魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ

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7 マルムト攻防戦

7ー7 プリン

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 7ー7 プリン

 今回のことは、騎士団より国王に伝えられた。
 国王であるクロニス・クルス・ディアグラートス陛下は、たいそうご立腹されているとのことだった。
 そりゃそうだろうな。
 国王様がミリアーナ様を王宮ではなく市井で育てられているのは、なんの後ろ楯もないミリアーナ様をこういった政争から守るためのことだ。
 だというのに、誰かがミリアーナ様を利用してアンドレア様の祖父であるルーゼント様を攻撃させた。
 陛下は、今まで次期女王候補の争いには、あまり関わろうとはしていなかった。
 だが、逆にいえばその態度が原因でこういった事件に発展しているのだ。
 噂では、陛下のお気持ちは、もう決まっているのだそうで、近々、次期女王となる方を正式に決められるおつもりだとか。
 なにはともあれ、早く穏やかな生活に戻りたいものだ。
 そうこうしている内に、ミリアーナ様が目覚めたという知らせが届いた。
 俺は、ルーゼント様の執務室で二人でよもやま話をしていたところで、急いでミリアーナ様の休んでいる客室へと向かった。
 だが。
 ミリアーナ様の部屋の前には、白衣を着た老人とメイドたち、それにアンドレア様とルシリアさんがたむろしていた。
 「どうされましたか?」
 俺が訊ねるとアンドレア様が憔悴した様子で俺を見つめた。
 「ミリアーナが」
 なんでも誰も中に入れないらしい。
 ミリアーナ様は、興奮状態で誰も近寄れないのだとか。
 子供の癇癪というには、ちょっとひどい?
 俺は、ルカに命じて特別な食事を調理させた。
 それをのせたトレイを手に俺は、部屋をノックした。
 「入るぞ!」
 ドアを開けると中は、真っ暗闇で。
 「ミリアーナ様?」
 「来るな!」
 部屋の奥から低い獣のような声が聞こえた。
 俺は、かまうことなく奥へと歩をすすめる。
 何かが飛んでくるのを防壁で避けながら俺は、声がした方へと近づいていった。
 しかし、暗すぎる。
 俺は、窓際へと近づいてカーテンを開ける。
 まばゆい光が室内を照らし出す。
 ミリアーナ様は、まだ、俺に辺りにあるものを投げつけるのをやまようとはしない。
 だが、俺を守るルカの防壁がすべてを跳ね返しているから俺には、あたることはない。
 「な、なんで?」
 息をきらせて肩で息をしているミリアーナ様に俺は、黙ってトレイに乗った皿を差し出す。
 それは、ルカに頼んで作ってもらったプリンだった。
 もちろん、この世界にはそういうお菓子は、ない。
 前世の俺は、自他ともに認めるスウィーツ男子だった。
 ただ食べるだけではものたりず自分でも調理するほどの、な。
 
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