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336.整う〜とニコニコ、ギラギラ
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「シュレジェンナ様。
井戸の件はもちろんだけど、その冷泉、効果をちゃんと調べてみないかい」
「そうね。
でもカイヤ会長。
うろ覚えで申し訳ないけれど、確かかなりの臭いがして、冷たいみたいなの。
もし何か効能があるとして使えるかしら?」
「もちろん冷泉としてそのまま使ってもいいし、水を汲んで温めれば温泉としても使えるよ。
臭いが強ければ薄めて使う方法もあるけど、効果次第ではその臭いもありきで売りにできるかもしれないね。
領地内で売りにする効能や用途の違う温泉が複数ヶ所あれば、それだけ観光客も流動するからね。
今計画してる温泉街の予定地とちょうど反対方向にあるなら、このファムント領全体で観光客を循環できるかもしれないよ」
さすがカイヤさん。
温泉の国の商人なだけあるよね。
人の流動は観光業には大事な収入要素の1つだよ。
隣のウィンスさんもウンウン頷いてる。
ウィンスさんの母国、ブランドゥール国にも火山帯があってね。
源泉はあるんだって。
まだ温泉施設まではなくて、地元民が温かい川や泉に入ってるような完全なる自然の源泉かけ流しタイプばかりみたいだから、これからファムント領での経験を参考に動いていくつもりじゃないかな。
それでいうとウィンスさんと仲のいいヨンニョルさん親子の母国、オギラドン国も遠からず参戦すると僕は踏んでるよ。
温泉の事そのものは口出しするつもりはないから僕は黙って聞いてるけど····ふふふ、聞いてるだけで妄想が暴走しちゃう。
お金だけはいっぱい稼いできたからね。
将来外国へ温泉巡りの旅に行ける日も近いかもしれない。
家族皆で湯治の旅とか、滾る!
どうせなら社交界の花と呼ばれてるブルグル公爵令嬢のレイチェル様が参戦して美容スパビジネスとかしてくれないかな?
岩盤浴にサウナ····ああ、ロウリュにアウフグース····妄想だけでも整う~‼
「アリー?!」
「····はっ」
従兄様の声に我に返る。
あ、あれ?!
何で皆が僕を見てるの?!
「ニマニマしながら何かぶつぶつ言ってるアリーもいいわね」
あれ?!
またスーパーモデルがのぼせてる?!
というか、ぶつぶつ言ってたの?!
うそ、ニマニマ付きで?!
「え、えーっと、従兄様?
ぼ、私、何か言いました?」
おっと、焦って危うく僕呼びしそうになっちゃった。
「うん。
ガンバヨク、サウナ、ローユー、アウース?
整う~は、小声だけどはっきり言ってたね」
おっと、惜しい。
サウナは合ってるけど、岩盤浴とロウリュとアウフグースだね。
じゃなくて、ほぼ聞こえてた?!
くっ、恥ずかし過ぎて顔から火が出そうだ。
というか、何だか僕への視線が熱くなってない?!
熱波師も顔負けの熱波を感じさせるよ。
「へへへ····」
「ねえ、アリー?」
僕の誤魔化し笑いを遮って、すっと綺麗な所作で立ち上がったジェン様がゆっくりと、ニコニコ、ギラギラとしたお顔や目やオーラで近づいてくる。
おかしいな?
カイヤさんも同じ感じで近づいて来たぞ?
あ、従兄様が立ち上がってそっと横にはけた。
お顔がやれやれ、仕方ない子ねって言ってた時の義母様と同じに見えるのはどうしてかな?!
『アリー····』
成り行きを微笑んで見ている、ギラギラ強めのウィンスさんはともかく、闇の精霊さんも王子も仲良く従兄様とよく似たお顔で僕を見てるのはどうして?!
あ、女性2人が僕の手をそれぞれに取って両手で包みこんだね。
そのまま僕と目の高さを合わせてしゃがんじゃった。
ジェン様には剣ダコと高めの体温を感じる。
カイヤさんにタコはないけど、商人らしい、何かしらお仕事している人特有の硬さのある手をしてるね。
もちろん2人共女性らしい柔らかさはあるよ。
「照れて顔を赤くするアリーはとっても可愛らしくて食べちゃいたいけれど、それよりも、ね?」
「アリーちゃん?
ほら、温泉街計画の話はガウディード様から聞いてるだろう?
王都の私達が共同出資した多国籍カフェも人気だったから、ここで2号店を出すのに集まったのは話したよね?
実は私はそれ以外にも温泉施設の建設のアドバイザーもお願いされてるんだよ」
「そうなの。
ジャガンダ国は温泉宿が多いから、参考に色々とね。
もちろんガウディード様やウィンス商会長にも何か参考になる話があればってお願いしてあるのよ?」
な、何事かな?
2人とも阿吽の呼吸で畳みかけようとしてない?
「もちろんだけれどアドバイザー料は払うし、簡易で作った温泉にはいつでも、いくらでも入ってくれていいの。
温泉のお湯もここの客室のお風呂でも使えるようにしておくわ」
ふぐっ、いつでも温泉!
ここでも温泉!
「この国独自の温泉施設をシュレジェンナ様には求められててね?
でもほら、私はあくまで母国のジャガンダ国の温泉街のイメージが強いんだ。
それにほら、私とアリーちゃんの仲だろう?
ご所望のものもあるんだけどね?」
ふぐっ、暗にこれまでの東の商会のカイヤ会長として色々と、本当に色々と口利きしてもらったり、面倒事を引き取ってもらったりした事をほのめかされた!
ちなみに今回もちょっとお願いしてる件があるけれども!
「手伝って欲しいの」
「手伝ってくれないかい」
くっ、2人して上目使い!
息もピッタリ!
「「ね、お願い」」
本当にピッタリになった!!
「····はい」
その答え以外を答える術は····僕にはない。
井戸の件はもちろんだけど、その冷泉、効果をちゃんと調べてみないかい」
「そうね。
でもカイヤ会長。
うろ覚えで申し訳ないけれど、確かかなりの臭いがして、冷たいみたいなの。
もし何か効能があるとして使えるかしら?」
「もちろん冷泉としてそのまま使ってもいいし、水を汲んで温めれば温泉としても使えるよ。
臭いが強ければ薄めて使う方法もあるけど、効果次第ではその臭いもありきで売りにできるかもしれないね。
領地内で売りにする効能や用途の違う温泉が複数ヶ所あれば、それだけ観光客も流動するからね。
今計画してる温泉街の予定地とちょうど反対方向にあるなら、このファムント領全体で観光客を循環できるかもしれないよ」
さすがカイヤさん。
温泉の国の商人なだけあるよね。
人の流動は観光業には大事な収入要素の1つだよ。
隣のウィンスさんもウンウン頷いてる。
ウィンスさんの母国、ブランドゥール国にも火山帯があってね。
源泉はあるんだって。
まだ温泉施設まではなくて、地元民が温かい川や泉に入ってるような完全なる自然の源泉かけ流しタイプばかりみたいだから、これからファムント領での経験を参考に動いていくつもりじゃないかな。
それでいうとウィンスさんと仲のいいヨンニョルさん親子の母国、オギラドン国も遠からず参戦すると僕は踏んでるよ。
温泉の事そのものは口出しするつもりはないから僕は黙って聞いてるけど····ふふふ、聞いてるだけで妄想が暴走しちゃう。
お金だけはいっぱい稼いできたからね。
将来外国へ温泉巡りの旅に行ける日も近いかもしれない。
家族皆で湯治の旅とか、滾る!
どうせなら社交界の花と呼ばれてるブルグル公爵令嬢のレイチェル様が参戦して美容スパビジネスとかしてくれないかな?
岩盤浴にサウナ····ああ、ロウリュにアウフグース····妄想だけでも整う~‼
「アリー?!」
「····はっ」
従兄様の声に我に返る。
あ、あれ?!
何で皆が僕を見てるの?!
「ニマニマしながら何かぶつぶつ言ってるアリーもいいわね」
あれ?!
またスーパーモデルがのぼせてる?!
というか、ぶつぶつ言ってたの?!
うそ、ニマニマ付きで?!
「え、えーっと、従兄様?
ぼ、私、何か言いました?」
おっと、焦って危うく僕呼びしそうになっちゃった。
「うん。
ガンバヨク、サウナ、ローユー、アウース?
整う~は、小声だけどはっきり言ってたね」
おっと、惜しい。
サウナは合ってるけど、岩盤浴とロウリュとアウフグースだね。
じゃなくて、ほぼ聞こえてた?!
くっ、恥ずかし過ぎて顔から火が出そうだ。
というか、何だか僕への視線が熱くなってない?!
熱波師も顔負けの熱波を感じさせるよ。
「へへへ····」
「ねえ、アリー?」
僕の誤魔化し笑いを遮って、すっと綺麗な所作で立ち上がったジェン様がゆっくりと、ニコニコ、ギラギラとしたお顔や目やオーラで近づいてくる。
おかしいな?
カイヤさんも同じ感じで近づいて来たぞ?
あ、従兄様が立ち上がってそっと横にはけた。
お顔がやれやれ、仕方ない子ねって言ってた時の義母様と同じに見えるのはどうしてかな?!
『アリー····』
成り行きを微笑んで見ている、ギラギラ強めのウィンスさんはともかく、闇の精霊さんも王子も仲良く従兄様とよく似たお顔で僕を見てるのはどうして?!
あ、女性2人が僕の手をそれぞれに取って両手で包みこんだね。
そのまま僕と目の高さを合わせてしゃがんじゃった。
ジェン様には剣ダコと高めの体温を感じる。
カイヤさんにタコはないけど、商人らしい、何かしらお仕事している人特有の硬さのある手をしてるね。
もちろん2人共女性らしい柔らかさはあるよ。
「照れて顔を赤くするアリーはとっても可愛らしくて食べちゃいたいけれど、それよりも、ね?」
「アリーちゃん?
ほら、温泉街計画の話はガウディード様から聞いてるだろう?
王都の私達が共同出資した多国籍カフェも人気だったから、ここで2号店を出すのに集まったのは話したよね?
実は私はそれ以外にも温泉施設の建設のアドバイザーもお願いされてるんだよ」
「そうなの。
ジャガンダ国は温泉宿が多いから、参考に色々とね。
もちろんガウディード様やウィンス商会長にも何か参考になる話があればってお願いしてあるのよ?」
な、何事かな?
2人とも阿吽の呼吸で畳みかけようとしてない?
「もちろんだけれどアドバイザー料は払うし、簡易で作った温泉にはいつでも、いくらでも入ってくれていいの。
温泉のお湯もここの客室のお風呂でも使えるようにしておくわ」
ふぐっ、いつでも温泉!
ここでも温泉!
「この国独自の温泉施設をシュレジェンナ様には求められててね?
でもほら、私はあくまで母国のジャガンダ国の温泉街のイメージが強いんだ。
それにほら、私とアリーちゃんの仲だろう?
ご所望のものもあるんだけどね?」
ふぐっ、暗にこれまでの東の商会のカイヤ会長として色々と、本当に色々と口利きしてもらったり、面倒事を引き取ってもらったりした事をほのめかされた!
ちなみに今回もちょっとお願いしてる件があるけれども!
「手伝って欲しいの」
「手伝ってくれないかい」
くっ、2人して上目使い!
息もピッタリ!
「「ね、お願い」」
本当にピッタリになった!!
「····はい」
その答え以外を答える術は····僕にはない。
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