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27 魔王で勇者?
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翌日は、王宮で会議があった。
俺は、腰の痛みに堪えて出席した。
ヴィスコンティは、休むようにと言ったけど、これは大切な会議だから出席すると、俺は、言い張った。
「電車が走るようになれば、世界は、広がる。普通の人たちも遠くまで行けるようになるんだ」
ヴィスコンティは、溜め息をついて、そして、俺を抱き上げて運んでくれた。
いや。
お姫様抱っこって。
俺は、一応、抗議したんだが、ヴィスコンティは、受け入れてはくれなかった。
すごく恥ずかしい。
俺は、かぁっと顔が熱くなっていた。
アルフレド国王とアルカトラ王国の使者として訪れていたスイ・ナーダ・アルカトラは、会議の場にヴィスコンティに抱かれて現れた俺に驚いてはいたようだったが、何も聞くことはなかった。
俺たちの会議は、和やかに進み、2つの王国を繋ぐ電車の計画は、5年計画で進められることになった。
その後は、宮廷でお茶会が開かれた。
俺は、そこで人々から質問攻めにあった。
「今度発売される、あの『ビスマルク』の方たちが愛用しておられるというしゃんぷーというものは、ダンジョンシティのお店でしか販売されませんの?」
「あと、お肌にいいとかいう薬品も」
「てれびは?ダンジョンシティでなら手に入りますか?魔王ルファス様」
俺は、できるだけ丁寧に説明し、答えていった。
だがいつまでたっても人々から解放されることはなかった。
「ハジメ、そろそろこちらに。アルフレド国王が待ちくたびれておられます」
「陛下が?」
俺は、人々に頭を下げてから、アルフレド国王のもとへとヴィスコンティに導かれて向かった。
が、陛下は、スイ王子とくつろいで会話を楽しんでいた。
ヴィスコンティと現れた俺を見て、陛下は、笑顔で言った。
「さすが、騎士だな、ヴィスコンティ」
「本当に。姫君を救いだすのは、騎士の役目ですからね」
スイも、にこにこしていた。
「ところで、てれび、なるものと、スライムを使った通信装置のこと、ぜひ、お聞かせ願えませんか?ハジメ」
結局、スイは、ウィスクール王国への滞在期間を1週間ほど延ばして『魔王の杜』ダンジョンへと訪れることになった。
俺は、このスイの急な訪問のために、急いでダンジョンへ帰ることにした。
ポーション屋の地下へと俺を送ってくれたヴィスコンティは、俺に別れ際に言った。
「どうか、その腕輪を大切にしてください。私だと思って、決して外さないで」
「うん」
俺は、頷いた。
「わかったよ、ヴィスコンティ」
予定より早くダンジョンに帰還した俺は、イオルグや、ビザークたちにスイ王子の来訪を告げた。
イオルグは、にやっと笑った。
「あの王子さま、か?」
「ああ」
俺は、答えた。
「失礼のないように、もてなしたい。頼むぞ、みんな」
「了解した」
ビザークが言った。
「そうだ。イグドールが帰ったらすぐに連絡してくれと言っていたぞ、ハジメ」
「イグドールが?」
俺は、部屋へと戻るとスライムの通信機を出してイグドールを呼び出した。
イグドールは、すぐに呼び出しに応じた。
「ハジメ」
イグドールは、深刻そうな表情を浮かべていた。
「厄介なことになってきた」
イグドールの話では、ウィスクール王国の南の国イスミル王国で魔王たちの戦いが勃発しているのだという。
イスミル王国には、4人の魔王がいて、その内の3人が争っているのだが、力が均衡していてなかなか勝敗がつかないのだという。
「奴等の戦いがこっちに飛び火しないとも限らない。今は、静観しているが、どうしたものかな」
「4人目の魔王は?」
俺は、きいた。
「彼は、どうしているんだ?」
「4人目は、ちょっと変わってるからな。たぶん、我々と同じで静観しているんだろう」
イグドールが言う。俺は、この戦いを一刻も早く終わらせてしまいたかった。
「その4人目に会いに行って話ができないかな」
「本気か?ハジメ」
イグドールが考え込んだ。
「お前と、奴、か・・わかった。私も一緒に行こう」
俺とイグドールは、翌日、俺のダンジョンで合流すると2人で一緒に4人目の魔王である人のもとへと転移の魔法で移動した。
突然、玉座の間に現れた俺たちを見ても、その4人目は、顔色1つ変えることがなかった。
「そろそろ来る頃だと思っていたよ。妄執の魔王 イグドール、それに、君は、欲望の魔王 ルファス、か?」
「無欲の魔王 クローゼ、今日は、話があってきた」
えっ?
俺は、ちょっと、イグドールを振り向いてしまった。
無欲の魔王?
「なんです?イグドール」
クローゼは、玉座に腰かけたまま、俺たちを見下ろしてきいた。
目を覆い隠す白髪の下から覗く灰色の瞳が俺たちを見つめている。
「もしも、あなたがたの話があの3バカの争いのことなら、私は、関わるつもりはありませんよ」
3バカって。
俺は、苦笑した。
「俺たちは、なんとかこの魔王の刻を早く終わらせたいとおもっている。協力してくれないか、クローゼ」
「私もです」
クローゼが頷いた。
「最後に残る魔王を私が殺すために」
はい?
俺とイグドールは、ハトマメ状態だった。
何、言ってるの?
「どういうことだ?クローゼ」
イグドールがクローゼにきいた。
「なぜ、お前が最後に残る魔王を殺す?」
「そんなこと、決まってるだろう」
クローゼは、座っていた玉座から立ち上がると俺たちの方へと歩み寄ってきた。
「この世から魔王を無くすためだ」
ええっ?
俺は、凄まじい殺気を放っているクローゼに息を飲んだ。
マジか?
「なぜだ?クローゼ」
イグドールに問われて、クローゼは、にっこりと微笑む。
「そんなことは決まってるじゃないか」
クローゼは、勝ち誇ったように俺たちに言った。
「私は、勇者だからだ」
「どうぞ、粗茶ですが」
テーブルについた俺たちにお茶のカップを出しながらそのごっつい大男は、言った。
俺は、ペコリと頭を下げてカップに手を伸ばした。
それは、とてもいい香りのするお茶だった。
「これは?この辺のお茶なの?クローゼ」
「ああ、このお茶は、このダンジョンで作っているお茶だよ、ルファス」
俺は、一口お茶を味わった。
おいしい。
少し、甘くて、フルーティーな味わいだった。
「これ、売ってくれないか?クローゼ」
「はい?」
俺は、このクローゼのダンジョン産のお茶を仕入れてウィスクール王国の王都にあるカフェで提供したいということをクローゼに話した。
クローゼは、少し呆気にとられている様子だった。
「すごいな。噂にきいてる以上に商人っぽい魔王だな、君は」
「商人?」
俺が聞くと、クローゼは、答えた。
「ああ、君の噂は、ここまで伝わってきている。欲望の魔王 ルファス、別名、商人の神 ルファスとか呼ばれているとか」
マジで?
俺は、半笑いでイグドールを見た。イグドールは、頷いた。
「確かに、お前をそう呼んでいる連中もいるな」
ほんとに?
クローゼが笑って、俺に言った。
「いいよ、お茶を売ろう。このダンジョンもそんなに裕福なわけではないし、歓迎するよ」
「ありがとう、クローゼ」
俺は、礼を言ってからクローゼに訊ねた。
「ところで、あの、さっき言ってた勇者、って、何?」
「ああ、その話、ね」
クローゼは、溜め息をついた。
「実は、話せば長くなるんだが」
クローゼは、話始めた。
実は、勇者召喚をしたのは、ウィスクール王国だけではなかったのだという。
ここ、イスミル王国においても勇者の召喚は行われていた。
そして、勇者召喚によって召喚されたのは。
「なんと、この私、無欲の魔王 クローゼだったのだ」
マジか?
俺は、きいた。
「なんで魔王なのに勇者?」
「知らないよ」
クローゼは、答えた。
「だが、とにかく、私は、勇者の証である聖剣ソードフィッシュを手に入れてしまった」
なんですと?
驚愕している俺たちに向かってクローゼは言った。
「そういうわけで、私は、勇者なのだよ、諸君」
そういうわけでって。
俺たちは、魔王の刻始まって以来、最大の衝撃を受けていた。
こういうの、どうすればいいわけ?
俺は、腰の痛みに堪えて出席した。
ヴィスコンティは、休むようにと言ったけど、これは大切な会議だから出席すると、俺は、言い張った。
「電車が走るようになれば、世界は、広がる。普通の人たちも遠くまで行けるようになるんだ」
ヴィスコンティは、溜め息をついて、そして、俺を抱き上げて運んでくれた。
いや。
お姫様抱っこって。
俺は、一応、抗議したんだが、ヴィスコンティは、受け入れてはくれなかった。
すごく恥ずかしい。
俺は、かぁっと顔が熱くなっていた。
アルフレド国王とアルカトラ王国の使者として訪れていたスイ・ナーダ・アルカトラは、会議の場にヴィスコンティに抱かれて現れた俺に驚いてはいたようだったが、何も聞くことはなかった。
俺たちの会議は、和やかに進み、2つの王国を繋ぐ電車の計画は、5年計画で進められることになった。
その後は、宮廷でお茶会が開かれた。
俺は、そこで人々から質問攻めにあった。
「今度発売される、あの『ビスマルク』の方たちが愛用しておられるというしゃんぷーというものは、ダンジョンシティのお店でしか販売されませんの?」
「あと、お肌にいいとかいう薬品も」
「てれびは?ダンジョンシティでなら手に入りますか?魔王ルファス様」
俺は、できるだけ丁寧に説明し、答えていった。
だがいつまでたっても人々から解放されることはなかった。
「ハジメ、そろそろこちらに。アルフレド国王が待ちくたびれておられます」
「陛下が?」
俺は、人々に頭を下げてから、アルフレド国王のもとへとヴィスコンティに導かれて向かった。
が、陛下は、スイ王子とくつろいで会話を楽しんでいた。
ヴィスコンティと現れた俺を見て、陛下は、笑顔で言った。
「さすが、騎士だな、ヴィスコンティ」
「本当に。姫君を救いだすのは、騎士の役目ですからね」
スイも、にこにこしていた。
「ところで、てれび、なるものと、スライムを使った通信装置のこと、ぜひ、お聞かせ願えませんか?ハジメ」
結局、スイは、ウィスクール王国への滞在期間を1週間ほど延ばして『魔王の杜』ダンジョンへと訪れることになった。
俺は、このスイの急な訪問のために、急いでダンジョンへ帰ることにした。
ポーション屋の地下へと俺を送ってくれたヴィスコンティは、俺に別れ際に言った。
「どうか、その腕輪を大切にしてください。私だと思って、決して外さないで」
「うん」
俺は、頷いた。
「わかったよ、ヴィスコンティ」
予定より早くダンジョンに帰還した俺は、イオルグや、ビザークたちにスイ王子の来訪を告げた。
イオルグは、にやっと笑った。
「あの王子さま、か?」
「ああ」
俺は、答えた。
「失礼のないように、もてなしたい。頼むぞ、みんな」
「了解した」
ビザークが言った。
「そうだ。イグドールが帰ったらすぐに連絡してくれと言っていたぞ、ハジメ」
「イグドールが?」
俺は、部屋へと戻るとスライムの通信機を出してイグドールを呼び出した。
イグドールは、すぐに呼び出しに応じた。
「ハジメ」
イグドールは、深刻そうな表情を浮かべていた。
「厄介なことになってきた」
イグドールの話では、ウィスクール王国の南の国イスミル王国で魔王たちの戦いが勃発しているのだという。
イスミル王国には、4人の魔王がいて、その内の3人が争っているのだが、力が均衡していてなかなか勝敗がつかないのだという。
「奴等の戦いがこっちに飛び火しないとも限らない。今は、静観しているが、どうしたものかな」
「4人目の魔王は?」
俺は、きいた。
「彼は、どうしているんだ?」
「4人目は、ちょっと変わってるからな。たぶん、我々と同じで静観しているんだろう」
イグドールが言う。俺は、この戦いを一刻も早く終わらせてしまいたかった。
「その4人目に会いに行って話ができないかな」
「本気か?ハジメ」
イグドールが考え込んだ。
「お前と、奴、か・・わかった。私も一緒に行こう」
俺とイグドールは、翌日、俺のダンジョンで合流すると2人で一緒に4人目の魔王である人のもとへと転移の魔法で移動した。
突然、玉座の間に現れた俺たちを見ても、その4人目は、顔色1つ変えることがなかった。
「そろそろ来る頃だと思っていたよ。妄執の魔王 イグドール、それに、君は、欲望の魔王 ルファス、か?」
「無欲の魔王 クローゼ、今日は、話があってきた」
えっ?
俺は、ちょっと、イグドールを振り向いてしまった。
無欲の魔王?
「なんです?イグドール」
クローゼは、玉座に腰かけたまま、俺たちを見下ろしてきいた。
目を覆い隠す白髪の下から覗く灰色の瞳が俺たちを見つめている。
「もしも、あなたがたの話があの3バカの争いのことなら、私は、関わるつもりはありませんよ」
3バカって。
俺は、苦笑した。
「俺たちは、なんとかこの魔王の刻を早く終わらせたいとおもっている。協力してくれないか、クローゼ」
「私もです」
クローゼが頷いた。
「最後に残る魔王を私が殺すために」
はい?
俺とイグドールは、ハトマメ状態だった。
何、言ってるの?
「どういうことだ?クローゼ」
イグドールがクローゼにきいた。
「なぜ、お前が最後に残る魔王を殺す?」
「そんなこと、決まってるだろう」
クローゼは、座っていた玉座から立ち上がると俺たちの方へと歩み寄ってきた。
「この世から魔王を無くすためだ」
ええっ?
俺は、凄まじい殺気を放っているクローゼに息を飲んだ。
マジか?
「なぜだ?クローゼ」
イグドールに問われて、クローゼは、にっこりと微笑む。
「そんなことは決まってるじゃないか」
クローゼは、勝ち誇ったように俺たちに言った。
「私は、勇者だからだ」
「どうぞ、粗茶ですが」
テーブルについた俺たちにお茶のカップを出しながらそのごっつい大男は、言った。
俺は、ペコリと頭を下げてカップに手を伸ばした。
それは、とてもいい香りのするお茶だった。
「これは?この辺のお茶なの?クローゼ」
「ああ、このお茶は、このダンジョンで作っているお茶だよ、ルファス」
俺は、一口お茶を味わった。
おいしい。
少し、甘くて、フルーティーな味わいだった。
「これ、売ってくれないか?クローゼ」
「はい?」
俺は、このクローゼのダンジョン産のお茶を仕入れてウィスクール王国の王都にあるカフェで提供したいということをクローゼに話した。
クローゼは、少し呆気にとられている様子だった。
「すごいな。噂にきいてる以上に商人っぽい魔王だな、君は」
「商人?」
俺が聞くと、クローゼは、答えた。
「ああ、君の噂は、ここまで伝わってきている。欲望の魔王 ルファス、別名、商人の神 ルファスとか呼ばれているとか」
マジで?
俺は、半笑いでイグドールを見た。イグドールは、頷いた。
「確かに、お前をそう呼んでいる連中もいるな」
ほんとに?
クローゼが笑って、俺に言った。
「いいよ、お茶を売ろう。このダンジョンもそんなに裕福なわけではないし、歓迎するよ」
「ありがとう、クローゼ」
俺は、礼を言ってからクローゼに訊ねた。
「ところで、あの、さっき言ってた勇者、って、何?」
「ああ、その話、ね」
クローゼは、溜め息をついた。
「実は、話せば長くなるんだが」
クローゼは、話始めた。
実は、勇者召喚をしたのは、ウィスクール王国だけではなかったのだという。
ここ、イスミル王国においても勇者の召喚は行われていた。
そして、勇者召喚によって召喚されたのは。
「なんと、この私、無欲の魔王 クローゼだったのだ」
マジか?
俺は、きいた。
「なんで魔王なのに勇者?」
「知らないよ」
クローゼは、答えた。
「だが、とにかく、私は、勇者の証である聖剣ソードフィッシュを手に入れてしまった」
なんですと?
驚愕している俺たちに向かってクローゼは言った。
「そういうわけで、私は、勇者なのだよ、諸君」
そういうわけでって。
俺たちは、魔王の刻始まって以来、最大の衝撃を受けていた。
こういうの、どうすればいいわけ?
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