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守り
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「はい。後、栞さんの事は栞さんでいいとして、赤ちゃんから見たら俺、従兄弟になるのかな?」
「そうね、従兄弟になるわね。でも、普通にお兄ちゃんでいいんじゃない?」
「お兄ちゃん……」
「良いなぁ、僕もお兄ちゃんて呼ばれたいなぁ」
「あ、雪翔はゆっきーとかって呼ばれるんじゃないか?みんながそう呼ぶから」
「やだよ。お兄ちゃんがいい」
「教え込めばなんとかなるだろ?あ、兄貴のやつ寝やがった!栞さんごめん、連れて帰るわ」
「泊まっていってもいいのよ?」
「やっぱり社は気になるからさ」
じゃあみんなお開きにしましょうと、ご機嫌の冬弥が言い、ほんのり顔を赤くした那智も「帰るぞーこうへー!と叫んでいる」
「これって、俺の部屋に連れてくパターン?」
「ダディですからねぇ。ほら、頑張って連れてってください。明日は朝から手伝わせますから逃がさないでくださいね」
「はぁ……」
その次の日、しっかりと朝食を作らされ、配膳で「てめーら、さっさと食って学校行け!」と前から知っている隆弘や海都に八つ当たりをしている。
「那智さん、僕変わろうか?」
「あー、何とかなってる。お前立たないと無理だろ?」
「掴まれば何とかできるよ?」
「もう終わるからお前も食ってこい。航平なんて手伝いに来もしない!」
「聞こえてますから。床で寝たの自分でしょう?絨毯の上だっただけでもマシだと思って……「黙れ!」
「ったく、父親が床だぞ?譲れよ」
「勝手に寝たんでしょうが!俺だって部屋が酒臭くってまだ窓開けっ放しですよ!」
「み、みんな見てるからさ……」
「仲いいですねぇ」
「朝から叩き起しに来たのお前だろ?」
「そうでしたっけ?航平は起きてましたよ?お寝坊なダディで困りますね」
「そう呼んでいいのは息子だけだ」
そう言うので「ダディー」と呼ぶと、特に怒られることもなく、普通に「何だ?」と聞かれる。
「僕も子供?」
「いや、お前はいい。冬弥はやめてくれ。気持ち悪い」
「ダディー、もう終わりでいいですよー」と栞が言うと、「あのなぁ、俺が栞の親なら冬弥に嫁がせたりはしないぞ?」
「それは困ります!」
「てことだ。俺は一度社見てから帰るが、そっちも見てくるか?」
「いえ、漆と琥珀を行かせました。それよりも岩戸を見てきてください」
「分かった。もう通れないんだろう?」
「ええ。私しか解除できませんし、あちら側からも出来ないようにしてます。昴さんでも無理だと思いますが念の為」
「分かった。航平、学校行けよ!」
「行くから早く行ってください!」
それからしばらくは何事もなくすぎ、テストも無事に終わって結果発表は一番を取れていたので、すぐに栞に報告し、二週に一度の学校と、週に二回のリハビリに通い、何事もなく日々が過ぎていった。
「もう、みんなに着いて来てもらわなくてもいいような気がするんだけど」
公園を通り抜けながら、車椅子を押してくれる紫狐に話すが、みんながいいと言うまではダメだと言われてしまう。
「もうすぐ銀杏の葉も綺麗な黄金色になりそうだよね」
「そうですねー。それから段々寒くなるんですよね。寒いのはやはり嫌ですねー」
「雨とか雪だと車椅子でも出にくいし。もう少しなんだけどな……」
「焦っちゃダメなのですー。あ、今日はみなさんが来ると言っていたので、お揚げを買って帰るように言われてました」
「すぐそこのスーパーでもいいかな?」
スーパーで揚げを買って、家に帰るともうみんな揃っていて、あとは揚でおつまみを作るだけだと栞がキッチンで忙しなく料理を作っている。
「そうね、従兄弟になるわね。でも、普通にお兄ちゃんでいいんじゃない?」
「お兄ちゃん……」
「良いなぁ、僕もお兄ちゃんて呼ばれたいなぁ」
「あ、雪翔はゆっきーとかって呼ばれるんじゃないか?みんながそう呼ぶから」
「やだよ。お兄ちゃんがいい」
「教え込めばなんとかなるだろ?あ、兄貴のやつ寝やがった!栞さんごめん、連れて帰るわ」
「泊まっていってもいいのよ?」
「やっぱり社は気になるからさ」
じゃあみんなお開きにしましょうと、ご機嫌の冬弥が言い、ほんのり顔を赤くした那智も「帰るぞーこうへー!と叫んでいる」
「これって、俺の部屋に連れてくパターン?」
「ダディですからねぇ。ほら、頑張って連れてってください。明日は朝から手伝わせますから逃がさないでくださいね」
「はぁ……」
その次の日、しっかりと朝食を作らされ、配膳で「てめーら、さっさと食って学校行け!」と前から知っている隆弘や海都に八つ当たりをしている。
「那智さん、僕変わろうか?」
「あー、何とかなってる。お前立たないと無理だろ?」
「掴まれば何とかできるよ?」
「もう終わるからお前も食ってこい。航平なんて手伝いに来もしない!」
「聞こえてますから。床で寝たの自分でしょう?絨毯の上だっただけでもマシだと思って……「黙れ!」
「ったく、父親が床だぞ?譲れよ」
「勝手に寝たんでしょうが!俺だって部屋が酒臭くってまだ窓開けっ放しですよ!」
「み、みんな見てるからさ……」
「仲いいですねぇ」
「朝から叩き起しに来たのお前だろ?」
「そうでしたっけ?航平は起きてましたよ?お寝坊なダディで困りますね」
「そう呼んでいいのは息子だけだ」
そう言うので「ダディー」と呼ぶと、特に怒られることもなく、普通に「何だ?」と聞かれる。
「僕も子供?」
「いや、お前はいい。冬弥はやめてくれ。気持ち悪い」
「ダディー、もう終わりでいいですよー」と栞が言うと、「あのなぁ、俺が栞の親なら冬弥に嫁がせたりはしないぞ?」
「それは困ります!」
「てことだ。俺は一度社見てから帰るが、そっちも見てくるか?」
「いえ、漆と琥珀を行かせました。それよりも岩戸を見てきてください」
「分かった。もう通れないんだろう?」
「ええ。私しか解除できませんし、あちら側からも出来ないようにしてます。昴さんでも無理だと思いますが念の為」
「分かった。航平、学校行けよ!」
「行くから早く行ってください!」
それからしばらくは何事もなくすぎ、テストも無事に終わって結果発表は一番を取れていたので、すぐに栞に報告し、二週に一度の学校と、週に二回のリハビリに通い、何事もなく日々が過ぎていった。
「もう、みんなに着いて来てもらわなくてもいいような気がするんだけど」
公園を通り抜けながら、車椅子を押してくれる紫狐に話すが、みんながいいと言うまではダメだと言われてしまう。
「もうすぐ銀杏の葉も綺麗な黄金色になりそうだよね」
「そうですねー。それから段々寒くなるんですよね。寒いのはやはり嫌ですねー」
「雨とか雪だと車椅子でも出にくいし。もう少しなんだけどな……」
「焦っちゃダメなのですー。あ、今日はみなさんが来ると言っていたので、お揚げを買って帰るように言われてました」
「すぐそこのスーパーでもいいかな?」
スーパーで揚げを買って、家に帰るともうみんな揃っていて、あとは揚でおつまみを作るだけだと栞がキッチンで忙しなく料理を作っている。
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