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星のマーク
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「ほら、京弥も夏樹も支度なさい。あなた達のんびりしてるんだから……ねえ、雪翔、この二人の洋服これだったかしら?」
「おばあちゃんも分かってないじゃん。えっとね、京弥さんがこっちの学校の先生みたいなので、夏樹さんがこのジーパンだよ」
「ですって。はい、着替えてちょうだいな」
「お婆ちゃん!お婆ちゃんも一度落ち着こうよ」
そう言って暖かいお茶を入れてテーブルに置いて、栞にものんびりしてもらう。
「夏祭りよりも賑やかだね」
「ほら、こっちの世界でみんなで行くのは初めてでしょう?栞さんのご両親も呼びたかったんだけど、こんな状況だったから、冬弥が春の自分の社の祭りにって聞かなくって。周太郎達にも休みらしい休みはないから、息抜きしてほしいのよ?」
「お休みはあるんでしょ?」
「あるのに働くんだもの。周太郎は気を使う子だから」
「今日はどうやって行くの?何組かに分かれるの?」
「まだ時間があるから冬弥が決めるでしょう?あら、以外に似合うのねぇ」
着替えた京弥達を見て満足そうな祖母に、服をどうしたのかと聞くと、通販で買ったと栞から聞き、一応みんなのイメージに合わせているという。
そう言われると、シャツにベストにスラックス姿の京弥はどこからどう見ても先生にしか見えず、ジーンズにパーカーという夏樹の格好は、体つきから国語の先生の横にいる体育の先生に見えなくもない。
第一部はお昼から祭りは始まるとのことだったので、歩いていくのかと思ったら、秋彪の社の裏まで飛んでいき、そこから三組に分かれて行動することになった。
冬弥・三郎・夏樹。
昴・祖父母・栞・侑弥・四郎。
那智・京弥・航平・周太郎、そして僕。
冬弥達は主に見回りをしながら二組を分かれてみてくれることになっており、みんなで普通に楽しんでくれと言われる。
「侑弥は冬弥さんと一緒の方がいいんじゃないの?」
「後で雪翔の方にも侑弥の方にも行きますよ?私の可愛い子供ですからねぇ」
撫で撫で撫で撫で……
ぷうっとほっぺたを膨らまし、「撫でなくていいから」と言って、心配なのは祖父と昴だと言うと、流石の昴もここでは警戒を怠らない方がいいと真面目に言うので信用することにし、周太郎は車椅子を押してくれたり、補助してくれるという。
「さ、屋台からもいい匂いしてますし、神輿は十四時からだそうなので、それまで楽しんできてください。雪翔、白龍と黒龍は?」
「一応キーホルダー。もしもの時は影に入ってくれるように頼んだ」
「それならいいです」
冬弥の一言でみんなが動き出し、先に何か食べようということになり、飲み物組と買い出し組とに分かれて行く事になったので、買い出し組に行こうとしたら、席取りがいると言われて周太郎と丸い机と椅子の置いてある席を取り、椅子をずらして車椅子を入れる。
「僕も行きたかったのにな」
「わかれた方が早いですから。でも、こんなに散り散りになってもいいのでしょうか?」
「那智さんと航平ちゃんは一緒だし、京弥さんも強いんでしょ?」
「だったら大丈夫ですかね?」
「うん。あ!射的やってる!」
「後で行きますか?」
「僕いつも当たらないんだ。それに、後ろに何かあるの?ってくらい倒れないからいつも悔しくって」
「他には金魚すくいと、すーぱーぼーる?って何ですか?」
「ゴムより硬いもので、小さな丸い形したもの。それも後で行こう。ほかは何やってるのかな?」
「あ、京弥様が戻ってこられました」
「お待たせ。雪翔はこの炭酸でいいんだったね?」
「うん。えっと、いくらだった?」
「いいよ。父上からこちらのお金は預かったから、お爺ちゃんの奢りと思えば?」
「えへへ。ラッキー!」
「おばあちゃんも分かってないじゃん。えっとね、京弥さんがこっちの学校の先生みたいなので、夏樹さんがこのジーパンだよ」
「ですって。はい、着替えてちょうだいな」
「お婆ちゃん!お婆ちゃんも一度落ち着こうよ」
そう言って暖かいお茶を入れてテーブルに置いて、栞にものんびりしてもらう。
「夏祭りよりも賑やかだね」
「ほら、こっちの世界でみんなで行くのは初めてでしょう?栞さんのご両親も呼びたかったんだけど、こんな状況だったから、冬弥が春の自分の社の祭りにって聞かなくって。周太郎達にも休みらしい休みはないから、息抜きしてほしいのよ?」
「お休みはあるんでしょ?」
「あるのに働くんだもの。周太郎は気を使う子だから」
「今日はどうやって行くの?何組かに分かれるの?」
「まだ時間があるから冬弥が決めるでしょう?あら、以外に似合うのねぇ」
着替えた京弥達を見て満足そうな祖母に、服をどうしたのかと聞くと、通販で買ったと栞から聞き、一応みんなのイメージに合わせているという。
そう言われると、シャツにベストにスラックス姿の京弥はどこからどう見ても先生にしか見えず、ジーンズにパーカーという夏樹の格好は、体つきから国語の先生の横にいる体育の先生に見えなくもない。
第一部はお昼から祭りは始まるとのことだったので、歩いていくのかと思ったら、秋彪の社の裏まで飛んでいき、そこから三組に分かれて行動することになった。
冬弥・三郎・夏樹。
昴・祖父母・栞・侑弥・四郎。
那智・京弥・航平・周太郎、そして僕。
冬弥達は主に見回りをしながら二組を分かれてみてくれることになっており、みんなで普通に楽しんでくれと言われる。
「侑弥は冬弥さんと一緒の方がいいんじゃないの?」
「後で雪翔の方にも侑弥の方にも行きますよ?私の可愛い子供ですからねぇ」
撫で撫で撫で撫で……
ぷうっとほっぺたを膨らまし、「撫でなくていいから」と言って、心配なのは祖父と昴だと言うと、流石の昴もここでは警戒を怠らない方がいいと真面目に言うので信用することにし、周太郎は車椅子を押してくれたり、補助してくれるという。
「さ、屋台からもいい匂いしてますし、神輿は十四時からだそうなので、それまで楽しんできてください。雪翔、白龍と黒龍は?」
「一応キーホルダー。もしもの時は影に入ってくれるように頼んだ」
「それならいいです」
冬弥の一言でみんなが動き出し、先に何か食べようということになり、飲み物組と買い出し組とに分かれて行く事になったので、買い出し組に行こうとしたら、席取りがいると言われて周太郎と丸い机と椅子の置いてある席を取り、椅子をずらして車椅子を入れる。
「僕も行きたかったのにな」
「わかれた方が早いですから。でも、こんなに散り散りになってもいいのでしょうか?」
「那智さんと航平ちゃんは一緒だし、京弥さんも強いんでしょ?」
「だったら大丈夫ですかね?」
「うん。あ!射的やってる!」
「後で行きますか?」
「僕いつも当たらないんだ。それに、後ろに何かあるの?ってくらい倒れないからいつも悔しくって」
「他には金魚すくいと、すーぱーぼーる?って何ですか?」
「ゴムより硬いもので、小さな丸い形したもの。それも後で行こう。ほかは何やってるのかな?」
「あ、京弥様が戻ってこられました」
「お待たせ。雪翔はこの炭酸でいいんだったね?」
「うん。えっと、いくらだった?」
「いいよ。父上からこちらのお金は預かったから、お爺ちゃんの奢りと思えば?」
「えへへ。ラッキー!」
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