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天からの使い
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「もちろん、忘れて等おりません。二人同じ孫でございます」
「その言葉忘れるでないぞ?妾はこの者がとても気に入った故、何時でも引き取っても……」
「あ、あの!遊びに行かせてもらいます」と断ると、そうか?とクスクスと笑われてしまった。
隣で那智が、「あれは牽制だな」と教えてくれたが、意味がわからない。
「航平ちゃん、後で赤ちゃん見に行けるかな?僕早く抱っこしたい」
「栞さんが落ち着いてからにしろよ。いつでも会えるだろ?」
「ね、ね、航平ちゃんも抱っこする?那智さんも!」
「叔父になるからな、一回くらいは……」と顔を赤らめているのを見て、ジイジが「照れるな!」と那智の背中をバンバンと叩いていた。
襖が開き、冬弥以外が戻ってきて詳しく話を聞かせてくれ、ついた狐が天の使いの雄と雌。眷属も雌が付いて、癒しの力があるとのことだった。
いつの間にか翡翠が出てきていて、何故か栞の母の膝に座っており、イチゴの……と話しているのは聞こえたが、離れていたので詳しくは聞き取れなかった。
「でだ、雪翔。ご指名だ」
「え?何処に?」
「行くとこは一つじゃろう?儂もついていく!」
「お爺さん、駄目ですよ?」
また孫バカになりそうな祖父を置いて、栞と赤ちゃんの部屋に行き、おめでとうと言って赤ちゃんを眺める。
「可愛いなぁ」
「抱っこする?」
「いいの?」
「いいわよ?寝てるからそっとね」
冬弥と無理やり祖父が入って来て、抱っこした僕と赤ちゃんをじーっと見る。
「な、何?」
「いえ、似てるなぁと思いまして」
「まさか。まだ赤ちゃんだからだよ。名前は決めたの?」
「ええ。男とはわかってましたので」
「私も聞いてないんですけど……」
「父上に邪魔されたくなかったので。絶対自分がつけるって言いそうでしたから」
「儂も考えておったのに!」
「なんて名前?」
「あ、父上。あれ貸してください。筆と和紙を」
「そうじゃったの。おい、持ってきてくれ!」
誰にいうでもなく、祖父が一言声をかけると、すぐに用意され、冬弥が『命名 侑弥』と書いた。
「ゆうや君?」
「ええ。何故か私だけ冬なんですけどね、父上も兄上も名前の由来は春なんですよ。そして私の社も春。我が家では『弥』の文字を使いますから、この名前がピンと来たんです。それに、人との関わりを持つ意味としても、この子はたくさんの人とお腹の中にいる時から関わってきてましたから、良いのではないかと。どうですか?」
「私はいい名前だと思います 」
よし!と言って、和紙をひったくって走って出ていった祖父を止めるものはおらず、奥の方から歓声が聞こえてきた。
「雪翔、このこの親狐の話聞きましたよね?」
「うん」
「会いたいと言ってるんですけど会います?」
「え?いいの?」
冬弥が出てきてくださいと言うと、白に近い薄いグレーと濃いグレーの狐。その狐よりもひと回り小さい薄茶の狐が出てきて、大きい狐が天の使いとの事で、額に三日月の模様のようなものがついていた。
「お初にお目にかかる。私たちがこの子の親狐となった。瞬水と白雉と言う。この眷属は雨打階級は使いの中では中位に当たる。雪翔殿のことは我らも一目置いていた。この子とともに守らせていただきたい」
「でも、侑弥くんのお狐様にそんなことさせられないよ」
「もちろん、離れる時にはどちらかがついておる」
「冬弥さん……」
「それは天がお決めになったことですかねぇ?」
「如何にも。この家族を守れとのお達し。でなければ、眷属までつかぬ」
「驚き過ぎて私にも理解するのに時間がかかりましたよ。では、雪翔の命も聞くと?」
「そのように聞いておるし、足りなければ雪翔につけると上は言っている。それは雪翔殿がお決めになれば良い。それか、天狐である冬弥殿が決めても良いとのこと。これより一晩で決めていただきたい」
「その言葉忘れるでないぞ?妾はこの者がとても気に入った故、何時でも引き取っても……」
「あ、あの!遊びに行かせてもらいます」と断ると、そうか?とクスクスと笑われてしまった。
隣で那智が、「あれは牽制だな」と教えてくれたが、意味がわからない。
「航平ちゃん、後で赤ちゃん見に行けるかな?僕早く抱っこしたい」
「栞さんが落ち着いてからにしろよ。いつでも会えるだろ?」
「ね、ね、航平ちゃんも抱っこする?那智さんも!」
「叔父になるからな、一回くらいは……」と顔を赤らめているのを見て、ジイジが「照れるな!」と那智の背中をバンバンと叩いていた。
襖が開き、冬弥以外が戻ってきて詳しく話を聞かせてくれ、ついた狐が天の使いの雄と雌。眷属も雌が付いて、癒しの力があるとのことだった。
いつの間にか翡翠が出てきていて、何故か栞の母の膝に座っており、イチゴの……と話しているのは聞こえたが、離れていたので詳しくは聞き取れなかった。
「でだ、雪翔。ご指名だ」
「え?何処に?」
「行くとこは一つじゃろう?儂もついていく!」
「お爺さん、駄目ですよ?」
また孫バカになりそうな祖父を置いて、栞と赤ちゃんの部屋に行き、おめでとうと言って赤ちゃんを眺める。
「可愛いなぁ」
「抱っこする?」
「いいの?」
「いいわよ?寝てるからそっとね」
冬弥と無理やり祖父が入って来て、抱っこした僕と赤ちゃんをじーっと見る。
「な、何?」
「いえ、似てるなぁと思いまして」
「まさか。まだ赤ちゃんだからだよ。名前は決めたの?」
「ええ。男とはわかってましたので」
「私も聞いてないんですけど……」
「父上に邪魔されたくなかったので。絶対自分がつけるって言いそうでしたから」
「儂も考えておったのに!」
「なんて名前?」
「あ、父上。あれ貸してください。筆と和紙を」
「そうじゃったの。おい、持ってきてくれ!」
誰にいうでもなく、祖父が一言声をかけると、すぐに用意され、冬弥が『命名 侑弥』と書いた。
「ゆうや君?」
「ええ。何故か私だけ冬なんですけどね、父上も兄上も名前の由来は春なんですよ。そして私の社も春。我が家では『弥』の文字を使いますから、この名前がピンと来たんです。それに、人との関わりを持つ意味としても、この子はたくさんの人とお腹の中にいる時から関わってきてましたから、良いのではないかと。どうですか?」
「私はいい名前だと思います 」
よし!と言って、和紙をひったくって走って出ていった祖父を止めるものはおらず、奥の方から歓声が聞こえてきた。
「雪翔、このこの親狐の話聞きましたよね?」
「うん」
「会いたいと言ってるんですけど会います?」
「え?いいの?」
冬弥が出てきてくださいと言うと、白に近い薄いグレーと濃いグレーの狐。その狐よりもひと回り小さい薄茶の狐が出てきて、大きい狐が天の使いとの事で、額に三日月の模様のようなものがついていた。
「お初にお目にかかる。私たちがこの子の親狐となった。瞬水と白雉と言う。この眷属は雨打階級は使いの中では中位に当たる。雪翔殿のことは我らも一目置いていた。この子とともに守らせていただきたい」
「でも、侑弥くんのお狐様にそんなことさせられないよ」
「もちろん、離れる時にはどちらかがついておる」
「冬弥さん……」
「それは天がお決めになったことですかねぇ?」
「如何にも。この家族を守れとのお達し。でなければ、眷属までつかぬ」
「驚き過ぎて私にも理解するのに時間がかかりましたよ。では、雪翔の命も聞くと?」
「そのように聞いておるし、足りなければ雪翔につけると上は言っている。それは雪翔殿がお決めになれば良い。それか、天狐である冬弥殿が決めても良いとのこと。これより一晩で決めていただきたい」
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