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第九章
『クーラーの季節』
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レオニード伯の伝手で木工職人を呼び寄せた。
冷却システムを収めるための調度品を作る為だが、普通ならば職人が満足に仕事するには時間が全く足りない。だが、必ずしも無理かと言うとそうでもないのだ。何処の世の中でも貴族の無茶振りは多く、お抱え職人の中には『高度な妥協』を『適当』にこなせる者がいる。呼んでもらったのはそういう人になる。
まあ服飾職人で言えば自作のレースやフリルにこだわるのではなく、同業者が事前に用意してる取り置きを使ったり、場合によっては下級貴族の母娘が婚礼に備えて用意して居る刺繍をお高めに買い上げる様な物だな。
「お招きに従い参上しました。しかし、列車というものは良い物ですな」
「気に入ってくれたら幸いだ。もし君が望むならば、将来用意する一等車両……王家の姉弟や貴族の当主、あるいは正式な用務で赴く官のみしか乗れない車両を発注しても良いな。君だけではなく、これからも続く君の一門にだ」
御世辞から入ったので、御世辞で返しておく。
現在の列車は全区間に乗ったら金貨一枚という暴利だが、それを越える価格設定の車両を用意することも出来る。今やるとは決まっていないが、現時点では装飾など二の次なのだ。せっかく来てくれた木工職人とその一族に名誉と継続性のある仕事を与えても良いだろう。
そう暗に含ませて告げるとその男は恭しく頭を下げた。
「サンプルを見たとは思うが、部屋を冷やす調度品と飲食物を冷やす調度品を頼みたい。構造的には主に三層構造になるだろう。もちろん、付け加えても構わないけれどね。これが現時点での仕様書になる」
「話が実に早くて助かります。謹んで拝見いたしますぞ」
この場合の仕様書とは構造を示した絵に加えて必要性を示したものだ。
どのような形になっているかを端的に示し、その意味を各部ごとに説明している。観音開きの扉であれば『中身をまとめて取り出すため』と記載することで、まとめて取り出さないなら観音開きは必要ではない事がわかる。同じように一番上にある第一層は冷却を行うマジックアイテムと、その影響を受けた水を凍らせる場所であると記載している。冷たい空気が下に移動する事から、必ず一番上でなければならない訳だ。一番下の第三層は雫となって滴り落ちた水が溜まる場所なので、この問題が解決できれば不要と記載している。
いちおう冷蔵庫をイメージした形状になっているが、それこそワインセラーから直接にワインを持ち込むのであれば、脇にあるドリンクホルダーは不要など、使用者の文化に合わせて遂行する点は多いだろう。
「飲食物を冷やす方は判りました。表面の仕上げを後日行って良いのであれば、何とでもなるでしょう。ひとまずお披露目では離れた位置から見せると言う事で」
「ああ。表層は木枠に差し込む二重構造で良い。その方が温度が保てる」
今回、妥協して無茶をする部分は見た目である。
一番重要なのは冷たい空気を密封して、出来れば間に層を挟んで冷たさを保つことだ。大貴族たちが重視する方面の仕上げなど期間内に間に合せることなど絶対に不可能なので、最低限の箱の上からU字状の木枠で囲んで装飾した板をはめ込むことで解決するのが楽だ。それこそ、座布団を下に敷いたり天蓋となるレースで覆ったりできるし、外装を誤魔化すのが適切な妥協案になる。
この辺りのことは陛下に予め伝達しておけば問題ないし、ギミックとして諸人に披露する際に外装を入れ替えられるお遊びになるから、おそらくは快く受け入れられるだろう。
「それで部屋を冷やす方がですが……」
「本来は氷室に設置する物だったのだよ。それをやんごとなき方が私室に持ち込まれてしまわれた」
事細かな冷蔵庫と違ってクーラーの方は大雑把だ。
霧を吹くか雫を垂らし、それを送風の呪文で移動させる。その途中で冷却システムを組み込み、空気の移動中に涼しい風が起きるシステムになっていた。マジックアイテムで冷気を作れるはずだが、どうして雫や送風が必要なのか? それは呪文と言う物が杓子定規なことに由来する。一定空間を冷やすだけで、隣には伝播しないからな。空気や水の移動を伴わねばならないのである。
結果、本棚の上に送風の呪文を起き、間に雫の通る場所を作り、最終的に冷却部分を経るという今までにない構造となる。
「ソレはあくまで本棚一つ分にまとめるならそうなると言う物だ。霧吹きを呪文で開発するか、微妙な冷気で良ければ送風だけで十分と言える。実際、ゴルビーでは雫を垂らす事と風車だけで済ませているからな。だが……」
「やんごとなき方にはご納得いただけぬでしょうな。快適だと思えば猶更」
正直な所、暑いオロシャ国では人々は暑気に慣れている。
だから少しでも涼しければ良い筈なのだが、ユ-リ姫だがレオニス陛下だか判らないが、氷室に使うための冷却システムで涼んでしまった人が居るのだ。謁見の間や執務室など仕事で使う場合は仕方ないにしろ、私室を冷やしたいと言う人がいるならどうにかする必要がある。少なくとも現在の発注者は国王陛下その人なのだから。
だが、霧吹き自体がまだまだ未完なのでどうしようもない。水が沸騰して気化していく時に立ち昇る水蒸気の方がまだ早いに違いない。
「しかし、その方法では書類が滲みませんか?」
「仕方ない。段階的に実現するとしよう。園遊会なり大広間で貴賓席の周囲だけひんやりとする程度から始めて、最終的に個室を快適にするしかない。最悪、氷に風をぶつける方法で誤魔化すしかないだろうな」
もちろん、不格好で良いなら銅板を冷却空間に置く手もある。
熱伝導で冷たさが銅板を伝わり、少しずつ冷えるだろう。ただし、それほど冷えるわけでもないので、人々にお披露目したいという陛下の望みにはほど遠いという事になる。逆に言えばお披露目するなら広い場所なので、書類が濡れて駄目になる可能性は考慮しなくて済むはずだ。
よってこの方法で広い空間の一部を冷やし、徐々に技術を進めていくしかないだろう。おそらくだが、水を作成する呪文と水を移動する呪文の派生形として、霧を吹く呪文を作るしかない。
「そういう方針として、陛下には書状をしたためておく。君は可能な範囲で部屋を涼しくする調度品を小さくしてくれ。それと、木材に関しては大きさと太さを書いた物をキーエル伯爵家に送ってくれ。あちらから製材した物を何枚でも届けてくれる」
「それに彫り物をすればよろしいわけですな? 何とかしてみましょう」
俺はゴーレムを作るために用意した木材を示しながら説明した。
同じ規格の木材が並べられており、木目やら質感に妥協して良いなら幾らでも揃られることが出来る。最初はそれで必要最低限の調度品を作って置き、はめ込み式の木枠に表装を後から追加する形式で完成させることにした。この方法を使えば、少なくとも大貴族たちが思っているよりも速いペースで完成させるだろう。
もちろん、文句を付けたい奴は何処にでもいる。だか、心霊写真よろしく反対意見者に検証させたいわけではないのだ。あくまで陛下が新しい玩具を披露して、貴族たちの度肝を抜きたいだけだからな。その意味において、部屋を冷たくする方法をワンフロアから始めることにしても許容されるだろう。
念のために一等車のデザインとして、ひじ掛けやら食事の為の台に、折たたみ式寝台などのアイデアを用意して木工職人を送り返した。礼服の類やら花嫁に贈る為の定番の品は別途用意しているので、ひとまずは安心である。
レオニード伯の伝手で木工職人を呼び寄せた。
冷却システムを収めるための調度品を作る為だが、普通ならば職人が満足に仕事するには時間が全く足りない。だが、必ずしも無理かと言うとそうでもないのだ。何処の世の中でも貴族の無茶振りは多く、お抱え職人の中には『高度な妥協』を『適当』にこなせる者がいる。呼んでもらったのはそういう人になる。
まあ服飾職人で言えば自作のレースやフリルにこだわるのではなく、同業者が事前に用意してる取り置きを使ったり、場合によっては下級貴族の母娘が婚礼に備えて用意して居る刺繍をお高めに買い上げる様な物だな。
「お招きに従い参上しました。しかし、列車というものは良い物ですな」
「気に入ってくれたら幸いだ。もし君が望むならば、将来用意する一等車両……王家の姉弟や貴族の当主、あるいは正式な用務で赴く官のみしか乗れない車両を発注しても良いな。君だけではなく、これからも続く君の一門にだ」
御世辞から入ったので、御世辞で返しておく。
現在の列車は全区間に乗ったら金貨一枚という暴利だが、それを越える価格設定の車両を用意することも出来る。今やるとは決まっていないが、現時点では装飾など二の次なのだ。せっかく来てくれた木工職人とその一族に名誉と継続性のある仕事を与えても良いだろう。
そう暗に含ませて告げるとその男は恭しく頭を下げた。
「サンプルを見たとは思うが、部屋を冷やす調度品と飲食物を冷やす調度品を頼みたい。構造的には主に三層構造になるだろう。もちろん、付け加えても構わないけれどね。これが現時点での仕様書になる」
「話が実に早くて助かります。謹んで拝見いたしますぞ」
この場合の仕様書とは構造を示した絵に加えて必要性を示したものだ。
どのような形になっているかを端的に示し、その意味を各部ごとに説明している。観音開きの扉であれば『中身をまとめて取り出すため』と記載することで、まとめて取り出さないなら観音開きは必要ではない事がわかる。同じように一番上にある第一層は冷却を行うマジックアイテムと、その影響を受けた水を凍らせる場所であると記載している。冷たい空気が下に移動する事から、必ず一番上でなければならない訳だ。一番下の第三層は雫となって滴り落ちた水が溜まる場所なので、この問題が解決できれば不要と記載している。
いちおう冷蔵庫をイメージした形状になっているが、それこそワインセラーから直接にワインを持ち込むのであれば、脇にあるドリンクホルダーは不要など、使用者の文化に合わせて遂行する点は多いだろう。
「飲食物を冷やす方は判りました。表面の仕上げを後日行って良いのであれば、何とでもなるでしょう。ひとまずお披露目では離れた位置から見せると言う事で」
「ああ。表層は木枠に差し込む二重構造で良い。その方が温度が保てる」
今回、妥協して無茶をする部分は見た目である。
一番重要なのは冷たい空気を密封して、出来れば間に層を挟んで冷たさを保つことだ。大貴族たちが重視する方面の仕上げなど期間内に間に合せることなど絶対に不可能なので、最低限の箱の上からU字状の木枠で囲んで装飾した板をはめ込むことで解決するのが楽だ。それこそ、座布団を下に敷いたり天蓋となるレースで覆ったりできるし、外装を誤魔化すのが適切な妥協案になる。
この辺りのことは陛下に予め伝達しておけば問題ないし、ギミックとして諸人に披露する際に外装を入れ替えられるお遊びになるから、おそらくは快く受け入れられるだろう。
「それで部屋を冷やす方がですが……」
「本来は氷室に設置する物だったのだよ。それをやんごとなき方が私室に持ち込まれてしまわれた」
事細かな冷蔵庫と違ってクーラーの方は大雑把だ。
霧を吹くか雫を垂らし、それを送風の呪文で移動させる。その途中で冷却システムを組み込み、空気の移動中に涼しい風が起きるシステムになっていた。マジックアイテムで冷気を作れるはずだが、どうして雫や送風が必要なのか? それは呪文と言う物が杓子定規なことに由来する。一定空間を冷やすだけで、隣には伝播しないからな。空気や水の移動を伴わねばならないのである。
結果、本棚の上に送風の呪文を起き、間に雫の通る場所を作り、最終的に冷却部分を経るという今までにない構造となる。
「ソレはあくまで本棚一つ分にまとめるならそうなると言う物だ。霧吹きを呪文で開発するか、微妙な冷気で良ければ送風だけで十分と言える。実際、ゴルビーでは雫を垂らす事と風車だけで済ませているからな。だが……」
「やんごとなき方にはご納得いただけぬでしょうな。快適だと思えば猶更」
正直な所、暑いオロシャ国では人々は暑気に慣れている。
だから少しでも涼しければ良い筈なのだが、ユ-リ姫だがレオニス陛下だか判らないが、氷室に使うための冷却システムで涼んでしまった人が居るのだ。謁見の間や執務室など仕事で使う場合は仕方ないにしろ、私室を冷やしたいと言う人がいるならどうにかする必要がある。少なくとも現在の発注者は国王陛下その人なのだから。
だが、霧吹き自体がまだまだ未完なのでどうしようもない。水が沸騰して気化していく時に立ち昇る水蒸気の方がまだ早いに違いない。
「しかし、その方法では書類が滲みませんか?」
「仕方ない。段階的に実現するとしよう。園遊会なり大広間で貴賓席の周囲だけひんやりとする程度から始めて、最終的に個室を快適にするしかない。最悪、氷に風をぶつける方法で誤魔化すしかないだろうな」
もちろん、不格好で良いなら銅板を冷却空間に置く手もある。
熱伝導で冷たさが銅板を伝わり、少しずつ冷えるだろう。ただし、それほど冷えるわけでもないので、人々にお披露目したいという陛下の望みにはほど遠いという事になる。逆に言えばお披露目するなら広い場所なので、書類が濡れて駄目になる可能性は考慮しなくて済むはずだ。
よってこの方法で広い空間の一部を冷やし、徐々に技術を進めていくしかないだろう。おそらくだが、水を作成する呪文と水を移動する呪文の派生形として、霧を吹く呪文を作るしかない。
「そういう方針として、陛下には書状をしたためておく。君は可能な範囲で部屋を涼しくする調度品を小さくしてくれ。それと、木材に関しては大きさと太さを書いた物をキーエル伯爵家に送ってくれ。あちらから製材した物を何枚でも届けてくれる」
「それに彫り物をすればよろしいわけですな? 何とかしてみましょう」
俺はゴーレムを作るために用意した木材を示しながら説明した。
同じ規格の木材が並べられており、木目やら質感に妥協して良いなら幾らでも揃られることが出来る。最初はそれで必要最低限の調度品を作って置き、はめ込み式の木枠に表装を後から追加する形式で完成させることにした。この方法を使えば、少なくとも大貴族たちが思っているよりも速いペースで完成させるだろう。
もちろん、文句を付けたい奴は何処にでもいる。だか、心霊写真よろしく反対意見者に検証させたいわけではないのだ。あくまで陛下が新しい玩具を披露して、貴族たちの度肝を抜きたいだけだからな。その意味において、部屋を冷たくする方法をワンフロアから始めることにしても許容されるだろう。
念のために一等車のデザインとして、ひじ掛けやら食事の為の台に、折たたみ式寝台などのアイデアを用意して木工職人を送り返した。礼服の類やら花嫁に贈る為の定番の品は別途用意しているので、ひとまずは安心である。
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