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第1章 入学試験は命がけ!?
8.遊び半分なんかじゃない
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§
カレーを作る。そう宣言して、数時間が過ぎた。
結論から言うと、カレー作りは成功! ……だけど、かなり疲れちゃった。
なぜかと言うと、料理の最中にチトセちゃんに質問攻めされたからだ。
「お米は洗剤で洗わなくてもいいのです?」とか、「野菜ってどうやって切るのです?」とか、「火の勢いを強くすればあっという間に完成するのではないのです?」とか、そんな感じの質問を……。
チトセちゃんの質問に答えながら料理を作っていたら、思っていたよりも時間がかかっちゃった。でも、チトセちゃんが楽しそうだったしいいか。
「……ん? いい匂いがするでござる」
十七時を過ぎた頃、ウィガルくんが目を覚ました。
「ウィガルくん! 体は大丈夫?」
「心配をかけて、申し訳ないでござる。まさか回復魔法を一度使っただけで気を失ってしまうとは……不覚」
「あんな大けがを治したら大量の魔力を消費するはずなので、気を失わない方がおかしいのですよ」
「そうだよ! ウィガルくんが居なかったら、きっとカヤトくんは助からなかった。ありがとね」
私たちの言葉が嬉しかったようで、ウィガルくんは笑いながらもふもふの尻尾を大きく振った。……こんなことを思ったら失礼だけど、近所の家に住んでる小型犬の動きに似ていてかわいいなあ。
「カヤトくんは……まだ、起きそうにないね」
「傷はウィガルさんが治しましたが、体力も魔力も大量に失っているので仕方がないことかと。良ければ夜中、悪ければ朝まで目覚めないかもしれないのです」
「そっか。……カヤトくんには悪いけど、先にご飯を食べちゃおっか」
本当はカヤトくんが起きるのを待って、一緒に食べたかったけど仕方ない。夜中や明日の朝まで食べずに過ごすなんて無理だもん。とっってもお腹が空いたから!
「なんと。お二人が夕飯を作ってくれたでござるか?」
「うん。ヒマだったしね」
「重ね重ね申し訳ないでござる……」
「気にしなくていいのです。初めての料理、なかなか楽しかったのですよ」
そう言って、チトセちゃんはウィガルくんの尻尾をもみ始めた。……えっ? 何で急にこんなことを?
「チ、チトセどの? なぜオイラの尻尾をもむでござるか?」
「チトセもわかりません。ですが、動いているのを見たら触りたくなったのです」
「確かに、動いてるワンちゃんの尻尾って触りたくなるよね」
「オイラはワンちゃんでなくオオカミの魔族でござる……」
「えっ!? オオカミだったの!? てっきり柴犬の魔族かと……」
「あっ。ウィガルさんの尻尾から力が抜けたのです」
私の言葉がショックだったみたいで、ウィガルくんの耳や尻尾がぺたりと垂れてしまった! 私のバカー!!
「ご、ごめんね! そうだ! ご飯! ご飯にしよう! 今すぐ!!」
我ながらごまかすのが雑! だけど落ち込んだ時はご飯を食べれば元気が出る……はず! だから今すぐご飯を食べるのは正解! うん、そういうことにしておこう!
§
「美味しいでござる!」
カレーを一口食べた瞬間、ウィガルくんは目を輝かせて尻尾をぐるんぐるんと回した! 良かった! やっぱり元気を出すにはご飯が一番だね!
「じゃがいもがほくほくで大変良きなのです」
チトセちゃんも気に入ったみたいで良かった! さあ、私も食べよう!
「……うん、おいしい! 外で食べるカレーは格別だね!」
外で食べるカレーってなんでこんなにおいしく感じるんだろう! 不思議だなあ!
……おいしすぎて、あっという間に食べ終わってしまった。作るのは時間がかかるのに、食べるのはあっという間。なんか切ない。
§
「ふああ……。こんな時間に起きてるの、初めてだなあ」
時刻は二十三時を過ぎた頃。私はたき火の近くで見張りをしていた。
カレーを食べ終わった後に私たち三人は話し合いをし、朝が来るまで三時間ずつ交代で見張りをしようと決めたのだ。
私は二十二時から一時までの見張り役。だから後二時間近く見張りをしなくちゃいけない。……普段早寝してるから、夜更かしするのは結構きついなあ。
「……いてっ!」
寝ないように頑張ろう。私がそう心の中で呟いたのと同時に、カヤトくんが突然がばっと起き上がった!
「カヤトくん! 良かったぁ! 目が覚めたんだね!」
「ここは……?」
「試練の森の中だよ。覚えてない? カヤトくん、私をかばってディアラグスにひっかかれて……」
「……そうか。オレは、みっともなくやられたんだな」
胸を押さえながら、カヤトくんがぽつりとそうつぶやいた。
「ねえ、カヤトくん。どうして私をかばったの? 私のこと、嫌ってそうだったのに……」
「……そうだな。お前みたいに、後先考えず危険に突っ込みそうな正義バカは苦手だ。どうせ遊び半分で試験を受けに来たんだろ?」
「遊び半分なんかじゃない!!」
思わず、私は叫んでしまった。私の声におどろいたようで、カヤトくんが目を見開いている。
……しまった。チトセちゃんとウィガルくんが起きちゃう。……と思ったけど、二人は動かない。どうやら、よっぽど疲れているみたい。起きなくて良かった。
「……大きな声を出してごめん。だけど、私は遊び半分でMCCアカデミーに入りたいと思ったわけじゃない。本気で正義の魔法使いになりたいの。私のパパの命を奪った、レッドフェイスのような悪い魔法使いを許せないから」
「レッドフェイスだと!? お前も、あいつに家族をやられたのか!?」
寝袋から出てきたカヤトくんが、勢いよく私に近づいてきた!
「お前も、って……。もしかして、カヤトくんもレッドフェイスに……」
「……ああ。五年前の嵐桜タワー爆破テロで、両親と妹をやられた」
そんな。まさかカヤトくんも、レッドフェイスに家族の命を奪われていたなんて……。
「オレはレッドフェイスを絶対に許さねえ。あいつを追い詰めるために、オレは強くならなきゃいけねえんだ……!」
「……そっか。それが、カヤトくんがMCCアカデミーに入学したい理由なんだね」
「ああ」
カヤトくんがこくりとうなずく。――彼の目は、とても真剣なものだった。
「レッドフェイスが許せないのは私も同じだよ。MCCアカデミーに入学して、強くなりたいのも同じ。だからさ……」
一つ、深く息を吸う。そして、カヤトくんの真剣な目を真っ直ぐに見つめて、私は言葉をしぼりだした。
「協力しようよ。ここにいる四人で力を合わせて、ディアラグスを倒そう。それで、みんなで入学して一緒に強くなろうよ」
「協力……」
「うん。『一人でできることには限界がある。でも、誰かと力を合わせれば限界を超えられる』んだよ。これ、私のパパの口癖」
一人でできないなら、誰かと力を合わせる。そうすれば、できないこともできるようになる。私はそう信じてる!
「一人でできることには限界がある、か……」
カヤトくんは、自分の手のひらを見つめながらぽつりとつぶやいた。その後、こう言葉を続ける。
「……誰かと群れるのはだせえと思ってたけど、一人で格上の相手に挑んで無様に負けた今のオレはもっとだせえか。お前たちが居なかったら、多分死んでたしな」
「だったら……」
「ああ。お前らと一緒に戦わせてくれ。……それと、色々と迷惑をかけて悪かった。遊び半分って決めつけたことも謝る。すまなかった」
そう言って、カヤトくんは深々と頭を下げた。まさかこんなに素直に謝られるとは思わなかった。ひょっとして、根は素直なのかな?
「謝らないで。というか、謝るのはこっちだよ! 私を助けたせいで、ケガをさせてごめんね!」
「気にすんな。オレがしたくてやったことだ。……妹に似たヤツを死なせたくなかったからな」
「えっ? 私とカヤトくんの妹ちゃんって似てるの?」
「そうだな。正義の味方にあこがれて、自ら危険な場所に突っ込んでいくようなヤツだった。だからあの日も、タワーにいた両親を助けに行くなんて言って炎上したタワーに突っ込んで行って……。オレと一緒に広場に残っていたら、助かっていたはずなのに……」
「そっか。そうだったんだ……」
カヤトくんは、亡くなった妹ちゃんと似ていた私を放っておけなかったんだ。
もしかしたら、カヤトくんが一人でなんとかしようとしていたのは、私たちを危険に巻き込みたくないからだったのかもしれない。
「……ありがとね」
「オレがしたくてやったって言っただろ。だから、礼なんか言うな」
カヤトくんがぷいっとそっぽを向いてしまった。よく見たら、たき火の明かりで照らされたカヤトくんの顔が少し赤くなっているような気がする。
「ひょっとして、照れてるの?」
「て、照れてなんかいねえよ! この正義バカ!」
「だから私は正義バカじゃなくてヒナコだって! ちゃんと名前で呼んでよ!」
「……んじゃ、ヒナでいいだろ。やかましくて、鳥のヒナっぽいし丁度いいだろ」
「うーわ! やっぱカヤトくん性格悪い! ……でも、正義バカよりかはマシか」
思わず、私は笑ってしまう。それにつられたのか、カヤトくんもふっとほほえんだ。
……へえ。カヤトくんって、こんな表情もできるんだ。なんか、いいなあ。
「……うっ」
突然、ぐううぅ~というマヌケな感じの音が辺りに響いた。
これ、昼間も同じようなことがあったなあ。昼間に鳴ったのはチトセちゃんのお腹だったけど、今鳴ったのはカヤトくんのお腹だ。
「カレーがあるけど食べる?」
「……おう」
顔を真っ赤にしながら、カヤトくんは頷いた。……どうやら、カヤトくんは照れ屋さんみたいだ。面白いなあ。
カレーを作る。そう宣言して、数時間が過ぎた。
結論から言うと、カレー作りは成功! ……だけど、かなり疲れちゃった。
なぜかと言うと、料理の最中にチトセちゃんに質問攻めされたからだ。
「お米は洗剤で洗わなくてもいいのです?」とか、「野菜ってどうやって切るのです?」とか、「火の勢いを強くすればあっという間に完成するのではないのです?」とか、そんな感じの質問を……。
チトセちゃんの質問に答えながら料理を作っていたら、思っていたよりも時間がかかっちゃった。でも、チトセちゃんが楽しそうだったしいいか。
「……ん? いい匂いがするでござる」
十七時を過ぎた頃、ウィガルくんが目を覚ました。
「ウィガルくん! 体は大丈夫?」
「心配をかけて、申し訳ないでござる。まさか回復魔法を一度使っただけで気を失ってしまうとは……不覚」
「あんな大けがを治したら大量の魔力を消費するはずなので、気を失わない方がおかしいのですよ」
「そうだよ! ウィガルくんが居なかったら、きっとカヤトくんは助からなかった。ありがとね」
私たちの言葉が嬉しかったようで、ウィガルくんは笑いながらもふもふの尻尾を大きく振った。……こんなことを思ったら失礼だけど、近所の家に住んでる小型犬の動きに似ていてかわいいなあ。
「カヤトくんは……まだ、起きそうにないね」
「傷はウィガルさんが治しましたが、体力も魔力も大量に失っているので仕方がないことかと。良ければ夜中、悪ければ朝まで目覚めないかもしれないのです」
「そっか。……カヤトくんには悪いけど、先にご飯を食べちゃおっか」
本当はカヤトくんが起きるのを待って、一緒に食べたかったけど仕方ない。夜中や明日の朝まで食べずに過ごすなんて無理だもん。とっってもお腹が空いたから!
「なんと。お二人が夕飯を作ってくれたでござるか?」
「うん。ヒマだったしね」
「重ね重ね申し訳ないでござる……」
「気にしなくていいのです。初めての料理、なかなか楽しかったのですよ」
そう言って、チトセちゃんはウィガルくんの尻尾をもみ始めた。……えっ? 何で急にこんなことを?
「チ、チトセどの? なぜオイラの尻尾をもむでござるか?」
「チトセもわかりません。ですが、動いているのを見たら触りたくなったのです」
「確かに、動いてるワンちゃんの尻尾って触りたくなるよね」
「オイラはワンちゃんでなくオオカミの魔族でござる……」
「えっ!? オオカミだったの!? てっきり柴犬の魔族かと……」
「あっ。ウィガルさんの尻尾から力が抜けたのです」
私の言葉がショックだったみたいで、ウィガルくんの耳や尻尾がぺたりと垂れてしまった! 私のバカー!!
「ご、ごめんね! そうだ! ご飯! ご飯にしよう! 今すぐ!!」
我ながらごまかすのが雑! だけど落ち込んだ時はご飯を食べれば元気が出る……はず! だから今すぐご飯を食べるのは正解! うん、そういうことにしておこう!
§
「美味しいでござる!」
カレーを一口食べた瞬間、ウィガルくんは目を輝かせて尻尾をぐるんぐるんと回した! 良かった! やっぱり元気を出すにはご飯が一番だね!
「じゃがいもがほくほくで大変良きなのです」
チトセちゃんも気に入ったみたいで良かった! さあ、私も食べよう!
「……うん、おいしい! 外で食べるカレーは格別だね!」
外で食べるカレーってなんでこんなにおいしく感じるんだろう! 不思議だなあ!
……おいしすぎて、あっという間に食べ終わってしまった。作るのは時間がかかるのに、食べるのはあっという間。なんか切ない。
§
「ふああ……。こんな時間に起きてるの、初めてだなあ」
時刻は二十三時を過ぎた頃。私はたき火の近くで見張りをしていた。
カレーを食べ終わった後に私たち三人は話し合いをし、朝が来るまで三時間ずつ交代で見張りをしようと決めたのだ。
私は二十二時から一時までの見張り役。だから後二時間近く見張りをしなくちゃいけない。……普段早寝してるから、夜更かしするのは結構きついなあ。
「……いてっ!」
寝ないように頑張ろう。私がそう心の中で呟いたのと同時に、カヤトくんが突然がばっと起き上がった!
「カヤトくん! 良かったぁ! 目が覚めたんだね!」
「ここは……?」
「試練の森の中だよ。覚えてない? カヤトくん、私をかばってディアラグスにひっかかれて……」
「……そうか。オレは、みっともなくやられたんだな」
胸を押さえながら、カヤトくんがぽつりとそうつぶやいた。
「ねえ、カヤトくん。どうして私をかばったの? 私のこと、嫌ってそうだったのに……」
「……そうだな。お前みたいに、後先考えず危険に突っ込みそうな正義バカは苦手だ。どうせ遊び半分で試験を受けに来たんだろ?」
「遊び半分なんかじゃない!!」
思わず、私は叫んでしまった。私の声におどろいたようで、カヤトくんが目を見開いている。
……しまった。チトセちゃんとウィガルくんが起きちゃう。……と思ったけど、二人は動かない。どうやら、よっぽど疲れているみたい。起きなくて良かった。
「……大きな声を出してごめん。だけど、私は遊び半分でMCCアカデミーに入りたいと思ったわけじゃない。本気で正義の魔法使いになりたいの。私のパパの命を奪った、レッドフェイスのような悪い魔法使いを許せないから」
「レッドフェイスだと!? お前も、あいつに家族をやられたのか!?」
寝袋から出てきたカヤトくんが、勢いよく私に近づいてきた!
「お前も、って……。もしかして、カヤトくんもレッドフェイスに……」
「……ああ。五年前の嵐桜タワー爆破テロで、両親と妹をやられた」
そんな。まさかカヤトくんも、レッドフェイスに家族の命を奪われていたなんて……。
「オレはレッドフェイスを絶対に許さねえ。あいつを追い詰めるために、オレは強くならなきゃいけねえんだ……!」
「……そっか。それが、カヤトくんがMCCアカデミーに入学したい理由なんだね」
「ああ」
カヤトくんがこくりとうなずく。――彼の目は、とても真剣なものだった。
「レッドフェイスが許せないのは私も同じだよ。MCCアカデミーに入学して、強くなりたいのも同じ。だからさ……」
一つ、深く息を吸う。そして、カヤトくんの真剣な目を真っ直ぐに見つめて、私は言葉をしぼりだした。
「協力しようよ。ここにいる四人で力を合わせて、ディアラグスを倒そう。それで、みんなで入学して一緒に強くなろうよ」
「協力……」
「うん。『一人でできることには限界がある。でも、誰かと力を合わせれば限界を超えられる』んだよ。これ、私のパパの口癖」
一人でできないなら、誰かと力を合わせる。そうすれば、できないこともできるようになる。私はそう信じてる!
「一人でできることには限界がある、か……」
カヤトくんは、自分の手のひらを見つめながらぽつりとつぶやいた。その後、こう言葉を続ける。
「……誰かと群れるのはだせえと思ってたけど、一人で格上の相手に挑んで無様に負けた今のオレはもっとだせえか。お前たちが居なかったら、多分死んでたしな」
「だったら……」
「ああ。お前らと一緒に戦わせてくれ。……それと、色々と迷惑をかけて悪かった。遊び半分って決めつけたことも謝る。すまなかった」
そう言って、カヤトくんは深々と頭を下げた。まさかこんなに素直に謝られるとは思わなかった。ひょっとして、根は素直なのかな?
「謝らないで。というか、謝るのはこっちだよ! 私を助けたせいで、ケガをさせてごめんね!」
「気にすんな。オレがしたくてやったことだ。……妹に似たヤツを死なせたくなかったからな」
「えっ? 私とカヤトくんの妹ちゃんって似てるの?」
「そうだな。正義の味方にあこがれて、自ら危険な場所に突っ込んでいくようなヤツだった。だからあの日も、タワーにいた両親を助けに行くなんて言って炎上したタワーに突っ込んで行って……。オレと一緒に広場に残っていたら、助かっていたはずなのに……」
「そっか。そうだったんだ……」
カヤトくんは、亡くなった妹ちゃんと似ていた私を放っておけなかったんだ。
もしかしたら、カヤトくんが一人でなんとかしようとしていたのは、私たちを危険に巻き込みたくないからだったのかもしれない。
「……ありがとね」
「オレがしたくてやったって言っただろ。だから、礼なんか言うな」
カヤトくんがぷいっとそっぽを向いてしまった。よく見たら、たき火の明かりで照らされたカヤトくんの顔が少し赤くなっているような気がする。
「ひょっとして、照れてるの?」
「て、照れてなんかいねえよ! この正義バカ!」
「だから私は正義バカじゃなくてヒナコだって! ちゃんと名前で呼んでよ!」
「……んじゃ、ヒナでいいだろ。やかましくて、鳥のヒナっぽいし丁度いいだろ」
「うーわ! やっぱカヤトくん性格悪い! ……でも、正義バカよりかはマシか」
思わず、私は笑ってしまう。それにつられたのか、カヤトくんもふっとほほえんだ。
……へえ。カヤトくんって、こんな表情もできるんだ。なんか、いいなあ。
「……うっ」
突然、ぐううぅ~というマヌケな感じの音が辺りに響いた。
これ、昼間も同じようなことがあったなあ。昼間に鳴ったのはチトセちゃんのお腹だったけど、今鳴ったのはカヤトくんのお腹だ。
「カレーがあるけど食べる?」
「……おう」
顔を真っ赤にしながら、カヤトくんは頷いた。……どうやら、カヤトくんは照れ屋さんみたいだ。面白いなあ。
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