魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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2 王立モスキュラード学園

2ー8 エリュメ

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 2ー8 エリュメ

 俺とクレアは、しばらく庭のベンチに腰かけてぼんやりと座ってエリュメが泣き止むのを待っていた。
 暖かい陽光が降り注ぎ、あまりののどかさに俺は、眠気を誘われる。
 くすん、と鼻を鳴らしているエリュメの側には猫の魔物が寄り添っていてなんだか心がほっこりしてしまう。
 「リヌ、ありがと。もう、大丈夫、よ」
 エリュメが鼻声で呟いて魔物の頭を撫でると魔物は、低く喉を鳴らす。
 「あなたたちも、ありがとう」
 エリュメに言われて俺とクレアは、恐縮していた。
 「あ、あの、わざとじゃないけどあなたを猫に変えてしまってごめんなさい」
 クレアがおどおどと頭を下げる。
 俺もなんだか、微かに良心が痛むような気がしてくる。
 いや!
 俺は、何も悪くはない筈!
 「試験のこと、たぶん、そんなに悲観しなくても大丈夫だと思うぞ、エリュメ」
 俺は、もごもごとうつ向いて呟く。
 「試験官だってちゃんと見ていたら、君が最善をつくしたことわかってくれるだろ」
 「でも」
 エリュメは、ふぅっと吐息を漏らした。
 「わたしは、あなたたちを相手にして何もできなかったわ」
 「そんなことはないよ」
 俺は、エリュメの方を見つめてから慌てて視線をそらす。
 エリュメは、俺の上着しか身に付けてなくて、白くてきれいな生足に俺は、顔が熱くなる。
 「な、何か、俺にできることがあればいいんだけど」
 「じゃあ」
 エリュメが突然、俺に告げた。
 「わたしと結婚してくれますか?」
 はいっ?
 俺は、驚いてエリュメの方を見た。
 エリュメは、真剣な眼差しで俺を見つめていた。
 「いったいなんの話をしているのですか?」
 声がして振り向くとそこには、アンドレア王女の姿があった。
 それから。 
 俺たちは、王立学園の食堂のカフェテラスでお茶をしていた。
 学園の食堂は、広くて小綺麗でしかもおしゃれなカフェまで併設だれていて学生たちに大人気なのだ、とアンドレア王女からきかされていたので俺も興味があったんだよ。
 もともとこの学園は、貴族の子弟のための学舎というだけあってお金持ちが多い。
 だからか、食堂もなかなかのお値段だった。
 「迷惑をかけたお詫びです。ここは、わたしが支払います」
 「しかし、それでは申し訳ないのでは」
 アンドレア王女、いや、ただの高位貴族令嬢であるアンディーさんが言うとエリュメがにっこりと微笑む。
 「いいんですよ、ほんとにエドワード君たちには迷惑をかけてしまったし。それ以上にこれから迷惑をかけることになるかもしれないのですから遠慮なんてしないでください」
 「そうなのですか?」
 アンディーさんが俺をちらっと見てふっと口許を緩める。
 「では、遠慮なく」
 アンディーさんが遠慮なく焼き菓子とお茶のセットを注文する。
 俺とクレアも同じものにした。
 
 
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