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第四章
貴族の男
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カナトは目から火が吹き出しそうな勢いで、貴族の男よりも横柄な態度でどかりとソファに座った。
脚をバーンと広げて腕を組む。
「何しにきたんだよ!……ですか!」
「ふんっ、敬語もろくにできない平民が。契約書を出しなさい。この場で署名してやる」
「申し訳ありませんが、来る際は事前に知らせてもらわないと困ります。今回はお引き取りください」
シドがいつもより一段と冷めた口調で言った。
「使用人ごときが口答えするんじゃない!わしがいつ来ようとなぜお前に知らせないといけない!さっさともってこい!どうせ保管しているのだろう!こざかしいやつらめ。やはり血が下賤だと考えも同等だな」
耐えきれなかったカナトがダンッとテーブルに手を置いた。
「いい加減にしろよ!下賤とか使用人ごときとか、好き勝手言いやがって!アレストは例え貴族の血を持っていなくてもお前らよりよっぽど優秀で考え深い人なんだよ!」
「……っ!お前は口答えするほどの立場ではない!身分をわきまえろ!この主人の犬が!」
「うるせぇよ!ハゲカッパ!!」
「か、かっぱ?……いや、誰がハゲだ!わしはまだ毛量が豊富だ!」
「あと何年持つだろうな!?テメェが毛根まで死滅した際に写真撮ってやるよ!」
「しゃしん?ええい、わけのわからん言葉ばかり使いおって、バカにしているのか!」
「バカにしてんのはそっちだろ!?」
「やはり主人に似て無礼だな!」
シドは喧嘩し出しそうなカナトの前に周り、前のめりな肩を押し戻した。
「落ち着け」
ふんっ、とカナトは顔をそっぽ向かせた。
もう喧嘩腰はやめるとわかって、シドは改めて貴族の男を見る。
「侯爵、いくらアレスト様がいないからと言って通達もなく来られるのは礼儀に反するのでは?それに、主人に似て、といいますがカナト……さんのどこを見て似ていると思ったのですか。なんなら、頭だけで言えば別の生物ですよ」
カナトがうん?と片眉を上げて見た。その言葉に違和感を感じたが、具体的にどこに違和感があるのかがわからない。
別の生物?ほめているわけじゃないよな?
「それもそうか。まあいい、事前通達はしなかったが、今こうして来たことを無駄足にする気か?気を利かせてさっさと書類出さないか!」
「……わかりました。少々お待ちください」
シドは去り際にカナトへ、面倒ごとを起こすな、という目線を投げて出ていった。
部屋に2人のみ残ったとなると、また何か言われるのではと身構えるも、貴族の男は何も言わずにただ目を閉じているだけだった。
カナトが少し意外そうにしながら、そういえばもう3時はすぎているのに今日のおやつをまだ食べていないことを思い出した。さすがにこの状態で誰かが「午後のおやつです!」と持ってくるはずがない。
そう思うとなんだかやる気も消え、ソファにだらんと垂れた。
その時、スッと貴族の男が立ち上がり、窓の前に行った。
不思議そうに見つめると貴族の男はシャッとカーテンを閉めた。
ん?
「何やってんだ?」
「カナト、と言ったな。お前がカナトで間違いないな」
「は?当たり前だろ」
「わしは辺境伯殿の代わりに来た」
「辺境伯って、もしかしてイグナスのことか?」
「ああ、そうだ」
途端にカナトがソファから立ち上がってパクパクと口を動かした。
「な、なんで……あれ?」
貴族の男は近づいていき、声をひそめた。
「辺境伯は今現在行動しにくい状況にある。お前の主人、アグラウが命の危機に瀕しているのを知りながら、辺境伯のせいにしようとしている」
「ど、どういうことだ?」
「アグラウが辺境伯のところにいることを知ったようでな、すでに何度か浄化機関や騎士の連中が捜査と言って邸宅まで押し入っている」
「嘘だろ?なんでそんなことに……イグナスは、大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃない。毒に侵されているのはすでに知られている。これもアレストのしわざだ。捜査という名目も、ただより多くの人にその事実を見せつけているだけだ。おかげでユシル殿が魔法を使えない状況にある。あの重い体で完治すればみんなが不思議がるからな」
アレスト……まだアグラウの毒殺あきらめてないのか?
やっぱり俺はだまされたのか?居場所を言うべきじゃなかった?
カナトは体が急激に冷え込んでいくのを感じた。アレストにだまされたかも知れないということが重石のように精神にのしかかる。
「落ち込んでいる場合か!あの手この手ですでに多くの貴族がアレストの陣営に立っている。今各地から魔女かもしれないと疑いをかけられた人物たちが酷いことに遭っている。先ほどの若造、フランチェスタ家の新当主だな。あやつはまだまともな考えを持っている。だが、非協力的な態度ですでに警戒されただろう。最後まで協力しないなら後ろめたいこととともに排除されるかもしれない。このままでいいのか」
「いいわけがないだろ!」
「外に馬車を待たせている。それを使って首都へ行け。そしてアレストの蛮行を止めるんだ。辺境伯が言うには、止められるのはお前だけだと」
「で、でも俺が馬車使ったら、お前はどうすんだ?」
「こんな時にまだそれを続けるのか!お前に盗られたと言ってテキトーにあしらうわい!」
「それを続ける?」
貴族の男は、はあ、と膨大なため息を吐き出した。
アレストのようなやつの専属使用人になれる人がこんな単純で、性格がすきだらけなわけがない。それが貴族の男、もといバモンの考えである。
なので初対面の時からカナトのみせつける態度が相手を油断させるための演技にとらえていた。
だが、そう思われている当の本人は頭をかいて何が“それ”を指しているのかまったくわからない。
「いいか、カナト。辺境伯の邸宅が調査された件を言っただろ。何度探してもアグラウが見つからないせいなのかどうか、しばらくして急にあのキトウという偽ユシルの処刑の噂が伝わってきた。何かを企んでいることをはぶいても、もし本当に誰かが魔女だと言われて処刑されたなら、この魔女狩りは歯止めが効かなくなる。本格的に無実の人々が巻き込まれる。過去の歴史は繰り返したくない。頼んだぞ」
「わ、わかった……アレストを止めてくる!」
「早く行きなさい。あのシドという者が帰ってくる前に」
「えっ?」
「うん?」
「シドは連れて行ったらダメなのか?」
「………何を言っているんだお前は」
「だって、荷物も片付けてないし、俺1人だと迷うだろうし」
「わしの御者がついてとる!こんな時に荷物などいらん!裸でも行け!」
「わ、わかったって!怒るなよ!」
言いながらカナトも急いでドアに向かった。
「周りの者に気をつけなさい」
カナトが振り返った。
「周りの者?」
「ああ」
「わかった!」
バタンとドアが閉まった。
バモンはここまで言えばわかってくれるだろうと思った。アレストの専属使用人になれるのだから、頭は悪くないはずだ。そもそも最初から知っているのかもしれない。
シドや他の使用人はアレストの言うことしか聞かないはずである。幸いと言うべきか、アレストに信用されているカナトが味方となれば、風向きが変わるかもしれない。
周りの者に気をつけるように言ったのは、信用するなということである。
バモンは『コドク』という組織を知っている。その手を借りてこの地位に上がりつめたと言ってもいい。そのためか、『コドク』の暗殺者が持つあの独特の空気をある程度感じ取ることができる。
それが悪寒がするくらいにこの屋敷に充満していた。
暗殺者がいたとして、1人や2人という人数ではない。もしかしたらあのシドという男も……。
バモンはため息を吐き出した。
確かに自分はいい人ではない。だが、あの魔女狩りという惨劇を繰り返していいとは思わない。社交が重要視される貴族のあいだで魔女狩り賛成派と反対派に分かれてしまえば、今までの均衡が崩れる。それを阻止しなければいけない。これはいわば自分のためでもある。
脚をバーンと広げて腕を組む。
「何しにきたんだよ!……ですか!」
「ふんっ、敬語もろくにできない平民が。契約書を出しなさい。この場で署名してやる」
「申し訳ありませんが、来る際は事前に知らせてもらわないと困ります。今回はお引き取りください」
シドがいつもより一段と冷めた口調で言った。
「使用人ごときが口答えするんじゃない!わしがいつ来ようとなぜお前に知らせないといけない!さっさともってこい!どうせ保管しているのだろう!こざかしいやつらめ。やはり血が下賤だと考えも同等だな」
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「いい加減にしろよ!下賤とか使用人ごときとか、好き勝手言いやがって!アレストは例え貴族の血を持っていなくてもお前らよりよっぽど優秀で考え深い人なんだよ!」
「……っ!お前は口答えするほどの立場ではない!身分をわきまえろ!この主人の犬が!」
「うるせぇよ!ハゲカッパ!!」
「か、かっぱ?……いや、誰がハゲだ!わしはまだ毛量が豊富だ!」
「あと何年持つだろうな!?テメェが毛根まで死滅した際に写真撮ってやるよ!」
「しゃしん?ええい、わけのわからん言葉ばかり使いおって、バカにしているのか!」
「バカにしてんのはそっちだろ!?」
「やはり主人に似て無礼だな!」
シドは喧嘩し出しそうなカナトの前に周り、前のめりな肩を押し戻した。
「落ち着け」
ふんっ、とカナトは顔をそっぽ向かせた。
もう喧嘩腰はやめるとわかって、シドは改めて貴族の男を見る。
「侯爵、いくらアレスト様がいないからと言って通達もなく来られるのは礼儀に反するのでは?それに、主人に似て、といいますがカナト……さんのどこを見て似ていると思ったのですか。なんなら、頭だけで言えば別の生物ですよ」
カナトがうん?と片眉を上げて見た。その言葉に違和感を感じたが、具体的にどこに違和感があるのかがわからない。
別の生物?ほめているわけじゃないよな?
「それもそうか。まあいい、事前通達はしなかったが、今こうして来たことを無駄足にする気か?気を利かせてさっさと書類出さないか!」
「……わかりました。少々お待ちください」
シドは去り際にカナトへ、面倒ごとを起こすな、という目線を投げて出ていった。
部屋に2人のみ残ったとなると、また何か言われるのではと身構えるも、貴族の男は何も言わずにただ目を閉じているだけだった。
カナトが少し意外そうにしながら、そういえばもう3時はすぎているのに今日のおやつをまだ食べていないことを思い出した。さすがにこの状態で誰かが「午後のおやつです!」と持ってくるはずがない。
そう思うとなんだかやる気も消え、ソファにだらんと垂れた。
その時、スッと貴族の男が立ち上がり、窓の前に行った。
不思議そうに見つめると貴族の男はシャッとカーテンを閉めた。
ん?
「何やってんだ?」
「カナト、と言ったな。お前がカナトで間違いないな」
「は?当たり前だろ」
「わしは辺境伯殿の代わりに来た」
「辺境伯って、もしかしてイグナスのことか?」
「ああ、そうだ」
途端にカナトがソファから立ち上がってパクパクと口を動かした。
「な、なんで……あれ?」
貴族の男は近づいていき、声をひそめた。
「辺境伯は今現在行動しにくい状況にある。お前の主人、アグラウが命の危機に瀕しているのを知りながら、辺境伯のせいにしようとしている」
「ど、どういうことだ?」
「アグラウが辺境伯のところにいることを知ったようでな、すでに何度か浄化機関や騎士の連中が捜査と言って邸宅まで押し入っている」
「嘘だろ?なんでそんなことに……イグナスは、大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃない。毒に侵されているのはすでに知られている。これもアレストのしわざだ。捜査という名目も、ただより多くの人にその事実を見せつけているだけだ。おかげでユシル殿が魔法を使えない状況にある。あの重い体で完治すればみんなが不思議がるからな」
アレスト……まだアグラウの毒殺あきらめてないのか?
やっぱり俺はだまされたのか?居場所を言うべきじゃなかった?
カナトは体が急激に冷え込んでいくのを感じた。アレストにだまされたかも知れないということが重石のように精神にのしかかる。
「落ち込んでいる場合か!あの手この手ですでに多くの貴族がアレストの陣営に立っている。今各地から魔女かもしれないと疑いをかけられた人物たちが酷いことに遭っている。先ほどの若造、フランチェスタ家の新当主だな。あやつはまだまともな考えを持っている。だが、非協力的な態度ですでに警戒されただろう。最後まで協力しないなら後ろめたいこととともに排除されるかもしれない。このままでいいのか」
「いいわけがないだろ!」
「外に馬車を待たせている。それを使って首都へ行け。そしてアレストの蛮行を止めるんだ。辺境伯が言うには、止められるのはお前だけだと」
「で、でも俺が馬車使ったら、お前はどうすんだ?」
「こんな時にまだそれを続けるのか!お前に盗られたと言ってテキトーにあしらうわい!」
「それを続ける?」
貴族の男は、はあ、と膨大なため息を吐き出した。
アレストのようなやつの専属使用人になれる人がこんな単純で、性格がすきだらけなわけがない。それが貴族の男、もといバモンの考えである。
なので初対面の時からカナトのみせつける態度が相手を油断させるための演技にとらえていた。
だが、そう思われている当の本人は頭をかいて何が“それ”を指しているのかまったくわからない。
「いいか、カナト。辺境伯の邸宅が調査された件を言っただろ。何度探してもアグラウが見つからないせいなのかどうか、しばらくして急にあのキトウという偽ユシルの処刑の噂が伝わってきた。何かを企んでいることをはぶいても、もし本当に誰かが魔女だと言われて処刑されたなら、この魔女狩りは歯止めが効かなくなる。本格的に無実の人々が巻き込まれる。過去の歴史は繰り返したくない。頼んだぞ」
「わ、わかった……アレストを止めてくる!」
「早く行きなさい。あのシドという者が帰ってくる前に」
「えっ?」
「うん?」
「シドは連れて行ったらダメなのか?」
「………何を言っているんだお前は」
「だって、荷物も片付けてないし、俺1人だと迷うだろうし」
「わしの御者がついてとる!こんな時に荷物などいらん!裸でも行け!」
「わ、わかったって!怒るなよ!」
言いながらカナトも急いでドアに向かった。
「周りの者に気をつけなさい」
カナトが振り返った。
「周りの者?」
「ああ」
「わかった!」
バタンとドアが閉まった。
バモンはここまで言えばわかってくれるだろうと思った。アレストの専属使用人になれるのだから、頭は悪くないはずだ。そもそも最初から知っているのかもしれない。
シドや他の使用人はアレストの言うことしか聞かないはずである。幸いと言うべきか、アレストに信用されているカナトが味方となれば、風向きが変わるかもしれない。
周りの者に気をつけるように言ったのは、信用するなということである。
バモンは『コドク』という組織を知っている。その手を借りてこの地位に上がりつめたと言ってもいい。そのためか、『コドク』の暗殺者が持つあの独特の空気をある程度感じ取ることができる。
それが悪寒がするくらいにこの屋敷に充満していた。
暗殺者がいたとして、1人や2人という人数ではない。もしかしたらあのシドという男も……。
バモンはため息を吐き出した。
確かに自分はいい人ではない。だが、あの魔女狩りという惨劇を繰り返していいとは思わない。社交が重要視される貴族のあいだで魔女狩り賛成派と反対派に分かれてしまえば、今までの均衡が崩れる。それを阻止しなければいけない。これはいわば自分のためでもある。
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