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第四章
アレストの“目覚め”
しおりを挟む記憶の中に入ったカナトは、幼い頃のアレストと面向かっていた。
「アレスト?」
声が治っていたことに少し慣れずにいると、アレストは不思議そうな顔に明るい笑みを浮かべた。
「あっちにもっといいものが拾えるよ!」
そう言ってまだ細く頼りない指が盛り上がったゴミ山を指差した。
「え?俺が見えるのか?」
「不思議なことを言う人なんだな。見えるに決まっているじゃない」
アレストの見た目はまだ幼く、全身汚れてボロボロの服を着ていた。
すぐにまだアグラウに拾われる前のアレストであると気づく。
こんな純真な顔をしたアレスト久しぶりに見たな。今はなんというか、成長してからは違った意味で明るいからな。というか元気より優しいイメージが多いし。
「な、なあ」
アレストはどこか言いにくそうにうつむき気味に口を開いた。
「そのパン……一口だけでいいから、分けてもらえるかな?」
パン?とカナトは手の中を見る。右手にパンが握られていた。
「なんでこんなもの握ってんだよ……」
「一口だけでいい……もしいやなら早く食べたほうがいい。周りに狙われるから」
「じゃあお前にやるよ」
カナトは迷いなくパンを差し出した。
「本当に、いいの?貴重な食料を全部僕にくれるの?」
「もちろんだ!」
「あ、ありがとう」
幼いアレストは恐るおそる手を差し伸べた。
幼いながらその瞳は夏空のように澄んでいて、見る者を惹きつける不思議な輝きがあった。
「お兄さん、この恩は必ず返すよ!」
「そっか、今の俺ってお前より年上に見えんのか。慣れないな」
カナトはどこか恥ずかしそうに笑った。その笑顔を記憶に焼き付けるようにアレストは澄んだ瞳に笑顔を映した。
カナトが手伸ばして自分より低い頭をなでようとした。だがすぐに目の前の情景が変わり、場所はテントみたいなボロ屋が並ぶところになる。
遠くに少し若いアグラウとアレストがいた。2人の出会いである。アレストはアグラウから差し出された手を取ろうとした。直前に戸惑うように振り返り、誰かを探す素振りを見せた。
馬車に乗り込んだアレストはまだ未練のある目を閉まろうとするドアの隙間から外に向けた。その時、テントに隠れるように一瞬だけ視界をかすめたカナトの姿にハッとする。
手を伸ばして何かを叫んだ。だがカナトには届かない。
目の前の情景がまた変わった。
アレストが綺麗に着飾って机に面している。
周りは誰もいない。しかし、うっ、と泣くのをこらえる声が聞こえてきた。
「泣いているのか?」
カナトが何気に声をかけると弾かれたようにアレストが振り返る。
少し成長したアレストは髪を短く整え、白い貴族服をまとっていた。
「こんな小さい時からできあがっていたんだな!」
カナトが「はは!」と笑うとぽけっと見ていたアレストは椅子から飛び降りて抱きついた。
「会いたかった!」
「会いたかった?」
「僕にパンをくれたんだよね。ありがとう、ずっともう一度お礼を言いたかった」
「あれの記憶引き継いでいるのか……」
「僕はアレスト。今はアレスト・ロイマン・ヴォルテローノ。きみの名前も教えてほしい!」
「俺?俺はカナト!」
「カナト……そっか、カナト。よかった。やっと名前を知れた」
カナトは抱きついてくる小さな体の肩に両手を乗せた。
「なあ、さっきなんで泣いたんだ?」
「え?あ……いや、その」
アレストは椅子に登って机の本を取ってきた。
「これ、勉強が難しくて、覚えられないから……」
「へぇ……」
あの完璧なアレストにもこんな時期があるんだな。
カナトは「大丈夫だ!」と胸をたたいた。
「俺も一緒にする!それにお前はかしこいんだ!絶対覚えられる!」
アレストはそのくりっとした目をカナトに向けた。すぐにふわっと子どもらしく笑い、本を抱きしめる。
「そう言われるとなんだか自信がついてきた」
「そうだろ?よし、見せてみろ!」
カナトは本を受け取って見た。数秒後パタンと閉じる。
何一つわからねぇ……。
収穫祭で専属使用人の手合わせみたいに想像の遥かななめをいっている。
こんなの子どもがわかるわけないだろ。
「難しいな」
「うん。でも覚えないと。僕はこの屋敷を継ぐのだから!」
誇りと自信に満ちた目には強い意志が感じられた。
「父様に感謝をしなければいけない。だから失望させられない。僕をあんな場所から救い出してくれたんだ」
その幸せそうな顔を見ていると、正規の物語を思い出してカナトが悲しげに口を引き結んだ。自分がバカなばかりに、物語を知っていてもアレストの恨みは止められなかった。むしろなんだか変な属性まで付けさせてしまっている。
「そ、そうだな!頑張って家継がないとな!」
「きみにも応援してもらえるなんて、うれしいなぁ」
「ははは……うん」
残酷にもこんな純粋に恩返しをしたいと思う子どもに現実はつけつけられなかった。
「あのさ……その、俺が言うのもなんだけど」
カナトはアレストのこれから経験するだろうことを考えて、そんなに責任負わなくてもいいんじゃないか?と続こうとした。しかし、またも情景が変わってしまった。
今度はどこかの屋敷である。パーティー中なのか、周りは華やかに飾られていた。カナトは自分の身なりを見ると少し様式の違う使用人の服装を着ていた。
黒のベストがチェック柄の茶色のものになっている。手にはお酒の乗ったトレーも持っていた。
周りを見渡してアレストの姿を探すが、どこにもいない。探すために歩き回っていると、パーティー中のホールを抜け、廊下を見る。すると、中年のでっぷりした男に言い寄られているアレストを見かけた。
すぐにニワノエの家のパーティーで、アレストが本来カナトが読み上げるはずの“教材”を読んだ時の内容が脳をかすめる。
ーーアレストが初めて社交界に出たのは12歳。当時の伯爵の付き添いで友達の誕生日パーティーに参加していた。そこで男色家として有名な某伯爵に言い寄られ、そのまま水をかけた。
アレストの手には確かに水のコップが入っている。
アレがあの某伯爵か!?
でっぷりした手がアレストの頬をなで、唇に触れた。
「柔らかいねえ。いつも何食べているのかな?今から別の部屋へ行かないかい?もっとおいしいもの食べさせてあげーーうわっ!!」
アレストが水をかける前にカナトがトレーごと投げ出した。慌ててアレストの手を引いて自分の後ろに隠す。
「テメェ!いい年した野郎が恥知れよ!」
「なんだきみは!?」
「使用人だ!二度とアレストに手を出すな!殺すぞ!!」
アレストはびっくりしたように突然現れたカナトを見つめていた。
「本当に、来てくれた……」
そんな小さなつぶやきは、小さすぎるがゆえに誰の耳にも届いていない。
カナトがまだ何か言おうとしたが、アレストがぎゅっとカナトの腰に抱きついた。
少し身長が伸びたアレストは頭をこすりつけて「会いたかった」と言う。
「もう大丈夫だからな!俺がいる!」
その言葉に青く澄んだ瞳に水が張った。背中に回された腕を感じながらアレストはさらに抱きつく腕に力を入れる。
「もうどこにも行かないで欲しい」
カナトは怒る貴族に構わずまだ小さな体を抱きしめた。背中をたたきながらなぐさめるように声をかける。
「大丈夫だ。目が覚めたら俺はずっとそばにいるぞ!」
「ずっと……」
目が覚めたら。その言葉の意味をアレストは考えた。
「カナト、僕はーーー」
その言葉を聞こ終える前にまた情景が変わる。
幼い頃のアレストと接し、しばらくするとすぐに情景が変わっていくのを繰り返した。
そして今度、カナトはあぜ道に立っていた。近くには川も流れ、人が通るための板が橋代わりにされている。
「ここって…あの川まさか」
少し見覚えのある川はちょうどカナトが流されていたあの川である。
重要なところまで来たとカナトは気づいた。自分に関する記憶が変わったならここから自分が出現した記憶を再現して、偽記憶を消さなければいけない。
見てやる!俺が川流れになった代わりに何が流れたか!もしくは何も流れずそのまま通り過ぎるか見てやる!
カナトは急いで川をそって走った。アレストに一度拾ってもらった川に連れていってもらったことがある。
見覚えのある目印が見えてくると立ち止まった。川のそばにある大きな切り株の真ん中に亀裂が入っている。
「ここだ!」
カナトは周りを見て遠くに馬車が見えると急いで川に飛び込んだ。草などをつかんで馬車が通るタイミングで流されるつもりだった。
しかし、馬車がもうすぐ来る、というところで何かが川の真ん中で漂いながら流されていく。
あれは……白い鳥?
不思議がっているあいだに馬車は通り、流された白い鳥を前に止まった。
「あの鳥は?」
アレストのいくぶん低くなった声が止まった馬車から響いてくる。
しまった!出遅れた!あの鳥が俺の代わりになっていたのか!
カナトは急いで死んだふりをしながら川に流された。
馬車の中でアレストはまた何かが流れたのを見かけた。
「あれは……まさかっ!」
アレストは馬車を急いで降りると川に飛び込んだ。
カナトの体を抱き寄せ、ついでに鳥を持ち上げて岸に向かう。使用人の手を借りながら1人と1匹を引き上げると、鳥のほうは水分を吸収した翼が重くて飛べない以外、特に外傷は見当たらない。
一方のカナトはずっと目を覚さない。しかし安定した呼吸音が聞こえてくる。
「カナト、カナト?僕の声は聞こえるか?」
カナトはちらっと目を開けた。
「よかった!」
「アレスト、久しぶり?」
12歳から16歳になったアレストはすでに高い背を有し、初めて見た時と同じ姿をしている。
「どうしてきみが川なんかに……」
「大丈夫!冷水浴だ!」
目をしばたたかせたあと、アレストはぷはっと笑い出した。
「無事そうで何よりだ。ちょうど領地視察の帰りなんだ。一緒に帰ろう」
「もちろん一緒に帰る!」
カナトは道端で翼をはためかせている白い鳥を見た。
チッ、シマエナガ姿の俺よりスレンダーで大きいじゃねぇか。せめて俺もこんなのがよかったな。ぬいぐるみみたいな姿よりだいぶマシだし。
そう考えていた時だった。突然カナトが抱きしめられて、驚いたために抱き返した。
「アレスト?」
「きみの言葉をずっと考えていた。カナト、きみはこの世界の者じゃないな」
「え?」
「きみはまたすぐに消えるだろう。だけど僕は必ず見つけ出す。見つけ出して、思い出して、そしてきみと永遠にーーー」
ねっとりとした声がカナトの鼓膜をなでた。その声と言葉にカナトは思わずぶるりと震えた。
最後の言葉を聞く前にまたも情景が変わる。今度は空に浮かんでいた。眼下に広がるのは一面の雪である。
その雪に覆われた場所でアレストがユシルと一緒にいるのが見える。だがすぐに違うと気づいた。それはほぼ勘と言っていい。
あれは偽ユシルだ!
これは偽の記憶だと気づいた。
アレストは偽ユシルを抱き上げて小屋に向かっているのが見え、その後ろにイグナスもついている。
これ雪山で遭難の時の記憶じゃねぇか!
カナトは必死に体をよじって下に降りようとしたができなかった。
「アレスト!!俺はここだ!」
しかし3人が小屋に入ってから出てこなくなってしまった。カナトが落ち込んだその時、目の前の情景が一瞬ザザッと歪む。
異変に気づいて次に目を向けた時、すでに小屋は炎に飲み込まれていた。
「は?な、なんで……」
小屋から誰かがゆっくりと歩み出た。アレストである。全身を血まみれにしたアレストがふいに空を見上げた。
血に汚れた顔にふっと柔らかい笑顔が浮かぶ。
その口が何かをつぶやくように動き、その直後、情景が変わった。カナトの体はやはり宙に浮かんでいる。
走る馬車が見え、その窓からアレストが偽ユシルの首を絞めていた。
「なんだあれ!」
アレストは笑顔だが、狂気じみた顔にカナトは首を振りそうになる。
こんなの、アレストじゃ……いやでも俺にもしてないか?でも、だとして偽ユシルにもする理由はなんだ?まさか自分から逃げようとしたから嫉妬したなんてことはないだろうし。
すると馬車が突然飛び出してきた人を避けるために急いで道を変更し、バランスが崩れて畑に転落してしまった。
これ領地視察の事故の時か!?
だが倒れた馬車から出たアレストは、片手で偽ユシルの髪をつかんで引きずり出していた。畑にそのまま捨てるように離すと顔を上げる。カナトの姿を見つけるとやはり柔らかい笑顔で微笑んだ。
また情景が変わる。
お城のパーティーでのことだ。偽ユシルが毒入りのワインを飲んで悶えながらその場に倒れた。
そばにいたアレストはただシャンパンのグラスを揺らして笑みを浮かべている。その目が上を向くとカナトと合った。
やはり優しい笑みで笑いかける。
また情景が変わる。
今度は狩猟場だ。偽ユシルの首が射られた矢に血を吹き出して、体がそのまま崩れ落ちた。矢を射たのはアレストである。
ひと仕事終わったとばかりに息を吐き出したアレストは、宙にいるカナトを見上げると笑った。
また情景が変わる……偽ユシルが死ぬ……情景が変わる……偽ユシルが死ぬ……情景がーー
ずっと殺しを繰り返したアレストは毎度終わるたびにカナトの姿を探し、成果を見せる犬のように期待のこもった優しい笑みをもらす。
な、なんなんだよ……これ。
絶対もとの記憶じゃない。かと言って偽の記憶でもない。記憶の中でアレストは幾度も自分の手で偽ユシルを殺め、こういう物語じゃないとばかりに、童話のように残酷で純粋な殺意を見せていた。
その光景たちに悪寒がし、カナトは吐きそうになる。血生臭い光景にではない。その光景に興奮しそうになる自分が気持ち悪く、耐えられないからだった。
も、もしかして……感情に同化しそうになっているのか?こんな光景に?アレストはこんな気持ちでやっているのか!?
カナトが酷い恐怖に震え出した。
その瞬間、まるでカナトの存在を拒否するように、目の前が鉛筆で黒塗りされたように真っ暗になった。
引力を感じて体が引っ張り出されていく。
真っ暗な場所で丸い鏡のように今まであった様々な出来事が映し出されている。
急速に引っ張り出される体は自分の意思でどうにもできず、通り過ぎる光景たちに目を滑らせることしかできない。
その中でアレストとフェンデル、デオンの3人の姿が見えた。
そういえばこの3人、いつ出会ったんだ?
暗い部屋、ランプの光……静かな部屋に急に息苦しそうな呼吸音が響いた。
「かっ……はっ、ぁ!!」
アレストは目を覚ました。だが息苦しさにのどを押えてベッドの上でもがく。苦しげな声と行動に反し、その顔は笑顔を浮かべていた。
興奮とも取れる笑顔をするアレストは、骨の髄まで満たされた気分になっていた。
過去の記憶に、様々なところでカナトの姿がある。苦しかった時期や辛かった時期、すべてに癒しと助けを与えてくれた。
“ないはずの記憶が記憶として残っている”
そのことにどうしようもない興奮を覚えた。自分だけが知る記憶だ。記憶の世界で自分とカナトだけがお互いを本当の意味で認識している。自分とカナトだけである。
なんて気分がいいんだ!満たされる!
新しい記憶も、記憶をなくした期間に知った本物の“愛”もアレストの脳を甘くからめ取った。
今までカナトに向ける執着を愛だと勘違いしていた。しかし、そうじゃない。カナトと長い時間を過ごさなかった記憶のないアレストは本物の愛をカナトに抱いてしまった。それは執着しか感じなかった今のアレストでは絶対に手に入らない感情である。
何もかも無くしたと思った時期にカナトがいてくれた。何も対価を求めなかった。何もなくてもついてきてくれる。命さえ証拠として渡してくれた。
それは今まで過ごしてきた期間と合わせて執着となった。だが今、短い期間しか過ごさなかったはずのあっちのアレストは確実に誠実なカナトに“愛”を感じた。
少しずつと落ち着いてきたアレストは手探りにカナトを見つけた。その頭に手を乗せてゆっくりとなでる。
「きみは、僕だけのものだ」
ただいまーー
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