系スキルといっても侮れない。
魔術にしても、武術にしても高ステータスと強い装備を持つ人間が使えば一撃のダメージは大きいものとなる。
ふと気になって、スキルスクロールやスキルカードで所持しているスキルに重ねた場合、どうなるのか原国さんに訊いて見た。
「スキルのレベル上昇に必要枚数あれば、レベルが上がります。必要枚数は現在レベルと同等の枚数です。つぎ込んだスキルポイントは次レベルに繰り越されることも確認済みですよ」
とのことだった。気配遮断や気配察知のレベルを上げて置くのもいいかもしれない。便利系スキルも数多ある。魔石はそこそこの数があるが、それでも限りはある。
「今回私はダンジョン攻略に向かえません。こちらで全体指揮をとりつつ、状況と情報の整理を行う必要があるためです」
原国さんはカードを確認し終えて、言う。全体を見て指揮をする人間は絶対に必要だ。
それが原国さんなら、安心できる。
「3名一組を基本とした攻略をお願いしたい。とはいえ、他未覚醒の人員もいますので、彼らと共に行動して頂く事も多いでしょう。ダンジョンアプリの通話、通信はダンジョン内でも可能ですので、私は武藤くんたちとのパーティーから抜けることはしません。適時状況報告をお願いします。携帯等の電波も使用可能ではありますが、いつライフラインに異常が出るかわからないのでその心積もりをしておいてください」
ライフラインを稼動させているのも、人だ。たくさんの人が働いて、成り立っている社会。
それが出来る人が減れば、減るだけそれらの稼動も出来なくなっていく。
今は夜勤帯の人が、非常事態ということで、そのまま働いているのかもしれない。
外の危険を押しても出勤しようとしている人もいるだろう。公共交通機関はどうなっているのだろうか。道路の信号だって機械で作動させるものだろうけど、それを管理保守しているのは人間だ。
「了解了解。ダンジョンの侵入って人数欠けてもいけるんだな?」
武藤さんが装備などの確認をしながら、訊ねる。
「はい。パーティーメンバーが欠けていても侵入は可能です。ゲートにはいくつか表示があり、ダンジョンレベル、クリア未/クリアの表示、モンスター排出までの残り時間、そして現在侵入中のプレイヤー人数、そしてダンジョン内の死亡者数です」
ダンジョンゲートは地下駐車場で見かけたが、細かいところまでは気付かなかった。
「どのダンジョンも、廊下や壁に血痕があると報告が入っています。有坂さんにはクリア直前に血の蘇生術の使用を試して頂きたい」
「はい、そのつもりです」
こくり、と有坂さんが頷く。
「外では戒厳令が敷かれていますが、拘束力はほぼないに等しい。ですので、多数の民間人がゲートに侵入しているようです。テレビなどの報道、SNS、動画サイトなどの規制も出来ていませんので、ゲートの表示は必ずチェックをして下さい。最も危険なのは、正体不明の民間人です。言われずとも、あなたたちは経験者なので理解しているでしょうが」
原国さんの言うように、身に沁みて理解している。
それは、僕たちが味わった恐怖でもある。
だけど全てが敵じゃない。味方だって増えた。
根岸くんたちや、自害した男のような、ダンジョンによる『力に酔って殺戮をしてしまう犠牲者』はもう、出来る限り出したくない。
それでも。それでいるだろう。どうしても、暴力だけで生きていこうとする人が。
何もかもを、許さない人が。暴力を手段にするだけでなく、目的にしてしまう人が。
「なあ、確認なんだけどよ。プレイヤーキラーへの処遇はどうするんだ?」
武藤さんが切り込む。
そこは大切なことだ。PKを行うものにどう対処するのか。
もう今までの法と秩序が、機能しなくなっている。
スキルやステータスは余りに強力で、世界はこの変化に対して対応できる段階にまだない。
その中で、人を裁く義務を負うのは誰になるのか。
問題は膨大。その山と詰まれた中で、今知っておかなければならないこともたくさんある。
48時間。こうしている間も、時間は過ぎていく。
今までの平和はもうすでにない。自分に言い聞かせ続けて、思考を止めないようにしなければ、後悔することになりそうで恐ろしくもある。
「PKを行った者、あるいは殺意を向けてくるもの。それらについては、ある報告があります。PKをした者には蘇生不可デメリットが存在しますが、PKK、プレイヤーキラーキラーには、蘇生不可のデメリットが存在しない。有坂さんが蘇生した人間の中にもPKKを行った者が若干数いました。彼らは蘇生出来ている」
原国さんは一度言葉を切って、言う。
「故に、あなたたちの命を脅かす者はモンスターであれ、人であれ、殲滅しなさい。これは、あなたたちの意思ではなく、私の命令です。この国のためにも、あなた方を失うわけにはいかない。本当はあなたたちをゲートへ送り出すことはしたくなかったが、そうも言っていられなくなった」
ああ、この人は、多数のために、少数を切り捨てることが出来る指揮官なんだ。
命令とすることで、意志を奪うことにして、自分だけでその責を負おうとしている。
だから僕は、余計に、そんなことはしたくないと思った。
救えるのなら、救いたい。出来る限り、取りこぼさずに。間違えた今があっても、未来はそうとは限らない。
何より僕は、この人に、責任を負わせたくない。
人の、命なんて責任は、重すぎる。
「繰り返します。あなた方は今日これより、公的機関のダンジョン特務捜査員として私の指揮下に入ることになります。ダンジョン探索の有資格者であり、そしてダンジョン内外における殺意を持つ敵対者全てへの殲滅を、今、命じられたのです。いいですか、繰り返します。これは命令であって、その責は全て命じた私のものです。あなた方の自由意志で殺すのではなく、私の命令による任務遂行となります。現状、最早大人と子供を区別することが出来ない。大変申し訳ないが、治安の維持のため、君たちには大きな負担を強いることとなる」
そう口にした、原国さんは僕たちに頭を下げた。
「どうか、皆を救うため、力を貸して欲しい」
説明を聞きながらガチャを無心で引いていたら、レベルが上がった。
これで高レアリティカードが手に入りやすくなった。
特に防具。防具による強化があれば、人が死ににくく、怪我人も減る。
そしてスキルだ。
スキル封印のような、無力化が出来るスキルが増えれば敵対者にも味方側にも、死傷者が減る。
あらかたのコインを全てガチャでカード化し終わり、分類整理をしていく。
確かに高レアカードの率が増えている。スキルも強力なものや、一見何にどう使うのかわからないものまでたくさん引けた。
そして、ストレージが増えたので探索中に出るモンスターコインによるガチャも引きやすくなった。
「と、まぁこんなもんかね」
トン、と整理したカードを武藤さんが揃えて最後の一山を置いた。机の上には整頓されたカードが並んでいる。壮観というか、なんというかものすごい量になった。
これだけの量のカードで、当然殺傷能力の高いものもある。わかっていたことだけど扱いが難しそうだ。
「振り分けは全て原国さんの方でして貰えるんですよね」
「ああ、非常にに助かったよ。これで死傷者を減らせる。それとショップだね。星3までのスキルの中で有用な気配察知は全員が取得した方がいいでしょう」
覚醒者はスマホでショップも使えるようになっている。
星3のスキルの一部が魔石で購入可能になっているので、この場の全員分のが気配察知を手に入れられる。
葉山さんのパーティーも覚醒者組なので問題はない。
宗次郎くんたちは夢現ダンジョンでクリア直前に、蘇生した大人パーティーメンバーとは既にパーティーを解消していて、現在は宗次郎くんと雛実ちゃん2人パーティー。
彼らもまた、覚醒者としてショップ使用が出来る。
宗次郎くんは職業が盗賊なので、職業ツリーにも気配察知が存在している。
ざっとスキルのカードやショップのスキルスクロールを見て思う。
職業ツリーにあるスキルを単一で職業関係なくとれるのが、ガチャのスキルカードや宝箱やショップで購入できるスキルスクロールなのかもしれない。
原国さんがカードを確認している間、僕らはショップを見て必要そうな装備やスキルを得ていく。
星3までのスキルスクロールは一般職初級でとれるスキルなのかもしれない。そうあたりをつける。それでも威力はステータスと装備依存なので、初級系スキルといっても侮れない。
魔術にしても、武術にしても高ステータスと強い装備を持つ人間が使えば一撃のダメージは大きいものとなる。
ふと気になって、スキルスクロールやスキルカードで所持しているスキルに重ねた場合、どうなるのか原国さんに訊いて見た。
「スキルのレベル上昇に必要枚数あれば、レベルが上がります。必要枚数は現在レベルと同等の枚数です。つぎ込んだスキルポイントは次レベルに繰り越されることも確認済みですよ」
とのことだった。気配遮断や気配察知のレベルを上げて置くのもいいかもしれない。便利系スキルも数多ある。魔石はそこそこの数があるが、それでも限りはある。
「今回私はダンジョン攻略に向かえません。こちらで全体指揮をとりつつ、状況と情報の整理を行う必要があるためです」
原国さんはカードを確認し終えて、言う。全体を見て指揮をする人間は絶対に必要だ。
それが原国さんなら、安心できる。
「3名一組を基本とした攻略をお願いしたい。とはいえ、他未覚醒の人員もいますので、彼らと共に行動して頂く事も多いでしょう。ダンジョンアプリの通話、通信はダンジョン内でも可能ですので、私は武藤くんたちとのパーティーから抜けることはしません。適時状況報告をお願いします。携帯等の電波も使用可能ではありますが、いつライフラインに異常が出るかわからないのでその心積もりをしておいてください」
ライフラインを稼動させているのも、人だ。たくさんの人が働いて、成り立っている社会。
それが出来る人が減れば、減るだけそれらの稼動も出来なくなっていく。
今は夜勤帯の人が、非常事態ということで、そのまま働いているのかもしれない。
外の危険を押しても出勤しようとしている人もいるだろう。公共交通機関はどうなっているのだろうか。道路の信号だって機械で作動させるものだろうけど、それを管理保守しているのは人間だ。
「了解了解。ダンジョンの侵入って人数欠けてもいけるんだな?」
武藤さんが装備などの確認をしながら、訊ねる。
「はい。パーティーメンバーが欠けていても侵入は可能です。ゲートにはいくつか表示があり、ダンジョンレベル、クリア未/クリアの表示、モンスター排出までの残り時間、そして現在侵入中のプレイヤー人数、そしてダンジョン内の死亡者数です」
ダンジョンゲートは地下駐車場で見かけたが、細かいところまでは気付かなかった。
「どのダンジョンも、廊下や壁に血痕があると報告が入っています。有坂さんにはクリア直前に血の蘇生術の使用を試して頂きたい」
「はい、そのつもりです」
こくり、と有坂さんが頷く。
「外では戒厳令が敷かれていますが、拘束力はほぼないに等しい。ですので、多数の民間人がゲートに侵入しているようです。テレビなどの報道、SNS、動画サイトなどの規制も出来ていませんので、ゲートの表示は必ずチェックをして下さい。最も危険なのは、正体不明の民間人です。言われずとも、あなたたちは経験者なので理解しているでしょうが」
原国さんの言うように、身に沁みて理解している。
それは、僕たちが味わった恐怖でもある。
だけど全てが敵じゃない。味方だって増えた。
根岸くんたちや、自害した男のような、ダンジョンによる『力に酔って殺戮をしてしまう犠牲者』はもう、出来る限り出したくない。
それでも。それでいるだろう。どうしても、暴力だけで生きていこうとする人が。
何もかもを、許さない人が。暴力を手段にするだけでなく、目的にしてしまう人が。
「なあ、確認なんだけどよ。プレイヤーキラーへの処遇はどうするんだ?」
武藤さんが切り込む。
そこは大切なことだ。PKを行うものにどう対処するのか。
もう今までの法と秩序が、機能しなくなっている。
スキルやステータスは余りに強力で、世界はこの変化に対して対応できる段階にまだない。
その中で、人を裁く義務を負うのは誰になるのか。
問題は膨大。その山と詰まれた中で、今知っておかなければならないこともたくさんある。
48時間。こうしている間も、時間は過ぎていく。
今までの平和はもうすでにない。自分に言い聞かせ続けて、思考を止めないようにしなければ、後悔することになりそうで恐ろしくもある。
「PKを行った者、あるいは殺意を向けてくるもの。それらについては、ある報告があります。PKをした者には蘇生不可デメリットが存在しますが、PKK、プレイヤーキラーキラーには、蘇生不可のデメリットが存在しない。有坂さんが蘇生した人間の中にもPKKを行った者が若干数いました。彼らは蘇生出来ている」
原国さんは一度言葉を切って、言う。
「故に、あなたたちの命を脅かす者はモンスターであれ、人であれ、殲滅しなさい。これは、あなたたちの意思ではなく、私の命令です。この国のためにも、あなた方を失うわけにはいかない。本当はあなたたちをゲートへ送り出すことはしたくなかったが、そうも言っていられなくなった」
ああ、この人は、多数のために、少数を切り捨てることが出来る指揮官なんだ。
命令とすることで、意志を奪うことにして、自分だけでその責を負おうとしている。
だから僕は、余計に、そんなことはしたくないと思った。
救えるのなら、救いたい。出来る限り、取りこぼさずに。間違えた今があっても、未来はそうとは限らない。
何より僕は、この人に、責任を負わせたくない。
人の、命なんて責任は、重すぎる。
「繰り返します。あなた方は今日これより、公的機関のダンジョン特務捜査員として私の指揮下に入ることになります。ダンジョン探索の有資格者であり、そしてダンジョン内外における殺意を持つ敵対者全てへの殲滅を、今、命じられたのです。いいですか、繰り返します。これは命令であって、その責は全て命じた私のものです。あなた方の自由意志で殺すのではなく、私の命令による任務遂行となります。現状、最早大人と子供を区別することが出来ない。大変申し訳ないが、治安の維持のため、君たちには大きな負担を強いることとなる」
そう口にした、原国さんは僕たちに頭を下げた。
「どうか、皆を救うため、力を貸して欲しい」
22
あなたにおすすめの小説
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる