ゲームちっくな異世界でゆるふわ箱庭スローライフを満喫します 〜私の作るアイテムはぜーんぶ特別らしいけどなんで?〜

ことりとりとん

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80.部屋のレベル

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80.部屋のレベル

「よーし、ミンタカとラムちゃんのやる気があるうちに、次のレシピも教えちゃうよ!」

「やった~」「いえーい」

「次はポテサラが良いかな。
じゃがいも系は効果:防御が付きやすくて汎用性が高いから良いんだって。
その分効果倍率自体がちょっと低めなんだけど」

「よく分からないけど~、作れるようになりたい~」

興味津々の二人に分かりやすいように説明をつけながらポテサラを作る。
分量を計るのも忘れずにね。

ちなみに、始めから興味無さげだったたっくんは何度か豆腐を作ったら出て行ってしまった。
協力してくれたら嬉しいな、とは思ってたけど無理強いは良くないし。


「あれ? 何で?」

普通なら★★★★になるはずのポテサラが、★★★になっちゃった。

「分量が悪かったのかな? ごめんね、もう一回作り直してもいい?」

「アカリさん~? 何に困ってるの~?」

「これ、本当は★★★★になるんだよ。なのに、ならなかったから、何が悪かったのかな、って思ってて」

「それ、部屋のレベルが足りないからじゃないの?」

「あっ、それだっ!」

ラムちゃんにビシッと指摘されるまで気づいてなかったけど、そういえばそんなルールあったね。

「じゃあ~、わざわざ★★のじゃがいも使わなくてもいいんでしょ~?」

「そうだね。勿体ないし、★の普通のじゃがいも使って作ろうか。
まだ二人はレベル足りないからそもそも★★素材は使えないし」

「アカリさん~、本当にありがとうねぇ~。こんなにすっごい作り方を教えてくれるなんて~」

「ミンタカにとっては凄い事なのかもしれないけど、私にとっては普通のことなんだよ。
それに、こうやって教えてあげれたら、自分が使う分くらいは自分で作れるでしょ? 私が作らなくて済むだけでも有難いんだよ。
もしミンタカに余裕があるなら、他の人に売ってあげたり、作り方を教えてあげたりしてくれたらもっと嬉しいな」

「え~、こんなに凄いことなのに、他の人に教えていいの~?」

ミンタカは、眠たそうな水色の目をまん丸に見開いて驚いている。

「そんなにびっくりすることかな? 自分で作れる人が増えた方が、皆が使いやすくなるでしょ?
今の値段じゃ、とてもじゃないけど皆が使えるとは言えないし、私が一人で世の中の人全員分作るのはあまりにも無理があるからね」


「カストルさんから聞いてたけど、アカリさんはほんとに凄い人なんだね~」
「『英雄』だって言ってたけど、ほんとに女神さまみたいな人だね」


ミンタカだけじゃなくてラムちゃんまで褒めてくれるけど。

「英雄なんかじゃないから! カストルさんが勝手に言ってるだけだから、誤解しないでね?」


「ううん、やっぱりアカリさんは英雄だよ~? こんなに凄い事を考えついた人なのに、全然偉そうじゃないし~」
「女神さまだよ!」


ミンタカとラムちゃんに尊敬の眼差しで見られるのがだいぶツラいよぉ……。
そんなに凄い人じゃないから、称号とか付けるのはマジで勘弁して欲しいな……。

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