ゲームちっくな異世界でゆるふわ箱庭スローライフを満喫します 〜私の作るアイテムはぜーんぶ特別らしいけどなんで?〜

ことりとりとん

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79.双子

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79.双子

「アカリさん~。この二人だよ~。双子なんだ~」

「私はアルニラムよ。よろしくね」
「俺はアルニタク」

二人とも髪色は紺色で、一部分がメッシュのように色が薄くなっている。瞳は薄い水色。
双子だと言うのに納得できるくらいよく似ているね。男女なのに。

ニコニコ笑って楽しそうなラムちゃんとは対称的に、たっくんは無理やり連れてこられたようで不貞腐れ気味だ。
ちなみに長すぎるから今あだ名を決めたよ。

「私はアカリ。この子はスピカちゃんね。こちらこそよろしく」

「らむは結構手先器用だよ~。たくは普通かな~」

「そうなんだね。まあとりあえず、一回やってみて貰おっか」

「分かった~。私がやるから、ちゃんと見ててね~」

ミンタカがメモを見ながら一生懸命作る手元を双子が覗き込むのは傍から見ていたら結構かわいい光景よね。

「分かった! やってみてもいい?」

らむちゃんはノリノリでやろうとしているけれど。

「無理。俺はパス」

「え~、たく~。やってみてよ~」

「カンタンだってミンねぇが言うから来たのに、なんだよコレ。ムズすぎんじゃん。」

「じゃあさ、たっくんは豆腐作ってくれない?」

せっかく協力してくれそうなのに逃げられたくないから、ちょっとでもカンタンなことを提案してみた。

「豆腐? 作っても良いけど、わざわざ俺がやらなくてもマーケットで買えば?」

「それがね、私がマーケットで豆腐を買いすぎてるせいで品薄気味なの。
これ以上買い占めるのも良くないかなーって思ってて」

「そうなのか。まあ、普通の生産でいいならする」

たっくんにも納得して貰えたみたいだし、豆腐を沢山作って貰おう。それで料理のスキルレベルが上がったら、★★の豆腐を作ってもらうんだー!

「ミン姉、わたしは麻婆豆腐作ってみてもいい?」

「うん~。やってみて~」

ラムちゃんがミンタカのメモを真剣に見ながら分量通りに材料を計るのをじっと見ていた。

「よし!  たぶん、出来てるはずっ!」

気合い充分なラムちゃんがスキルをぽちっと。

「わっ! ミン姉、出来てるよ! 私でも、★★★生産出来るんだ!」

私にはイマイチ理解できてないけど、★★★生産が出来るっていうのはすっごく感動することらしい。
ラムちゃんはまっすぐストレートな紺の髪がばさばさと揺れるくらい興奮していた。

「アカリさん、教えてくれてありがとう!
私、もっと他のものも作ってみたい!」

「こちらこそ、ありがとうね。
作ってくれるなら、いくらでも教えるよ」
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