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封印
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朝ごはんのあとは予定通り冬弥とまず二人で社をいくつか経由して、山の中にあるお堂のようなところにつく。
「雪翔、ここはこのお堂そのものを封印します」
「回りに五芒星を張ればいいんだね?」
「はい。まずは全ての所に五芒星を張っていき、その中心となるところで、最後の五芒星を発動すると全てが封印されるはずです。中を確認するので、準備しておいてください」
冬弥が確認しているあいだに、何となく誰にも見つからないようにと『破』の札を巻き付けて地中に埋め込んでいく。
「何かあった?」
「これと言っては。最後にこのお堂も崩れるのですけど、何か感じます?」
「何も。前はいたけど今は何もいないって感じ?」
「分かりました。次に行きましょう」
「これだけ?」
「最初は一つずつの爆破と思ってたんですけど、何も無いのであれば纏めてした方がいいです。軽くだけ発動しておいてください」
軽くと言われたのでお堂を包むようにだけ力を抑えて発動しておく。
夕方までかかって四つすべてに結界を張り、明日全員で五つ目の問題の場所に行くという。
「術を使ってる状態なので、少しでもおかしいところがあればすぐに言ってください。雪翔の体力も少しずつ削がれている状態になりますから」
「うん」
今日の手伝いはもういいと言われ、ゆっくりとお風呂に入ってから、布団に入る。
帰ってきてからはぎこちないが、自力で少しずつ家の中を車椅子をなるべく使わずに歩いているので、みんな心配していたが、足は本当に軽いし、痛みも全くない。
あとはずっと歩いてなかった足を動かす練習しかないと言って手すりに掴まりながら歩いているが、きっと、赤ちゃんのハイハイよりも遅い速度だろう。
朝までまた眠れず、栞に見送られて最後の場所へと行く。
周りには何もなく、石でできた鳥居が四方にあり、その真ん中には石舞台のようなものが作られている。
しめ縄も何もなく、ここに来るまでの祠にも結界は張ってきた。
「また何も無い所だな」
「雪翔が調べたものの記述の中に神聖なる場所、儀式などの言葉があったので、ここで何か行われていたのだろうと思います。東西南北に私たちは別れましょう」
外から四社のみんなも力を貸してくれるということだったので、鳥居に囲まれた中に立つのは、自分と白龍と黒龍。
五芒星を祭壇と思われるところに刺し、巻き付けたのは『爆』
冬弥やみんなを見るといつでもいいと頷くので、立って両手をあわせて意識を集中する。
ブワッとなにかの風に包まれたと思ったら、頭の中に沢山の人がしてきた儀式などが走馬燈のように頭の中に流れ込んできて、一瞬クラっとするが、なんとか持ちこたえ、見たものが記憶となったのか、今まで知らなかった杖の使い方がやっとわかった。
五芒星の中心。
そこに杖が折れるのではないかと思いながらも、大丈夫という気がしたので突き立てると、勝手に口から祝詞のようなものが出てくる。
「雪翔、ここはこのお堂そのものを封印します」
「回りに五芒星を張ればいいんだね?」
「はい。まずは全ての所に五芒星を張っていき、その中心となるところで、最後の五芒星を発動すると全てが封印されるはずです。中を確認するので、準備しておいてください」
冬弥が確認しているあいだに、何となく誰にも見つからないようにと『破』の札を巻き付けて地中に埋め込んでいく。
「何かあった?」
「これと言っては。最後にこのお堂も崩れるのですけど、何か感じます?」
「何も。前はいたけど今は何もいないって感じ?」
「分かりました。次に行きましょう」
「これだけ?」
「最初は一つずつの爆破と思ってたんですけど、何も無いのであれば纏めてした方がいいです。軽くだけ発動しておいてください」
軽くと言われたのでお堂を包むようにだけ力を抑えて発動しておく。
夕方までかかって四つすべてに結界を張り、明日全員で五つ目の問題の場所に行くという。
「術を使ってる状態なので、少しでもおかしいところがあればすぐに言ってください。雪翔の体力も少しずつ削がれている状態になりますから」
「うん」
今日の手伝いはもういいと言われ、ゆっくりとお風呂に入ってから、布団に入る。
帰ってきてからはぎこちないが、自力で少しずつ家の中を車椅子をなるべく使わずに歩いているので、みんな心配していたが、足は本当に軽いし、痛みも全くない。
あとはずっと歩いてなかった足を動かす練習しかないと言って手すりに掴まりながら歩いているが、きっと、赤ちゃんのハイハイよりも遅い速度だろう。
朝までまた眠れず、栞に見送られて最後の場所へと行く。
周りには何もなく、石でできた鳥居が四方にあり、その真ん中には石舞台のようなものが作られている。
しめ縄も何もなく、ここに来るまでの祠にも結界は張ってきた。
「また何も無い所だな」
「雪翔が調べたものの記述の中に神聖なる場所、儀式などの言葉があったので、ここで何か行われていたのだろうと思います。東西南北に私たちは別れましょう」
外から四社のみんなも力を貸してくれるということだったので、鳥居に囲まれた中に立つのは、自分と白龍と黒龍。
五芒星を祭壇と思われるところに刺し、巻き付けたのは『爆』
冬弥やみんなを見るといつでもいいと頷くので、立って両手をあわせて意識を集中する。
ブワッとなにかの風に包まれたと思ったら、頭の中に沢山の人がしてきた儀式などが走馬燈のように頭の中に流れ込んできて、一瞬クラっとするが、なんとか持ちこたえ、見たものが記憶となったのか、今まで知らなかった杖の使い方がやっとわかった。
五芒星の中心。
そこに杖が折れるのではないかと思いながらも、大丈夫という気がしたので突き立てると、勝手に口から祝詞のようなものが出てくる。
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