街中の君

飯山 駿平

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第一章

お前か

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「久しぶりだな」
「ひ、久しぶりー…」
「なんだよ、元気なさそうだな」
(そりゃ、そうだろ…)
「ま、まあね」
「店の服ってことはここでバイトしてんのか」
「うん」
いま目の前で話してる茶髪でいかにもヤンキーやってそうなこいつは、中学生の時の友達の中本竜也だ。中学生の時にはよく遊んでいたが卒業してから会うのは初めてだ。んで、俺に元気がないのも無理がない。なんせ、こっちは高校行ってないのだから。それに比べてこいつはチャラい癖して、高校には通っている。合わせる顔がないよ…。
「どうよ、ここのバイトは」
「うん。いいところだよ。みんな優しいし」
「まぁ、そんな気を落とすなって。人生いろいろあるって」
「お前に言われるとなんかむかつく」
「まあまあ。ま、いいや。おれは、買い物して帰るよ」
「お、おう」
「また、暇があったら遊ぼうぜ」
「うん」
そう言って中本は帰って行った。
(お前はいいよな。学校行ってて。)
心の中でそう思った。
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