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プロローグ
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「うあ?」
彼女が初めて私に話した言葉。
生後5ヶ月。
私は生後3ヶ月の、3月25日。
桜が咲き始め、道を歩く小学生は、小さくなったランドセルを背負い、卒業式帰りの道を歩いている。
そんな中、私と楓の友情は、この日に生まれつつあった。
3月25日。
私たちは出会った。
門に、石原と書かれた楓の家で。
隣には、鈴木と書かれた里桜の家がある。
隣の家であったため、親同士の仲が良く、たまにお茶をしていたらしい。
楓と私が、初めて会った時のビデオ。
そこには、『うあ?』と言った、まだ小さく、髪の毛も薄くて短い楓が居て、一方的に楓に近づいていく私の姿が残っていた。
2人は隣に並ぶと、ニコニコ笑い合い、同時に床に寝転んだ。
これが私たちが出会った瞬間。
離れることの無い、18年間の記録。
その始まりだった。
この、3月25日という数字が、2人にとって、大事で、特別な日になることなんて、この頃はまだ誰も予想していなかった。
2008年 3月25日 鈴木 里桜
彼女が初めて私に話した言葉。
生後5ヶ月。
私は生後3ヶ月の、3月25日。
桜が咲き始め、道を歩く小学生は、小さくなったランドセルを背負い、卒業式帰りの道を歩いている。
そんな中、私と楓の友情は、この日に生まれつつあった。
3月25日。
私たちは出会った。
門に、石原と書かれた楓の家で。
隣には、鈴木と書かれた里桜の家がある。
隣の家であったため、親同士の仲が良く、たまにお茶をしていたらしい。
楓と私が、初めて会った時のビデオ。
そこには、『うあ?』と言った、まだ小さく、髪の毛も薄くて短い楓が居て、一方的に楓に近づいていく私の姿が残っていた。
2人は隣に並ぶと、ニコニコ笑い合い、同時に床に寝転んだ。
これが私たちが出会った瞬間。
離れることの無い、18年間の記録。
その始まりだった。
この、3月25日という数字が、2人にとって、大事で、特別な日になることなんて、この頃はまだ誰も予想していなかった。
2008年 3月25日 鈴木 里桜
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