死に戻り悪役令息は、魔法騎士になって無双する~男女逆転世界に転生した俺は、なぜか、王女殿下たちから溺愛されてます~

トモモト ヨシユキ

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4 魔法学園の花ですか?(3)

4ー7 夜営の夜

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 4ー7 夜営の夜

 そこは、ダンジョンの2階層の中腹あたりだった。
 他の魔法学園の生徒たちでこの辺りまで来ている者は、いないようだった。
 護衛の騎士達の意見でここから上層に戻るよりもう少し下がったところにある草原で夜営した方がいいということになった。
 俺たちは、草原を目指して歩いた。
 二人の王女殿下たちとは違い、普通の人であるロタは、疲労が隠せなかい様子だ。
 俺は、ロタの荷物を持ってやることにした。
 それを見ていたアウラ王女殿下がロタを睨んだ。
 「男に荷物を持たせるなんて、軟弱な」
 「俺がロタの荷物を持ってやりたいんだよ」
 俺は、アウラ王女殿下に言い返した。
 「だってロタの方が重いものを持ってくれてるからな」
 「ふん!」
 アウラ王女殿下が鼻を鳴らした。
 「従僕だかなんだか知らんが、いちゃいちゃするな」
 はい?
 俺が苦笑しているとバルトレット王女殿下がその場に座り込んだ。
 「疲れた」
 うん。
 俺は、頷く。
 そりゃ、疲れもするだろうさ。
 あれだけ大暴れしたんだしな。
 俺たちは、歩き続けたが、バルトレット王女殿下は、立ち上がろうとはしなかった。
 「姉上?」
 動こうとしないバルトレット王女殿下にごうをにやしたアウラ王女殿下が声をかけた。
 「歩けないなら賭けは私の勝ちでいいな?」
 「・・誰が負けたって?」
 バルトレット王女殿下が勢いよくすくっと立ち上がるとすたすた歩き出した。
 何?
 俺は、王女殿下たちの後ろを歩きながら首を傾げる。
 数十分で草原に出た。
 ダンジョンの中なのに天空には空が広がっていた。
 もう、夕方だった。
 草原にも夕闇が迫っていた。
 俺たちは、夜営の準備を始めた。
 俺とロタは、草原の見晴らしのいい場所に薪を集めて炉を作り火を燃やした。
 荷物から取り出した鍋に生活魔法で作り出した水を汲み火にかける。
 この世界では、料理は、男の仕事だ。
 俺は、鞄から取り出した材料をナイフで一口大に切って鍋に放り込んだ。
 ロタが近くにはえていたキノコをとってきてくれたので俺は、それも鍋に入れる。
 塩と乾燥したパスタも入れてかき混ぜる。
 仕上げに実家から持ってきた黒胡椒を潰したものを隠し味に混ぜる。
 これで、パスタスープの出来上がりだ。
 
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